メモ-色の色々-

2013年6月18日 メモ
塗りの話。

まとめ
・深夜アニメには不要に塗りが暗めで華の無い作品がある
・ゴールデンのアニメはキャラの塗りが明るめで華やか
・明るめの塗りは同じ費用で効果的


暗い内容に暗い色というのは、匙加減次第で機能する分かりやすいやり方だ。だが、暗い内容でもないのに、何となく暗いとうか薄い色を使った作品がある。何と、つまらない作品のおよそ80%(当社調べという名の思い返し)が、この何となしに薄暗いという塗りに仕上がっているのだ。
それらをゴールデンに何年も続いている作品と比較してみると違いは顕著で、女の子一杯で華やかであるはずなのに何故か薄暗い深夜アニメ、対して販促や家族向けに温めの内容なのに明るい色が中心で華やかさが感じられるゴールデンのアニメ、両者の違いは一目瞭然だ。暗めの塗りでギャグとか、もう見てらんないのなんの。
原作の絵やイラストの塗りを継承しているのか、使っているソフトの特性なのかは分からないが、デジタル彩色になって色選択のセンスの違いが如実に現れているように思える。勿論、塗りが良くても、シナリオ、デザイン、音響、演者の選定、作画といった他の工程に問題があって駄目な場合もある。ただ、塗りに問題のある作品は大抵他の工程にも問題がある場合が多い。
つまり、明るめの塗りは華やかな印象に繋がる上、攻めと守りの両面から考えても、費用は同じで効果があると考えれば分かりやすかろう。
最近仕切り直した作品の仕切り直し前後の感想。


『アイカツ!』
スターライト学園入学の一年目は、冒険家兼NGOだか政府機関職員といったいちごの父親の熱い家族の応援によって締めくくられた。
二年生になっての作中での成長と売り出し中の演者の成長とが同調して良い感じに引き締まってきた輪に新キャラの後輩が加わり、先輩としての貫禄を身につけていくという一つの育成の形を実践している。美月に挑戦する「フレッシュガールズカップ」で、美月の相手役を探すとの学園長の発言や、先の親父さんも匂わせていたことからも学園長と母親のようなユニットを目指す展開か。小慣れた感じと初々しい感じの面々が出世していく様は、ガチンコサクセスストーリーですな。

『たまごっち!~ゆめキラドリーム~』
ドリームタウンでの生活に始まり、まめっちのホームステイ先のツンデレの元祖な頑固親父のいかりっちの話も、新キャラのピアニっちの活躍もあり一段落する。名前の通りに音楽を嗜むピアニっちの登場もあって、まさかのバンド結成展開。パパピアニっちは力兄でチャラ親父で、ちょっと練習に付き合ってくれただけで、まめっちの音痴も直ると。いい加減、音痴でやれやれ展開も微妙だったので、これは好判断。枠移動後は、OPとEDがそれぞれのバンドが担当している体になっており、バンド展開からの想定通り。ゆめきらバッグを軸にバンドや準レギュキャラもフィチャーしての夢に関連したイベント展開が目白押しだ。漫画家回での「ドリームイレブン」みたいなパロ要素も導入しており、何が来るか楽しみだ。かと思えば、更なる仕切り直しと来た。
音痴を笑いにするのを止めて、バンド路線に入ったかと思えば、ひめスペっちの離脱と来た。空き地に1日で出来たコフレサロンに現れしは「コフレっち」、メイクアップが好きでお手伝いしている転校生だ。携帯電話、デジカメ、楽器、飾り付け、変身バッグと来て、今度はメイクと来た。これは見事にお子様の需要総当り状態。その「コフレっち」だが、演者にウィスパー能登と来た。
メイクの玩具でキラキラな場面では自作の歌を歌っているが、昔聞いた歌はかなり酷かったわけで、ぎりぎりありにはなっているものの際どさが癖になりそう。おまけに、ひめスペっちの千兵衛博士よろしくな美化妄想で口数の多かった後釜だけあって、思い込んだら捲くし立てながら突っ走る。ウィスパーだから、控えめと誰が決めた。毎度のことながら、それなりに実績のある演者に他所でやらないキャラをやらせるってのが面白い。
バンドのメンバーであり仲の良かった友人が去ったことで生じた隙間、そこによく似たキャラが同じパートを引継いで埋める。前髪のなかったひめスペっちと違いふわっとした前髪が可愛い。これで、主要な女の子は全員ふんわりした前髪で固めてきたことになる。以前は、のぺっとしている回もあったが、最近はふんわり揺らすようになっているので、女児向けのトレンドなのだろうね。

『聖闘士星矢Ω』
旧作からの連続した時間軸で、旧作のキャラも登場し、それに合わせた演者の配置も世代分けされてバランスよい。なのに、どこか違うのよ。全体的に作業ゲーみたいな感じがあって、新十二宮編の終盤には星矢役の古谷さんのナレが随分と救いになっていた。
新章に入ってからは、弟分的なスチール聖闘士(キャラは新人ぽいが中身はベテラン)が加わって、新たな敵との闘いや修復されて石から旧作のような箱入りに変化するとか、テコ入れという名の迷走とも取れる部分が多い。徹底して喋らないで来ていた紫龍が喋ったのもちょっとエッって感じ、クロスといい折角保ってきた設定を別に盛り上がりもしないのに放棄するってのは負け宣言的でなんか悲しいね。

『ポケットモンスターベストウイッシュ シーズン2 エピソードN』
トレーナーとポケモンとの絆、古代遺跡に伝説のポケモンに特異な力を持ったN、ポケモン洗脳装置で暗躍するプラズマ団とストーリー的にも作品メタ的にも盛り上がる内容であった。
特にトレーナーに否定的なNの存在が大きかった。Nはゲームそのものの根幹を否定せんとするものの、サトシの舐めプともいえる相性やら厳選やらを度外視してのポケモンとの絆でのゴリ押しが、良い塩梅にガチさの抜けたトレーナーとしての姿を示し和解へと繋げるとは上手い。
加えて、ボルテッカーを忘れてまで覚えたエレキボールが、崖の下から上へのアニメ特有の距離概念によって活躍出来たのも良かった。ゲーム的にガチではない二人が出会ったことで起きる効果は、ポケモンバトルをゲームの再現ではなく、映像としての見た目で攻略して魅せた。

