政治や軍事に深く絡んだ戦争や紛争を扱うアニメにおいて、しばしば登場する統一国家や国家連合に正当性や現実味はあるのかについて考える。
国家の正当性とは、平和を愛し、公正と信義をもって、国家と国民を守ることにある。では、上述した統一国家や国家連合にそれがあるのだろうか。
現実に自国や周辺地域において、虐殺を行い、強制収容による強制労働を課し、言論やその他諸々の文化的な最低限度の生活を送る権利を封殺している国家が存在している。このような国家が統一国家や国家連合に加わることは、その正当性を貶めることになる。ただし、外交的な圧力によって、加えざるを得ない状況を用意すれば、現実味は与えることが出来るだろう。しかしながら、そのような描写は一切ない。よって、全く現実味が無い。
そのような作品では、現実に自国や周辺地域において、虐殺を行い、強制収容による強制労働を課し、言論やその他諸々の文化的な最低限度の生活を送る権利を封殺している国家が加わっているにもかかわらず、統一国家や国家連合は正当性を持ったものとして描かれている。
つまり、正当性を持って描かれている統一国家や国家連合に、自国や周辺地域において、虐殺を行い、強制収容による強制労働を課し、言論やその他諸々の文化的な最低限度の生活を送る権利を封殺している国家を加えることで、現実において自国や周辺地域において、虐殺を行い、強制収容による強制労働を課し、言論やその他諸々の文化的な最低限度の生活を送る権利を封殺している国家に対し、間接的に正当性を持っているかのような印象を与えることが出来る。そもそも、現実に自国や周辺地域において、虐殺を行い、強制収容による強制労働を課し、言論やその他諸々の文化的な最低限度の生活を送る権利を封殺している国家をそのような国家ではないように描いている。
作品の面白さとは関係ない部分もあるが、これをプロパガンダと言わずして、何をプロパガンダと言うのか。意図を全く隠さなくなってきたというのに、批判も出来ない批評家共々、いい加減にしろ!

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okm

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