アンサイクロペディアのノリですな。(3年を目安に一部漏れているが)長く続いているアニメの美点がある意味よく分かる、かもしれない。
『サザエさん』
一見すると何のことはないサザエさん(現代女性の平均は分からないがかなりの家事能力)が実家で二世帯暮らしで主婦をしながら、時々父親と一緒になって弟のカツオを叱るだとか、近所のどうでもいい事件に首を突っ込んだり、調子に乗って厚かましい態度をとっても窘められることなく良かった体で終わる。サザエはジャンケンという東洋の拳法の使い手でもあり、暫く前から毎回視聴者との熱い闘いが繰り広げられているとの噂もある。家電は東芝、そんな日曜日の悪夢的作品だ。
『ドラえもん』
結構前に様子が変わったかと思いきや、絵柄が毒気たっぷりの原作に近づいて、汚いはずのジャイアンの声が綺麗になっているとか、青ダヌキのまた君かとかの厳しい言い回し、スネオに自慢されている時のテーマとか、ジャイアンの虐め方とか、静香ちゃんのお風呂の湯気の卑猥さ等が薄まっている。流石アニメ大使。これなら、いじめっ子の保護者でも子供に視聴を推奨出来そうだ。
『アンパンマン』
主人公のアンパンマンは正義の味方らしい。毎日パトロールと称し飛び回っており、パトロール中にはやたらと食べ物に縁がある。大抵の場合、敵役のばいきんまんが食べ物を独り占めしようとするので叩きのめして懲らしめる。酷い時は4,5人掛りで懲らしめる癖に、愛と勇気だけが友達といいつつ、仲良しが沢山なヒーローである。世界一牛乳と合うことはいうまでもない。その敵役のばいきんまんであるが、彼は両親と暮らしておらずいつも小腹を空かせており、頂戴やありがとうがいえないようなある種の生得的問題を抱える児童が如き存在である。彼が大抵の回で暴れて、映画では世界の危機まで招くのである。この作品はそれをぶっ飛ばすカタルシスの英才教育である。仮に暴力的なゲームが暴力性を助長する説を信じるのであれば、いわんやこの作品はといったところであろう。人の親としては子供を安定させる装置があれば楽なのだが、我が子にそういう子供を虐めない様な躾を施す必要があるかもしれない。
『ちびまる子ちゃん』
まる子の家は、仕事のよく分からない父親、ヒス気のある母親、頓珍漢で窘められる祖父、地味な一言が刺さる祖母、学校での辛さから妹のまる子に嫌がらせしがちの姉で暮らしている極めて中流の家庭である。本人は極めて羨ましがりであり、卑しさも兼ね備えている。大抵は母親に我慢を強いられるので、案外将来的には我慢強い大人に育つのではないだろうか。彼女が拗ねている時やキャラの感情が爆発している時(特に母親の怒りが炸裂している時)のテーマは疾走感があって気持ち良い。他人の長所よりも短所を中心にキャラ付けされている印象なので、灰汁の強いとか癖の強いと評すべきキャラが多い。
『クレヨンしんちゃん』
主人公の野原しんのすけは、5歳児に相応しい揚げ足取りではあるが、かなり鋭い感性を持っている。30代にして新築一戸建てを建てられる万年係長の父親、社会経験があるため主婦の溜飲を下げるだけに留まらない感性を持ち、鉄拳制裁も行う母親、0歳児にして既に宝石やイケメン好きのおばさんの魂が宿った妹、拾ってきた多才の雑種犬と暮らしている。子供の初々しさの裏側に隠れる純粋な悪意によって、大人の建前を抉り辱める笑いに関してはこの作品は群を抜いている。子供に悪影響が出るというのは、この作品において建前を抉られている大人が概ね持っている器量を持ち合わせていないか、あるいは元々家庭や子供が抱えていた問題が表面化することへの不安といえるかもしれない。
『ポケットモンスター』
