構造的欠陥
2008年4月26日 放送中のアニメの感想とか『アリソンとリリア』第4話
OPでも出てきている壁画らしきものが古代人の遺物であり、二つの国の人種のルーツにもなっている。なるほど、確かに戦争を終わらせるだけの宝なので、その構成自体は上手い。しかしながら、壁画の質感は洞窟内に合わせた色彩にはなっていたが、やはりというか現実のそれを撮ったものと比べると格段に劣る。描いて作っている以上仕方がないとはいえ、何か工夫が欲しかった。
OPでも出てきている壁画らしきものが古代人の遺物であり、二つの国の人種のルーツにもなっている。なるほど、確かに戦争を終わらせるだけの宝なので、その構成自体は上手い。しかしながら、壁画の質感は洞窟内に合わせた色彩にはなっていたが、やはりというか現実のそれを撮ったものと比べると格段に劣る。描いて作っている以上仕方がないとはいえ、何か工夫が欲しかった。
反則
2008年4月23日 放送中のアニメの感想とか『魔人探偵脳噛ネウロ』第14話
留学生が面白いことになる話。その役にネイティブじゃないけど日本語が流暢な人が割り当てられていて、これが実に独特の想像通りにそれっぽさが出ていて笑えた。特に、そのキャラクターが星条旗を鼻歌で奏でる場面は特段だった。
留学生が面白いことになる話。その役にネイティブじゃないけど日本語が流暢な人が割り当てられていて、これが実に独特の想像通りにそれっぽさが出ていて笑えた。特に、そのキャラクターが星条旗を鼻歌で奏でる場面は特段だった。
崩し
2008年4月20日 放送中のアニメの感想とか『NeoAngelique Abyss』第2話
気障な物言いとか気取った感じの天然キャラクターでちょっと笑いもあって、良い感じに尖った設定の作品を物語に崩して行けている印象を受けた。イケメン、アクション、笑い、と思った以上に多様でかなり楽しみになってきた。
気障な物言いとか気取った感じの天然キャラクターでちょっと笑いもあって、良い感じに尖った設定の作品を物語に崩して行けている印象を受けた。イケメン、アクション、笑い、と思った以上に多様でかなり楽しみになってきた。
うーん
2008年4月18日 放送中のアニメの感想とか『D.C.IIS.S.〜ダ・カーポIIセカンドシーズン〜』第2話
気持ちに気付いて進展しそうな本編の唐突さは正直厳しいが、OPで朝の玄関先を固定アングルのカットで見せるのは結構好き。
気持ちに気付いて進展しそうな本編の唐突さは正直厳しいが、OPで朝の玄関先を固定アングルのカットで見せるのは結構好き。
直球
2008年4月17日 放送中のアニメの感想とか『コードギアス 反逆のルルーシュR2』第2話
なるほど、エリア11というか日本というか近未来世界を舞台にした、壮大な親子喧嘩なわけか。すると、家族の復権を求めて奮闘すると。となると、偽りの家族の存在がどうなるのかと。で、その弟で引きにして上手い。
変に世界がとか小賢いふりした薄っぺらを振り撒けそうな設定で、こういう直接的で分り易い方向で見せていくのなら期待できそうだ。
なるほど、エリア11というか日本というか近未来世界を舞台にした、壮大な親子喧嘩なわけか。すると、家族の復権を求めて奮闘すると。となると、偽りの家族の存在がどうなるのかと。で、その弟で引きにして上手い。
変に世界がとか小賢いふりした薄っぺらを振り撒けそうな設定で、こういう直接的で分り易い方向で見せていくのなら期待できそうだ。
威圧感
2008年4月15日 放送中のアニメの感想とか『逆境無頼カイジ』第22話
焼き土下座の圧倒的な威圧感、それに尽きる。
この作品は五感で感じる感覚の内、視覚と聴覚のみに限られる映像で恐怖や威圧を見せてくる。
焼き土下座の心理的な作用による時間の伸長と畳み掛けるような台詞によるナレーション。
話は大して進んでいないのに、間延びせず見られたのは凄かった。
焼き土下座の圧倒的な威圧感、それに尽きる。
この作品は五感で感じる感覚の内、視覚と聴覚のみに限られる映像で恐怖や威圧を見せてくる。
焼き土下座の心理的な作用による時間の伸長と畳み掛けるような台詞によるナレーション。
話は大して進んでいないのに、間延びせず見られたのは凄かった。
絆
2008年3月22日 放送中のアニメの感想とか『BLUE DRAGON』第50話