『ポケットモンスターベストウイッシュ シーズン2 デコロラドアドベンチャーDa!』
言い難い名前になったが、今回はマサラタウンまでの船旅の途中で通る南海の諸島での海洋冒険といった趣きだ。また、先のエピソードでのロケット団の活躍からか、手の込んだ作戦が多い印象を受ける。偽の客船を用意し乗船券を摩り替えてのド畜生なやり方に始まり、輸送車でポケモン保護に来た巡査を装ったりと、豪華客船での旅に合わせたかのように豪華だ。ミジュマルが家政婦のような見たで見抜いたり、メイン3人が別の変装をしていても同じ車だと見抜いたりと何時になく察しが良いのもテンポがよくて面白い。
ハチミツの島で懐かしのスピアーやクマに追いかけられたりと、過去に登場したポケモンをフィーチャーしてのジム戦のない豪華で気楽な旅は、イベントも目白押しで陽気な雰囲気も相まって妙に楽しい。

『イナズマイレブンGO クロノ・ストーン』
何だかんだいっても、未来人からゲンシクンまで取り揃えた面子に、戦国武将から三国志にジャンヌに維新志士、円卓騎士団やら恐竜、果ては台風と何でもありの時空最強のイレブンの設定からして、サブやバックアップに当たるモブを露骨に排除している。結局はサッカーと友情の二本柱で無理繰り押し込むとはいえ、ラスボスへのモブの無力さが妙にメタ的なのね。三連戦の勝敗数によって勝利陣営を決める展開で三チーム編成になった時、三国さんが負けられない試合のために強技を習得していたのは色々笑えた。だが、フェイの親父てめえは駄目だ。ロリコンめ、うらやまけしからん。

『イナズマイレブンGO ギャラクシー』
今度は世界大会編。日本代表の選出から、初陣といったところ。ただし、監督は顔の傷はあるもののまんま影山で、メインの雷門の3人以外は素人が8人選出されただけという謎っぷり。必殺技からのインフレはあれど、一応敵が逸脱した強さでサッカーにならなかった以外はサッカーしてきたはずなのに、化身やらミキシマックスやらが禁止で初期の『キャプテン翼』のゲームを思わせたサッカーに戻るのかと思えば、素人の舐めプで大敗する場面を延々と見せられる。真面目にサッカーに取り組もうという姿勢だけは良かったと思っていたが、モブを押しのけてもっとモブをゴリ押してくるのは流石にきついぞ。観客はブーイングに物を投げてと怒っていたが、見ているこちらは呆れた。まあ、回想で三国さんがどんな気持ちでシュートを入れられていると思っているんだ(わざとじゃなくても本編の9割方は吹っ飛んでた)の場面を選んでいる辺りのお遊びが笑えただけましか。
素人集団が金で雇われた連中で、世界大会予選で才能を開花させていく展開のようだが、前の素人1人ありの世界大会編の時と比べると、素人8人はシナリオ以前にサッカーを馬鹿にしており、負けさせる他国代表のチームに申し訳なくなってくる。パワーインフレやらゲームデザインの限界から、作品の強みを放棄したのかな。
『LINE TOWN』
笑えん。笑えんのだ、トキ。

『ダンボール戦機ウォーズ』
OPに乗せてのLBXバトルが連携プレーも鮮やかに、カメラワーク含めてとにかく格好良い。そのため、名実共に世界最高の玩具としてプロが成立しているとの設定ナレに説得力を与えている。Aパートでは少し時間を戻して、主人公がLBX学園に転校するために島に降り立つ場面から始まる。町並みは2050年代とは思えない古さで、高度経済成長期の町並みが再現がなされていた。競争力を引き出すためにと理由付けしているが、作っているオッサンの郷愁とか原風景ではないか。と、邪推を挟みつつ、街場の大会3勝の主人公と世界大会優勝のライバル兼チームメイトとの出会いから、軍隊チックな雰囲気の漂う学園への転校と、新たな戦場へと文字通りに誘導される場面へと移る。10kmに地球が再現されたセカンドワールドの規模は圧巻であり、そこで実在の国家の軍事力をLBXでシミュレーションする授業兼事業が今回の戦いの場という訳か。支給された汎用機体で闘うというのも新鮮で、世界大会優勝者であってもシミュレーションの結果用意された機体性能の差もあって翻弄されてしまうというのが面白い。完全に兵器転用出来るオーバーパワーな玩具なのは明白だったので、潔く擬似戦争にしたことで迫力のバトルに集中出来るというものだ。戦略の表現は難しいだろうが、戦術や作戦といった概念が活きてくるのは間違いなく、驚くほどにワクワクした。まあ、ガンダムでやって欲しかったような気もするが、先駆者のこの作品にに小型化という案を抑えられているから無理か。特に無理矢理な感じもせずに面白い話になっているのは、ホント、日野さんどうしちゃったのって感じですな。

『断裁分離のクライムエッジ』
やっぱり猟奇系が関連している訳ね。呪いの殺人道具って辺りが、九十九神っぽい物に宿る念って感じっすな。理不尽からバトルに雪崩れ込みそうだが、そういうのってあまり好みじゃない。

『RDG レッドデータガール』
あえて、原作を選定しているのかどうかは分からないが、このスタジオの作品はどれも取ってつけたように敵意や敵愾心を剥き出しにする導入が多くて何だか疲れる。まあ、この作品のような田舎は、余所者にとってはそんな感じだけどね。

『カーニヴァル』
如何にもな雄臭い回想から始まって、次の場面では鎖に繋がれてたり、コソ泥にしてはダイナマイトに壁を破壊して登場したキャラや特殊機関だとか、異形に襲われたりと何やかんやで順調に801な展開が続く。主人公が拾った腕輪や特異な音を聞き分ける力といった超能力展開を匂わせて終わりと。まあ、主人公が記憶を失っている設定の割に、思い出しても面白くないことになりそうな感じの作品なのであまり期待はしない。

