『Dororonえん魔くん メ~ラめら』
出てくる話題や言い回し、小ネタの数々がことごとく古臭くて卑猥な感じが漂う昭和の小学生脳全開のまま終わった。かに見えるが、実際はポロリがなかった。昭和の小学生ならポロリ待機しまっせ。まあ、見せないでどこまでエッチな気持ちを誘発させるかを極めんとする姿勢は好きだった。最後の最後で天国地獄人間と全員がまぐわるってのは、あまりのひどさに笑った。結局、いつもの言っておきます。色気より湯気、湯気は取れねばならんというこって。
『もしドラ』
アニメは、カメラのアングルからレイアウトからパースからと書き絵ゆえに自由度が高い。勿論、荒唐無稽な設定も実写と比べて受け入れられやすい。しかしながら、現実のものが持つ合理性を無視して、演出的意図が全く汲めない球場の形の間違いや、球種やコントロールに言及しない全球ストライクに放るのはバッティングセンター以下に思えたりと。荒唐無稽な設定程、現実味を持たせるための過程が大事なのだなとよく分かった。
現実の東京都大会の層の厚さを考えると、こんな甘い作戦と実力で勝てるとは思えない。この作中の東京都の層が厚くないと説明も無し。死んでしまった友人キャラも死なない方が、せめてもの救いになったものを、原作通りなのか死ぬわ。一言でいえば雑ですな。切なさだけで引っ張るには無理があった。逆説的にマネジメントの重要性が分かった点だけは良かったと言える。
『イナズマイレブン』
約3年に渡ったシリーズもいよいよ終わりを迎える。エースストライカー投入でも霞まない初期面子のストライカーや地道な練習から始まったFF編。新しい仲間に手強い敵や監督との確執、初期面子の離脱と敵としての復活と盛り沢山だったエイリア編。アジア予選から始まり、かつての仲間と国別代表として闘ったり、イタリアの半田に生きていた爺ちゃんの率いるチームと闘い世界一となったFFI編。それから時が過ぎ、中学2年生の始めから始まった円堂世代が中学校の卒業を迎える形での最終回は、継続して視聴してきた時間と同調し、回想される出来事の数々が感慨深い。主人公がキャプテンゆえに、最後にはキャプテンを引き継ぐ物語もあり、初期面子と追加面子とでの定番の壮行試合もあって、つっこみどころはあるけれど、サッカーが好きだということを恥ずかしがらずに素直に情熱的に見せる一貫した姿勢が良かった。
まあ、キャラソンEDの面子を考えても、途中からはやや人気キャラよりに構成されていた感は否めないが、華のない壁山が最後までスタメンだったことや、最後には半田ですら出番があるってのが良心的だった。たとえ上手くなくても、精いっぱい頑張る。部活において勝つことと同じくらい大切な理想を感じさせる最高の形で締めくくった。同じ世界での新シリーズにおいて、彼らは未来に羽ばたいているだろうか。
『フリージング』
上官や年長の上級生が高慢で傲慢で絶対的な文化を下地に、軍隊組織への怒りともいえる内容で構成されていて、別にそこまで酷い文化で育った覚えもない身としては、無理に悪役に仕立てて主人公にパルチザンさせる内容が白けて見えた。で、おっぱいと下着を出しておいて、速いだけで見ていて疲れる戦闘シーンを繰り広げれば格好良いって感じに作られていた。別に物語があれば良いって訳でもないが、映像として時間が流れるゆえにゆっくりとおっぱいや下着が拝めないので、勝手に信じて裏切られた気持ちになった。そこはウィスパーでサラッと行くなよと。いっそ、見得とか溜めでおっぱいや下着を出してくれる位あざとい方が良かったかな。じゃあ、何で最後まで見たのか。(ヒント:ショタとお姉さん)
『放浪息子』
性同一性障害という難しい問題を扱っており、全体の淡い色使いや線の細い演技もあって深刻ながらも前向きにあるがままに進む内容と合っていた。ただ、今後彼らが成長して学校を卒業して社会参加する段になって表面化してくるであろう根の深い問題でもあり、楽観に過ぎるどころかリア充な終わり方が拍子抜けしたのも事実。じゃあ、将来どうすればとなると、あるがままに自然体で挑むってことになるか。なら、表現方法が解答にあった方向性で出来ていたといえるか。スカッと行けない難しい問題を扱っているだけに、快楽とは縁遠いが心を抉ってくる。それも不快でないよう浅くといった匙加減。下手に誇張するより好感が持てた。
『フラクタル』
