『のだめカンタービレ』第17話
才能の有無。そのことに対する自覚の有無。そういったことがテンポ良い構成とコミカルなやりとりの中で当然のように描かれていて、その点は上手い。才能のある奴は努力もして結果も手に入れて通過儀礼も通過して当たり前のように大人になっていく。当然それに対する事故言及などあろうはずもない。出来はいいのだけど、俺には共感できない。しかしながら、のだめの天然加減のおかげでギリギリ見ていて辛くないのだろうなとも思う。
『英國戀物語エマ 第二幕』第6話
ステレオタイプに見せることによって約束事のように機能していたキャラクターが、想像以上の深謀遠慮によってそういう行動を取っていた。そのことが第1期から時間を掛けてきたことに加わった新たな事実により、濃厚に伝わってきた。まあ、物語の布石が利いてきただけともいえるけど、過剰制作になっている中でそうしたことが出来ているのは良いことです。
『Yes!プリキュア5』第16話
自分の書いた作品への意見はありがちだろうが、実際に身近な人から辛辣な意見を受ければ、再起不能なほどに心を痛めつけられるのも事実ではある。
今回は、それぞれのキャラクターの特徴が掴めていたことで、メインのこまちも文学少女という種別分け以上のものが伝わってきた。再起の過程も上手く仕上げてあって救いがあった。
『天元突破グレンラガン』第8話
想像通りの展開で想像通りの結果になった。復活しても気合の一言で済ませられそうではあるが、柱を失った上でどう振舞い、成長を見せていくのか。むしろ、柱を失ったのならば必ず柱の代わりを果さなければならない。そういう定型の先を目指してくれるのではないかと思えて、益々目が離せない。

時代

2007年5月19日 1話雑感
『大江戸ロケット』第1話
時代劇の利点としては、その時代の史実を基にすればある程度の設定が用意できることが挙げられるだろう。
この作品では、江戸末期の天保の改革の頃がモデルとなっていると思われる。しかしながら、キャラクターの言葉遣いや考え方は現代のものであって、時代劇として見るものではないことは分かった。
特に銀次郎の口八丁が面白く、そんな感じの渋くて上手い演者が揃っていて、少年が主人公で少女が出てきて花火にロケットと来た上に引きも良かったとなれば、期待が高まる。
『ロケットガール』
ロケットガール以外のキャラクターはコメディー展開の為にちょっと嫌な奴や酷い奴に見える行動や言動になってしまったものの、ロケットに懸ける情熱は本物だった。ロケットの大気圏からの突破が閉塞感からの突破の暗喩として強調されていなかったこと、ロケットガールがそういった閉塞感ではなく、好奇心や情熱に応える形だったことが全体の雰囲気を良い方に保ち続けた。作画も高めの水準で安定していたことも大きい。面白かったです。お疲れ様。
『ウエルベールの物語』第6話
事件の真相に対して、王女の知る事実が物語の核となっている。それをもとに、どうやら王子の仇討ちが誤解によるものだと見せてきた。いずれ王女の知る真相を見せなければならないが、それを説明的に思わせない展開を用意して見せなければ、違和感から白けてしまう見込みがあった。
今回は、毒にやられた刺客と王女が二人になる展開を用意して、そこで王女に語らせる形をとったので、違和感はほとんどなかった。その上で、刺客を助けることで王女の人間性と王女の知る事実の真実味を増す展開に繋げた。物語に必要なことを物語の中で違和感なく見せられることは、当然とはいえそれが出来ないと全てが台無しになってしまうこともあるので、出来ていたことは大きい。あまり言うのもなんだけど、OPの王女が奥から手前に来るカットに覚えた違和感は本編では見られないし、話の展開も上手くいっているので、今後に期待が高まる。
『ロミオ×ジュリエット』第5話
昨今は恋愛のようにミクロな物語が中心にあってマクロな作品世界に直接繋がる、いわゆる世界系作品が多い中、主人公が恋愛にうつつを抜かしている間にも世界では人々が存在していて色々暮らしていることや、希望を守るために自己犠牲をいとわない状況が発生していることを意識させる流れがミクロな物語とマクロな世界との緩衝になっていた。そういうありきたりだけど昨今の制作数からすれば丁寧な作りが、ミクロな物語とマクロな作品世界とを論理によって繋げるための布石になると思った。有名古典だけあって話の大筋を知っている人は多く、ある程度は予定調和で話が進むのだから、マクロな作品世界の細部を丁寧に描くことは作品の強度を上げる為に重要で、それが物語に破綻なく組込まれていればいうことない。そういう技術も含め今後に期待が高まる。
『ひだまりスケッチ』
キャラクターをキャラクターとして認識させ愛着を持たせることに特化した内容だった。キャラクターをキャラクターとして認識させてしまえば、時系列をシャッフルしていようと行動が違和感なく受け入れられる。逆に、時系列をシャッフルしたことによってキャラクター同士のやりとりや行動が、ある時点ならこうだろうなと想像される内容かつ納得のいく内容になっていて、物語はないけど物語を想像させる内容として相乗効果を生み出していた。背景の平面具合や実写の取り込みといった演出というかお手軽というかも織り込まれていて、挑戦的でかつ面白い作品でした。
『英國戀物語エマ 第二幕』第5話
恋物語だけあって、なるほど恋を中心として話が回っているなと思わせる。そこに時代背景やそれに伴う設定が上手く生かされていて、確かにそうなることも十分あり得ると思わせる内容になっている。ただ、あくまで恋はミクロのものとして話を進めているのでテンポが遅く感じられるが、美術や演出の力もあってそれを補うには十分な出来。
『ぼくらの』第6話
前回から続いての性的な話。アニメでは性的な話というのは直接的な表現は避けられる内容であり、正直いって現実的な印象は受けるものの、女のセックス自慢も男のレイプまがいのどちらも気持ちが悪かった。要するにNOセックスの僕にとっては、キャラクターにとって等身大だろうと何だろうと彼岸の話であり見たくもないと思っているからだろう。
予告を見るに、順当とはいえ自己陶酔の中で自業自得の形の死を迎えるのかはたまた。