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』
思いの他面白くて驚いた。ロボットの搭乗者の精神に感応して動くシステムが、状況に対する主人公達の恐怖や生存本能によって危機を脱する展開に対して噛み合っていたのが良かった。これってイデみたいなものか。主人公のチーム同士が、噛み合わないながらも嫌い合っていないのも見やすくて良かった。まあ、突っ込み云々のカット割りや画面分割がやや滑り気味なのは気になったけどね。このままずっこけ英雄路線を続けるにしろ増長鉄拳制裁路線に乗り換えるにしろ上手く回しそうだ。

『はたらく魔王さま!』
冒頭の異世界を舞台に海外言語でやり取りし合う魔王と勇者の闘いが、冗長で見るのを止めようかと思った。その後は人間の世界にやってきての外人さんいらっしゃいから魔力を持った人間として暮らすって流れになって、落差を意識してのことだったのだなと納得は出来た。まあ、日本語で喋るようになってからは真っ当なコメディ作品なので、日本に馴染んだ外人さんを眺めるような感じで楽しめそうか。

『DEVIL SURVIVOR 2 THE ANIMATION』
思ったより説明が無く、ゲーム的な世界が始まる。災害からの死亡回避の悪魔召喚アプリのインストールに、悪魔召喚やら特務機関やらと、ゲーム慣れしたシリーズ未経験者が説明書を読まずに何となく序盤の中途リアル要素が優秀で理解が進むといった主人公達を眺めていたら、特殊機関に保護されてこれからバトルロワイヤルの説明がされるぞってところで1話が終わった。導入としてはまずまずだが、キャラが多いことが分かっているだけに、序盤の3人含めキャラの考えがよく分からないままってのは難しいところか。まあ、この組み合わせはローレシア、サマル、ムーンと思えばしばらくは見れそうなんだけどね。だから、サマルが死に掛けるけどな展開には笑った。

『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000%』
前シリーズのEDのようなライブに五月蝿いまでの客の合いの手と、ライブらしさを持っての気合の入ったステージパフォーマンスから始まり、当然のように一人増えて馴染んでいる辺りはこの作品らしいか。上のクラスに所属することになって、寮へ向かう主人公に道すがらからイケメン達が代わる代わる絡むのだが、真面目に好意を示しつつも一線を引いた紳士さが、相手キャラが変わる度に段々と過剰になって笑えるようになり、一旦落ちを付けてから真面目キャラで〆る。さあ、導入も終わりかと思えば御大の登場からお世話役兼追加キャラの先輩登場と、謎の蛍の大群が現れれば不思議さんってことでOKと様式も備えており、さながら寄席だ。全体で緩急や落ちを付けるといった構成になっているあたりが、この作品の良さかな。

『DD北斗の拳』
何となく『マサルさん』の時のようなノリで懐かしさを感じつつも、北斗らしいノリが現代コントになっており感心した。30分は少々くどくもあったが、間を持たせるあたりは流石か。

『マイリトルポニー ~トモダチは魔法~』
画竜点睛を欠くにもあるように、眼は大事なのよ。この作品はなんと言うか日本的な眼デカキャラデだけど、バランスがギリギリ奇形になっていないになっていなくて、動いているのを見続けるのがきつかった。呆けた連中が集まったせいで世界が危機になって、何となく実績の中堅と売り出し中の若手の演じる可愛いキャラで解決と来るのだろうが、あの引きで予告がない構成なのは手落ちに見える。狙ってのことだろうが、私は沢城さんならオパールの方にしておきます。

『ジュエルペット ハッピネス』
ジュエリーナ様(ロリ)に命じられて、今度は流行の付属製品の点数が多い玩具を持って妖精達が人間界へやってきた。今回は、箱に人間との絆によって生まれる宝石を集めていくようだが、石の持つ魔法的力が変身要素に繋がっている以外に玩具のギミックが見えてこなかったので、デアゴスティーニみたいな印象を受けた。(まあ、商品自体もデアゴスティーニから販売されているのにも笑ったが)魔法の失敗が自分達への不幸ではなく、競合への幸福という相手にとっての敵失で笑いに持っていくのは良い感じだ。正統派のイケメンとのパートナーのあれやこれやをお助けする展開を思わせるのだが、早速カオスな片鱗を見せているだけに週間ジュエルストーンの裏で繰り広げられるハチャメチャが見逃せない感じだ。

『団地ともお』
一億総中流の前後の団地といった感じで、一通りの生活用品は揃っているが、外遊びが中心の子供達の風景が描かれる。ただ、やんちゃな少年以外の要素が見出せないので、普通の域を脱するかは疑問。要するに、運動能力至上主義的な少年観は、これをわざわざ見るような経歴のインドアの大人には嫌な思い出を刺激されるってこった。

『ぼくは王さま』
誰の家にもいる王様ということは、要するにこの王様は子供の暗喩なわけで、登場人物達もそれに合わせた程度に収まっている。でなきゃ、象の卵を探しに行くはずがなかろう。BBA声に定評のある新井さんの優しいナレーション、少年役、主題歌の八面六臂の活躍を背景に、チョーさんの子供っぽいけど大人な王様が可愛らしい。本の雰囲気を再現しようという心意気が感じられる作りにホッとさせられた。

『プリティーリズム・レインボーライブ』
ある日出会っただか拾った小動物が変身アイテムに絡んで云々の魔法少女ものの系譜といった感じで、いきなり規定外の結果を出して与えられる大役に困らされるって感じなのだろうか。相変わらずの実写コーナーもあって、何か一つ垢抜けない感じにげんなりした。

『探検ドリランド -1000年の真宝-』
前シリーズの主人公が伝説の英雄として名を残していたり、ナビゲーターを担当していたハルカが本編に登場したりと続きの世界であることが分かりやすい。CMであるようなカードだかシールだかが本編に登場しており、そこに封印された英雄の力を借りつつ、自身も英雄になっていく過程が描かれるといったところか。ドリル片手に遺跡を発掘ってのはロマンがあって良いね。