ニートでも万能な生かされ社会で、女の子に対する現実と妄想が2次元と3次元で乖離している状況で片方はオナペットよろしくの扱いでずたずたになっているとか、厳しいけど体を使った生活に帰ろうといったメッセージが伺えた。しかしながら、構成要素一つ一つをメタ的に解釈したとしても爽快感に著しく欠く内容で、掴みの部分に過去の名作的要素を出した意味もよく分からず、位置関係の分かりにくい1話から空回りしていた印象のまま終わった。かといって、1クールが短いというには設定の説明に冗長な部分もあって、感情の溜めや思い入れを深める時間もなく進行していた。萌えもねえ、スカッとしねえ、それほどメタも心に来ねえ、オラこんな終わり嫌だ。
『君に届け 2ND SEASON』
誤解されやすく、誤解しやすい。それだけで全編を引っ張るのは無理があったか。知性の割に他人の感情にだけ感度が低いというのも、度が過ぎるとくどくなってくる。恋愛ピタゴラスイッチ的作品なので、緩いというよりは停滞に近い状態は、どうしても悲惨の手前で止めてある設定の数々が気になってしまった。まあ、途上であることが素晴らしいともいえる訳で、そこはウィスパーでもさらっとは終われませんでしたとさ。
『夢喰いメリー』
夢の世界では思いの強さが力になる。最初にして最重要な台詞だったことが分かる展開によって、主人公が奮起して強敵を退け、改めて夢に向かうこととなる終わり方。途上である作品の終わりに相応しい内容だった。美的感覚を意識した丁寧な作りの割に、話に直接絡まないけど早めにキャラは出しておこうといった色気が気になったりと、最後まで統一した美的感覚で作られているようには見えなかったが、メリーちゃんの臍の健康美が肝でした。OK。
『レベルE』
テンポよく見せるか、丁寧に見せるかだが、丁寧に見せる方を優先していた。各話の話の量は少ないので少々たるくもあるが、終始一貫してはいた。ナレーションで説明されている世界観が最後に繋がるのも分かりやすい一点突破だ。流行には反するが、深い中身の無い作品ならこれ位のテンポが好み。
『これはゾンビですか?』
ちょっと有り得無さそうな設定と応答式のサブタイトルが目を引いたが、その実はテンプレのヒロインが集まった作品だった。勢いで見られている内は良かったが、間延びと後半になっての急ぎ足で呼吸が乱れている印象を受けた。このデザインや作画だと別に水着やライブが浮いて見えるだけだったのも痛い。ゾンビ映画よろしくで、B級ながらも絶妙の均衡によって見られる作品だったなと。色気が出て均衡が崩れると辛い。
『インフィニット・ストラトス』
一通りのキャラクターが揃い共同作戦が出来るようになるまでを描いていた。細かい整合が気になったり、CGの動かし過ぎが疲れる面もあったが、揃えに揃えたヒロイン達は一級品であった。シリアスに寄せ過ぎて間延びしたり、整合が気になったりは無かったので匙加減も宜しゅうございました。
『STAR DRIVER輝きのタクト』
ミュージカル的に挿入される歌、芝居懸った気障な喋り、実際演劇の部活動もあったわけで、舞台を意識させる作品だった。舞台であれば、幕が開いて幕が閉じれば終わってしまう。だが、人生という名の舞台は自分が生きている限り終わることはなく、主役とは各々の視点かによって各々がなり得るといった感じか。キャラクターの感情で引っ張る部分は多かったが、感情を誘発する流れを伴って勢いで見られた。いつまでも青春していたい親父(しかし、秘密結社ごっこには内心お冠だった模様)と青春真っ盛りの息子(フラグも真っ盛り)の確執を最終決戦に持ってきて、最後の最後で救ったはずの世界を賭けて恋敵を助けに行く。そこに被せて理性や論理を超えた恋する乙女の感情を語らせることで納得させる力技。そこには青春のような途上こそが至上であり、この作品にとってもそうなのだなと思わせるものがあった。馬鹿馬鹿しさの中にある華々しさ、楽しかったです。
『ドラゴンボール改』
サイヤ人編やフリーザ編は圧縮されてテンポ良く話が進むので気持ち良かった。反面、人造人間編は何か物足りない感じがした。何だかんだいっても、ビシバシドカバキや吹っ飛んだり爆発したりの引き伸ばしも少しは無いと物足りないといったところか。どうせなら、魔人ブウ編もやって欲しかったってのもあるか。未来を救うトランクスの闘いも無く、悟空が死んで悟飯にバトンタッチする形での終わりが逆に打ち切り臭が漂うのも悲しい。まあ、色々思う所もあるが、折角やった甲斐のある位には楽しい作品だった。