破壊の化身へと真なる覚醒を促され、それに対し背中が気に入っているという返しは、影の本質を表していて上手い。それに堰を切りサブタイトル通りにシュウとブルードラゴンや仲間との絆が際立った。その対比としてゾラの孤独が決定的になった。憎しみとは違った悟りのような複雑な対立にシフトして、最終決戦へ向けてアクションも盛り上り最高潮のまま次回へ引きとくれば、エピローグも含めて実に楽しみだ。
破壊の化身へと真なる覚醒を促され、それに対し背中が気に入っているという返しは、影の本質を表していて上手い。それに堰を切りサブタイトル通りにシュウとブルードラゴンや仲間との絆が際立った。その対比としてゾラの孤独が決定的になった。憎しみとは違った悟りのような複雑な対立にシフトして、最終決戦へ向けてアクションも盛り上り最高潮のまま次回へ引きとくれば、エピローグも含めて実に楽しみだ。
灰汁
2008年3月20日 放送中のアニメの感想とか『みなみけ おかわり』第11話
前のシリーズでテレビを見る時の注意兼作品の注意にあった、平凡な日常を淡々と描くからすると、随分と主張の強い話や内容に移行した。特に、今回は墓穴を掘ってからの部分が長く、そのことがかなり強調されていた。墓穴を掘りましたとさ、おしまい。位がこの作品では丁度良いかなと思った。
前のシリーズでテレビを見る時の注意兼作品の注意にあった、平凡な日常を淡々と描くからすると、随分と主張の強い話や内容に移行した。特に、今回は墓穴を掘ってからの部分が長く、そのことがかなり強調されていた。墓穴を掘りましたとさ、おしまい。位がこの作品では丁度良いかなと思った。
らしさ
2008年3月19日 放送中のアニメの感想とか『俗・さよなら絶望先生』第11話
映画のパロディーというか、映画の設定でコントをする形になっていて、再現度の高さもそうだが、細かい所でこの作品の設定と映画の設定が混ざっていて上手い。濃いパートが終わった後の気楽なパートも、気楽ながらもじわじわ来る内容で飽きさせない作りになっていた。
映画のパロディーというか、映画の設定でコントをする形になっていて、再現度の高さもそうだが、細かい所でこの作品の設定と映画の設定が混ざっていて上手い。濃いパートが終わった後の気楽なパートも、気楽ながらもじわじわ来る内容で飽きさせない作りになっていた。
天然
2008年3月18日 放送中のアニメの感想とか『しゅごキャラ!』第23話
真面目キャラを翻弄する天然はベタだけど面白かった。それでいて、夢を取り戻すことも話に織り込んであって、延々テーマ一辺倒というわけでもなく、日常の中にテーマがあるように出来ていて、緩急が上手い。
真面目キャラを翻弄する天然はベタだけど面白かった。それでいて、夢を取り戻すことも話に織り込んであって、延々テーマ一辺倒というわけでもなく、日常の中にテーマがあるように出来ていて、緩急が上手い。
狙い
2008年3月17日 放送中のアニメの感想とか『ロザリオとバンパイア』第11話
新聞部潰しとの馬鹿馬鹿しい応酬を挟みつつ次回へ引く形。脇の演者が豪華で、無駄に豪華というわけでもなく、中身は相変わらず無さそうなのに、あるように聞こえてくるから上手いなと。
新聞部潰しとの馬鹿馬鹿しい応酬を挟みつつ次回へ引く形。脇の演者が豪華で、無駄に豪華というわけでもなく、中身は相変わらず無さそうなのに、あるように聞こえてくるから上手いなと。
無茶苦茶
2008年3月16日 放送中のアニメの感想とか『ゲゲゲの鬼太郎』第48話
鬼太郎の家が薬の効果で生物になって動き出す。ゲゲゲハウスというネーミングや親父さんがハウスと呼ぶ呼び方といい、馬鹿馬鹿しくて堪らない。ゲゲゲハウスの勇気や奮闘振りが光る。無茶苦茶なのに落とし所はいつも通りにまとめていて上手い。
鬼太郎の家が薬の効果で生物になって動き出す。ゲゲゲハウスというネーミングや親父さんがハウスと呼ぶ呼び方といい、馬鹿馬鹿しくて堪らない。ゲゲゲハウスの勇気や奮闘振りが光る。無茶苦茶なのに落とし所はいつも通りにまとめていて上手い。
国的な
2008年3月14日 放送中のアニメの感想とか『もっけ』第22話
飼い猫が、老いた猫の療養地であるイナバヤマに向かって、というような話。結局は帰ってくるのだけど、直面した事実をあるがまま受け入れる。日常にもっけがいて、日常に絡んできたり絡んだりとして、日常に戻る。非日常の中の日常を上手く切り取って見せる所がこの作品らしい。
