『続 夏目友人帳』第4話
卵から妖の雛が孵って巣立つまでの話。人と違う時間を生きているから、一回の放送で巣立っても違和感ないし、引きがない分だけ淡さが満ちていた。一方で、巣立ちは別れなのだけど別れではなくて、その微妙な受け取り方が巣に残った目に見えない温かみに表れていた。
『宇宙をかける少女』第4話
学園祭で恥ずかしい格好でサービスしてみたり、レオパルド戦車や零戦といった遺産の展示があったり、インターネットに興じて検索トップに来ないことに腹を立て犯行予告して個人特定されてみたり、学園の抵抗勢力が学生運動よろしくの校舎だったり、正体を隠そうともしなかったりと、やりたい放題でありながら全部が上手い具合に絡まりあって話になっていた。特に、場面毎に着替えるイモちゃんが可愛かった。前回の金玉ネタといい、悪乗りが話として機能していると一石二鳥の面白さがある。
『RIDEBACK』第3話
早速、年一のレースが登場して、確かにレースで見せるとRIDEBACKは結構格好良いものだ。かと思えば、同時進行で1話の説明に出来てきたRIDEBACKの戦争兵器としての一面が話に絡みそうな気配がしてきた。御大層にRIDEBACKの兵器としての信頼性を語るのは良いが、余程説得力のある描写を持ってこないと白けるのは必死だろう。
『鋼殻のレギオス』第3話
時系列の繋がりが今一つ分からない上に、背負っているものがどうとか不意に回想されたところで、こちらに提示された情報では推察不可能な深遠なる思いなど分かりようもない。ただ、2話までに提示された隊長の思いは少しばかり分かったので、回想を逆順に処理するにしてももう少し上手いやり方に期待したい。
『機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン』第16話
是非はさておき、濃いオッサン二人がクーデターを通して正しき軍人のあり方を問う話は、今までの中でも最高潮の盛り上がりを見せている。一方で、何者かの意思による悲劇の序章が、制作者という神の意思とイノベーターの思惑とで上手い具合に重ね合わさって、思いのすれ違いさえも手の平の上であるかのように見えて、幾分御都合具合を緩和している。しかしながら、人知を超えた力よりもオッサンの発言の方が説得力があって面白いのは皮肉といえる。
『続 夏目友人帳』第3話
友人と知人の中間とでもいうべき名取との怪しげな温泉旅行。もともとが妖を題材としているだけあって、温泉宿が見映えする。思惑や不和の予兆はあれど、情けは人のためならずがこの作品らしく、二人の距離が友人に近づいて心の糸が解れるのがまた良い。
『ケロロ軍曹』第247話
Aパートはリップを塗っただけで妙に色っぽくなるというかエロくなるモアの話で、落ちも含めて健気で愛らしい。打って変わって、Bパートは突然の危機的状況と分かり易くて軽い落ちでバランスが取れていた。まあ、モアはヤバイってことですな。
『ドルアーガの塔 the Sword of URUK』第3話
ギャグキャラが出てくるとなるとどうしてもギャグに寄せることになる。冒頭の『24』よろしくの雪崩ネタまでの時間表示と落ちのつまらなさまで含めた予定調和に仕立ててあって、これまでのシリアスな話の展開から浮いていることに対する措置になっていた。何だかんだで、気障と小悪党の揃い踏みは楽しかった。
『銀魂』第141話
オッサンと若者の濃いバトルがあって、話の背景も含めて盛り上げたかと思えば、週を跨いでのくないネタがあったりと、いつも通りといえばいつも通りの匙加減で本当に最終章なのか疑わしい。軽妙な掛け合いで和らげているが、最終章としての盛り上げもあって何とも。
どれだけ見入るような話が展開されても、冗談でちょっとシニカルに落としてしまうところがこの作品の強みであって弱みでもある。
『ONE OUTS~ワンナウツ~』第4話
精神論を否定した現実的な理論ではあるが、それを実践する上では心理面での影響があって、既存の精神論を破壊して再構築しているように思える。それは共感できる部分も多く、見せ所なのだろう。しかし、心理戦の見せ方が三部作というだけあって被るので飽きるかも。
『バトルスピリッツ 少年突破バシン』第17話
スイレンの正体を引っ張るなと思っていたけど、絶妙のネタを被せてきて正体を明かす展開は上手かった。あくまで、日常があってその中でのバトスピが描かれている。相変わらずバトスピのルールはさっぱりだけど、その内容は面白い。
『バトルスピリッツ 少年突破バシン』第16話