『バクマン。』
テンポの良さによって勢いがあったものの、とんとん拍子であることに対する積み重ねが、新妻エイジという結果と比べることによって支えられていた。絶対的な失敗とか挫折で見せるのではなく、天才に対し相対的に見せることで非凡さを上手く包み隠していた。勢いで見せている部分やあざとさの中に、速さの谷間や不意にこちらに合わせたかのような温さが気になるといった感じ。弛緩によって冷静になり考えると、イケメンで才能があって環境があって許嫁的な人がいて、憧れの職業の良い部分だけが目に入ってと、鼻に付く部分が多いのも事実。それらを映像の勢いと夢に向かう物語の勢いで上手く作ってある部分が多かったのも事実。夢は覚めないから夢なんだよなと。まあ、最終回なのに次週も続くかのような引き方だったので、続きが気になりはする、飽きてなければ。
『ケロロ軍曹』
長きに渡ったこの作品もいよいよ終わり。一時休止か永続休止か。お子様ライフスタイルなオッサンのケロロを中心に分かりやすい設定を活かした話がローテーションになっていた。時事ネタやパロディ、長いこと登場しなかったキャラが再登場する話が合間に挟まれる。使い捨ての無いリサイクルに満ち溢れた作風とでもいうべきだろうか。マンネリながらも、当たり前に軍曹が居る生活を再認識する形の話が多かった最終年だが、それも15分になったことで二本立ての良さが無くなってしまったのは痛かったか。花見に勢ぞろいしたレギュラー陣と「ケロッ!とマーチ」 で〆る最後が、見た目にも散り際の華々しく美しい桜の花と同調させてあって感慨深かった。軍曹とはお別れだが、趣味を大事にする姿勢を思い返す度に思い出せるさ。てな具合に、いつの間にか侵略されてましたな。
『遊戯王5D’s』
基本的にはグダグダで荒んだ未来を舞台に、序盤は新カードが増えないからワンパターンだとか、シンクロのアドの取りやすさと攻撃力の低いエースモンスターのせいもあって低調なデュエルが多かった。最初の編は物や人が揃っていないから低調だったと見なすにしても、ダークシグナー編は雑賀や牛尾を再利用する形で使ってみたりと、前半の内容の再構成に四苦八苦している印象の中で、取って付けた登場を遂げたガチデッキ野郎のクロウが新たにシグナーに加わって何が何やら。いっそシグナーや伝説の竜以外のモブ扱いのシンクロも使えよと思う内容。クラッシュタウン編はニコの親父が死んだ件以外は満足な内容だった。一方で、WRGP編はアニメオリジナルのカードと効果の調整や物語が甘々だったことが露呈する内容で、無くても良かった気がしてくる。反面、最後のアーククレイドル編ではシェリーがいらない子だったこと以外は、話も練り込まれていてデュエル内容とも同調するところが多くて良かった。ジャックとのラストデュエルを決めるのが、ジャンクウォーリアーだったのは、デストロイヤーでも良かったように思えるところだが、バトルフェーダーの可能性を考えると上手い選択で、デュエルと話とが噛み合っているとこも含めて珍しく納得出来る内容で集大成として良いデュエルだった。キスでもしそうな距離でのアキとの最後の会話だけで終わる語らずして見せる距離感は、絶望失望大好きの内容らしさか、売るべきものの対象を考えた結果か。まあ、「サイコ」デュエリストとはお別れしておいて正解かもしれない。
ジャックとのラストデュエルを決めるのが最初から使い続けてきたカードと新しいカードとの組み合わせだったこと、子供から大人へと成長を遂げた遊星と大人でありながら成長を遂げた牛尾との会話で〆ることは、見続けてきた視聴者へのサービスのみならず、変わるものと変わらないものを示した良い終わり方だった。そんなこんなで終わってみれば、終わり方のおかげで随分と印象が良くなった作品だった。
『ドラゴンクライシス!』
取引の横取りに巻き込まれ、取引物だったがドラゴンだったと判明し、ローズと名付けて親戚のお姉さんも含め有耶無耶に同居し、別のドラゴンが奪いに襲来し、撃退出来る天賦の才があることと人生に影を落としいることが分かり、人間なのにドラゴンとエンゲージ出来て撃退し、間にちょこちょこ事件に巻き込まれ、ローズの大人の儀式でドキドキの関係に発展してぎくしゃくし、もう一度奪いに来たドラゴンにドラゴンクライシスの特性だからエンゲージ出来るがローズを苦しめていると告げられ、まんまとローズを引き渡し、ドラゴンの本当の狙いを告げられ気持ちを含めた決断を迫られる。
