『ARIA The ORIGINATION』第9話
今回は、演者の空々しさとオレンジ色の背景とそれに対するレイアウトが絶妙だった。
日常を描いているだけなのにこんなにも感動できるのは、激しい動きや綿密な動きはないが、必要な場面での止め絵で背景やレイアウトや音響に力が込められているからだろう。それは、一見平坦なようで、落ちや極めの場面がちゃんとあって、カットやレイアウトと台詞や音楽の効果で物語を映像力学として形作っているということに他ならない。つまり、物語が日常なのではなく、日常を物語的に見せるということ。
まあ、感動を理的に説明することが僕の趣味なだけであって、本来こういう作品はあらすじを語らずに何かを述べることが難しい作品だと思う。
『レンタルマギカ』第21話
いちいち魔術儀式上の結婚とか形式上とかを強調して、あんたらどんだけツンデレなんだよと。しかしながら、二人の気持ちからすると心が交じり合うと言われれば違和感もある。そこで花嫁を連れて走り去るってのは、分かり易くて良い。まあ、予告でのどっち発言への狼狽からして選ばないことを作品の成立条件にしている節があり、そりゃ迂闊に選べませんわな。
『しゅごキャラ!』第21話
水面下で渦巻く悪意がありながらも、日常パートは馬鹿馬鹿しさがあって落差に驚かされる。まあ、終始ドロドロだと見ていて疲れるので丁度良い。それにしても、蟹相手に地球防衛バトルに至る発想は訳が分からん。
『CLANNAD』第19話
いよいよもって年貢の納め時な展開になってきた。しかしながら、主人公の往生際の悪いこと。まあ、そこが一応の区切りになっている上に、何やら秘密もありそうで、その上二転三転しそうだから仕方ないかなと。見ているこちらが恥ずかしくなるけど、それ位で丁度良い。
『デルトラクエスト』第61話
善人ばかりではない。当然の事実ながらも、善人だけで話が作られていると忘れがちではある。オリジナル編ながら、作品が構造上持つ欺瞞を炙り出す内容で、わざわざやる甲斐はあるなと。
『灼眼のシャナII』第20話
新たなる敵の恐るべき力、それは台詞で説明すべきことではないが、限定された能力ならば、その能力が見て取れる必要があるかなと。結局、今まで味方が死なず大怪我もせず進んできたこともあって、戦闘に緊迫感があるとは言い難い。
『ARIA The ORIGINATION』第8話
(実際にバナナは滑るけど)バナナで滑って頭打って記憶が、と書くだけでも馬鹿馬鹿しい。でも、バナナはきっかけであって、日常の当たり前が喪失することで記憶の喪失を見せるなど、それを通してどういう話を見せるかという点で上手い。ふざけた導入にしては、シリーズ自体の〆に入るような内容でシリーズの終了が近いように思えた。
『バンブーブレード BAMBOO BLADE』第20話
ブレイバーが格好良い。それを通してオタクの入り口を見せられて、思わず自分のそういう体験を思い出した。振り返ってみるとそういう体験があるものだなと、それを肯定的に捉えていて、次回以降への引きもあり、剣道が関係ないような気もするけど、これはこれで楽しめそう。
『true tears』第8話
雪が街と寒さの象徴としてあり、そこにいながらも温かい2人とそうでない2人との対比から、それが降っていない街、つまり、どこか別の場所へ行きたいと。同じような台詞が何カットか挟んで、より強い意志として機能していて上手いなと。
『逆境無頼カイジ』第15話
これでもかと死を前面に押し出してきた中で、束の間の弛緩と罠が重い。そうかと思えば、ゴールした後の黒服達の拍手が胡散臭くて笑えたり、画面を埋め尽くすざわざわの書き文字が漫画的だけど、その場面の感情を伝えるのに相応しい演出に仕上がっていたりと意外な要素も多い。
『名探偵コナン』第497話
