『ナイツ&マジック』
取って付けた熱血ロボットあるあると異世界日常ハックの取り合わせ。既視感と作業感が強い作品だったなと。ロボ存在用の設定をゴチャゴチャ用意してもイベントが既視と作業じゃ、形而上学の存在や先祖伝来の方がテンポよくなったんじゃないかな。まあ、原作付きだから詮無きことか。

『恋と嘘』
お前らの存在が嘘。深い事情がある体だけど大方高崎さんが病気とかそんなんやろう。思い人と心が通い合って、それは当たり前でその先がないから可愛そうとか悲劇ぶられても全然可愛そうに見えんわ。一人で完結する娯楽でそれに慣れている受け手相手に、心が通い合うってことの価値を軽視していたら共感は遠い。まあ、寂しいけど原作付きで切なかったら良いってのは悲劇の王道なので一定の需要があるという事実を前にすると詮無きことか。

『潔癖男子!青山くん』
潔癖で説明付けして、何となくお約束に盛り上がって、でも勢いだけであまり意味はなくて、それが青春だと言われればそれまでなんだろうけど、演者が豪華だから何とか見られるってのは偉大やね。

『アホガール』
作中だと気楽さよりも将来やばい感の方が支配していて、それに対してアホで返すアホガールのアホさを短い尺でテンポよく気楽に見られるのが良い所なんだろうね。

『徒然チルドレン』
壁殴り系に仕上げてあるけど、自分の幸せを理解しているから嫌味でもないから気楽に見られた。

『DIVE!!』
思い切って東京五輪を目指す作品制作に飛び込んでみたが、東京五輪はまだ始まっていないので、実際にメダル取るみたいな展開ではなく代表選考で終わるって辺りは実直なんじゃないかな。前話回想がないし見忘れたのかと思うような時系列の飛びがあって、さあ次回盛り上がるぞって感じがないまま終わっちゃって残念。

『最遊記RELOAD BLAST』
何だかんだで水戸黄門よろしく旅をしつつ、妖怪に転生した面子と前世から続く因縁を通し、妖怪滅すべしの天界の命を受けた相手と闘うことや命令に背く形になってでもその場その場で見ているこちらも納得出来る正しいことを行う意思の力で押して行く。そういう強みを美男でイケボが後押しするんだから良い作品だね。何度目かの現状の旅の途中という途上が至上という形の〆方で、恐らく物語の終わり方もそれ以外想像出来ないけど、最後までアニメ化されて作者からの答えを見たいね。

『異世界食堂』
最後の方はキャラの作画に怪しい部分が目立ったけど、飯は上手そうに描いてあって独白中心で腹に収めていく感じで各話の構成がコースや定食を思わせるまとまりを持っていた。日本上げの流れに乗っかった作品とも受け取れるが、異性人や異種族とも害意なく言語で意思疎通出来たら協調出来るのは日本人じゃないとたぶん無理なので異世界と扉で繋がる以外は何ら不思議じゃないって辺りが強みやったね。

『コンビニカレシ』
初回から危惧していた通り、全体的に微妙な仕上がりだった。細かい描写の資料が不足しているんだろうなと思わせるような雑さと、尻切れな最後で消化不良だった。一応、幸せが約束されているから、最終回でギリギリ逆転出来るだけの余地はあったんだけどね。

『アクションヒロイン チアフルーツ』
3話位までがピークだったかな。御当地ヒーローショーに焦点を絞った結果、舞台演劇重視でもないし、かといって日常重視でもなく、頑張ってはいるんだけど何か量産型熱い展開に思えて気持ちが萎んじゃった。

『天使の3P!』
プロが視野に入る小学生の異次元感と色恋の相手が小学生って所の背徳感が押しなんだろうけど、主人公も子供だと数年すりゃ合法だからあんまゴチャゴチャ言うほどでもないな。着エロやら小学生ホイホイ、過剰サービスがお約束過ぎて恥ずかしくなるんだけど、尺を埋める点では優秀で細かい物語とかあんま意味ねえなって改めて思った。

『無責任ギャラクシー☆タイラー』
この作品に言えることはタイラーの名を冠していることへの不満に尽きる。普段はおちゃらけていても決める時は決める。この作品にはそれがない。何かほわっとした若手がワチャワチャしてて、尺の都合で物語が進行するご都合展開。それなのに可能性の次元の別タイラーとか出しちゃったら、もっと面白い次元のタイラーが気になり出すのに随分無責任だね。

『ノラと皇女と野良猫ハート』
女の子あり、パロディあり、短編ギャグとして綺麗にまとまっていて、最後もお約束を逃げずに遣って退けた。実直でよろしい。

『異世界はスマートフォンとともに。』
異世界転生でスマフォ含め能力もチート済の主人公をして、スマフォで検索世代が陥る嘘情報やら誰も公開していなくて検索出来ない情報を要する状況に対して機転を活かすような展開は終ぞない。ヒロインが次から次へと増えていって、気軽にチート能力で敵を蹂躙する。その癖、ヒロインとの関係は流されるままなのが弄んでいるみたいでイラつく。でも、一人に絞らずに全員を幸せにしたいって素直に言える正直さが作品に漂っていてキャラが可愛いから見られるんだろうね。物語の仕掛けなんて必要なく、24分間場面が淀みなく展開していく。全体を通した大きな物語のなさが気になるけど、もう1回見たい作品なんてそうそう出来ないし、飽きずに通しで見させるのも結構難しい。そこで1話完結に近い形でまとめたテンポ良い作りは、気軽に見られるのが娯楽として大事だと示した点で素晴らしい。話はクソなのでわざわざもう1回見たくはないけど、時間がある時に何となく一挙放送だったら見るかもね。

