最近仕切り直した作品の仕切り直し前後の感想。


『アイカツ!』
スターライト学園入学の一年目は、冒険家兼NGOだか政府機関職員といったいちごの父親の熱い家族の応援によって締めくくられた。
二年生になっての作中での成長と売り出し中の演者の成長とが同調して良い感じに引き締まってきた輪に新キャラの後輩が加わり、先輩としての貫禄を身につけていくという一つの育成の形を実践している。美月に挑戦する「フレッシュガールズカップ」で、美月の相手役を探すとの学園長の発言や、先の親父さんも匂わせていたことからも学園長と母親のようなユニットを目指す展開か。小慣れた感じと初々しい感じの面々が出世していく様は、ガチンコサクセスストーリーですな。

『たまごっち!~ゆめキラドリーム~』
ドリームタウンでの生活に始まり、まめっちのホームステイ先のツンデレの元祖な頑固親父のいかりっちの話も、新キャラのピアニっちの活躍もあり一段落する。名前の通りに音楽を嗜むピアニっちの登場もあって、まさかのバンド結成展開。パパピアニっちは力兄でチャラ親父で、ちょっと練習に付き合ってくれただけで、まめっちの音痴も直ると。いい加減、音痴でやれやれ展開も微妙だったので、これは好判断。枠移動後は、OPとEDがそれぞれのバンドが担当している体になっており、バンド展開からの想定通り。ゆめきらバッグを軸にバンドや準レギュキャラもフィチャーしての夢に関連したイベント展開が目白押しだ。漫画家回での「ドリームイレブン」みたいなパロ要素も導入しており、何が来るか楽しみだ。かと思えば、更なる仕切り直しと来た。
音痴を笑いにするのを止めて、バンド路線に入ったかと思えば、ひめスペっちの離脱と来た。空き地に1日で出来たコフレサロンに現れしは「コフレっち」、メイクアップが好きでお手伝いしている転校生だ。携帯電話、デジカメ、楽器、飾り付け、変身バッグと来て、今度はメイクと来た。これは見事にお子様の需要総当り状態。その「コフレっち」だが、演者にウィスパー能登と来た。
メイクの玩具でキラキラな場面では自作の歌を歌っているが、昔聞いた歌はかなり酷かったわけで、ぎりぎりありにはなっているものの際どさが癖になりそう。おまけに、ひめスペっちの千兵衛博士よろしくな美化妄想で口数の多かった後釜だけあって、思い込んだら捲くし立てながら突っ走る。ウィスパーだから、控えめと誰が決めた。毎度のことながら、それなりに実績のある演者に他所でやらないキャラをやらせるってのが面白い。
バンドのメンバーであり仲の良かった友人が去ったことで生じた隙間、そこによく似たキャラが同じパートを引継いで埋める。前髪のなかったひめスペっちと違いふわっとした前髪が可愛い。これで、主要な女の子は全員ふんわりした前髪で固めてきたことになる。以前は、のぺっとしている回もあったが、最近はふんわり揺らすようになっているので、女児向けのトレンドなのだろうね。

『聖闘士星矢Ω』
旧作からの連続した時間軸で、旧作のキャラも登場し、それに合わせた演者の配置も世代分けされてバランスよい。なのに、どこか違うのよ。全体的に作業ゲーみたいな感じがあって、新十二宮編の終盤には星矢役の古谷さんのナレが随分と救いになっていた。
新章に入ってからは、弟分的なスチール聖闘士(キャラは新人ぽいが中身はベテラン)が加わって、新たな敵との闘いや修復されて石から旧作のような箱入りに変化するとか、テコ入れという名の迷走とも取れる部分が多い。徹底して喋らないで来ていた紫龍が喋ったのもちょっとエッって感じ、クロスといい折角保ってきた設定を別に盛り上がりもしないのに放棄するってのは負け宣言的でなんか悲しいね。