飼い猫が、老いた猫の療養地であるイナバヤマに向かって、というような話。結局は帰ってくるのだけど、直面した事実をあるがまま受け入れる。日常にもっけがいて、日常に絡んできたり絡んだりとして、日常に戻る。非日常の中の日常を上手く切り取って見せる所がこの作品らしい。
たまには
2008年3月13日 放送中のアニメの感想とか『ARIA The ORIGINATION』第10話
マー社長の華麗なるジャンプと繰り返しがこの作品には珍しい笑いだった。といっても可愛さはこの作品らしい。
そんなやり取りを挟みつつ、天体観測がてらにアクアと月に二人を見立て話していくシーンは、分かり易くて美しい背景美術や色彩に裏打ちされていて、この作品らしさに溢れていた。
マー社長の華麗なるジャンプと繰り返しがこの作品には珍しい笑いだった。といっても可愛さはこの作品らしい。
そんなやり取りを挟みつつ、天体観測がてらにアクアと月に二人を見立て話していくシーンは、分かり易くて美しい背景美術や色彩に裏打ちされていて、この作品らしさに溢れていた。
勝負事
2008年3月12日 放送中のアニメの感想とか『しおんの王』第19話
散りばめられた疑念から事件の核心へと確信する、そんな回。これまで、一番あり得なさそうな者にまでリードして二転三転したから本当かどうかはまだ分からない。
けど、勝負とそこに渦巻く色々な感情を見せてきたこと、何より勝負に対する執念や怨念めいた何かを感じさせることからも。動機が負けるはずのない相手への負けを見られたことではないのかと容易に連想させる。その上で待つ勝負は、本当に大勝負だろうなと。
散りばめられた疑念から事件の核心へと確信する、そんな回。これまで、一番あり得なさそうな者にまでリードして二転三転したから本当かどうかはまだ分からない。
けど、勝負とそこに渦巻く色々な感情を見せてきたこと、何より勝負に対する執念や怨念めいた何かを感じさせることからも。動機が負けるはずのない相手への負けを見られたことではないのかと容易に連想させる。その上で待つ勝負は、本当に大勝負だろうなと。
理想の正義
2008年3月11日 放送中のアニメの感想とか『Maple Story』第22話
力の象徴たる剣、そこに込められる意思と使われ方を見せる。
見たままフィクションのファンタジーであっても現実の力の行使とその理想についての見立てが、簡潔でありながらも力強く示されている。個人的には、剣に善いも悪いもないと思うし、悪にだってそのものにとって妥当な動機や立ち居地があるはずだけど、そこはそういうもとして受け入れてみると上手いなと思う。
結局は、定義を曖昧なまま物語を進めることにファンタジーを使っていることが、良くも悪くも子供向けで好き嫌いが出易い。ただ、僕は大人が誰かに向けて素直に正義を主張することを応援したい。
力の象徴たる剣、そこに込められる意思と使われ方を見せる。
見たままフィクションのファンタジーであっても現実の力の行使とその理想についての見立てが、簡潔でありながらも力強く示されている。個人的には、剣に善いも悪いもないと思うし、悪にだってそのものにとって妥当な動機や立ち居地があるはずだけど、そこはそういうもとして受け入れてみると上手いなと思う。
結局は、定義を曖昧なまま物語を進めることにファンタジーを使っていることが、良くも悪くも子供向けで好き嫌いが出易い。ただ、僕は大人が誰かに向けて素直に正義を主張することを応援したい。
居心地
2008年3月10日 放送中のアニメの感想とか『キミキス pure rouge』第22話
三角関係や四角関係といった関係を当事者それぞれの視点を俯瞰的に見せられると居心地がすこぶる悪い。どうも、上手く回りそうな三角の方まできちんと清算するようで、確かにフェードアウトだと都合が良すぎるから分かる。でも、ただでさえ主人公が分裂して視点がより客観に移ったのだから、少し位居心地の良い関係があっても良いのではないのかなと。
恋愛がメインなのは作品の特性上仕方ない面もあるが、メインキャラの中で焦点となる関係が全部恋愛で上手くいっているものがほぼ皆無なのが辛い。「色恋の他にやることないのかよ。しかも、ドロドロて……」って感じ。徹夜での映画編集のカットを挟むだけでも随分軽減されそうに思う。
