気軽にとか流し見出来るって感想は、軽いけどまあまあ楽しめることもあるって感じで日本のアニメの厚みになっていると思うってこと。パッと見て人生最高ではないけど、時間を損した感はない作品が毎期複数あるってのは厚みだよね。


『NARUTO -ナルト- 疾風伝』
みんなから祝福されて、特にイルカ先生に認められることから始まった物語が、イルカ先生からの祝いの言葉によって〆られる。色々と長期連載や引き延ばしの犠牲になったが、この終わり方で次世代に繋がるってのは良いね。

『政宗くんのリベンジ』
政宗くんが上手くやったら作品が終わっちゃうんだけど、メインヒロインよりも周りのヒロインの方が演者含めて覇気があるままで終わってしまったのは残念やね。覇気が上回っているヒロインを何人かは儀式的に振っているのに、作品継続のために肝心のメインヒロインへのリベンジは果たされず覇気も上がらずってのは他のヒロインが可愛そうじゃないか。まあ、気軽に流し見する分には十分だけどさ。

『セイレン』
うーんって感じ。どのヒロインの話も悪くないんだけど、さほど良くもない。狙いが見えてこないな。 ダディャーナサン世代の方が個性もあった。

『AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION-』
色々な分野の良いとこ取りでパロも盛り込んである。それもこれも凝り性の体で造詣への拘りがあったからこそか。気軽に見る分に良いよね。

『青の祓魔師 京都不浄王編』
冗長に尽きる。田中さんが凄かったから、折角の京都で関西以外の演者も含め関西弁を堪能出来ると思っていたらそうでもなく、一々話の進みが遅く感じる場面が多かった。京都不浄王編単品で10話位が妥当だったんじゃないかな。前シリーズに関しては、若向けにありがちなトラウマ描写での兄弟対立で長々行くかと思ったら、命を賭した育ての親父の意志でもって即行で払拭して兄弟で共闘する所が良かったんだけど、過去に京都での親父の絡みが回想で出てくるのに代役のせいなのか奥村兄弟含め絡みのあった人にとって支えとなる役割の感じが全然なかった。何か勿体無くないか。

『昭和元禄落語心中~助六再び篇~』
父から子へ、師から弟子へ、世代を超えて受け継がれる業と落語。話芸同様に演者も含め芝居で間を繋ぐという動かさなくても見せるアニメが受け継いできた伝統が結実した。おまけに作画が手抜きということもない。聞き惚れるから言うことないね。

『亜人ちゃんは語りたい』
タイトルに比して特に語りたくなる訳でもないが、先生のイケボと若手のワチャワチャで間が持つから気楽に見られてヨカッタネ亜人。

『ガヴリールドロップアウト』
天使とか悪魔とか色々出てくるけど、大体の落ちが決まっていて予想がつくし、目新しいこともない。まあ、女の子がワチャワチャしていて気楽に見られるからヨカッタネ天使、ヨカッタネ悪魔。

『エルドライブ』
ウィスパー系のドS軽蔑っていうと『鉄のラインバレル』なんかと演出方針は近かったかな。まあ、この作品の場合は主人公が中二臭を押した演者でもないし、釘宮病という万能のクローザーが居るので全く別の印象に仕上がっていた。『リボーン』もそうだったけど、ヒロインキャラが可愛いのも良いよね。画面に華があるからそれだけで随分と見られる。

『ピアシェ~私のイタリアン~』
毎回テンポ良く色んな料理を見せて作り方の歌で〆る。気楽に見られるし、作り方の歌のテンポ含め気持ち良いままで終えられるってのが良いよね。

『この素晴らしい世界に祝福を!2』
いつもの面子のいつもの劇場でのコントみたいな感じで、目新しい発見や驚きもないが、不真面目ながらも女神の加護を受けたカズマの行く先には、勇者が歩けば魔王軍幹部に当たるって感じ。10話と少し短めにドタバタでパッとやってパッとまとまって気楽に流し見するに良い感じ。差し詰めエロいニケって感じかね。

『小林さんちのメイドラゴン』
女の子がワチャワチャしていて、気軽に流し見するのに良い感じ。おっぱいの柔らかい感じがショウタ君じゃなくてもドキドキした。でも、下品とか下種な感じではない。どうも京アニはこういう猥雑な感じの作品に対して演出実態が振り切っていないよね。
おう、まだ1話あるやんけってなるから次回予告は入れろて言っているやろ。しかも、終わりかと思ったら茶番のシリアス展開があるとかびびったわ。物語として一区切りにしないと気が済まないなんてのは、とっくに陳腐化しているのにそういう構成にする辺り1.5流スタジオ感あるよな。

『双星の陰陽師』
うーん、若向け作品全般に言えることだけど、特別な力を持った奴が拗ねている展開で引っ張り過ぎやろ。4クールを物語をもたせるのが難しいのは分かるけど、タイトル通りに双星の二人のボーイミーツガールに集束するのが見えているんだから、トラウマ背景に設定盛り付けて引っ張るってのは勿体無いよね。演者の声や音楽といった原作媒体にはない音の要素が加わると印象が強まる傾向があるから、嫌な感じの場面はもっと注意して欲しいもんだね。まあ、最後ベタだけど、この二人でないと駄目で、この二人でヨカッタネって思えたから良いんじゃないかな。

