『怪物王女』第18話
全体が低調な中で、今回もベタな展開。長靴を履いた猫風の狸が、バンパイアハンターと称して巻き起こす人情味溢れる話。落ちも想像通り。毎度のことながら、迫られてドギマギするヒロ同様に、直接的過ぎる迫り方にドキッとした。下手に大層な話よりも、こういったベタで下世話な内容の方が好感が持てる。
『NARUTO 疾風伝』第26話
久しぶりに全編でアクションらしいアクションが見れた。百機の名に恥じぬ物量が画面を埋め尽くすのは、圧巻に尽きる。二転三転する心理戦の応酬も見応えがあって、久しぶりに堪能できた。
不満を挙げるとすれば、メインバトルに参加している以外のキャラクターの状況が、盛り上る度に挿入されることで、緊張感が台無しに感じられたこと。
『遊戯王デュエルモンスターズ GX』第149話
先手だったらエクゾディアが揃っていたりと、とにかく互いの手札の仕上がりと、強カードの応酬がテンポ良く展開される。まあ、引きに突っ込むのは野暮ですな。
『さよなら絶望先生』第7話
これまでも、実写の男が画面の至る所に現れて、無軌道でゴチャゴチャした印象を受けたが、今回はネタもそうだが場面を変える度に入る思わせぶりなアイキャッチが、無軌道でゴチャゴチャした印象を今まで以上に感じさせた。
本筋は統一されているが、見せ方が毎回新鮮で、今回は特に無軌道でゴチャゴチャした印象が目立った。
『天元突破グレンラガン』第21話
まいっちんぐな先生よろしくかと思えば、お色気よりは先生としての面が強調されていて、再び闘いに向かう姿勢もかつての英雄でなく先生としての面が強調されている。それは、この闘いが守るための闘いであることの強調でもある。
新たなコンビの会話は、とらえ方を変えると怪しいが、その名乗りは格好良く盛り上る。
ベタだけど、それがまた良いですね。
『おおきく振りかぶって』第19話
これまで、ワンプレー毎にかなり濃密に描かれてきた。
それに対し、今回はかなり短めの時間で上手いプレーの連続を見せた。それは、これまで積み重ねてきた内容があればこそできる相対的演出であり、西浦ナインの台詞も相まって、桐青の実力を見せるのに十分な内容であった。
改めて、積み重ねていくことの価値を確認できた。
『School Days』第7話
サブタイトル通りに、文化祭の前夜祭とこれから起こるであろう事件の前夜が掛けてあって、そういう不安を掻きたてるものになっている。
好感が持てる登場人物が皆無な点も含めて、憤り装置として実に秀逸だ。
『バッカーノ!』第4話
人が傷つく描写を綿密にやれば、写実性は増すが不快感も増す。今回は快楽殺人者がシリアスに描かれていてかなり不快だ。
一方、話の筋というか繋がりがそれとなく分かってきて一本になっていく仕掛けは機能している。しかし、悪党大集結の展開がぶつ切りになっているので、散漫として速度感に欠ける点は頂けない。
『CODE−E』第6話
新たな能力者の登場と、彼女を通して見える能力者の異端さと心の壁。それが、主人公や回りの人物を通して段々と氷のように溶けていく。予定調和ではあるが、これまで何度も人の善意を見せてきたからこそ出来る内容であり、近未来SFではあるものの技術の進歩に人の心の進歩が比例していないといった基本的なことが抑えてあり上手い。
引っ張り続けた書類手続きネタも一段落して、いよいよ話が動き出すみたいで期待が高まる。
『遊戯王デュエルモンスターズ GX』第148話
これまで、勝利への飽くなき執念をこれでもかと見せ付けてきたカイザー。そのカイザーが死を前にして、勝利や敗北を超えた境地へ達した。未来を無くし、最後の力で自分の命を盾にしたやりとりを持ちかけるも、逆に仲間の命を盾にされてなお、今の瞬間の輝きに賭けた一撃。それを破られて敗北するも、「十代、お前はもう子供じゃない」という台詞とともに勝利や敗北を超えたものを遺し去ってゆく。馴れ合いでなく、好敵手であり、仲間であり、アニキでもあり、ベタで予定調和だけど、こういう話が大好きです。
『IGPX』第25、26話
いよいよ、クラッカーのいるチームとの決戦が始まった。しかし、レースの設定上の限界からか、話やレースのギミックも限界に行き当たったように思える。そのためか、操縦技術以外の部分で精神論でもない物理技術の介入によって勝敗が決するような展開になって、うんざりさせられた。
