『絶対可憐チルドレン』
毎回取り立てて面白いというわけでもないが、時折あるパロディーや動きの気持ち良いグロス回があって、エスパーも普通の人も同じ人間として関係を大切にしていこうとする姿勢は気持ちの良いものだった。まあ、僕はエッチい管理官が好きでしたが……。
毎回取り立てて面白いというわけでもないが、時折あるパロディーや動きの気持ち良いグロス回があって、エスパーも普通の人も同じ人間として関係を大切にしていこうとする姿勢は気持ちの良いものだった。まあ、僕はエッチい管理官が好きでしたが……。
消え行く灯火を見守る辛さ
2009年4月10日 シリーズ全体の感想『おねがいマイメロディ きららっ☆』
時系列としては、これまでのシリーズよりも前にあたり、その後の時系列に繋がる部分もあって、上手いなと思う部分もあった。短編自体は前シリーズでも共通した要素だけど、舞台が変わっただけでこうも面白味に欠けるとは……。むしろ、これまでに作り上げた夢ヶ丘に隙が無さ過ぎたのか。
時系列としては、これまでのシリーズよりも前にあたり、その後の時系列に繋がる部分もあって、上手いなと思う部分もあった。短編自体は前シリーズでも共通した要素だけど、舞台が変わっただけでこうも面白味に欠けるとは……。むしろ、これまでに作り上げた夢ヶ丘に隙が無さ過ぎたのか。
『TALES OF THE ABYSS』
領主の一族の立場云々を抜きにしても、市井の人々との触れ合いが無さ過ぎた。いうなれば、ゲームで街のNPCに話しかけなければモブでしかないのと同じような扱い。主人公の視点からも物語世界の命運からもそういう人々は関係ないのだろうけど、犠牲者を匂わせる要素が多々あったのだからそうも言ってられない。
要するに、RPGの話は順に進んでいくシステムを実現するためのものでしかなく、客観的に見る物語としては追加の要素がないと、映像作品にした時にとても冷たい印象になるということだろう。それは、最初に持った主人公に対する悪印象のせいもあるだろうが残念なことだ。
領主の一族の立場云々を抜きにしても、市井の人々との触れ合いが無さ過ぎた。いうなれば、ゲームで街のNPCに話しかけなければモブでしかないのと同じような扱い。主人公の視点からも物語世界の命運からもそういう人々は関係ないのだろうけど、犠牲者を匂わせる要素が多々あったのだからそうも言ってられない。
要するに、RPGの話は順に進んでいくシステムを実現するためのものでしかなく、客観的に見る物語としては追加の要素がないと、映像作品にした時にとても冷たい印象になるということだろう。それは、最初に持った主人公に対する悪印象のせいもあるだろうが残念なことだ。
録画で飛ばそうともね
2009年4月8日 シリーズ全体の感想『鉄腕バーディー DECODE:02』
原画を動画の段階でキャラデザに寄せていくと、動きやタイミングが失われることはあるのだろう。まだ、バーディーの記憶や過去というフィルタを通しているから、一応演出意図とも言えなくもないが、特段演出意図があると思えない場面でキャラデザと離れるのはあまり良いとは思えない。(動きは確かに凄いけど、やや雑な印象を受ける)
復讐の正義や苦悩の狭間でのちょっとしたすれ違いと触れ合いの話が持つ味は格別のものがあった。そういう内容に対してはOPが単なるタイアップの域を出ないアップテンポなだけの曲だったことが残念といえば残念。商業面での思惑がどうであれ、OPもEDも次回予告も含めて番組であり作品であると確信した。
原画を動画の段階でキャラデザに寄せていくと、動きやタイミングが失われることはあるのだろう。まだ、バーディーの記憶や過去というフィルタを通しているから、一応演出意図とも言えなくもないが、特段演出意図があると思えない場面でキャラデザと離れるのはあまり良いとは思えない。(動きは確かに凄いけど、やや雑な印象を受ける)
復讐の正義や苦悩の狭間でのちょっとしたすれ違いと触れ合いの話が持つ味は格別のものがあった。そういう内容に対してはOPが単なるタイアップの域を出ないアップテンポなだけの曲だったことが残念といえば残念。商業面での思惑がどうであれ、OPもEDも次回予告も含めて番組であり作品であると確信した。
『ドルアーガの塔 the Sword of URUK』
正義に多少悩むことはあっても、哲学に寄り道することはなく、王道冒険ものといった感じで見ていて安心出来た。まごうことなき英雄達が市井に帰っていく終わり方に好感が持てた。それは、ゲームを終えたプレイヤーの暗喩とも受け取れた。原作ゲームの雰囲気を想像出来れば十分に楽しめる要素が随所にあって、それと物語に仕上げるための要素が融合して、とても爽やかな作品だった。
