『HEROMAN-ヒーローマン-』第4話
巨大なタマによる地上へのローラー作戦が実行される。住民の避難場所へと迫る中、あれやこれやの阻止行動に奮闘するヒーローマンだが、タマは巨大かつ破壊が困難であり、タマと対峙するヒーローマンが逆に破壊されそうになる。主人公の静止を振り切ってタマを止めようとするヒーローマンの姿と願いに呼応するかの如き巨大化の流れには、無機質なものに宿る意思が感じられた。宇宙人と交信する危険性やアメリカナイズなお洒落な雰囲気が目を引くが、アニメの本質にも繋がる無機質なものに意味を見出すことが根底にあるからこそ調和を保っていると思う。
あれだけ苦労したタマを大量に投下してきて続くってのも凄いが、予告の内容からしてヒーローの本質を問うような話になりそうだ。そんな風に、安直なネーミングで深い内容を見せることもアニメが培ってきたやり方だ。
『イナズマイレブン』第78話
サブタイトルの「冬花の究極奥義大作戦!!」は半分正解で半分間違い。冬花が乗せられて円堂とのデートを観察されるのが作戦の実態。で、お互いが意識してしまってとベタな展開に流れるのかというと、そんなことはない。街を案内して回った後に、いつもの鉄塔下で夕日を一緒に見て、練習に付き合うことになる。原点であるこの場所で、新たな必殺技に繋がる糸口を見つけるのが気持ち良い。最後に、冬花が奥義の書かれたノートを読めることが分かり、影のある監督の父親共々今後の展開に関係してきそうだ。
『遊戯王5D’s』第106話
シェリーにデレデレする牛尾の足を踏み付ける御影の行動がドキンちゃん気質だな。と、冗談はさておき、グランプリの目的が、ホイールによるモーメントでハイウェイで絵を書くこと、そのためにゴーストを投入してバトルロイヤルモードとやらで、出場者をクラッシュに追い込む展開になる。
バトルロイヤルモードが数に勝りロボットであるゴースト有利なだけでなく、多人数戦なのでより魅力に欠ける。そもそもライディングデュエルがあまり面白くないというのもあって、グランプリ編は迷走感が強い。やっぱりデュエルが面白いことが作品の面白さに繋がると思うので、必要な展開であってもさっさと終わって欲しい。
『SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors』第3話
黄巾賊の張三兄弟がジュピトリス製で、合体してジ・ Oになる展開には思わず微笑んでしまった。なるほど、配役が上手い。で、足早に桃園の誓いと。もしや、この義兄弟って初代、Z、ZZだから、ある意味兄弟な訳ね。いやー、上手いわ。三国志とガンダムをちょっとずつ知っていると同人的視点で凄く楽しめる。配役も展開も真面目で好感が持てる。
『閃光のナイトレイド』第2話
スパイの昼の顔が出てきたことで、過去に政治を扱った作品の下手糞さから、この作品を過小評価していたかもしれないと自戒した。音楽の気持ち良さについては、この作品の売りの一つであり、それを話の内容に絡めてきた。加えて、音楽の絶対的価値ではなく、相対的価値に主眼をおいて、そこに関わる人とスパイ活動に絞ったことが良かった。
ただ、安心材料ばかりというわけでもなく、スパイが暗躍するという表現は気にならないが、当時の正規軍であった関東軍が暗躍するという表現が引っ掛かった。現代の価値基準や戦後的な歴史判断に新たな見方を加える意図は無いと銘打っている割に、一応の文民統制がなされていた軍隊に暗躍という負の印象を含んだ言葉を選定するセンスはどうなのか。存在そのものに負の印象が付与される気がするが……。おまけに、紅一点の兄が関東軍の一部を引き連れて失踪したという設定が不安を煽る。まさか、悪の関東軍を制するためなどという愚だけは冒さないでくれよと願いたい。
『おおきく振りかぶって~夏の大会編~』第3話
投手の負担を減らすためにコールドを狙う試合展開となった。それは、この作品において初めて格下と見なした相手との試合であり、両チームの描写を丁寧に描くこの作品だからこそ、相手が心理戦で追い込まれていく様を強く予感させる。勿論、今後の試合展開次第では、余裕が一転して窮地に陥る可能性もあるわけで面白い。
『NARUTO 疾風伝』第156話
師匠にとって、弟子はやがて自分を超えて行く者である。いや、あって欲しいと願うものか。この作品においては、師弟というよりも親子の情とでもいうべき絆があって、それは師匠の亡き後でも消えない。だから、弟子が師匠を超えるだけでなく、子が親を超えるとも見ることが出来る。このように、人類の営みにおいて普遍的な背景を踏まえているから、新しい技を習得して強くなるために黙々と行う修行であっても輝いて見える。