『絶対防衛レヴィアタン』
冷淡なレヴィアたんってことなのだろうが、急に出てきた花澤ボイスの妖精が世界観の説明も含めて全部持って行った感じ。如何にもなオッサン相手に悪人顔とのレッテル張りに無双して仲間が出来たと。何がしたいのかよく分からんが、防衛隊を結成して惑星というなの会社を護りたいのならそんな感じか。ソーシャルゲー的キャラ押しとGONZOお得意の誰得感が堪んないね。

『進撃の巨人』
疫病や災害を怪物に例えるというのは、神話の時代から続く慣わしとすれば、巨人を高い堤防で防ぐというのは津波的なものだろうか。ただ、この作品の場合は巨人が人と付くだけあって捕食者として知能を備えているようだ。不自由を強制され、理不尽に蹂躙されるというのは、文明的な国で今日生き残って暮らす身の者には縁遠いことだろう。だからこそ、このような作品が生み出され許容されているともいえる訳で……。本格的なバトルに入れば印象が変わるだろうが、今の所は壮大ぶったの域を出ておらず押しが弱い。

『よんでますよ、アザゼルさん。Z』
特に世界観やキャラ説明もなく、当然のように続きが始まって下ネタも健在でホッとする。

『波打際のむろみさん』
主人公がむろみさんなる残念な人魚を釣り上げてしまってから始まるコント。ただ、1話にして間延び感があったので堤防以外の場所でのやり取りがあるのかどうかは気になるところ。まあ、15分枠だからこそ乗り切れたのは、尺に合わせられているともいえるか。

『宇宙戦艦ヤマト2199』
敵勢力に対して機動兵力のほぼ全てを投入しての会戦からその消滅と主人公の兄の最後、敵爆弾による地上の環境汚染と暗い地下に押し込まれた人類の絶望的な状況を提示する。艦長や主人公の人柄と後のヤマトのクルーを一通り見せ終え、偵察に進入した敵を今後活躍するであろう新型機で迎え打とうとするが不時着し、そこで海水が蒸発したかつての海底にあったヤマトを最後の希望であると見せての引きから、EDロールにメインテーマが流れる。全体として絢爛豪華でありながら、必要な説明も押さえている質実剛健さもあり、古典作品の真っ当なリメイクといえようか。まあ、国連軍に日本がメインで参加しているというのは、第3次大戦辺りで戦勝国になれたってことですかねといじわるを思わないでもない。何にしても、見応えがありますな。後は、クール分割せずに最後まで行ってくれたら良いな。

『デート・ア・ライブ』
如何にもな手成りのラノベアニメの印象を受ける。暴力的起こし方がどのような文章表現かは分からないが、腹にジャンピングスタンプの表現がギャグ調って訳でもなくては、冗談を返して和やかな雰囲気と済ますのに無理があるわ。一通りキャラを出して、時空振だかが精霊の顕現が原因で、可愛らしいから殺すのは忍びなく、デレさせれば良いってのを説明して終わり。世界の命運を握る精霊を殺す以外の方法の説明をギャルゲーのプレイ画面的EDロールに乗せたやる気のないナレーションで説明ってのは、明るい画面で明るいコメディ作品として見せてからでないとギャグとして成立していないぞ。これでは、面白みが無い内輪受けは好かんね。そんな中での子安さんのドM熱演が、返って滑るってのもね……。

『ムシブギョー』
まず、EDはまだましだが、OPは曲が全く本編に合っているように思えない。アニメ側は頑張っているものの、久々にタイアップ曲として0点と思った。蟲が気持ち悪いってのも中々来るものがある。ヒロインのおっぱいをゆらしてみたり粘液プレイをしてみたりというのは真にけしからんかった。珍しいまでに敬語を駆使し享保の江戸を思わせておきながら、不意に出るスペシャリストという単語には驚いた。それを言ったキャラが南蛮人ってことなら納得出来るが、今の所は出資者の方向に奉公を目的としているように見える。そういうのに原作を消費するのは勿体無いね。

『惡の華』
FIX中心で同ポジもあり、正に日常といった印象なのだが、現実の生活のようなカメラワークは単調な面もある。それを逆手に取って、環境的でもあり不安を助長するBGMを乗せている。キャラデまでも実写担当に似せたと思しきものとなっており、アニメ的なデザインからすると灰汁が強い。逆にいえば、主人公とモブが視認しやすいデザインは記号として特化した結果ともいえる。動き一つにしても、極めて実在の人間そっくりのキャラがぬるぬる動くのでどこか気持ちが悪さを伴っている。今の所は無いが、動きの一部を省略するようなアニメ特有のやり方での表現、あるいは描き絵だからこその説得力を発揮するフィクションらしい事件が起こった時にどのような印象を受けるのかは、アニメの強みを確認する意味でも見所か。ただ、EDで更に上乗せされたこともあり、虫のような生理的嫌悪を我慢出来るかは未知数だ。

『翠星のガルガンティア』
地球から外宇宙へ進出した人類が、敵性生物との壮絶な闘いを繰り広げているといった始まり方から、ワームホールからはじき出されて伝説となっている文明の遅れた地球に不時着し、一悶着までと第1話らしい感じだ。最初のSFな戦闘がオーバーテクノロジーのロボやらAIとか綾の分かりにくい要素が多くて冗長な感じだったが、地球での外人さんいらっしゃいに変わってからは異文化コミュニケーションの齟齬にコミカルさもあって楽しめた。アンバランスな二つの状況が交錯しても楽しめるかは微妙だが、地球滞在編は楽しめそうだ。

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』
ちょっとメタ視もありつつ、基本オンオフ両面で喋り過ぎる主人公に、初対面から口数多く罵倒するヒロインが『化物語』を思わせるものの、言葉遊びの要素も無い二人の場面が冗長だった。ラブコメの本線と思しきヒロインが登場してからは幾分かましになり、次回予告を見る限り、如何にもなラブコメ要素はあるものの、毎度奉仕と称して残念な御仁のお悩みを解決していく体の作品なのだろうか。その辺の独自性が楽しめると良いが果たして。