主人公のサトシはポケモンなる獣をゲットしては使役し、世界一の使い手となるべく旅をしている。相棒のピカチュウは獣ながらも作中切っての可愛らしさがあり、サトシの命懸けのラブコールに答え終始デレ状態にある正ヒロインである。他にも、数多くの可愛らしいポケモンと出会いゲットしたりする。基本的には、ポケモンはレベルアップと進化をすることで強く逞しく成長する。彼が進化させるポケモンは大変偏っているが、これは隠しパラメータの可愛らしさが進化後に一定値を下回るからである。つまり、進化させるのは元々の可愛らしさが一定値を下回っているポケモンだけである。これは最初の研究所で手に入る火属性のポケモンに多い。
他の特徴的なこととしては、サトシは新しい地方を旅する毎にヒロインを取っ替え引っ換えしていると見られており、視聴者から反感を買っている。しかしながら、彼は生粋のズーフィリアか戦闘狂なので女の子には興味が無いので安心して大丈夫だ。また、サトシは新しい地方を旅する度に痴呆のような症状を呈するが、これは彼が脳に重大な問題を抱えており、記憶は彼の帽子や衣服が補助しているゆえのことである。つまりデザインが変わると蓄積がリセットされるのだ。どうか、アホだの舐めプだのと罵声を浴びせないでやって欲しい。
『名探偵コナン』
主人公の工藤新一は、高校生探偵である。幼馴染であり将来の鬼嫁化が確定的に明らかである毛利蘭から逃れたかったところ、怪しい男を追っていた際に都合よく変な薬を飲まされ半ズボンの似合う体を手に入れた。人生をやり直せたら、そんな普遍的願望を叶えるのがこの作品だ。その後は江戸川コナンという親御さんの良識を疑いかねない偽名を名乗り、結局は毛利蘭の家に居候することとなる。
彼女の父親毛利小五郎は元刑事の探偵であり、推理小説における探偵よろしく、歩けば事件に遭遇する。コナンとなった新一と一緒に行動すれば、その確率は飛躍的に上昇する。また、事件に首を突っ込んでは司法解剖に掛かる費用を浮かせようとするお調子者な一面を持ったコストカッターでもある。事件は主にコナンが麻酔で小五郎や同じように調子の良いキャラを眠らせ、変声機を通して推理を披露し解決する。これは、事情を把握した近所の変態発明家の現代科学の粋を集めた発明品の賜物である。トリックについてはコナン以外にはほとんど分からないことから考えても、作中で露呈していない事件の多くは心臓麻痺だかで処理されているのであろう。
『遊戯王』
強カードに次ぐ凶カードが飛び交うのがTCGとしての遊戯王である。アニメにおいては、下位互換としか言いようのないカード、ところにより強カードといった具合で調整チームがいるのか怪しいデザインのカード群が中途半端に乱舞する。基本的には、次々と現れる敵が世界に悪影響を与えることを狙っており、デュエルを通してそれを阻止するというのがこのシリーズのお約束だ。物語を押していたかと思いきやそれにに沿ったデュエルにはなれないデザインのカードやそれを使う敵が大挙して押し寄せてくるので、お笑いに終わることが多い。だがそれも、アニメ制作陣がカードのデザインに対する決裁権を有していないゆえの避けがたいことなので暖かく見守ってあげて欲しい。合言葉は「遊戯王にしては頑張っている」だ。
『ワンピース』
まず、前振りが長い作品ですので、初期の前振りでもまどろっこしいと思う方にはお勧めできません。主人公のルフィは海賊王を目指す少年ですが、悪党をぶちのめす振る舞いから、一見すると海賊らしくない印象を受けますが、自分が気に入った輩の悪行や失策は見て見ぬ振りをするので、立派な海賊といえます。また、糞強いので、ワンパンで勝てますが、適度に追い込まれたり、苛々を溜めてからでないと放てないという舐めプチックでドラマチックな性格の持ち主です。ストレスの多い現代人にお勧めの作品といえます。なお、この世界ではおっぱいが大きくないとメインを張れないので、貧乳属性の方には難しいかもしれません。