正義に多少悩むことはあっても、哲学に寄り道することはなく、王道冒険ものといった感じで見ていて安心出来た。まごうことなき英雄達が市井に帰っていく終わり方に好感が持てた。それは、ゲームを終えたプレイヤーの暗喩とも受け取れた。原作ゲームの雰囲気を想像出来れば十分に楽しめる要素が随所にあって、それと物語に仕上げるための要素が融合して、とても爽やかな作品だった。
『TYTANIA』
ゆったりとした展開で、区切りが付くのか冷や冷やしたが、終わってみれば上手く区切りが付いた。本当なら、体制対反体制が本格化する局面に入ったのだから、盛り上がりが約束されているが、原作ストックの問題があるので仕方ない。続きを書かれることが決まったので、次回のアニメ化に大いに期待したい。
ゆったりとした展開で、区切りが付くのか冷や冷やしたが、終わってみれば上手く区切りが付いた。本当なら、体制対反体制が本格化する局面に入ったのだから、盛り上がりが約束されているが、原作ストックの問題があるので仕方ない。続きを書かれることが決まったので、次回のアニメ化に大いに期待したい。
『まりあ†ほりっく』
某マリア様を意識しているようで、無軌道な内容との差で弄る。過剰に説明的な台詞でも、捲くし立てるように見せることで、受け入れやすく、ツッコミやすいように出来ていた。相変わらずの実験で目にも楽しく、EDのファミコンゲーム詰め合わせとかも楽しかった。
某マリア様を意識しているようで、無軌道な内容との差で弄る。過剰に説明的な台詞でも、捲くし立てるように見せることで、受け入れやすく、ツッコミやすいように出来ていた。相変わらずの実験で目にも楽しく、EDのファミコンゲーム詰め合わせとかも楽しかった。
超必殺技伝授的な何か
2009年3月26日 シリーズ全体の感想『とらドラ!』
ふりだしがあがりだった。全てはそこに尽きるというか、いかにそこへ至るかが全てだったといえる。ある人物からの視線となるカットでは対象人物からの視線が明確に外されていて、それは片思いの比喩的な表現の一方通行であり、巧みな演出だった。それもあってか、落ちも含め嫌いではないが、好きにもなれない作品だった。
ふりだしがあがりだった。全てはそこに尽きるというか、いかにそこへ至るかが全てだったといえる。ある人物からの視線となるカットでは対象人物からの視線が明確に外されていて、それは片思いの比喩的な表現の一方通行であり、巧みな演出だった。それもあってか、落ちも含め嫌いではないが、好きにもなれない作品だった。
よくあるといえばよくある
2009年3月25日 シリーズ全体の感想『スティッチ!』
玩具販促に忠実な子供向け作品と言ってしまえばそれで終わりなのだけど、ホームドラマ仕立てで教育的な部分をちゃんと踏まえてあって、手軽だけど意思の宿ったものだったと思う。愛らしいキャラクターが毎回しっちゃかめっちゃかする様が好きでした。
玩具販促に忠実な子供向け作品と言ってしまえばそれで終わりなのだけど、ホームドラマ仕立てで教育的な部分をちゃんと踏まえてあって、手軽だけど意思の宿ったものだったと思う。愛らしいキャラクターが毎回しっちゃかめっちゃかする様が好きでした。
『とある魔術の禁書目録』
無敵のワンパンチをいかなる気持ちでいかにして当てるかが型として全てであり、お膳立てのためにいかにダラダラせずに語らせるかということが肝だったように思う。序盤は明らかに闘いながらベラベラ喋っていて間延びしていたが、徐々に見せ方が洗練されていったように思う。思うところはあっても、義理と人情を重んじた性格の登場人物とホームドラマの要素は押さえてあったので良かった。
無敵のワンパンチをいかなる気持ちでいかにして当てるかが型として全てであり、お膳立てのためにいかにダラダラせずに語らせるかということが肝だったように思う。序盤は明らかに闘いながらベラベラ喋っていて間延びしていたが、徐々に見せ方が洗練されていったように思う。思うところはあっても、義理と人情を重んじた性格の登場人物とホームドラマの要素は押さえてあったので良かった。
『鉄のラインバレル』
無力な者が力を手に入れ何を成すのかは見所のあるテーマだと思ったが、正しき義を語るにはいささか不真面目だった。ありえない力を手に入れるという最大の御都合を使ってなお御都合が如き様を高く評価していたつもりもないが、少しは持ち直すかと思ったところで毎回駄目押しが来るのが残念でならなかった。
無力な者が力を手に入れ何を成すのかは見所のあるテーマだと思ったが、正しき義を語るにはいささか不真面目だった。ありえない力を手に入れるという最大の御都合を使ってなお御都合が如き様を高く評価していたつもりもないが、少しは持ち直すかと思ったところで毎回駄目押しが来るのが残念でならなかった。