まあ、そういう方針で最後まで行くのだろうし、それが俺に合わないってだけの話。
三角関係や四角関係といった関係を当事者それぞれの視点を俯瞰的に見せられると居心地がすこぶる悪い。どうも、上手く回りそうな三角の方まできちんと清算するようで、確かにフェードアウトだと都合が良すぎるから分かる。でも、ただでさえ主人公が分裂して視点がより客観に移ったのだから、少し位居心地の良い関係があっても良いのではないのかなと。
恋愛がメインなのは作品の特性上仕方ない面もあるが、メインキャラの中で焦点となる関係が全部恋愛で上手くいっているものがほぼ皆無なのが辛い。「色恋の他にやることないのかよ。しかも、ドロドロて……」って感じ。徹夜での映画編集のカットを挟むだけでも随分軽減されそうに思う。
まあ、そういう方針で最後まで行くのだろうし、それが俺に合わないってだけの話。
まるで血の
2008年3月9日 放送中のアニメの感想とか『機動戦士ガンダム00』第22話
力は肯定しつつも使い方で差を見せる、それがこの作品の肝。で、今回はそれを創始者の音声データにより反復させつつ、機体の秘めたる力の発動を見せる。その時に機体の色が赤く変わることがどこか意味深だった。赤は情熱や闘争といったものを連想させる。何より、この作品では血だろう。
力は肯定しつつも使い方で差を見せる、それがこの作品の肝。で、今回はそれを創始者の音声データにより反復させつつ、機体の秘めたる力の発動を見せる。その時に機体の色が赤く変わることがどこか意味深だった。赤は情熱や闘争といったものを連想させる。何より、この作品では血だろう。
ただより怖い
2008年3月7日 放送中のアニメの感想とか『狼と香辛料』第10話
平静を装いつつも置かれた状況が逼迫していること、身近でないそれを相対的に見せることの難しさが感じられた。それでも、淡々と拒絶されているカットを蓄積していくことで絶望的状況へと近づいていく。平静が崩れるカットとそこでの決定的な失敗が、状況をより悪くした所で引き。次回以降の逆転の秘策にこれまでの絆が効いてくることが想像される。その秘策が論理的に上手くいくことはこれまでから容易に想像出来る。そういう揺れ幅の見せ方が上手い。
平静を装いつつも置かれた状況が逼迫していること、身近でないそれを相対的に見せることの難しさが感じられた。それでも、淡々と拒絶されているカットを蓄積していくことで絶望的状況へと近づいていく。平静が崩れるカットとそこでの決定的な失敗が、状況をより悪くした所で引き。次回以降の逆転の秘策にこれまでの絆が効いてくることが想像される。その秘策が論理的に上手くいくことはこれまでから容易に想像出来る。そういう揺れ幅の見せ方が上手い。
止めの力
2008年3月6日 放送中のアニメの感想とか『ARIA The ORIGINATION』第9話
今回は、演者の空々しさとオレンジ色の背景とそれに対するレイアウトが絶妙だった。
日常を描いているだけなのにこんなにも感動できるのは、激しい動きや綿密な動きはないが、必要な場面での止め絵で背景やレイアウトや音響に力が込められているからだろう。それは、一見平坦なようで、落ちや極めの場面がちゃんとあって、カットやレイアウトと台詞や音楽の効果で物語を映像力学として形作っているということに他ならない。つまり、物語が日常なのではなく、日常を物語的に見せるということ。
まあ、感動を理的に説明することが僕の趣味なだけであって、本来こういう作品はあらすじを語らずに何かを述べることが難しい作品だと思う。
今回は、演者の空々しさとオレンジ色の背景とそれに対するレイアウトが絶妙だった。
日常を描いているだけなのにこんなにも感動できるのは、激しい動きや綿密な動きはないが、必要な場面での止め絵で背景やレイアウトや音響に力が込められているからだろう。それは、一見平坦なようで、落ちや極めの場面がちゃんとあって、カットやレイアウトと台詞や音楽の効果で物語を映像力学として形作っているということに他ならない。つまり、物語が日常なのではなく、日常を物語的に見せるということ。
まあ、感動を理的に説明することが僕の趣味なだけであって、本来こういう作品はあらすじを語らずに何かを述べることが難しい作品だと思う。