並べてみると外的な要因だけで物語は進行していたといえる。で、最後の最後に危険とお前の気持ちはどうなんだと問われることで自発的にヒロインを助け、辞書的な意味でのエンゲージを成し遂げると。最初の襲来で気持ちを試されて決断したのに、相手が刷り込みではなく異性として見るようになると互いに戸惑うってのは面食らった。結果、冊数と話数との一単位あたりの情報量の差と区切り方の違いが浮き彫りになった感はある。
まあ、天賦の才に恵まれた優柔不断で屁垂れな主人公の周りにナオンがうなる系なのだけど、目は奪われるものの気持ちはヒロイン一筋だったから不思議と悪い気はしなかった。あくまでまあまあだが、そういうことにしておこう。
『テガミバチ REVERSE』
ニッチの正体が分かって絆が深まったり、肝心のゴーシュを見つけ出すことと一通りの目的を達成した。おまけに、首都と人工太陽に絡んだ政府の陰謀とリバースなる反政府組織と精霊にのなりそこないによる人工太陽の破壊を阻止したのだが、終わり方がどうにも釈然としない。肝心のラグの正体や母親に政府の謎という名の伏線が残されているためか、去っていくゴーシュのためか。人の心を押す割には、人の心の歴史を軽視したかのようなステレオタイプな悪の政府と反政府組織の構図になっており、政府の側にいるテガミバチの立場との整合が取れていないような展開もちょっときつい。まあ、OPやEDの雰囲気は好きだったから見られた。
『スティッチ!~ずっと最高のトモダチ~』
ヘンテコ生物との絆、お馬鹿な悪役、毎回の変わり種のエイリアンといった具合にパターンものとして一定の面白さはあった。東京ディズニーランドが登場したり、完全に別シリーズのリロとの再会といった要素も混ぜられていた点も良かった。ただ、田舎を舞台としていた無印時代と比べると、現代っぽい要素に溢れていたものの何か物足りないというか、パターンものの再構成の域を出ないとでもいうのか。垢抜けないが染まるでもないユウナ、ブサイクだけど憎めないスティッチ、悪と自称するだけのジャンバ博士、カマチックなプリークリー、ドジで憎めない程度の悪役ハムちゃん達。引っ越し先の都会での暮らしは、最後まで他所って感じで帰る場所って気がしなかった。もしも都会で暮らしたらを詳細に構成したり、第二の故郷と呼べる感慨があれば、また違った感想を持ったかもしれない。良い作品ではあったので、次があるならたぶん見る。
『ハートキャッチプリキュア!』
序盤は、ひねらないサブタイトル、天真爛漫なえりかと部長を務めるファッション部の活動。中盤にかけては、ファッション部に入って絡みが増えて距離感を詰め、強さと可愛さの均衡点に行き着くいつきと見所があった。しかし、終盤に向けてゆりが加わり四人揃ってからは、いつきと比べると部活も含め中等部と高等部との交流の無さがあって、仲間意識はあるけど距離感のある集団に見えた。
元プリキュアなつぼみのお祖母ちゃんは、最後の試練を課したりと見守る役割のはずが、まさかの変身には驚かされた。ダークプリキュアは、高校生でプリキュアな恥ずかしさの鏡写しとでもいうべきか。彼女とサバーク博士の絡みは良かった。ただ、サバーク博士は動機や扱われ方が気になった。立て続けに、ラスボスの動機付けの弱さがあって、最終話の中盤で闘いが終わる新しさには面食らった。いくらブロッサムの成長があっても、博士のせいで気分よく〆てもしっくりこない。でも、闘いが早く終わったので、エピローグが長めだったのはとても良かった。だから、闘いを早めに終わらせたともいえるわけで、匙加減が難しいところ。
新しいこと盛り沢山ながらも高位にまとまっていたので、良い作品なのは確か。眼鏡でも可愛かったつぼみ、えりかのうざ可愛さ、女の子し始めたいつきの自然体の強さと可愛さ、ゆりさん十七歳の強さと美しさ、妖精のお尻から心の種、悪の幹部三人集とダークプリキュア、どれも大変美味しゅうございました。

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