『NARUTO』
主人公のナルトは複雑な境遇でごちゃごちゃとグレておりますが、良家の生まれの少年が人生のレールに反発している程度のことなので、その内まともになりますので気長に見守りましょう。また、ライバルのサスケ君も複雑な境遇に置かれており、何かに付けてどうしてこうなったと思うような行動を取りますが、長期連載の犠牲になったので寛大に見守ってあげましょう。同様に、ヒロインのサクラについても、未だにサスケに入れ込みつつも成長していくナルトもキープするというどこかで見たような話になっておりますが、ビッチと罵声を浴びせずに思春期の少女特有のワルに惹かれているだけだと思ってあげましょう。大体は長期連載による痛いファンへの作者の嫌がらせの犠牲になったのです。その点、疾風伝以降のアニメ版では、アニメオリジナルが本編に生きてくる作りを上手く出来ている分だけましといえます。
『銀魂』
黒船でやってきたのは宇宙人だった。でもって降伏しちゃった。そんなパラレル明治を舞台に攘夷志士だった主人公の銀さんが、よろずやと称して新宿でちょっと温まり過ぎて脳が膿んでしまったかのようなドタバタを繰り広げる。ロボットアニメで培った畳み掛けるような掛け合いを笑いに替え、たまにシリアスになったかと思いきや、恥ずしさのあまり大体は台無しにして笑いにするのがこの作品だ。「ぎ」をはっきりいわず金魂っぽく聞かせるという高度に低度な下ネタから一点、最近は原作ネタを使って堂々と金魂、金魂と連呼するという音響演出で最終着地点を調整する作風を生かした作り方が極まっております。下らない下ネタに大笑いしたことがある人には中々に噛み合う作品といえるかもしれませんね。
『ふたりはプリキュア』
「努力・友情・勝利」は少年向け作品で多く見られた要素だが、この作品において普通の女の子が当たり前に身近な人達、延いては世界中の笑顔を守るために立ち向かう努力をし、友達と一緒に闘い、悪を浄化し勝利することで復活の狼煙を上げた。
まず、同じ学校や同級生、幼馴染としての接点を持ち、絆を深める日常のあることが重要である。一人の力には限界があるのだ。次に、選ばれし力という名の玩具を与えられるとしても、力を自覚し自発的に闘おうとする意思を持たなければ変身出来ず、諦めないで敵に向かっていかなければ勝つことが出来ない。いざ鎌倉の意思なくして闘いぬくことは出来ぬ。最後に、罪を憎んで人を憎まない心で悪を浄化しなければハッピーエンドにはならない。悪とは相対的な価値観であるため浄化を持って赦しを与えよ。
抑圧された暴れたい衝動は悪と闘う力に変え、赦すことで浄化と称し命を奪うような現実世界の歴史とは無縁であるのがこの作品だ。近年定番化したEDのモーションキャプチャーのCGは安っぽくなく可愛らしいという領域に足を踏み入れている。
褒めましたが、結局の所は、妖精とかいうバンダイの手先に与えられた玩具で変身して闘いつつ、何やかんやと可愛らしい関連商品を売りつける域から脱してはおりません。加えて、最近は商品点数が増加して集めるのも一苦労となっておりますので、我慢を学ばせるのに最適ともいえます。
『バトルスピリッツ』
キャラ同士の掛け合いの合間にバトル。掛け合いの匙加減とバトルやカードの名前や効果といったデザインとの同調という『遊戯王』の弱かった部分を見事に補強したことで台頭したものの、調子に乗って低迷してしまうような可愛い一面もある。バトスピにおいては、ライバルと可愛いヒロインと半ズボン(ショタ枠)の存在が欠かせない。ライバルや半ズボンを掘りそうだったり、ヒロインとチュッチュしそうでしなかったりしつつ、強力なドラゴンでぶっ飛ばすバトルジャンキーとして覚醒していくのが、正しいバトルスピリッツのあり方といえよう。バトルでのスピリットのCGは中々のものであり、特にドラゴンの格好良さや低コストスピリットの可愛らしさが際立っている。流石、サンライズ必勝のリーゼントの友達で始まった作品だけはある。