『信長の忍び』
OPやED枠なんて制作費回収の一貫なのは分かるけど、それでも作品にあった曲と絵を用意したらしっくり来るよね。1期目はとてもヨカッタネOP。2期目のOPは作風の変更もないのに重い感じになっていて好きになれなかった。重い感じなのに本編のノリは軽いし信長死なずに終わったし。

『ALL OUT!!』
全力を出し切ること。試合が終わった後にはノーサイドで敵も味方もなくお互いを称え合う。タイトルとテーマ通りの内容を大人キャラが演者も含め脇を固める中で少年役の若手の演者が一団となって今出せるものを出し切ったら画面の力が圧倒的だよね。トラウマ的なことも含め過去や個々の事情も掘り下げるけど、若向け作品にありがちな引っ張り過ぎもなく、出し惜しみせずに全力で解決してラグビーに打ち込んで行く。一応主人公は初心者の祇園だけど、主役というと場面場面で全力を出しているキャラ全員であって、特にこもさんが加わってからは弱小から全一を目指す意識の変革も見えて熱くなれた。たぶん、2期はないだろうし、割に合わない位全力で作ってあったように見えたけど、だからこそ良い作品になったんだと思う。今後ラグビーを題材にしたアニメは二度と作られないかもしれないけど、最高の1本があるなら最上でしょ。

『3月のライオン』
勝負事には精神面が強く影響するが、そういう展開があるのに全体的に演出が感傷的に過ぎることで矛盾しているように見えた。闇の中から光を見つけて行く話と捉えたのだろうけど、そんなに心がボロボロで勝てるのか。所々でおなじみなシャフト演出を盛り込んでくるのも雑味に感じるし、寄る辺なしでも圧倒的に強い名人との同質性を見せつつ、差異となる寄る辺を表現したかったのかな。それなら中途半端に既存の演出で齟齬を起こすより、いっそ新しい演出技法を開発して勝負に出るべきだったんじゃないかな。だって、この作品は勝負師の話だし、最後にファイター流すんならそれを分かっているでしょ。

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
何がやりたいのか分からないが、新しいガンダムを作りたかった。でも、結果的には微妙な印象で終わった。『Gガンダム』が成立したんだから、ガンダムさえ出せば正統にガンダムのはずだけど何か違う。まるで、そんな葛藤と自己分析が物語にも反映されていたようだ。結末からしても、責任者に相当する立場やこの作品を象徴するガンダムは殺すけど、大人の立ち位置の親っさんとネーチャンを夫婦にして幸せにしてあげたり、鉄華団の面々も全滅させずに何人かは生き残った。これって結果を残せなかった責任者や作品への総括と清算、ベテランや参加してくれたスタッフへの感謝が反映されていたんじゃないかな。革命の乙女に相当するシリーズ構成が自分達を選んでくれたから作品が始まったってことからするに、監督はとても義理堅い人なんだろうね。戦争っていう4クールもたせるための設定や個別の話数でガンダムが活躍してスカッとすることの良さがあったら印象も違っていたかもね。ガンダムってその辺の設定で物語を引っ張って画面で間を持たせる所が強みだからね。それを避けて新しい何かを打ち出したくて任侠を選んでみたんだろうけど、任侠ものやピカレスクロマンって日本だと破滅と抱き合わせみたいな面があるから難しかったんとちゃうかな。ガンダムというプロジェクトとして、ビジョンを示してくれる指導者不在ってのは辛かったろうなって感じ。

『遊☆戯☆王 ARC-V』
そびえ立つ金のクソ。スピードデュエルだって途中でちょっとずつ変更したのに、当初から面白くもないアクションデュエルに何の変更もないどころか、途中で出てきた乱入ペナルティ2000ダメージが世界の命運が懸かったデュエルでさえある。しかも相手ボスのカードがバーン効果とか、墓地が肥えるためだけに折角の過去作キャラ達の総登場が噛ませにされるとか悪夢そのもの。その後のプロ試験予選でも過去作キャラ達相手に何の成長もない失笑もののデュエルを繰り返す。最後に因縁の赤羽社長によるプロテストを持って来ておいて、これまたクソみたいなカードコンボにアクションカードの早いもん勝ちカルタが始まって、赤羽社長の演者的に『ちはやふる』が始まったかと思ってびっくりしたぞ。
あのな、TCGってのは強いカードを入れて上手く構築すればすぐに強くなるんだよ。でも、アニメだとキャラの成長に繋げたいから、それまでにあった負け展開に対する細かい駆け引きの上達や初期カードの活用で表現してきたやろ。それが懲りもせずカルタ大会で札際の強さとか成長でもなんでもないしTCGの楽しさ全く知らんやろ。デッキ構築の観点からしても、アクションカードってのは全くの盤外戦やから構築の面白さを白けさせるやろ。4年やっても気付かんもんかね。主人公のデュエルが、クソカードやクソコンボで時間使って追い詰められてアクションカードで粘ってクソ長いコンボで逆転しかせんから一番面白くないとか4年もきついし、最後もそれとか悪夢やで。

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