開始

2007年5月12日 1話雑感
『電脳コイル』第1話
全体的にゆったりとした雰囲気を漂わせながら随所に遊び心が感じられた。特に、デンスケやオヤジは美しくはないが愛らしく、ちょこまか動き回る姿が良い。話の進みは遅いが小出しに引っ張って1話の引きとして十分なものに仕上げてあるのは流石。話も面白そうで期待できそうだ。
『ロミオ×ジュリエット』第4話
古典を題材としていて大筋に変更が無いのなら、先の展開は大筋において予定調和となるのは必然だろう。だけど、OP後の提供クレジット画面のあれはない。予定調和の時点でネタバレと変わらないのに、わざわざネタバレする必要はないだろう。とはいえ、本編の内容に不満はなく論理の破綻もない。この先の展開も含めて、どういう変更が加えられるのかが非常に気になる。
『ロケットガール』第11話
愛想の悪い飛行士に対してのゆかりの反応は見ているこちらにも納得のいくものであり、それとは違う真意を感じ取った茜が台詞でそのことを説明してしまうが、キャラクターの特徴を見せたし、この先の強調へ向けて飛行士の印象を変えた。何より、ゆかりとのコミュニケーションの中で違和感なくできたことが上手い。
最終回の前に盛り上げねばならない時に、文字媒体を映像媒体に変換する上で避けて通れない台詞や説明が上手く機能したことは作品にとって良い結果になるだろう。
『ながされて藍蘭島』第6話
温泉に起きた異変の解決とそれを通して頼りになる所を見せる話。何が何でも温泉には裸で入り、作中のキャラクターへの見え方が視聴者にとっては見えないが想像を喚起できるように考えられていた。これも十分エロい。DVDでの修正を前提とした屁垂れカットよりは、こういうガチさが見習われることを願いたい。
『アイドルマスター XENOGLOSSIA』第6話
見た目にはロボット対ロボットの展開。中身は今の彼女に萌え狂った彼氏。それを元彼女が取り返すために今の彼女を亡き者にしようとする話。覚醒の布石と見るべきでしょうな。
萌えアニメとロボットアニメの皮の下はまるで昼メロですな。
『史上最強の弟子 ケンイチ』第30話
そんなに急に強くなることはないにしても、技の伝授以外でも繰り返し見せてきた梁山泊での修行のカットが、開花した力に一応の説得力を持って見られた。
積み重なった事実に実際のカットの積み重ねを加えることが利いてきた。主人公に好感が持てる点も大きい。論理性とはかくあるべしといった所か。
『ハヤテのごとく!』第6話
自主規制君が減ってテンポが良くなってきたが、今度はピー音が登場。伏字をピーで表しているのだろうが、テンポを損なっていることに違いはないので、もっと上手いやり方が発見されることに期待。良くも悪くもそういう演出上の挑戦が出来る作品だと思います。
『おおきく振りかぶって』第4話
試合運びの上での心理戦とそれを説明する役割となっているキャラクターのモノローグは説明過剰で、そういうのはくどくなりがちだけど、くどくない。たぶん説得力があるのと繋ぎ方が上手いからだと思う。
フィクションでのスポーツに対して作品自身がメタ視点で事故言及しているものを見られる内容に仕上げていると見える。
『ながされて藍蘭島』第5話
くま、くま、くまでくま尽くしの内容。くまはくまというキャラクターであって熊ではない。他に出てくる動物達もそういうキャラクターとして描かれていて可愛い。女キャラクターとハーレム的内容以外にも力が入っているのは良い。どんなものも全力は見応えがあるということでしょう。

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