『イナズマイレブン』
懐かしの『キャプテン翼』を下地に主にそのゲーム版の更新ともいえる作りなのがこの作品だ。必殺シュートにばかり目が行きがちだが、ボールコントロールをカット割逃げずにしっかりと描かれている点を挙げておきたい。『キャプテン翼』の無茶苦茶だったサッカーについてはしっかり更新されているが、なぜか物語の展開についてはパッチが必要な状態となっている。サッカーの裏で回りくどい陰謀を巡らせて世界を牛耳ろうとする連中がボウフラの如く湧いてくる。そんな、まるで訳の分からないピタゴラスイッチとでも評すべき陰謀論で世界が回る。これは他の日野原作作品にも見られる傾向ある。
地味なキャラやヤムチャ的キャラもしっかり努力して結果を残していた内は良かったが、シリーズを重ねる毎に人気者ばかりが活躍する様相を呈している。相変わらず、物語の展開についてのパッチがないことも挙げておきたい。まあ、何やかんやと気になる点はあるが、しっかりとしたアニメーションで相手チームよりもボールを相手のゴールに沢山シュートすれば良いので分かりやすい。
『たまごっち!』
え、たまごっちってまだ売ってるの。はい、左様でございます。いつの間にやら復権し、それなりに女児向け商品として定着しております。宇宙のどこかにある不良在庫の倉庫、もといたまごっち星のたまごっちタウンを舞台に可愛らしいたまごっちの可愛らしい日常が描かれております。最近は復権だかマンネリのために、出荷用の倉庫、もとい別の街に舞台を移しました。また、本作品はお前らの知らない演者の可愛らしい演技を見せてやろうという非常に嫌らしい作りとなっておりますが、いくつかのたまごっちは水着の時意外は服を着ていないので、児童ポルノに当たるとの議論に上がる可能性が微粒子レベルでございます。そのため、大きいお友達の方々はお気を付け下さいませ。なお、この作品や新しく始まった別の作品も含め、アイドルになりたい願望を煽る意図が見受けられますので、アイドル養成ビジネスへの投資をお勧めしておりますが、未公開株の購入の取りまとめについては弊社は一切関与していないため、詐欺の能性もございますのでお気を付け下さいませ。ちなみに、これらの情報はインサイダー情報には当たりませんのでご安心下さいませ。
『ダンボール戦機』
LBXなるプラモデルとラジコンを足して2で割った玩具でミニ四駆であった相撲のようなバトルを行う。この作品も日野原作のご他聞に漏れず、まるで訳の分からないピタゴラスイッチな陰謀論で世界が回る。
こちらはプラモ屋で兵器転用可能なものが平気で買えるという、国連名義でアメリカ辺りが即効で苦情を言ってきそうな世界観となっている。一応、凄く硬い強化ダンボールのバトルフィールドで闘わせるからとか緊急停止機能が搭載されているから大丈夫という体になっているが、小型ロボット兵として世界を牛耳る悪党達が繰り出してくるという見も蓋もない展開なのでかなり生々しい。これもLBXを矛、強化ダンボールを盾と考えれば、日野氏の不快、もとい深いメッセージに気付くことが出来る。
また、アニメのCGはショボくても仕方がない。それはこの作品の登場によっていよいよ厳しくなってしまった。他作品のCGと見比べると、誉めそやしているのではないと分かるが、日野氏の物語は風船爆弾でアメリカの首都を攻撃するような壮大さを持っているので、他作品を貶める気を薄れさせる点で優秀といえよう。