俺は、勘違いがいつの間にやら話を回しているのがかなり好きなわけだが、今回は正面突破と呼ぶに相応しいバシンの性格が遺憾なく発揮されたことで生まれた、勘違いのミックスジュースが楽しめた。闘い以外に向いていない感じのするナゾオトナの放置ぶりも良かったし、家出の割には知り合いの輪の中だけで完結していたことも一通りの知り合いが全て登場したことも良いし、言うことない。
『伯爵と妖精』第11話
甘ったるくて胡散臭く感じるほどの口説き文句を毎回空きもせずに一人に向けて語り続けてきたわけだが、それは死を前にした状況であっても変わらない。どこか、絵空事のように思えていた口説き文句も今回ばかりはが込められている魂を感じた。同姓ながらも、このように物語を成立させてしまう演者の力量には毎回聴き惚れてしまう。
『まかでみ・WAっしょい!』第11話
ドタバタの裏家業ともいえる物語上の形式的な最終回。確率を調整された閉じた世界に魂を封印された主人公は。といった感じで、ドラえもんを作るのび太落ちの予定調和で、物語もひとます落着。次回は、モラトリアムの定番、俺達の闘いはこれからだが待っているようで、ベタで実によろしい。ここまで、快感原則に忠実でかつ、それを補強するための骨組みがベタだと嬉しくなってくる。
『ef-a tale of melodies.』第11話
当然ながら、俺は死に至る病の絶望を感じる身でない者であり、久瀬の苦悩や絶望は演出されている以上のものを感じはしない。それを差し引いて考えても、今回の決断は「何や、出来たんかい」という気持ち以上のものしか感じない。確かに、物語に対して俺自身も要請している結果を弾き出しているのだけど、どうにも温く感じる。俺には幸せを掴んだことのある人間が幸せから逃げ出す苦悩など理解できないし、したくもない。人はいつか死ぬ。それが苦悩なのか。今、死に直面していない俺には分かりかねるが、俺にその時が来てもきっと何も思わないのだろうという漠然とした確信はある。少なくとも、その筈だと思い込もうとしている。要するにそれがこの作品に対する違和感だ。
『ONE OUTS~ワンナウツ~』第3話
どんな気持ちだろうと条件が揃えば、それに対する適切な結果が待っていることを痛烈に見せ付けた前回までの話を受けて、甘く見ていたオーナーの心と懐をざわつかせる甘美なる駆け引きと結果が気持ち良い。今度の話で目指しているものが気になるところだ。
『機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン』第11話
ファーストシーズンと比べて、話の展開が圧倒的に速くなったことが活きてきた。新しい武装の試験と新しい戦略兵器と新しい情勢に加え、新しい武装の特殊能力を垣間見させての引きと、マリナ=話進まないーるが絡んでこないと、サクサク進んで気分が良い。引きの部分の話の重さを考えると、サクサクと進みつつ少し踏みしめる位に期待したい。
『テレパシー少女蘭』第25話
説教臭くて偽善的でも等身大の向き合い方がこの作品の良さだと思っていたのだけど、いつのまにやら人間の代表として異形のものと向き合って世界をな展開と繋がってしまった。どう落ちを付けるにしても、現時点の残念さに変わりはない。
『遊戯王5D’s』第37話
夢見がちな眼鏡記者の夫婦デュエリストの想像図が笑えた。かと思えば、特殊な力を持った人々や世界の謎に迫る真面目な話があって、硬軟織り交ぜつつ話を論理的な接点で繋ぐ真面目な作りだった。眼鏡のままで可愛いのが好きな俺にとって、眼鏡が割れたらやっぱり可愛い系だったのにはがっかりした。
冗談はさておき、その原因となったビルの窓からの落下の結末が気になる。次回予告を見れば、どうなったのか分かるわけで。それにしても、えらいことになったものだ。
『イナズマイレブン』第10話
偽善的とも思える程に真っ直ぐ仲間を信じる様と、スパイとしての立場との葛藤が映える。過去の話も重い話なのだけど、そこそこに流していかにも設定臭い気はするが、物語の手続きを段階的に踏む生真面目さが一層厚みを与えている。
子供の頃の作品が持っていた傾向がそこにはあって、斜に構えるやり方が発掘され浸透した中で懐古の念に訴える部分が俺を惹き付けるのだろうかとも思ったが、それ以上にベタでも論理の持つ力が偉大だと思った。だから、安っぽかろうと俺はこの作品が好きなのだ。

< 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 >

 
okm

この日記について

日記内を検索