アニメの本質を考えてみる。
まずは、映像全般について。

・時間
映像とは時間を演出する媒体である。
実時間の進行を伴わずに表現することは不可能で、一定の時間が必要である。
映像作品であるアニメの本質も時間表現にあると思われる。
時間の表現には、文化や歴史が関係する。

個々に分解して考える。
・物語
物語は作品内の時間経過に際して、あったことを受け手に感じさせることで表現される。
物語は作品を鑑賞した実時間や作品について考えた実時間で進行する。

・視覚
絵の動きやカットの繋ぎは時間を表現する。それは、フレーム単位で進行する。

・音楽
音楽も時間の経過によって表現される。音楽は拍子単位で進行する。
フレームと拍子は、単位時間の分け方が異なる。

・台詞
台詞も時間の経過によって表現される。
フレームや拍子とは異なり、喋り手の呼吸で進行する。

・絵の質
絵の質とは、線や濃淡や光と影で表現され、作品世界の像にあたる。
個々の書き手の癖はあれど、許容出来る範囲での統一感が必要である。
硬軟の表現のために崩すことはあっても、基本的に一度決めたデザインが枠組を作る。
統一感は、ある絵の後に別の絵を見て計られるため、実時間と無関係ではない。


映像以外の点
「素朴な優しさ」
http://69541.diarynote.jp/201005080032414074/
「孝の心」
http://69541.diarynote.jp/201005030646578062/
上記内容に加え、公正さ、平和的共生といった内容を日本的価値観で表現している。
無宗教とも原理主義とも違った倫理観に沿っていることも特徴的だ。
商業的制約はあるものの、演出上必要な表現に対する自由度はかなり高い。

まとめ
・実時間、フレーム、拍子、呼吸と時間に関連した表現の組み合わせが映像作品の本質
・上記に加え、アニメは連続した絵で動きを作る
・緩急や間、繋ぎ方が日本的な感覚表現だからこそ、アニメはアニメーションと異なる
・映像以外の点でも日本的価値観と理想像に立脚している
・商業的制約があるからこその統制が取れた自由な表現


書きかけですが、こちらもどうぞ
『僕の考えた最強のアニメ-目次-』
http://69541.diarynote.jp/201101051904283650/

コメント

okm

この日記について

日記内を検索