予兆

2011年7月30日 1話雑感
『うさぎドロップ』第1話
主人公の大吉は、予知夢とでもいうべき夢から覚めると、祖父さんが死んだとの知らせで久方ぶりに祖父さん家を訪れる。そこの庭で、花を手にした少女と遭遇するアヴァンからOPへの入り。軽快な曲調に合わせて変態とリズムを合わせる楽しい仕上がりだ。で、誰か親戚の娘かと思っていたが、りんという名の祖父さんの忘れ形見だと聞かされる。集まった他の親族達も久方ぶりの顔合わせといった感じだが、別の親族の娘がやんちゃで始末に終えないのに対し、おとなしいりん。通夜の線香番に寝ないでおこうとする様や、出棺前の花を入れる場面では、庭の花壇から祖父さんの好きだった花を摘んで入れたり、「もう起きないの」と小さいなりに死を受け止めていたりと、幼いのに出来た娘だ。独り身の大吉から見ても扱いやすい子供だと思えるような対比になっている。葬式が終わって戻ると、動かなくなった時計のねじを巻こうとするりん。変わりに巻いてやる大吉。で、親族会議となると、年甲斐もなく愛人が居て娘が出来たとなれば、世間体は最悪。自分の実家で引き取るように提案する大吉だが、却下され逆にあれこれ文句を言われる。沈黙が流れる中、柱時計の音が響き、施設に預ける話へと発展する。そこで湯飲みを叩き付けた大吉は、庭へと出てりんに家に来るかと言う。驚く一同を前に、無言で駆け寄り抱き付くりんの姿と、徹底的に分かりやすい展開だ。そんなこんなで始まった共同生活が本作のメインのようだ。
徹底的に分かりやすい作りとお父さんスイッチの組み合わせは破壊力抜群だ。まあ、何よりもこの手の作品にとっての鬼門である子役が下手どころか、上手くて可愛く出来ているってのが、かなりの幸運ですな。

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okm

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