『ラブゲッCHU 〜ミラクル声優白書〜 』
まあ、良くも悪くもファンへの内輪受けに尽きる。明朗快活で純真で努力すれば良い結果になるという、ありきたりで別の題材でも成り立つ半端な話でした。新人からそれなりに上手くなっていく演技のメタ的リアリズムもない。作画面ではアイキャッチとかにたまに目を惹かれたくらい。
『となグラ!』
形式的とはいえ、別れに対して気持ちの整理は出来たので、区切りは付いた。高校に入ったばかりなら、まだまだ続く形の終わりであっても良いかな。パンツと揉み揉み感が頑張りどころか。話もそれなりの美男美女で成立する方式で捻りもない。まあ、最初から結末が決まった上の願望充足かつラブコメでした。コメディーが滑ってなければね……。
『ストロベリー・パニック』
願望充足ものの性別を置き換えたことで発生する問題に悩むこともなく、本当に置き換えただけで、プラトニックでもなく行く所まで行ったけど、特に言及する所もない。
『ああっ女神さまっ 第2期シリーズ』
結論を出さないままにずるずる続くってのは良くない。恐らくあるであろう次のシリーズが頓挫すると、シリーズの完結は永久になくなる。良くも悪くも、商業主義の結果ですな。
『格闘美神 武龍 REBIRTH』
気とか心構えとか嘘臭く見えるものを中心に添えたにしては映像やその流れが追いつけていない。漫画のコマと違って映像は連続性があるので、連続して高度でなければならない。エロいコスチュームとかも全くの蛇足でした。
『エア・ギア』
主人公の作中での扱いと映像から得られる迫力との乖離、全てはそれに尽きる。凄い奴と言われるからには凄く見えないとね。放送局的にエロも無理となると八方塞で空回りするしかない。
『韋駄天翔』
「友情、好敵手、師弟、愛情、父、家族」といった少年の成長物語に必要なあらゆる要素を詰め込んだ傑作。別れの後の再会は最高のハッピーエンドだ。
『ひぐらしのなく頃に』
謎解き編の話数なのに謎を解決するかと思いきや、新たな謎を残したまま終わった。尺の都合といえばそれまでだろうが、終盤の唐突な展開はおどろおどろしさが相まって気持ち悪さが残った。日常が徐々にずれていくことの気持ち悪さや恐怖がこの作品の全てか。
このテレビシリーズ単体はデウス的な終わり方で無理矢理ぶった切っただけなので、完結編の制作に期待したい。
『まもって!ロリポップ』
少女向け願望充足+声オタ用ユニットのCD販促。それ以上のものはない。最低限度の作画をぶっちぎった回があったくらいか。続編を予感させるラストには吃驚した。そりゃあ、怖いもの見たさ以外のなにものでもないよ。
『内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎』
終わらないつもりのラストで、ノンフィクションであるかのように言及して終わる。番組自体が(必ずしも悪い意味ではなく)ちょっと動く紙芝居のような手法で、最低限の出来にしていた。他に取り立てて言及すべき部分はない。
『ZEGAPAIN -ゼーガペイン- 』
最後まで解らなかったことや、声質頼みの棒読み如きであれこれ難癖付けるのは贅沢というものか。哲学とかSFとか、そういうもの全てが良いフィードバックで結実して、それでいて最後に突き動かしたものが欲望、それも身体感覚への欲望だ。追い詰めて、それから出た答えが開き直りを越えた達観。欲望を良い方向へと導く意志の力。90年代的絶望や失望を真っ直ぐ受け止めて乗り越えた。それを00年代に打ち立てた傑作だ。ロボットアニメでそれをやってくれたことに心から感謝したい。
『いぬかみっ!』
盛り上っていって終わりに相応しい展開になっても下品に、落ちも下品。笑える下品は良い。借り物でも、開き直りだろうと居直りだろうと、何だろうと、ここまでやったらオリジナルだ。面白かった、ありがとう。
『スクールランブル 二学期』
案の定、何も進まずというか、進もうとしないままに終わりを迎えた。実験的な話は減ったけど、それでも十分面白かった。終わって欲しくないんだけど、終わりが見たいのは強欲だろうか。
『スパイダーライダーズ 〜オラクルの勇者たち〜』
打ち切りと思われる。コンセプトの蜘蛛って生理的嫌悪感のある生物なんだよね。
決め台詞通り「あきらめない」ことを前面に押し出していて、その姿勢は奇跡を呼ぶに足るものだとは思った。前線で戦う千葉繁演じる敵キャラクターのギャグとそれ以外の敵のシリアスのアンバランスさが兎に角面白い。それ以外は……。だけど、そういう残るものがあったのなら無意味じゃない。
『アニマル横町』
最終回を考える最終回。こんな馬鹿馬鹿しくて、お気楽で、無軌道な番組もない。何でもありで、何でもパターンでコントする。そういう元気のある番組でした。
『capeta』
速さへの憧れ。全てはこの瞬間のため、やがて訪れる歓喜のため。最高点へ至るまでの最高の瞬間に終わりを向かえ、輝きは永遠となった。感動をありがとう。
『エンジェル・ハート』
この作品は『シティーハンター』のスピンオフ的な作品だけど、作風はシリアス中心。硬軟の織り交ぜ方(特に射撃シーン)こそが『シティーハンター』の妙だったんだけど、まあこれは別物と割り切ってしまえば、ハートウォーミングな作品ではあった。ただ、コメディー以外の何かが抜け落ちてしまっているように思えて残念だった。原作を消費していくだけであったとしても1年間通してのゆったりとしたペースで崩れることなく描けたことは良かった。ただ、取り立てて良い部分がないので残念だ。
『ゼロの使い魔』
魔法とかの設定は瑣末なことに過ぎない。本質は古典的な身分違いの恋をベースにしたラブコメだ。当て馬は全てが邪魔以外の何者でもないが、話を引き延ばしたり新しく生み出す為に必要だ。
ルイズのツンデレっぷちに萌えたらええんですよ。全てはそれに尽きる。
『おとぎ銃士 赤ずきん』は世界が闇に包まれる状況にあるんだけど、EDのラストカットのように馴れ合って闘っているし、目的だけで希望も提示されていないのに無駄に明るい。闘いということに対する自覚や覚悟も感じられない。(女児向けなので、そこまで極端に暴力的にはしないだろうが)死や滅亡への恐怖も感じられない。女児向けだから肉体的な暴力がぶつかるということはないだろうが、どんな形であれ闘いに対する理は大事にすべきだ。全くもって少年ものの感覚でしかないが、圧倒的な力との対峙や敗北への恐怖といった死や滅亡の代替としての壁を乗り越える必要がある。今のままでは文字通りの子供騙しだ。
『コヨーテ ラグタイムショー』
格好良さそうな雰囲気とアクションが全て。しかし、肝心のアクションや大作戦のための動機や対応が弱い。特に、大作戦は理的な要素なくしては成立しない。理とは矛盾のない論理というほど狭義ではなく、納得や成立可能性への共感といったものだ。ゆえに、中途半端な理だと白ける。
コヨーテは仲間を裏切らないが、期待は裏切るといった所か。

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