『フォトカノ』
父親からお下がりのカメラを貰い、早速持ち歩きはしゃぐ主人公。変態盗撮魔のレッテル張りもなく、早速デレているヒロインに今度撮ってとねだられるってのが、ゲームらしくて良いね。捕まえに来る警備員や警察官から逃げ回りつつお宝画像を集めるなんてのでは、じっくりと女の子の体を堪能出来ないからね。急に、学校の紹介風景で女の子が下半身だけ映っているカットが登場する辺りが、作品の方向性を示唆しているようで微笑ましい。被写体探して校内闊歩の過程で一通りヒロインを登場させ紹介しつつ、ローアングラー、ハイアングラー、ステルス、オールマイティーと一通り揃った写真部に入部と第1話らしい〆方で、意外と普通に部活を楽しむ展開もあるかと思った。しかし、予告は緑川ボイスの部長のエロスな口調での連呼で、ド変態道へ入門したことが分かってホッとした。きっと悪気無くエロショットを狙って、可愛い声で恥らわれつつも許されるに違いない。よし、どんとこい。

『ゆゆ式』
女の子同士でキャッキャもある4コマ系日常作品といったところか。日常系作品は、駄弁りの内輪だけでなく、駄弁る場も既に出来上がっている場合が多い。一方、この作品は部員0人の部活に入部する前から始めている。至って平凡な出来だが、妙に丁寧な手続きには感心した。

『ハヤテのごとく!Cuties』
日常の執事生活に戻り、てんやわんやしつつ、登場キャラを一通り紹介する。まあ、無くてもいい類の1話ですな。律儀といえば律儀だが、今更新規を意識するセンスには驚いた。それよりは、女の子一杯の中にオッサンを織り交ぜて笑いにしていた1期の1話完結ドタバタコメディの方が好み。更にキャラが増えて女の子一杯になったけど、笑いが出来る面子でもないので何か寒い感じがするのよ。作っているのがオッサンなんだから、オッサンを混ぜて笑いにするやり方が形なりにも自虐として機能していたってことか。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』
大筋では同じだが、どうも最近放映されていた別ルート版の時間軸に繋がるようで、居た気のしないヒロインや男連中が出てきた時には驚いた。妹は相変わらず素直になれないツンケンで、順当にキャラを登場させつつ振り回されている内に終わってしまった。親切なつもりだろうが、前のテレビ版との差分が更新されていない内容なので、逆に不親切だった。それにしても、印税を驚くほど散財するとは、予定納税大丈夫なのかなと心配になるわ。まあ、原作の最後までアニメ化するようなので耐えられる範囲で成り行きを見守るとしますか。

『革命機ヴァルヴレイヴ』
平和な学園生活の裏で世界を揺るがす機体の開発が進行していた。機体を奪取すべくやってくる少年達は、特殊訓練でも積んでいるといったところで、いつもの喜んで人を殺せるようないけ好かないうんざり描写もあって、平和ボケした主人公に説教しつつ、ヒロインに死の香りが漂う。案の定の無慈悲な流れ弾で、平和ボケを強調されていた主人公はうろたえるが、友人はあっさり受け入れるご都合主義的温度差を披露し、腹いせに乗った新型機では、画面に選択肢が表示されているのを無視して迫真の動け動けなぜ動かんを披露するわで雑な感じだ。圧倒的なパワーで悪い大人のモブは粉砕するが、喜んで人を殺すような少年はメインキャラなので大人の政治の犠牲者として何ら断罪されないであろう未来が予見される。最後に機体を降りた主人公を得意げに殺しに来たところで、ニンゲンヲヤメテイタ主人公に隙が無いという意表を付く引きになっている。別ロボでガンダムをなぞっている展開に、CGこの方の巨大ロボの高速移動の気持ち悪さ、プレスコに合わせて気合を入れたら返って違和感のある場面があったり狙い通りの仕掛けがあったりと、今後も作為性が鼻に付く作品なのだろうと思った。笑えもせず、こちらの読み筋を一切外していない上に作為性が強いのは苦手な上、餓鬼がはしゃいで人を殺すってステレオタイプが大嫌いなので、要するに合わんなと。

『アラタカンガタリ~革神語~』
現実世界で虐められているアラタ少年と、異世界のアラタ少年が数奇な入れ替わりを果たしての異世界ファンタジー。和風なのかなと思ったが、王を殺しての革命とか言い出したので、あっちの国なのねと思った。なら、理不尽さで押してくることはあってもそんなに面白くは感じないだろうなという確信を得た。

『変態王子と笑わない猫。』
建前のせいでやりたくもない役回りを負わされそうになる主人公。何やかんやでヒロインと一緒に怪しい石ころに願掛けをした結果、主人公は建前を、ヒロインは表情を失ったそうな。お互いに失ったものは誰かが代わりに引き受けているので、その誰かを探すといった変則ラブコメなのだろう。ただ、笑わないのは猫だけでなく、視聴していた私も含まれていたことはどうなのか。コメディになってないね。

『這いよれ!ニャル子さんW』
空耳系で軽く乗れる新OPが出来て、してやったりが伺えるが、何のことはない。一通りメインキャラを出しての温い復習であり、突飛さで押し込んできた前期の面影は見るもなし。ハイテンションドタバタラブコメで守りに入ってしまっては、キャラに思い入れがないと辛いね。

『とある科学の超電磁砲S』
ちょっと小悪党がはしゃいでいるところに、あの超電磁砲さんがやって来て何となくぶっ飛ばしてな入りから始まり、もう少し格上の悪党相手に大立ち回りで〆るのは前シリーズと同様の立ち上がり方だったか。間にお味方や今後の敵の紹介を挟みつつ、微妙な空気も引き連れて帰ってきたなという感じ。微妙な原因は、外伝のこの作品もそうだが、力を恐れもせずに平気で悪事に没頭する輩が断罪されることもなく、断罪してやっているというよりは邪魔な奴を蹴散らしただけって体の主人公が、あまり好きになれない。強大な力を持ちながら、目の前の悪人だけを自分に対する利害感情の延長で処理するってのは何か違う気がね……。一応学園都市からはみだりに出られないって体で済ませているけど、世直し行脚でもして欲しいね。ビリビリさんは抜群の制圧力を持っているので特にね。まあ、本編の面倒なあれで、無理なのは分かるけど、世捨て人と女の子同士の和気藹々と恋する少女の全部をやるには荷が勝ち過ぎる。
『生徒会の一存Lv.2』
一期の前日譚から始まって、桑島さん演じる当該話のヒロインが本編のヒロイン以上に可愛らしくて、格の違いを見せ付けられた印象のままで終わってしまった。役不足であり力不足で複雑な心境やね。