『サザエさん』
一見すると何のことはないサザエさん(現代女性の平均は分からないがかなりの家事能力)が実家で二世帯暮らしで主婦をしながら、時々父親と一緒になって弟のカツオを叱るだとか、近所のどうでもいい事件に首を突っ込んだり、調子に乗って厚かましい態度をとっても窘められることなく良かった体で終わる。サザエはジャンケンという東洋の拳法の使い手でもあり、暫く前から毎回視聴者との熱い闘いが繰り広げられているとの噂もある。家電は東芝、そんな日曜日の悪夢的作品だ。
『ドラえもん』
結構前に様子が変わったかと思いきや、絵柄が毒気たっぷりの原作に近づいて、汚いはずのジャイアンの声が綺麗になっているとか、青ダヌキのまた君かとかの厳しい言い回し、スネオに自慢されている時のテーマとか、ジャイアンの虐め方とか、静香ちゃんのお風呂の湯気の卑猥さ等が薄まっている。流石アニメ大使。これなら、いじめっ子の保護者でも子供に視聴を推奨出来そうだ。
『アンパンマン』
主人公のアンパンマンは正義の味方らしい。毎日パトロールと称し飛び回っており、パトロール中にはやたらと食べ物に縁がある。大抵の場合、敵役のばいきんまんが食べ物を独り占めしようとするので叩きのめして懲らしめる。酷い時は4,5人掛りで懲らしめる癖に、愛と勇気だけが友達といいつつ、仲良しが沢山なヒーローである。世界一牛乳と合うことはいうまでもない。その敵役のばいきんまんであるが、彼は両親と暮らしておらずいつも小腹を空かせており、頂戴やありがとうがいえないようなある種の生得的問題を抱える児童が如き存在である。彼が大抵の回で暴れて、映画では世界の危機まで招くのである。この作品はそれをぶっ飛ばすカタルシスの英才教育である。仮に暴力的なゲームが暴力性を助長する説を信じるのであれば、いわんやこの作品はといったところであろう。人の親としては子供を安定させる装置があれば楽なのだが、我が子にそういう子供を虐めない様な躾を施す必要があるかもしれない。
『ちびまる子ちゃん』
まる子の家は、仕事のよく分からない父親、ヒス気のある母親、頓珍漢で窘められる祖父、地味な一言が刺さる祖母、学校での辛さから妹のまる子に嫌がらせしがちの姉で暮らしている極めて中流の家庭である。本人は極めて羨ましがりであり、卑しさも兼ね備えている。大抵は母親に我慢を強いられるので、案外将来的には我慢強い大人に育つのではないだろうか。彼女が拗ねている時やキャラの感情が爆発している時(特に母親の怒りが炸裂している時)のテーマは疾走感があって気持ち良い。他人の長所よりも短所を中心にキャラ付けされている印象なので、灰汁の強いとか癖の強いと評すべきキャラが多い。
『クレヨンしんちゃん』
主人公の野原しんのすけは、5歳児に相応しい揚げ足取りではあるが、かなり鋭い感性を持っている。30代にして新築一戸建てを建てられる万年係長の父親、社会経験があるため主婦の溜飲を下げるだけに留まらない感性を持ち、鉄拳制裁も行う母親、0歳児にして既に宝石やイケメン好きのおばさんの魂が宿った妹、拾ってきた多才の雑種犬と暮らしている。子供の初々しさの裏側に隠れる純粋な悪意によって、大人の建前を抉り辱める笑いに関してはこの作品は群を抜いている。子供に悪影響が出るというのは、この作品において建前を抉られている大人が概ね持っている器量を持ち合わせていないか、あるいは元々家庭や子供が抱えていた問題が表面化することへの不安といえるかもしれない。
『ポケットモンスター』