『キャシャーン Sins』
キャシャーンにとって、月と呼ばれた太陽を殺し、滅びを生み出したことが罪であり、滅びと無縁の身体を持つことで、大切な者の滅びを見守ることと滅びを忘れた者に滅びを与える使命を罰として背負ったということなのだろう。
滅びが人間にとっての老いや死であることからも分かるように、それが暗喩であったと思われる。そして、旅を通して出会い別れた者達の滅びの世界での生き方と死に方を通し、哲学的な答えのない問いに対する答えを導こうする作品だったように思う。答えは出ていないのだけど、不思議とそれで良いと思えた。
キャシャーンにとって、月と呼ばれた太陽を殺し、滅びを生み出したことが罪であり、滅びと無縁の身体を持つことで、大切な者の滅びを見守ることと滅びを忘れた者に滅びを与える使命を罰として背負ったということなのだろう。
滅びが人間にとっての老いや死であることからも分かるように、それが暗喩であったと思われる。そして、旅を通して出会い別れた者達の滅びの世界での生き方と死に方を通し、哲学的な答えのない問いに対する答えを導こうする作品だったように思う。答えは出ていないのだけど、不思議とそれで良いと思えた。
『Yes!プリキュア5 GoGo!』
価値のあるコレクションを館中に集めても、思い人の心だけは手にすることの出来ない館長と、夢に向かう可能性の種たるプリキュアとの対比が今回のシリーズの見せ所であった。ややグダグダ感はあるが、皆の健やかなる姿と希望の未来を暗示させるエピローグがあれば、そんなに気にするほどでもない。作り物と分かっていても、夢に向かって諦めない姿は胸を打つものがあり、2年間ぶれることなく突き通したことは素晴らしい。
価値のあるコレクションを館中に集めても、思い人の心だけは手にすることの出来ない館長と、夢に向かう可能性の種たるプリキュアとの対比が今回のシリーズの見せ所であった。ややグダグダ感はあるが、皆の健やかなる姿と希望の未来を暗示させるエピローグがあれば、そんなに気にするほどでもない。作り物と分かっていても、夢に向かって諦めない姿は胸を打つものがあり、2年間ぶれることなく突き通したことは素晴らしい。
『純情ロマンチカ2』
相変わらず、見ていて恥ずかしくなるほど純情だった。それに、所々で出てくる動物の人形が可愛くて、特にクマは作中での扱いが納得出来る可愛さで、クマった作品だった。
相変わらず、見ていて恥ずかしくなるほど純情だった。それに、所々で出てくる動物の人形が可愛くて、特にクマは作中での扱いが納得出来る可愛さで、クマった作品だった。
『かんなぎ』
全体的にキャラクターの主観から一歩引いた目線が多かったように思う。内容は、ツンデレVSツンデレの日常とでもいうべきもので、そのままズバリな最終話のサブタイトルには笑ってしまった。でもそれだけではなくて、細かい仕草や自己言及的な内容のサービスも豊富で楽しい日常を見守るといった感じで見られた。まあ、色恋の噂は立ったけど、現実は一歩手前で終わったからこそ良かったと思う。これ、本気で色恋沙汰をやるとややこしいことこの上ない。楽しい作品でした。
全体的にキャラクターの主観から一歩引いた目線が多かったように思う。内容は、ツンデレVSツンデレの日常とでもいうべきもので、そのままズバリな最終話のサブタイトルには笑ってしまった。でもそれだけではなくて、細かい仕草や自己言及的な内容のサービスも豊富で楽しい日常を見守るといった感じで見られた。まあ、色恋の噂は立ったけど、現実は一歩手前で終わったからこそ良かったと思う。これ、本気で色恋沙汰をやるとややこしいことこの上ない。楽しい作品でした。
『ヒャッコ』
中々上がらない作画の質を補って余りあるコンテや演出の力。女の子大集合を覗き見しているだけで学園生活らしい行事があるでもないし、面白いけど演出面以外でコメントは難しい作品だった。まあ、その独特の雰囲気が良かったわけですが。
中々上がらない作画の質を補って余りあるコンテや演出の力。女の子大集合を覗き見しているだけで学園生活らしい行事があるでもないし、面白いけど演出面以外でコメントは難しい作品だった。まあ、その独特の雰囲気が良かったわけですが。
『伯爵と妖精』
実際はシリアス時々口説きなのだけど、口説き時々シリアスと思える程の口説きは聴いていて恥ずかしくなってしまうものだった。最初の内は、見境のない優男が懲りもせず手近な対象を口説いているだけだと思えたし、作中でも一貫してそういう扱われ方をしていた。それが作中での扱われ方と連動して、段々と洗脳されていくように本気に見えてきた。言うなれば、ジャンル「緑川光」なわけだが、最後まで統制されていたことは素晴らしい。