『WORKING!!』第2話
被害者ぶって打つってのはどうも好きになれない。それを延々引っ張るし、妙に力の入った絵でのパンチを連打させられても何だか。それで、殴り返さないのもよく分からない。フィーチャー回なのでこういう仕様なのだろう。さあ、次のキャラ、次のキャラと次回を待つ。
『たまごっち!』第26話
Aパートでは、巷で流行している「真実のくちぱっち」についてが過去の英雄を模して作られたものであり、幾つか作られた内で唯一見つかっているものだと教えられ、近所の森で見たとのくちぱっちの発言で世紀の発見に高鳴るまめっち達は森の奥の不思議な場所で不思議な体験をする。Bパートでは、ラブりっちの携帯電話に届いた不思議なメールが「真実のくちぱっち」からの助けを求めたものであり、Aパートと繋がる。森へ向かった一行は、「真実のくちぱっち」に吸い込まれて、過去に飛ばされた模様で、そこでラブりっちの携帯に命が宿って次回へ続く。今回、初めて次回に続く話だったこともあるけど、日常の些細なことから大冒険と過去にあった事件と英雄の関係を垣間見る話を予感させるもので、一つ一つの事実が判明する度に繋がっていく構成が楽しかった。続きになる次回も楽しみだ。
『HEROMAN-ヒーローマン-』第2話
宇宙人と交信して仲良く出来ると思っていたら、滅ぼす気満々で攻めてきたでござる。敵のデザインが虫みたいで気持ち悪いものの、文明レベルの低い地球を馬鹿にしていたら、ヒーローマンに倒される展開に上手く機能していた。今の所、父性的な役割のキャラが不在で、身近な家族もロボットの話に絡んでこないから、神に与えられた力をどう扱うかの話になるのだろうか。全体的に安定した作りになっているので、ヒーローマンがどういう存在なのかを上手く作れば大丈夫そうだ。
『たまごっち!』第24話
一本目はテレビ番組の悲しい性の話。ゴッチマンの活躍する場面の低視聴率とラブリンの登場する場面だけ起こる高視聴率に溜息のたまPっちとゴッチマン役の俳優。つまり、ラブリンはテコ入れだったわけか。おまけに、二人は長年の盟友であり、控え室へ来たたまPっちの言い出し辛そうな姿を察するやり取りが堪らない。その後の外では色違いのマスクを被って別人で通す力技には笑ったが、大ファンのまめっちと出会ってからのやり取りとテレビのヒーローが現実でもヒーローとして振舞う姿。勿論、最後は……。まさかこの作品で泣かされるとは思わなかった。
打って変わって二本目は、新商品投入に悩むたまカフェに流離の料理研究家が現れ、玩具に見えてしようがないシェイカーを使って作るフルーツシェイクでお悩み解決する話。話の捻りは皆無なのだけど、フルーツシェイクが無性に飲みたくなる。絵の書き込みの凄さでなく、見せ方で美味そうに見せることや苦い話の後に甘い話を持ってくる構成が流石だ。
『しゅごキャラパーティー!』第25話
一本目は変なスイッチを拾って押したら時間が止まっちゃう話。一人だけ自由に動けるのはやりたい放題出来るけど、一人だけだと寂しいとしんみりするまでが短く描かれている。友情や仲間の大切が分かる話で本編の最終回へ向けた良い援護になっている。
二本目は面白い話を聞かせるトークショウ形式で、失敗するとたまごに閉じ込められる。取り立てて面白い落ちでもないけど、ぷっちぷちのキャラデで笑うキャラを見ているとホッとする。
本編は、自分の過ちに気付いたりっかが必死に×タマを救おうとする話。その心と涙に呼応する形でのキャラなりにあむと片手ずつ使ってのオープンハートに浄化された×タマとの別れもあり、りっかを見守るあむにとっての一段落として最終回的演出で盛り上げる。
『しゅごキャラパーティー!』第24話
ぷっちぷち一本目は何の遊びか誰の仕組んだことか分からないが、食パンを咥えて遅刻遅刻の寸劇をぶつかる相手を変えて何度も繰り返す。まあ、しゅごキャラでやるから面白いのもあるけど、ぶつかる相手が宇宙人や片言の外人や巨人になりきったしゅごキャラ達なのと、最初は驚いていた見守り雲さんが繰り返す内に投げやりになって最後は寝てしまうのが笑えた。
二本目も寸劇で、懐かしさのある茶の間で茶碗一杯のご飯をスゥお母さんが「おかわり、ほい!」としゃもじで投げていくだけなのだけど、お父さん役のキセキが他のキャラ達のせいでおかわり出来ないのもベタで、最後の最後で出来た反動で食べ過ぎて満腹太りの落ちもベタで気持ち良い。ある意味、しゃもじ投げの絵の面白さが全てと言える内容。
