『戦場のヴァルキュリア』第6話
義勇軍内部から見ても常識に縛られない変わり者のウェルキンが、従軍記者という外部からの視線に晒されることを恐れるアリシアの一人相撲と従軍記者イレーヌの記者魂とがせめぎ合う女の闘い。落ちが想像通りで安心して見られる日常の話として仕上げてあって、こういう番外編的な話は好きだ。
『神曲奏界ポリフォニカクリムゾンS』第6話
前シリーズで当然のように受け入れられていた設定が、作品内の時系列上で初めて明らかになる回。かき回すことにはなるのだけど結果も容易に想像出来て、収束の仕方も想定の範囲内というか、それなら綺麗に繋がるなという内容だった。特に、今回急に発覚したにしては感情の機微を上手く見せていて上手い。
『けいおん!』第5話
ゆるゆるっとイチャチヤしている「けいおん部」に、卒業生にして恥ずかしい過去を持つ先生を顧問に迎えるのはらしいといえばらしい。まあ、この雰囲気を壊さないためには、その人選以外ないといえばない気もするので上手いなと。特に演奏時のアクションでどうこうというわけではないが、一枚一枚の絵が丁寧に仕上げてあるのも作画として重要な要素なので、それを満たしているからこその雰囲気ともいえる。
『戦場のヴァルキュリア』第5話
EDでは馴染みのマスコット的存在だったブタの子供が今回から加わった。これが実に可愛い。生物学の薀蓄を使って奇襲において先の先を取る作戦は、それなりに論理的でキャラクターを際立たせるのに打って付けだった。今回は、絵的な見応えもあって良かった。
欲をいえば、機動における先を取るような展開があれば絵的な迫力だけでなく、ゲームにおける統率の上手さと同様のものが添えられるように思った。
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』第3話
二人の始まりからすると辛気臭い話や暗い雰囲気になりがちだけど、流石に少年なのだからちょっとした笑いや他愛ない楽しいやり取りってのがないのも変だなと。時折挟むコミカルなカットが、辛気臭さを取るための逃げ以上にベタで押さえ込んでいて上手い。反面、辛気臭い話や暗い雰囲気がふとした事実や事件によって浮かび上がり、前シリーズの胸焼けするような暗さとは違った仕上がりになっている。
『ドラゴンボール改』第2話
連載中の作品を扱っていただけあって、追いつかないようにオリジナルの話を挟んだり、冗長な部分を増やして意図的に遅くしていた話の進行が、編集によって圧倒的にテンポが良くなった。それは、連載の終了した作品をアニメ化した時のまとまりの良さと似ている。
絵を作り直す気はないようだけど、蓄積されたシリーズの中から編集して別の印象に変えるという行為は、予算と時間単価からいって放送中には不可能だが、放送が終了した作品なら容易に出来る。デジタルというパラダイムシフトが新たな境地を開いた。
『ハヤテのごとく!!』第3話
ダンジョンRPGに突入しても何ら違和感のない雑多さがこの作品の売りだけど、Aパート終わりのピンチに天の声が「ザ・ワールド」、Bパート始めに「そして、時は動き出す」の不意打ちには笑ってしまった。時が止まっている間に助っ人が到着する御都合主義もあって、もう好き放題にやっちゃって下さいといった内容。前シリーズに比べるとラブコメ要素を押し出しているのが一目で分かる落ちもベタで、突飛さと安心とのバランスが上手い。

不安定な安定

2009年5月14日 1話雑感
『リストランテ・パラディーゾ』第1話
初老の眼鏡紳士だけを集めたという趣味と実益を兼ねたお店と関るようになってな話。まあ、一見すると極度に狭い設定ではあるが、要は初老の眼鏡紳士(イケメンに限る)と書けば大よその説明は終了する。一見マニアックでありながら、ホームドラマとトレンディードラマの要素を兼ね合せた安牌だと分かれば、後は好みに合うかどうか。

黄色信号

2009年5月13日 1話雑感
『亡念のザムド』第1話
既に完結済みの作品には、可能性や期待の余地は残されていない。それを差し引いても、目を引く要素が爽やかな落とし所へ向かっていくような感じがしない。何となくそう感じる直感としか言いようないが、こういう直感は大体当たる。