この作品は基本的に事件の解決はパターンに則ったもので目新しさはないのだが、黒の組織との対決編だけは別格で、演者の演技や音楽や光の加減などがシリアスで緊迫した雰囲気を感じさてくれる。
決着すれば作品が終わってしまうから今回も決着はしないのだろが、長期シリーズだけに綺麗に終わって欲しいなとは常に思う。
『キミキス pure rouge』第20話
カットによっては微妙だなと思う所もあったが、後半の生っぽい絵柄が話の構成に見事に嵌っていたと思う。正直、別作品のような印象を受けた。主人公と違い関係の進退に問題がない二人のぎこちないやり取りと、感情が剥き出しになった際の絵柄は見ていてドキドキした。本筋の展開がどうみてもドロドロで素直に見れないなと思っていたが、こういう迫ってくる仕上がりになるのなら、それはそれで楽しみになってきた。
『ゲゲゲの鬼太郎』第45話
鬼太郎達のすっきりした絵柄になってネコ娘が萌えテイストになっても、今シリーズの最萌えキャラクターが目玉親父であることは揺るぎない。
今回は、あの声でメイド喫茶の恥ずかしくなるようなメニューを読み上げたり、鬼太郎が話しているように格好付けて話をする場面があって、おかしくて堪らなかった。だから、目玉親父が好きなんです。
『バンブーブレード BAMBOO BLADE』第19話
作中で最も不可解なあのカップルの気持ちの謎が垣間見れた。てっきり、緩いながらも変に格好良く締まる所があって、その落差がきっかけかと思っていたが、なるほど、センザンコウね。何だか妙に納得してしまった。
『もっけ』第19話
勿怪は人とは違った時間を生き、違った考えを持つ存在である。しかしながら、時折見せる気まぐれな優しさと人を陥れようとする邪気があって、今回はそれが二転三転したものの、優しい本心が見えていたので何ともいえない爽やかな話に仕上がったと思う。こういう所がこの作品の見せ所でしょうな。
『true tears』第7話
この作品はOPにも見られるように、時々ドキッとするような寄りのカットがあって、それでいて躍動感を見せる場面では適度に引いて全体を見せる。今回は、その気になってきた時に恥ずかしさをかき消すようにサブタイトルにある台詞を吐き、その後に石で文字を作る場面の何ともいえない気恥ずかしさといったらなかった。
『逆境無頼カイジ』第14話
前回もそうだが凄い緊迫感で、気が付けば手が汗まみれになっていた。それでいて今回は泣けた。本質的に人が助け合うことを不可能だとしながらも、助け合いたいという気持ちとそれを実行に移す過程、しかも盆暗のそれを見せられたらきつい。
『ぷるるんっ!しずくちゃん あはっ☆』第19話
Aパートは落ちの付け方も含めてホラー仕立てで中々に怖い。Bパートの話もある意味怖い。しかし、どろろんのメカがだだんだんっぽくて性格もばいきんのあれに似てるなと。
『家庭教師ヒットマン REBORN!リボーン』第70話
前回に引き続き一般人を巻き込んでの緩い日常話。緩いとはあくまでもメインのキャラクターにとっての話で、作中の一般人にとっては不条理で厳しい話であり、そのギャップとお約束で上手く落とすコント形式になっていて、テンポも良く楽しい。
『灼眼のシャナII』第18話
悠二がとんとん拍子に力を開花させていくものの、色々事件が起こったというのにいつの間にやら今すぐ死んでも良い境地に至っていて、それまでの決意や意思に対する溜めがあまり感じられない。
結局、いくら戦闘を見せ場にしようにも、4番目の選択肢を平気で出す3択が続いてきたこの作品は、戦闘に映像の派手さとしての見応えこそあれど知略に対する面白さがあるとは思えない。となれば、そこに至る過程でのやりとりや心の動きの必然性を構築することは不可欠ではないかと思った。

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