『ポケットモンスターベストウイッシュ シーズン2 エピソードN』
トレーナーとポケモンとの絆、古代遺跡に伝説のポケモンに特異な力を持ったN、ポケモン洗脳装置で暗躍するプラズマ団とストーリー的にも作品メタ的にも盛り上がる内容であった。
特にトレーナーに否定的なNの存在が大きかった。Nはゲームそのものの根幹を否定せんとするものの、サトシの舐めプともいえる相性やら厳選やらを度外視してのポケモンとの絆でのゴリ押しが、良い塩梅にガチさの抜けたトレーナーとしての姿を示し和解へと繋げるとは上手い。
加えて、ボルテッカーを忘れてまで覚えたエレキボールが、崖の下から上へのアニメ特有の距離概念によって活躍出来たのも良かった。ゲーム的にガチではない二人が出会ったことで起きる効果は、ポケモンバトルをゲームの再現ではなく、映像としての見た目で攻略して魅せた。

『ポケットモンスターベストウイッシュ シーズン2 デコロラドアドベンチャーDa!』
言い難い名前になったが、今回はマサラタウンまでの船旅の途中で通る南海の諸島での海洋冒険といった趣きだ。また、先のエピソードでのロケット団の活躍からか、手の込んだ作戦が多い印象を受ける。偽の客船を用意し乗船券を摩り替えてのド畜生なやり方に始まり、輸送車でポケモン保護に来た巡査を装ったりと、豪華客船での旅に合わせたかのように豪華だ。ミジュマルが家政婦のような見たで見抜いたり、メイン3人が別の変装をしていても同じ車だと見抜いたりと何時になく察しが良いのもテンポがよくて面白い。
ハチミツの島で懐かしのスピアーやクマに追いかけられたりと、過去に登場したポケモンをフィーチャーしてのジム戦のない豪華で気楽な旅は、イベントも目白押しで陽気な雰囲気も相まって妙に楽しい。

『イナズマイレブンGO クロノ・ストーン』
何だかんだいっても、未来人からゲンシクンまで取り揃えた面子に、戦国武将から三国志にジャンヌに維新志士、円卓騎士団やら恐竜、果ては台風と何でもありの時空最強のイレブンの設定からして、サブやバックアップに当たるモブを露骨に排除している。結局はサッカーと友情の二本柱で無理繰り押し込むとはいえ、ラスボスへのモブの無力さが妙にメタ的なのね。三連戦の勝敗数によって勝利陣営を決める展開で三チーム編成になった時、三国さんが負けられない試合のために強技を習得していたのは色々笑えた。だが、フェイの親父てめえは駄目だ。ロリコンめ、うらやまけしからん。

『イナズマイレブンGO ギャラクシー』
今度は世界大会編。日本代表の選出から、初陣といったところ。ただし、監督は顔の傷はあるもののまんま影山で、メインの雷門の3人以外は素人が8人選出されただけという謎っぷり。必殺技からのインフレはあれど、一応敵が逸脱した強さでサッカーにならなかった以外はサッカーしてきたはずなのに、化身やらミキシマックスやらが禁止で初期の『キャプテン翼』のゲームを思わせたサッカーに戻るのかと思えば、素人の舐めプで大敗する場面を延々と見せられる。真面目にサッカーに取り組もうという姿勢だけは良かったと思っていたが、モブを押しのけてもっとモブをゴリ押してくるのは流石にきついぞ。観客はブーイングに物を投げてと怒っていたが、見ているこちらは呆れた。まあ、回想で三国さんがどんな気持ちでシュートを入れられていると思っているんだ(わざとじゃなくても本編の9割方は吹っ飛んでた)の場面を選んでいる辺りのお遊びが笑えただけましか。
素人集団が金で雇われた連中で、世界大会予選で才能を開花させていく展開のようだが、前の素人1人ありの世界大会編の時と比べると、素人8人はシナリオ以前にサッカーを馬鹿にしており、負けさせる他国代表のチームに申し訳なくなってくる。パワーインフレやらゲームデザインの限界から、作品の強みを放棄したのかな。

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okm

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