主人公のサトシはポケモンなる獣をゲットしては使役し、世界一の使い手となるべく旅をしている。相棒のピカチュウは獣ながらも作中切っての可愛らしさがあり、サトシの命懸けのラブコールに答え終始デレ状態にある正ヒロインである。他にも、数多くの可愛らしいポケモンと出会いゲットしたりする。基本的には、ポケモンはレベルアップと進化をすることで強く逞しく成長する。彼が進化させるポケモンは大変偏っているが、これは隠しパラメータの可愛らしさが進化後に一定値を下回るからである。つまり、進化させるのは元々の可愛らしさが一定値を下回っているポケモンだけである。これは最初の研究所で手に入る火属性のポケモンに多い。
他の特徴的なこととしては、サトシは新しい地方を旅する毎にヒロインを取っ替え引っ換えしていると見られており、視聴者から反感を買っている。しかしながら、彼は生粋のズーフィリアか戦闘狂なので女の子には興味が無いので安心して大丈夫だ。また、サトシは新しい地方を旅する度に痴呆のような症状を呈するが、これは彼が脳に重大な問題を抱えており、記憶は彼の帽子や衣服が補助しているゆえのことである。つまりデザインが変わると蓄積がリセットされるのだ。どうか、アホだの舐めプだのと罵声を浴びせないでやって欲しい。
『名探偵コナン』
主人公の工藤新一は、高校生探偵である。幼馴染であり将来の鬼嫁化が確定的に明らかである毛利蘭から逃れたかったところ、怪しい男を追っていた際に都合よく変な薬を飲まされ半ズボンの似合う体を手に入れた。人生をやり直せたら、そんな普遍的願望を叶えるのがこの作品だ。その後は江戸川コナンという親御さんの良識を疑いかねない偽名を名乗り、結局は毛利蘭の家に居候することとなる。
彼女の父親毛利小五郎は元刑事の探偵であり、推理小説における探偵よろしく、歩けば事件に遭遇する。コナンとなった新一と一緒に行動すれば、その確率は飛躍的に上昇する。また、事件に首を突っ込んでは司法解剖に掛かる費用を浮かせようとするお調子者な一面を持ったコストカッターでもある。事件は主にコナンが麻酔で小五郎や同じように調子の良いキャラを眠らせ、変声機を通して推理を披露し解決する。これは、事情を把握した近所の変態発明家の現代科学の粋を集めた発明品の賜物である。トリックについてはコナン以外にはほとんど分からないことから考えても、作中で露呈していない事件の多くは心臓麻痺だかで処理されているのであろう。
『遊戯王』
強カードに次ぐ凶カードが飛び交うのがTCGとしての遊戯王である。アニメにおいては、下位互換としか言いようのないカード、ところにより強カードといった具合で調整チームがいるのか怪しいデザインのカード群が中途半端に乱舞する。基本的には、次々と現れる敵が世界に悪影響を与えることを狙っており、デュエルを通してそれを阻止するというのがこのシリーズのお約束だ。物語を押していたかと思いきやそれにに沿ったデュエルにはなれないデザインのカードやそれを使う敵が大挙して押し寄せてくるので、お笑いに終わることが多い。だがそれも、アニメ制作陣がカードのデザインに対する決裁権を有していないゆえの避けがたいことなので暖かく見守ってあげて欲しい。合言葉は「遊戯王にしては頑張っている」だ。
『ワンピース』
まず、前振りが長い作品ですので、初期の前振りでもまどろっこしいと思う方にはお勧めできません。主人公のルフィは海賊王を目指す少年ですが、悪党をぶちのめす振る舞いから、一見すると海賊らしくない印象を受けますが、自分が気に入った輩の悪行や失策は見て見ぬ振りをするので、立派な海賊といえます。また、糞強いので、ワンパンで勝てますが、適度に追い込まれたり、苛々を溜めてからでないと放てないという舐めプチックでドラマチックな性格の持ち主です。ストレスの多い現代人にお勧めの作品といえます。なお、この世界ではおっぱいが大きくないとメインを張れないので、貧乳属性の方には難しいかもしれません。
『NARUTO』