『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』
まあ、色々柵が合って自由を満喫出来る異世界で世直しって筋立ては悪くない。ただ、見せ方に難ありだったと見た。私の実感としては、もっと素直に人の為に動くとか悪党に挑む形で良かったように思う。自由のみを至上とする見せ方ってのは、和を以って貴しと為すって日本の心とは馴染まなかったね。

『ダンボール戦機W』
日野さんの原作作品は、主人公達が扱う玩具や事象を何があっても信じる姿勢が良い。ただし、社会で受け入れられていると描写するには今一つ手続きに欠ける。ラスボスが世界を最適化すると称するロボなのに明らかに兵器なLBXで、普通にバトルするという最適化されていない行為に出てくれるとか、地球破壊爆弾を即時発射してこないとか、それはゲームでクリア出来るように用意されているものであって、物語として見た時に最善手を打ってこない姿勢はプレイヤーにとっての良いAIでも強いAIでもなく、作り手にとって都合の良いAI止まりなのが残念だ。でも、下手に説明を挟むのもバトルのテンポを損なうので、バトルとしての見応えに終始した点でありともいえるか。

『NARUTO-ナルト-SD ロック・リーの青春フルパワー忍伝』
本編が長期連載の犠牲になっているだけあって、オロチ丸だろうと暁だろうとサスケだろうとボケさせてツッコミで料理するギャグ空間に引き込んでしまう様が楽しめた。どのキャラも笑って困ってツッコミ入れて、何かいい雰囲気なんだわ。

『AMNESIA 』
一つの謎が何となく分かりそうかと思えば、また次の世界と一進一退にサスペンスが繰り広げられ見応えがあって良かった。全てのルートが平行した世界として有機的に機能しており、最後は謎を明かした上で、主人公を通しゲームをプレイしたら視聴者が好きに選べば良いさと〆る。これは、予想外にやられたね。

『THE UNLIMITED 兵部京介』
本編の敵役に焦点を当てたスピンオフだけあって、知っていれば本編と細かな対比となっている点もあり、本編のアニメ化時よりも見応えがあった。じいさんはピンパッチで、にいさんは邪気眼でと同じように翻弄される立場にあるエスパーとしてはしゃいで共闘し真実に至るとダークな雰囲気に雄臭さもばっちりで良かった。

『PSYCHO-PASS サイコパス』
開始時の社会的心理的手続きの放棄は相変わらずか、似非革命サヨクも中道保守もネットウヨクも自分が排除される可能性を容易に想定出来るシステムを受け入れたという未来に対し、受け入れさせるという経過自体には何のタネもないってのはね……。まあ、コウガミさんとマキシマの対照的だが、本来的な意味でのサイコパスとしての違いが出た男の意地のぶつかり合いを中心に、ツネモリが監視官として成長する話に絞ったのは良かったかな。彰はラスボスじゃないから仕方ないとして、オッサンが長生きしたから見続けられたわ。

『ロボティクス・ノーツ』
青春に回り道は付き物なのだろうから、人間関係や過去のあれこれと折り合いを着けるのに時間を要するのも良いだろう。ただ、世界を揺るがす陰謀がそれに付き合ってゆっくりと、かつ不幸せの黒い鳥が炊飯器を開けたら居たとでもいうべき展開は、はあって感じで本編の盛り上がりと反比例して醒めた。巨大ロボットを作ったら、いつの間にか世界が救われていた。そんなバタフライ効果に期待したのが間違いだったか。

『しろくまカフェ』
楽屋落ちというか、それなりの演者が適当に駄弁っているだけの緩い感じは、早送りで見る分に丁度良い塩梅でござった。

『銀魂』
同時期に『ジョジョ』がやっていたことで、改めてジャンプ漫画における系譜が感じられた。まあ、シモネタとパロで予想を裏切る以外は時代劇のようにお決まりなので、完結編の激情版まで走り抜ければ良いさ。

『たまこまーけっと』
たまこの生まれる前からある商店街で、デラが来ることで変わっているかのような刺激とファンサービスの代役を用意しつつも、変わらない中で確実に変わっていく時の流れを感じさせる作風が良かった。デラが機能していたこともあって、如何にもな絵で主張し過ぎないってのも良かったね。調子良かったら、続編やったらええんちゃう。

『Girls-und-Panzer』
大団円やったね。これまでの対戦相手が、史実を取り入れつつ、現代的な視点で虚を付くとか、教育の一環であるがゆえのスポーツマンシップで勝てたのに対し、最強のドイツ戦車軍団で同門かつ勝利至上主義の姉との対決で毛色の違った決勝戦。主人公側もドイツ戦車は擁しているものの、相手の文字通りのドイツオールスターズには心が躍る。仲間を見捨てる犠牲とは違った精神で以って『道』を示し闘い抜いた様は、圧倒的な重量と車らしい速さでの挙動が相まっていうことなし。一つあるとすれば、これだけやったら続編のネタは大丈夫だろうか。

『絶園のテンペスト』
概ね当初の予想を適宜修正する形で想定内に収まったといえようか。(無理繰り予想通りだったと言い張っているだけですね)悲劇で終わらないテンペストの筈だったが、こいつらは選んだからという理由でヒロインの死に対する感情の爆発がなくて本当に前に進めるのかと気になった。まあ、そんな閉じた作品でしたな。

『ジュエルペット きら☆デコッ!』
何やかんやで、埼玉のおっさんとおばはんとおじょうちゃんに獣を加えた輪で回ってたってことか。きらデコ5で無駄に5人扱う縛りだったこともあって、ネタ回と寝た回がローテするってのがちと残念ではあった。
まあ、きらきらしたデコや夢と一緒に獣と同居生活するってタッチとしては悪くなかったかな。最後の方で心配の種、もとい新しい妖精が生まれ、次シリーズで急に増えたのではない体になっていて感心した。

