多くのアニメにおいて、立憲君主国家や立憲君主の話は奇妙と言える程に登場しない。日本は民主的でありながら、同時に立憲君主の存在する国家であるにもかかわらずだ。
たかがアニメで恐れ多いという自主規制的な部分はあるのかもしれないが、政治や軍事を扱った作品やその中でも表現が優れていると評される作品でさえ、国体はというと立憲君主制についてはほとんど登場しない。そこで登場するのは、専ら共和制と絶対君主制である。
現実において、民主的でありながら、同時に立憲君主の存在する国家があり、日本もそのような国家であろう。ならば、本質を追求する誰かが、民主的でありながら、同時に立憲君主の存在する国家を描いた作品を作ってもよいのだが、日本的価値観の登場人物の祖国やそのもの日本を描いた作品でさえほとんど登場しない。この意味する所は、作り手に特定の意図があるか、逆に全く無いかのどちらかのように思える。
政治や軍事を扱った作品の中でも、主人公達を日本人的な人物として描く場合は、国体がはっきり描かれなくとも、日本的価値観が描かれているのならば、裏打ちするものがある分まだましだ。しかし、日本人的価値観もないのに日本人的な人物として描かれ、国体がはっきり描かれないか現実とは異なった国体で政治や軍事を扱った作品がありはしないか。
そのような作品は、現実世界と比べてみると、矛盾を感じる部分がありはしないだろうか。プロパガンダ的側面を持ってはいないだろうか。

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okm

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