武装やパーツの換装によって生じる差とかを使うと、ちゃちなものになるのはまあ想像できるものの、そういうベタで嘘でお子様向け臭い方が好きだということがよく分かった。スタイリッシュや写実性とかは、ロボットの時点で崩壊しているのだから、それを踏まえて生じる虚構で作る写実が見たかったなと。
まあ、ロボットや他の作画部分が良かっただけに余計に残念に思えた。
『School Days』第6話
妄想は妄想であって寸止めであるからこそ良いってことが、よく分かった。不誠実にフラグを捌くことにイライラさせられる。
何のことはない。色ボケで優しさや真心を無くした奴らが、許し難いのだ。幸せ一杯の安全圏からの無邪気さに吐き気がするのだ。あっち側とこっち側を意識させられるからイラつくのだ。それがリアリティーだというのなら、地獄へ落ちてしまえ。
予定調和のイライラのために見ている俺も地獄へ落ちるだろうな。
『大江戸ロケット』第12話
今までも時折作品をメタ視するような展開があったが、制作の厳しい所や同監督の別作品のネタに金さんの茶化しといった具合に、さらに輪をかけたものだった。たぶん、こういうメタ視というか内輪っぽさが舞台に近いのではないかと思った。
『桃華月憚』第19話
舞台仕立てでキャラクターの過去と現在置かれた状況が分かる話。近親相姦や精神崩壊に肉と欲といったものが、暗喩というよりは凝ってるだけで見たまま聞いたままにこれでもかと繰り返され、不快なほどにいやらしい。流石にサブタイトルコールでの占めには噴出してしまった。「幕」って、いくらなんでもね……。次回予告でもサブタイトルが「桃」で尻のアップの画で攻められると、もう降参ですわ。
『CODE−E』第5話
更に文明の進歩した未来であっても、会話や繋がりが大切だということが伝わってくる話。形は違えど、皆が幸福を願っていて、失敗はあっても幸福へ進んでいくことが想像できる内容になっていて、熱意が空回りせず受け取れることが上手い。それでいて、前回の市役所ネタを引っ張って笑いを忘れなかったりと、硬軟の使い分けも上手い。
特別に優れた点とはいえないが、近未来やSFにありがちな設定至上に陥らず、人やその心のありようを描くことを忘れていないのは、本がガタガタの作品が散見される状況では良い傾向だと思う。
『ヒロイック・エイジ』第18話
純粋なエイジや姫様を通して、鉄の種族が体験したことが、黄金の種族の与えた試練というか業というかに結び付いてゆく雰囲気が出てきた。信頼や絆が不和や虚栄を越えて種族をも超えた結び付きを想像させる展開で、ちょっと分かりにくかった話が、身近な所に落ちてきた感じ。
『ひぐらしのなく頃に解』第5話
じわじわと来る恐怖の作り方が上手い。推理ものとしての回答が分かるような要素がないのに、推理ものとしてのリードが上手く、日々の繰り返しに当てた焦点をずらせている。次辺りから仕掛けが分かってくるのではないか。
『結界師』第31話
志々尾の過去が分かって、今までの態度の真意が見えてきた。何度も何度も拒絶気味の態度を見せてきたことが、過去の傷が持つ意味を増幅させており、演出だなと思わせるものがあった。作画が低調じゃないが、主人公の雰囲気が軽薄そうで、その点で損をしている作品だなと思う。
『おおきく振りかぶって』第17話
複数の人間が同じ動きをする場面、例えば外野で応援するモブとかが、微妙にズレがあったり。癖や水の跳ねや、声の大きさで距離感を感じさせるといった細かな所の出来の良さ。試合や心理戦の運びが上手い所にそれらが合わさって体感や全体の出来が押し上げられている。そうなると、試合のキーになる場面の盛り上がりが違ってくる。次回が待ち遠しい。
『瀬戸の花嫁』第17話
前回から登場した新キャラを弄り倒す回。無駄に豪華な番長連合や、説明しよう調のナレーションに加え、やっつけの二つ名の悩まし番長が良い具合に話をリードしていて、築き上げたパターンを変形させながら最後まで引っ張り、主役不在ながらも楽しめた。作品の温まり具合は、かなり良い感じ。

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