本編は新しい玩具ならぬしゅごキャラを手に入れたりっかが、古い玩具ならぬ×タマに対して無神経な扱いを繰り返した結果起こる反動の話。りっかの子供らしい行動とそれに対する×タマの反動は、誤解や分かり合えないってこういうことだよねといった内容で、×タマが砕けてしまうのがとても印象的だ。最後のひかるの一言が今回のシリーズの見せ所といえるもので、人間味のない人間が人間味を獲得する話なのだけど、子供だからか素直で可愛く見えるのが良く、短いながらも最終回を前に物語の盛り上がりを用意してくれていることが嬉しい。
『バトルスピリッツ 少年激覇ダン』第27話
善悪の立場を考えると善側は中々負けられないのだけど、この作品は負ける場合も真っ直ぐにぶつかっていくので好感が持てる。異界王が大局を考えてバトルに挑めないダンを叱咤するのだが、自分を負かす者が現れるのを待っているかのようで、思った以上に悪人でもなさそうだ。そうなると単純な勧善懲悪になるわけでもなく、素直な子供と柵を抱えた大人との思春期的な激突になるか。物語半ばにして何度目かの敗北を経たが、強いカードで強くなるのではなく、冷静な判断力で強くなるのだろうか。相変わらず、真っ直ぐな激突が気持ち良い。
『ケロロ軍曹』第306話
しゅごキャラ型の妖精に物欲を刺激されて軍曹が大はしゃぎ。amazonでついついポチポチ買っていく様や買い過ぎて自転車操業になってしまう具合の病的な加減が妙に良く出来ていて怖い。結局は何か不思議な現象が起こったらモンスターか敵性宇宙人なわけで、今回は敵性宇宙人でした。
後半の魔太郎がくるならぬドロ郎がくるでも敵性宇宙人が絡んでくる。パロディーだけど、のけ者にされているドロロにあった台詞だった。のけ者にされている鬱憤を刺激されて段々と被害妄想が酷くなる様が怖い。
なぜこのタイミングなのかは分からないが、不意に来るパロディー回で楽しかった。
『ひだまりスケッチ×☆☆☆』第10話
家の鍵をトイレに流してしまったゆのが他の部屋の皆の所を順りに泊まり歩く。不束者ですがの挨拶でお世話になるのが新婚さんみたいだけど、泊まるキャラの場面に切り替わる前のワンカットで、色によってひだまりパレットのサブタイ通りにカラフルに性格が色付けされていて上手い。それぞれの部屋でのイチャイチャは大きな物語とは無縁だけど、この作品の持つ魅力を生かした良い話でした。
『銀魂』第200話
季節感を気にせずに放送してきたのは今に始まったことではないが、新サンタクロースVSネオサンタクロースとでも呼ぶべきハイテンションのサンタクロース対決をシリーズの終わりに持ってくるのがこの作品らしい。差し詰め、映画がプレゼントとと落ちにするか、いっそ別の落ちか、本当の最終回へ向けて緊張してきた。
『イナズマイレブン』第74話
虎丸がチャンスにシュートを打てない原因となった過去を、同じように過去が原因で大好きなサッカーが出来ずに居た豪炎寺とそれを支えてきた円堂や仲間の言葉が奮い立たせる。サッカーのことはサッカーでチームを通して解決する。そんな真っ直ぐなやり方が好きだ。
必殺シュートがタイガードライブと、避けて通らずに真っ直ぐあの作品を連想させる名前を持ってきたことや、半ズボンショタだと思ったら本当に小学生だったりと、細かい部分は外して芯は真っ直ぐがこの作品らしい。
『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』第9話
卑劣で残忍なヴァンパイア爆弾を操る敵とのバトルは分かりやすい構図だが、面白いバトルではない。むしろ、この作品ではバトルはおまけであり、気持ちだけで繋がっていると評するヴァンパイアの性質のように、キャラの内面こそが見所だろう。
今回は、サブタイトルでも分かりやすいが、懇意にしていた会長と一緒に居るため、進んでヴァンパイアになろうとする半ズボンとの倒錯した関係を吸血の持つ性的な怪しさが一層引き立てた。そんなヴァンパイアの持つ怪しくも分かりやすい魅力の神秘的で性的な暗喩である吸血に焦点を当てた一幕でした。
『こばと。』第22話
よもぎ保育園の取り壊しが決まり、立ち退くための片付けに忙しい中、今まで以上にバイトに精を出す姿が藤本の抱える複雑な気持ちを物語る。あっという間に取り壊し当日となるが、藤本はやって来ない。そんな藤本に対する小鳩の気持ちを和らげるかのように集まってくる卒業した園児達を前に取り壊しが始まる。いおりょぎの頼みも空しくコンペイトウ集めの期限とこの世界との別れが迫る中、拠り所であった園の取り壊しと恋する藤本とのすれ違いが重なり合う。それをゆったりと一話掛けて見せるのがこの作品らしい。

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