実際はシリアス時々口説きなのだけど、口説き時々シリアスと思える程の口説きは聴いていて恥ずかしくなってしまうものだった。最初の内は、見境のない優男が懲りもせず手近な対象を口説いているだけだと思えたし、作中でも一貫してそういう扱われ方をしていた。それが作中での扱われ方と連動して、段々と洗脳されていくように本気に見えてきた。言うなれば、ジャンル「緑川光」なわけだが、最後まで統制されていたことは素晴らしい。
『ロザリオとバンパイアCAPU2』
見詰め合って流れるハミングや集まってパヤパヤな場面で流れるハミングが古臭い印象を受けて、それは前シリーズからそうなのだが、今シリーズでは昔のアイドルのカヴァーまで使われていて、余計に古臭い印象を受けた。
真面目に古典を信奉するのも一つのやり方だけど、ベタ過ぎて笑いになってしまう現代の感覚で逆手に取って笑い飛ばすのがこの作品のやり方だ。エロに対する自主規制さえも古典になりつつあるわけで、それも逆手にとってクマが乱舞したり、拡大と縮小を繰り返したりと実に馬鹿馬鹿しい。そういう不真面目を糞真面目に行う姿勢が相変わらず面白かった。総デレ総陥落状態にあって傲慢な月音を制する裏萌香のツン蹴りが作品の良心になっていたなと。
今シリーズのような恥ずかしいタイトルの次シリーズを期待したいところです。
見詰め合って流れるハミングや集まってパヤパヤな場面で流れるハミングが古臭い印象を受けて、それは前シリーズからそうなのだが、今シリーズでは昔のアイドルのカヴァーまで使われていて、余計に古臭い印象を受けた。
真面目に古典を信奉するのも一つのやり方だけど、ベタ過ぎて笑いになってしまう現代の感覚で逆手に取って笑い飛ばすのがこの作品のやり方だ。エロに対する自主規制さえも古典になりつつあるわけで、それも逆手にとってクマが乱舞したり、拡大と縮小を繰り返したりと実に馬鹿馬鹿しい。そういう不真面目を糞真面目に行う姿勢が相変わらず面白かった。総デレ総陥落状態にあって傲慢な月音を制する裏萌香のツン蹴りが作品の良心になっていたなと。
今シリーズのような恥ずかしいタイトルの次シリーズを期待したいところです。
『まかでみ・WAっしょい!』
モラトリアムのような日常がこの先も続くことを印象付ける終わらせ方で、最後までテンション高めだった。OPからしてそうなのだが、快感原則に忠実な作りで、エロあり、アクションあり、メカあり、何でもありで、お祭りのように1クールを駆け抜けていく楽しい作品だったと思う。
モラトリアムのような日常がこの先も続くことを印象付ける終わらせ方で、最後までテンション高めだった。OPからしてそうなのだが、快感原則に忠実な作りで、エロあり、アクションあり、メカあり、何でもありで、お祭りのように1クールを駆け抜けていく楽しい作品だったと思う。
『のだめカンタービレ・巴里編』
奏でられる音楽が作中での反応と同様に感じられるように腐心しているのは前シリーズと共通していた。ただ、今回のシリーズはどちらかというとパリでの日常が多く描かれていた。また、音楽はそれ自体の長さゆえに、丸ごと見せることが難しく映像作品向きとはいえない。今回のシリーズは全体的に音楽の見せ場が短く感じられて物足りない気分になった。
それは、音楽の素晴らしさを視覚的に表現しようとすることが、長く感じられる日常をより長くし、短く感じられる音楽をより短くしてしまったからだろうか。日常が音楽に影響していることを意図して描いていたのだから、そこは映像やアニメ的表現に走らずにただ音楽を聴かせるようにしても面白かったと思える。
それでも、音楽アニメではなく音楽のあるアニメと思って見れば十分に楽しめた。
奏でられる音楽が作中での反応と同様に感じられるように腐心しているのは前シリーズと共通していた。ただ、今回のシリーズはどちらかというとパリでの日常が多く描かれていた。また、音楽はそれ自体の長さゆえに、丸ごと見せることが難しく映像作品向きとはいえない。今回のシリーズは全体的に音楽の見せ場が短く感じられて物足りない気分になった。
それは、音楽の素晴らしさを視覚的に表現しようとすることが、長く感じられる日常をより長くし、短く感じられる音楽をより短くしてしまったからだろうか。日常が音楽に影響していることを意図して描いていたのだから、そこは映像やアニメ的表現に走らずにただ音楽を聴かせるようにしても面白かったと思える。
それでも、音楽アニメではなく音楽のあるアニメと思って見れば十分に楽しめた。