一方通行

2009年5月12日 1話雑感
『初恋限定。』第1話
のっけから、一方通行の恋模様ばかりが描かれていた。野獣君のずっと野獣ゆえのベタ過ぎる悲しさは、分かっていても見せられると辛い。まあ、全部が全部一方通行というわけでも無さそうなので、双方向の部分をどう見せるかが鍵かと。小恥ずかしい気分になれる位の緩さはあるので丁度良い。
『バスカッシュ!』第1話
ありとあらゆる雑多な要素を圧倒的な映像で纏め上げる力技には恐れ入った。ただ、スポーツのような激しい動きが中心になる場合、既存の2Dの動きを3DCG再現するにはまだまだ質感において違和感が強い。後、無理してはしゃいでいる様に聞こえる主人公の声質も気になる。それらを如何に乗せるのかが今後の鍵だと思う。

鮮やか

2009年5月10日 1話雑感
『夏のあらし!』第1話
タイムリープもありのドタバタで、演出が見せ所といっても過言でないシャフトの尖り方に上手く嵌った作品だと思う。ストーリー重視の作品だった場合は、ふざけ過ぎると雑多で面白味を奪ってしまうが、ストーリー重視の作品でも高い演出力を証明済みなので、どう転んでも安心というか、志村けんの後ろ後ろコントのような分かった上でハラハラして見られる。
1,2 2005年4月 - 9月 ハチミツとクローバー 24 J.C.STAFF
3 2005年10月 - 12月 Paradise Kiss 12 マッドハウス
4 2006年1月 - 3月 怪 〜ayakashi〜 11 東映アニメーション
5 2006年4月 - 6月 獣王星 11 ボンズ
6 2006年6月 - 9月 ハチミツとクローバーII 12 J.C.STAFF
7 2006年10月 - 12月 働きマン 11 ぎゃろっぷ
8,9 2007年1月 - 6月 のだめカンタービレ 23 J.C.STAFF
10 2007年7月 - 9月 モノノ怪 12 東映アニメーション
11 2007年10月 - 12月 もやしもん 11 白組/テレコム・アニメーションフィルム
12 2008年1月 - 3月 墓場鬼太郎 11 東映アニメーション
13 2008年4月 - 6月 図書館戦争 12 Production I.G
14 2008年7月 - 9月 西洋骨董洋菓子店 〜アンティーク〜 12 日本アニメーション/白組
15 2008年10月 - 12月 のだめカンタービレ 巴里編 11 J.C.STAFF
16 2009年1月 - 3月 源氏物語千年紀 Genji[9] 11 トムス・エンタテインメント/手塚プロダクション
17 2009年4月 - 6月 東のエデン 11(予定) Production I.G

これまでに放送された作品について「Wikipedia」より転載
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%8A

『ハチミツとクローバー』と『Paradise Kiss』を放送するために出来た枠がノイタミナの始まりと考えて良いだろう。この2つで様子を見て人気が出たので『ハチミツとクローバー』のクールを分割出来るように間の作品があったと思われる。原作ありの『Paradise Kiss』の後にオリジナルの挑戦的な『怪〜ayakashi〜』があり、また原作ありの『獣王星』という流れは、安牌の原作ありで稼いで挑戦のオリジナルを一定間隔で繰り返しているように見える。その後は、挑戦の原作ありも挟んでいる。
ノイタミナには「アニメの常識を覆したい」という制作スタッフの想いがある。また、F1層を強く意識しているように見える。それは、一時流行したトレンディードラマ的な恋愛模様を強く演出する形で現れることがある。
その手法は『ハチミツとクローバー』ではかなり上手く働いた。『働きマン』では本気で働くというテーマがぼやけた。『のだめカンタービレ』では映像作品で表現することが難しい音楽と向き合うテーマがぼやけた。『図書館戦争』では部隊としての連帯感や闘いの見所から視点がずれていた。
僕の好みといえばそれまでなのだが、作品が提示しているテーマと成り得る設定を蹴っ飛ばして、手軽に一時流行したトレンディードラマ的な要素に逃げているように思えた。堅実な安牌をより強固なものにするため、僕のような盆暗を置いてけ堀にするのもありだが、それが後年になって見返した時に完成度の高い作品であるかどうかを軽視しているように思える。それでも、原作ありをクール分割方式で作るため、間を埋める形で作られる挑戦のオリジナルがあるだけ随分良い。
まず、ゲームが原作のアニメ作品における重要な点として、時間の進み方の違いが挙げられる。大体のゲームはプレイヤーがボタンを押して進める速度で進行するが、アニメは粛々と時計通りに進む。特にテンポについては重要で、ゲームではプレイヤーの選択やそのためのボタンを押すといった主体的行動に対するレスポンスとその速度が中心になりやすい。一方、アニメでは台詞の応酬やアクションとそのためのカットの切り替えといった視聴者の主体的行動の外にある。
ゲームでは適度に速いレスポンスが重要で、冗長や極端に説明的なやりとりは省かれている場合が多い。一方、アニメでは冗長や極端に説明的なやりとりによって、適度に行間を埋める場合が多い。それによって、ゲームという媒体の持っているテンポをアニメという媒体のテンポに変換している。
また、ゲームでなくとも原作のあるアニメ作品において、原作の人気があるということが問題となる場合がある。時として、原作ファンは原作とは違うテンポで見せられることに反感を持つ。それ以外にも、プレイヤーとして主体的行動をしている時には気にならなかった物語が、視聴者としてある程度客観的に見ることになるので、物語として上手く繋がっていない部分が見えたりする。
そう考えると、原作ゲームのテンポを保ちつつ、媒体の違いから生じる行間や繋ぎ方を上手く変換することはかなり難しいと思われる。ましてや、アニメ作品としての商業上の思惑もあるとなると一層難しいだろう。