『はじめてのギャル』
やけっぱちで土下座告白して始まった関係に欠けているものは、自信のなさと気持ちに素直になること。それをきちんと順序立てて追加ヒロイン紹介手続と並行して物語の落とし所に持って来るのには好感が持てる。一見変則だけど何かに承認される一種の成長物語だから、落ちが見え見えでも納得行くってのは良いね。

『ゲーマーズ!』
誤解から始まって、誤解で話が進み、新たな誤解を予感させて終わる。嘘から出た真ととか、その場のノリみたいなのを突き詰めて走りきったってのは良かったと思う。ただ、その結果ゲーマーが単なる属性になってしまったのは寂しいかな。まあ、おまけ話数みたいな最終回でその辺を意識した要素が意図的に用意されていたから、取捨選択として作り手が自覚していると思えて好感は持てた。

『ナナマルサンバツ』
主人公がクイズ初心者なので、ガチ勢を紹介する手続が楽だったのは良かった。ただ、どうしてもヒロインの活舌が最後まで気になってしまった。原作が継続中であれば、ガチでクイズの世界に飛び込んで、この先名勝負を繰り広げて行くんだろうなという途上ENDになることは決まっていたのであろうから、導き手であり切磋琢磨して行くヒロインも上達する必要があったね。そこは勝負と同じく時の運なので辛いこともある。

『信長の忍び~伊勢・金ヶ崎篇~』
さあ姉川で終わりってのは寂しい。信長が本能寺で死ぬなんてネタバレですらない周知の事実なので、そこまで行ってこの作品なりの何かを見せて完結してくれるのを期待しちゃうよね。

『境界のRINNE 第3シリーズ』
キャラクターが更に増えて、2人の恋の行方を含め、この先も何だかんだで明るく楽しい日常が続くんだろうなという雰囲気で各話完結してくれたから気楽に見られて良かった。第4シリーズの告知がなくキャラ総出でおしまいをやられたから終わりってことなのかな。まあ、原作が延々引き延ばしの刑に処されるだろうから、この終わりはいつか来る仕方ないことなのだろうけど、寂しくはある。でも、停滞して凋落していく様を見る前に盛り上がりの中でまとめたことを笑って送り出そう。

『Re:CREATORS』
結局の所、主人公の場違い感と2クール引っ張る程の話ではないことが最後まで足を引っ張った。一見すると、メタな部分にも応えようとして実直に見えるが、作り手側とそちらに行きたい受け手側との彼岸と此岸の話に対し、当の作品の作り手側が主人公に偶然選ばれた以上の特別な属性を与えられなかった。まあ、作品世界から飛び出してきた存在が現実世界に相当する作中で違和感なく架空の作品のキャラだと認識されるという致命的な矛盾を孕んでいるゆえに、少しの匙加減が興醒めを招く難しい題材ではあったと思う。恐らく、この作品に対する受け手のRe:は無関心か辛辣にならざるを得ないが、そんなことはメタを意識した作品の作り手なら予想はしているので、反応が予想以上だった場合でも受け止める度量さえあれば大丈夫だろう。

『僕のヒーローアカデミア 第二期』
二期に関してはスピード感の無さに尽きる。回想やら全体のテンポと引きの停滞感が、新たな敵というインフレ手続を取って付けたように感じさせていた。なので、最終話の敵との遭遇も瞬間的に真上に吹っ飛ばせよって思っちゃった。そうすると、万事話の都合によるものに見えちゃって、全くフルスロットルに見えなくなって寂しかった。個々の素材の素地は悪くないんだろうけど、全体の調和がよろしくないね。三期目はバトルになるだろうから、場面構成でのスピード感は絶対必要だと思う。ないと話の緩急もなくなっちゃうからね。

『サクラダリセット』
リセット前の状況含め全てを記憶しているという能力は、見てさえいれば神視点になれる受け手の我々も持っている能力だ。それを活かして他の能力や状況に対する心情や行動から最良を目指す。そういう詰め将棋作品ですな。全体に漂う痛みや淡い空気感が、終わり良ければ全てよしのはずのものを儚げに見えてしまって、きっとそういう状況でも気持ちを大切にして前向きに強く優しく美しくな所が作品の強みだったんだろうけど、もう少し明るい画面でやっていたら印象が違っていたんじゃないかな。繊細を弱いと解釈して淡い印象の弱い画面で表現しても濃い印象の強い場面と作中で対比しなければ、単に画面の印象が弱いだけの作品になってしまっている。原作があるとその辺難しいんだろうけど、演者や劇伴がしっかりしているんだから、淡い画面にしなくても葛藤やら心のあり方は十分見せられたと思う。何回でも言うけど、たとえどんなに辛くても、たとえどんなに苦しくても、僕達の世界の日常の普通の場所は暗くも淡くもない。

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okm

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