『バクマン。3』
いよいよ夢が叶うというのに、叶う、あるいは叶えるという行動にちょっと醒めた。オーディションの下りのあれな感じ(実際あんなことしたら生涯ネットで評判みるの怖くなっちゃうよ)は如何にも漫画って感じだから流しておこう。それも含め土台この展開自体が欺瞞なのもある分、七峰君や中井さんの扱い方がね……。夢を叶える奴が居る一方で、夢破れる夢半ばってのも居る訳で、そこはやけに漫画っぽいステレオな悪役に仕立ててしまうのは勿体無いかな。それでも、弄られ役の平丸さんも含め原作にないラストカットで救いのある形で登場させている辺りは、アニメ化して良かったといえるのではなかろうか。公共事業お疲れ様でした。

『探検ドリランド』
序盤は主役のあれな感じもあって、微妙な感じだったが、徐々に『ビックリマン』の頃を思わせるような風に変わっていって、仲間達が英雄として相応しくなっていく展開といい、ボニーを師匠らしく描いたことも含め、ちょっと懐かしい感じがした。雑多な感じこそ表現されていなかったけど、それは続編シリーズに引継がれるか、シールとか出てるみたいやしね。まあ、主役の子が格段に良くなって、『ドキプリ』の練習になって良かったという意味でも良かったね。

『まおゆう魔王勇者』
1話の雑感でも触れたが、『狼と香辛料』の演者とスタッフと経済学要素を取り入れたことに、『人類は衰退しました』の固有名詞なし、『ドラクエ3』の西洋風ファンタジー世界でゾーマの変わりに女魔王が居て教会が現実の中世の教会が如く振舞っていると、見たことある作品だけでニコイチどころかサンコイチな作品だった。別にパクリ云々をいうつもりもない。ただ分かっていながら手成りな感じが、『銀魂』スタッフが別作品でも同じノリなのと同じ慢心に見えて残念だったねと。私は別段低俗でも煩悩を刺激する作品に徹すれば、それはそれで娯楽として良いと思っている。まあ、アームスなので魔王のたゆんたゆんや女戦士の引き締まったちっぱいが堪能出来たり、最強のメイド軍団が可愛いくて、魔法使いも加わる等と勝手に期待していただけなんだけどね。一応最後に申し訳程度に出されても場面の温度差に引いたわ。要するに、ツクールで作ったみたいにせず、初めからこの作品としての独自の雰囲気を構築して欲しかったね。

『琴浦さん』
暗い過去だとか、事件に巻き込まれてと色々あって気付くと。要は、琴浦さんは心が読めるが空気が読めないのであった。となると、あいつ空気読めよの声が聞こえたことは今までになかったのだろうか。流石に人の心が読めるのに難聴主人公みたいなことされてもちょっと残念な感じがする訳か。つまり、凝った作りで上手いこと滑り出したと思ったものの、流石に1クール通されるとこちらの心が疲れてしまった。まあ、真鍋君の君が好きだと叫びたいから叫ぶって姿勢は、ヒロインわんさかで問題を先送りしがちな作品には難しいだろうが、時代を開拓した感じはするね。

『僕は友達が少ないNEXT』
他作品のタイトルパロなサブタイが意外に本編の内容と噛み合っていて、内輪受けに留まらず機能しているのは流石に原作者が出張っているだけのことはある。理科も合わせてか他作品キャラの髪型にしとって大層可愛いわ。かと思えば、ブルータスお前もヒロインかな展開や、前シリーズのラストからの幼馴染話に飛び火したり、妹の誕生日プレゼント購入に、学園祭での映画制作やら新キャラ投入と、許婚勘違いからの星奈の本気告白に難聴返しとシュトゥルムウントドランクなやっちゃ。どこまで友達に溢れているのやら分からんが、あれか全員攻略可能キャラなので友達にあらずってことか。まあ、難聴の体にしていただけで理科とマジ喧嘩している間に夜空が去ってENDは幾らなんでもあのね過ぎるぜ。バレチェックを裏方ストックに入稿させるための対馬ルートを進撃か。日本海を索敵しつつ定時に丁寧に待ってまっせ。

『ジョジョの奇妙な冒険』
スタッフに愛され、新規も開拓して、それが四半世紀程度前の原作部分によるものだというのだから、何が普遍的なものなのかを知るのにこれ程の手本もなかろう。まあ、どのキャラも無茶苦茶な理論であろうと、説明のナレーションさえも本気の口調だったこと、擬音の貼り付けと曲と絵の完成度の高さと序盤のプレビューにもなっていた最初のOPが作品の滑り出しとして大きかった。文句なしの大団円。続きを待つとしようか。

『リトルバスターズ!』
何やかんやで最後のミッションが終わったら世界の秘密が明かされるのかと思ったら、野球の試合にクレジットが流れ、続編らしきタイトルが出て終わりと。うん、悪くは無い。失点なしで延長戦って感じですな。


基本ミニ枠はノーチェック、放言予想付き。


『デート・ア・ライブ』ニコニコ生放送 : 03/30(土) 24:00~
サンテレビ : 04/07(日) 24:30~
http://date-a-live-anime.com/
少女を救うにはデートしてデレさせる。要するに、己の心を救済する為に心理学を学ぶのと大差ないってこった。40周年記念作品として相応しい題材かは分からないが、このレーベルらしい匂いがするね。

『トレインヒーロー』テレビ大阪 : 04/02(火) 17:30~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/trainheroes/
アニメ制作がどこか載っていないが、中国の会社のようだ。自信がないのか、調べれば分かる程度のことを隠して、子供達に何を訴えようというのか。あるいは、後ろめたさのような罪悪感がないのなら正直に公表すればよい。

『LINE TOWN』テレビ大阪 : 04/03(水) 18:30~
http://line-anime.net/
ギャグ系だろうが、ある意味でスパイ作品ですな。

『ダンボール戦機ウォーズ』テレビ大阪 : 04/03(水) 19:27~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/lbxw/
今度は学園モノだ。世界が絡んでそうな予告からして、いつもの遠回しな陰謀が絡んでくるのだろうか。