主人公のナルトは複雑な境遇でごちゃごちゃとグレておりますが、良家の生まれの少年が人生のレールに反発している程度のことなので、その内まともになりますので気長に見守りましょう。また、ライバルのサスケ君も複雑な境遇に置かれており、何かに付けてどうしてこうなったと思うような行動を取りますが、長期連載の犠牲になったので寛大に見守ってあげましょう。同様に、ヒロインのサクラについても、未だにサスケに入れ込みつつも成長していくナルトもキープするというどこかで見たような話になっておりますが、ビッチと罵声を浴びせずに思春期の少女特有のワルに惹かれているだけだと思ってあげましょう。大体は長期連載による痛いファンへの作者の嫌がらせの犠牲になったのです。その点、疾風伝以降のアニメ版では、アニメオリジナルが本編に生きてくる作りを上手く出来ている分だけましといえます。
『銀魂』
黒船でやってきたのは宇宙人だった。でもって降伏しちゃった。そんなパラレル明治を舞台に攘夷志士だった主人公の銀さんが、よろずやと称して新宿でちょっと温まり過ぎて脳が膿んでしまったかのようなドタバタを繰り広げる。ロボットアニメで培った畳み掛けるような掛け合いを笑いに替え、たまにシリアスになったかと思いきや、恥ずしさのあまり大体は台無しにして笑いにするのがこの作品だ。「ぎ」をはっきりいわず金魂っぽく聞かせるという高度に低度な下ネタから一点、最近は原作ネタを使って堂々と金魂、金魂と連呼するという音響演出で最終着地点を調整する作風を生かした作り方が極まっております。下らない下ネタに大笑いしたことがある人には中々に噛み合う作品といえるかもしれませんね。
『ふたりはプリキュア』
「努力・友情・勝利」は少年向け作品で多く見られた要素だが、この作品において普通の女の子が当たり前に身近な人達、延いては世界中の笑顔を守るために立ち向かう努力をし、友達と一緒に闘い、悪を浄化し勝利することで復活の狼煙を上げた。
まず、同じ学校や同級生、幼馴染としての接点を持ち、絆を深める日常のあることが重要である。一人の力には限界があるのだ。次に、選ばれし力という名の玩具を与えられるとしても、力を自覚し自発的に闘おうとする意思を持たなければ変身出来ず、諦めないで敵に向かっていかなければ勝つことが出来ない。いざ鎌倉の意思なくして闘いぬくことは出来ぬ。最後に、罪を憎んで人を憎まない心で悪を浄化しなければハッピーエンドにはならない。悪とは相対的な価値観であるため浄化を持って赦しを与えよ。
抑圧された暴れたい衝動は悪と闘う力に変え、赦すことで浄化と称し命を奪うような現実世界の歴史とは無縁であるのがこの作品だ。近年定番化したEDのモーションキャプチャーのCGは安っぽくなく可愛らしいという領域に足を踏み入れている。
褒めましたが、結局の所は、妖精とかいうバンダイの手先に与えられた玩具で変身して闘いつつ、何やかんやと可愛らしい関連商品を売りつける域から脱してはおりません。加えて、最近は商品点数が増加して集めるのも一苦労となっておりますので、我慢を学ばせるのに最適ともいえます。
『バトルスピリッツ』
キャラ同士の掛け合いの合間にバトル。掛け合いの匙加減とバトルやカードの名前や効果といったデザインとの同調という『遊戯王』の弱かった部分を見事に補強したことで台頭したものの、調子に乗って低迷してしまうような可愛い一面もある。バトスピにおいては、ライバルと可愛いヒロインと半ズボン(ショタ枠)の存在が欠かせない。ライバルや半ズボンを掘りそうだったり、ヒロインとチュッチュしそうでしなかったりしつつ、強力なドラゴンでぶっ飛ばすバトルジャンキーとして覚醒していくのが、正しいバトルスピリッツのあり方といえよう。バトルでのスピリットのCGは中々のものであり、特にドラゴンの格好良さや低コストスピリットの可愛らしさが際立っている。流石、サンライズ必勝のリーゼントの友達で始まった作品だけはある。
