時代の風

『おとめ妖怪 ざくろ』第1話
おそらくは明治で、妖人と呼ばれる妖怪と人間との共存を目的に軍民協力した役所というか万相談所の設立とそこでの話。冒頭から、暴れる妖怪を浄化する場面で披露される口上とわらべ歌が気に入った。冒頭もそうだがOPでも、桜の花びらや花の質感がいかにもCGではない丁寧な作りになっており、現代ではない時代と作風に合っている。かと思えば、イケメントリオが拝命する場面でメインの相手役に妖怪が怖い屁垂れの片鱗を漂わせる。共同生活初日にし、昼間の気取った態度を取るものの、早速一人で厠に行けない屁垂れ振りを披露する潔さ。後、時代を反映した日本建築なので、厠になっているから厠という言い回しが無理なく時代の空気を厚くする。その後の食事の場面でのやり取りや、屁垂れが判明したイケメンに格好を付けさせることから、楽しい雰囲気作りを分かっていると思われる。最後も花見で親睦を深める任務は、任務以上に花見の楽しい雰囲気で浪漫が漂う。質感は大丈夫そうなので、軍服の作画や言葉の使い方で統一感が出せれば、なお良い。