各話数毎にミクロな物語を蓄積することは以前からもあったが、作品全体を通したマクロな物語を踏まえた上で作られていた。今はそういう作品が作り辛くなってきている。よって、マクロな物語を踏まえずに各話数毎にミクロな物語を蓄積することでマクロな物語に拮抗させる方法が台頭してきた。
一方で、昔からある真面目な作りの作品もあって、懐古的な流れもある。一見すると回顧的だが、分析的な見方をする現代の視聴者を意識した作りもあって、必ずしも過去の賛美だけとはいえない。それが90年代後半~00年代の流れ。
理由としては、視聴方法の変化があるだろう。録画視聴に関してはHDDレコーダーが劇的な変化といえる。また、ネットの台頭によって、実況やそれを利用したニコニコ的方法論の発見と動画サイトによって手軽な視聴と補完が可能になったことも大きい。手軽さは視聴の耐久力ともある程度対応していて、マクロな物語から作り込まれた作品を追っかけるのはかなり疲れる。他にも、1クールや実質2クール作品の1クール分割するようなやり方も増えてきたことが挙げられる。それによって、作品の規模が萎み、新しい方法論が必要となった。
まあ、世相の反映といえばそれまでなわけですが……。

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