『イナズマイレブン』
懐かしの『キャプテン翼』を下地に主にそのゲーム版の更新ともいえる作りなのがこの作品だ。必殺シュートにばかり目が行きがちだが、ボールコントロールをカット割逃げずにしっかりと描かれている点を挙げておきたい。『キャプテン翼』の無茶苦茶だったサッカーについてはしっかり更新されているが、なぜか物語の展開についてはパッチが必要な状態となっている。サッカーの裏で回りくどい陰謀を巡らせて世界を牛耳ろうとする連中がボウフラの如く湧いてくる。そんな、まるで訳の分からないピタゴラスイッチとでも評すべき陰謀論で世界が回る。これは他の日野原作作品にも見られる傾向ある。
地味なキャラやヤムチャ的キャラもしっかり努力して結果を残していた内は良かったが、シリーズを重ねる毎に人気者ばかりが活躍する様相を呈している。相変わらず、物語の展開についてのパッチがないことも挙げておきたい。まあ、何やかんやと気になる点はあるが、しっかりとしたアニメーションで相手チームよりもボールを相手のゴールに沢山シュートすれば良いので分かりやすい。
『たまごっち!』
え、たまごっちってまだ売ってるの。はい、左様でございます。いつの間にやら復権し、それなりに女児向け商品として定着しております。宇宙のどこかにある不良在庫の倉庫、もといたまごっち星のたまごっちタウンを舞台に可愛らしいたまごっちの可愛らしい日常が描かれております。最近は復権だかマンネリのために、出荷用の倉庫、もとい別の街に舞台を移しました。また、本作品はお前らの知らない演者の可愛らしい演技を見せてやろうという非常に嫌らしい作りとなっておりますが、いくつかのたまごっちは水着の時意外は服を着ていないので、児童ポルノに当たるとの議論に上がる可能性が微粒子レベルでございます。そのため、大きいお友達の方々はお気を付け下さいませ。なお、この作品や新しく始まった別の作品も含め、アイドルになりたい願望を煽る意図が見受けられますので、アイドル養成ビジネスへの投資をお勧めしておりますが、未公開株の購入の取りまとめについては弊社は一切関与していないため、詐欺の能性もございますのでお気を付け下さいませ。ちなみに、これらの情報はインサイダー情報には当たりませんのでご安心下さいませ。
『ダンボール戦機』
LBXなるプラモデルとラジコンを足して2で割った玩具でミニ四駆であった相撲のようなバトルを行う。この作品も日野原作のご他聞に漏れず、まるで訳の分からないピタゴラスイッチな陰謀論で世界が回る。
こちらはプラモ屋で兵器転用可能なものが平気で買えるという、国連名義でアメリカ辺りが即効で苦情を言ってきそうな世界観となっている。一応、凄く硬い強化ダンボールのバトルフィールドで闘わせるからとか緊急停止機能が搭載されているから大丈夫という体になっているが、小型ロボット兵として世界を牛耳る悪党達が繰り出してくるという見も蓋もない展開なのでかなり生々しい。これもLBXを矛、強化ダンボールを盾と考えれば、日野氏の不快、もとい深いメッセージに気付くことが出来る。
また、アニメのCGはショボくても仕方がない。それはこの作品の登場によっていよいよ厳しくなってしまった。他作品のCGと見比べると、誉めそやしているのではないと分かるが、日野氏の物語は風船爆弾でアメリカの首都を攻撃するような壮大さを持っているので、他作品を貶める気を薄れさせる点で優秀といえよう。
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