弱点の克服

2009年5月7日 1話雑感
『東のエデン』第1話
ノイタミナ枠は挑戦的や実験的であるか、トレンディードラマ系を意図した作品の枠だと認識している。
この作品は一応トレンディードラマの部分を盛り込んであるが、それだけに特化した作りになっているわけではなく、謎解きや魅力的な世界観を持っており、それらが神山作品らしく統制されて仕上がっていて、世界観が魅力的で謎解きの提示として良い第1話だった。
解釈や提示されたものの好みはあれども、トレンディードラマでないものに仕上げてくれることに期待出来そうだ。
『ドラゴンボール改』第1話
厳密には新番組と呼べないだろうが、ほぼ原作に忠実な部分だけを抜き取って作った編集になっており、引き延ばしに足していた要素の間延びが無くなったから、知っている話であっても、サクサク進んで気持ちが良かった。
編集された物語に関して不満はないが、本編映像が元映像の上を切っただけなのがとても残念に思える。新しく作ったOPやEDに桃屋のCMまで見てしまうと、そう思わざるを得ない。特にOPのワクワク感は堪らない。

ベストベタ

2009年5月5日 1話雑感
『アラド戦記~スラップアップパーティー~』第1話
時系列上で昔の話によって作品世界を説明しつつ、今後の話と重なり合う部分が沢山出くると予感させるものがあった。オンラインゲームが原作といえば原作だが、今回の話は全く別物の作品としてしっかり出来上がっていて、今後も安心して見られそう。
『明日のよいち!』
おっぱいに始まりおっぱいに終わるおっぱい万歳。と、冗談はさておき、最初から十分強い主人公が世直し的に悪党を倒したり、迫り来る敵を倒しつつ、友情を深め、不可抗力のエロありのてんこ盛り。
特に、理想的な脇役の鷲さんと、どんどん縮んでいき女になっていく鳥谷を始め、脇を固めるキャラクター達が上手く空回って笑いになる展開が良かった。
『咲-Saki-』第1話
確率上ありえない展開には「ネーヨ」とツッコミつつ和やかに見守るのがお薦め。次はどういう「ネーヨ」が来るのか考えるようになるとしめたもの。要するに、萌え絵の『哭きの竜』。無論今後の全国大会の展開が楽しみなのは言うまでもない。
『けいおん!』第1話
廃部寸前の「軽音楽部」に集まった少女達によって「けいおん部」に生まれ変わった学生生活の話。偏見だとは自覚しているが、僕の通った学校の「軽音楽部」にはどうも僕を道端の石ころ程度にしか思っていない連中がわんさかいた過去があって、それもあってか少女達しかいない「けいおん部」だからこそ気楽に見られる部分っていうのはかなりあると思う。新しく楽器を始めるってそういうものなのかと思いながら、いちゃいちゃしている彼女達の楽しい日常を眺めるのは楽しい。

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