『断裁分離のクライムエッジ』サンテレビ : 04/03(水) 24:30~
KBS京都 : 04/03(水) 25:00~
http://crimeedge.com/
髪を切るのが大好きな主人公が、訳ありの可愛い女の子の髪を切って、呪いの髪がどうたら。何やかんやで女の子が一杯で、一歩間違えるとシリアルキラーを髣髴とさせるような拘りの映像と独自フォント(開拓精神は良いが見難い)が踊る。そんなフェチの北極探検隊ですな。

『RDG レッドデータガール』サンテレビ : 04/03(水) 26:00~
BS11 : 04/05(金) 27:00~
http://rdg-anime.jp/
キャラ原案からのクリンナップもあってか線細って印象を受ける。言うても熊野古道の辺りは田舎やったと思うよ。流石に駅にコンビニはあるかと思うが、ゆったりってことか。

『カーニヴァル』ABC朝日放送 : 04/03(水) 26:48~
http://karneval-anime.com/
記憶喪失系能力者諜報闘技といったところか。キャラの名前がコードネームっぽくて、ひょろい少年が国家防衛するとなれば異能が必要だろうというのが見立て。

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』KBS京都 : 04/04(木) 22:30~
サンテレビ : 04/04(木) 24:30~
http://mjp-anime.jp/
王道ロボットものと銘打っているが、このキメラ、あるいは鵺的な印象を受けるのは仕方あるまい。イントロの「~の誰々に~のどこそこ」がアニメの内容に疎そうな出資者向けの説明文みたいなことに加え、「ザンネンだって いいじゃない。」のキャッチには流石にドキドキするわ。

『はたらく魔王さま!』サンテレビ : 04/04(木) 26:00~
KBS京都 : 04/04(木) 25:00~
ニコニコ動画 : 配信予定
http://maousama.jp/
現世でマの付く自由業ってところか。現実のフリーターと違って魔王という属性を持つ主人公には女勇者やら何やらが唸るという訳か。

『DEVIL SURVIVOR 2 THE ANIMATION』MBS : 04/04(木) 26:05~
http://ds2a.jp/
謎の侵略者相手に異能の力で闘うゲームが原作。それにしても使徒を意識してのことだろうが13人の悪魔使いは設定含め色々と多いね。まあ、真に宗教的寛容を持った我が国に死角はなかった。これだけの主役級キャラを上手く捌けるかは見ものか。

『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000%』MBS : 04/04(木) 26:35~
ニコニコ動画 : 04/06(土) 25:00~
http://utapri.tv/
タイトル、それかよ。直球でしかも話としても続編と来た。例えるなら、入れ食いの穴場で好き放題釣りまくるといった体だ。

『DD北斗の拳』テレビ大阪 : 04/05(金) 26:10~
http://www.ddhokuto.com/
前に深夜にやってた奴の焼き直しってところか。30分という尺に堪えられるか。

『マイリトルポニー ~トモダチは魔法~』テレビ大阪 : 04/06(土) 06:20~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/mylittle-pony/
日本風のデザインを意識しているのだろうが、どうにも整形顔のような違和感がある。日本語版の演者はブシロードオールスターズといった様相で、別の角度からの楽しみはあるかもしれない。

『ジュエルペット ハッピネス』テレビ大阪 : 04/06(土) 07:00~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/jp-happiness/
ちょいちょい新しいジュエルペットを増やしつつ、何度目かのリニューアル。HPの絵のポーズからしてハチャメチャは期待出来そうか。

『ロボカーポリー』テレビ大阪 : 04/06(土) 09:15~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/robocar-poli/
アニメ制作がどこか載っていないが、流行りか。こちらは韓国。ヒカリアンをベースにトランスフォーマーと勇者シリーズを混ぜた感じか。その志や如何に。

『団地ともお』NHK : 04/06(土) 09:30~
http://www9.nhk.or.jp/anime/tomoo/
団地が中流だった頃の話。黄昏っすな。

『ぼくは王さま』BS11 : 04/06(土) 09:30~
http://www.rironsha.co.jp/ousama_anime/
あの名作が巡り巡ってアニメ化とはね。とりあえず、キャストがガチでホッとしたわ。

『プリティーリズム・レインボーライブ』テレビ大阪 : 04/06(土) 10:00~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/prettyrhythm/rl/
ちょっとはキムチ悪さが抜けたか。調査員は至急学校でのダンス必修化に絡む資金の流れを調査せよ。

『探検ドリランド -1000年の真宝-』テレビ大阪 : 04/06(土) 10:30~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/driland2/
え、まだやるんかい。朝向けにリニューアルしたみたいだが、前作の少年向け朝路線の集大成を越えられるかは疑問。

『絶対防衛レヴィアタン』テレビ大阪 : 04/06(土) 23:30~
http://leviathan-anime.net/
グリー×GONZOは、何か怖い。良くも悪くもとんでもないものが出来そうな予感。

『進撃の巨人』MBS : 04/06(土) 25:58~
BS11 : 04/09(火) 24:30~
ニコニコ動画 : 04/10(水) 22:00~
http://shingeki.tv/
パッと概要を見る限りは災害の暗喩とも取れる巨人を倒せるのか、倒して話を続けられるのか。そんなブレーメンな雰囲気がしますな。

『よんでますよ、アザゼルさん。Z』MBS : 04/06(土) 27:28~
BS11 : 04/12(金) 23:00~
http://kc.kodansha.co.jp/azazel/
尺が15分のままでホッとした。うんことかスプラッタの落ちにはくどくなくて丁度良い。後は前と同じノリなら楽しめそう。

『波打際のむろみさん』MBS : 04/06(土) 27:43~
BS11 : 04/12(金) 23:15~
http://www.starchild.co.jp/special/muromisan/
人外押し掛け迷惑なそぶり系ほんわかギャグってところか。方言の設定に合わせて抜かりないキャスティングには好感が持てる。

『宇宙戦艦ヤマト2199』MBS : 04/07(日) 17:00~
http://www.yamato2199.net/
帝國海軍、引いては単独海戦最強のかつての日本の希望だった戦艦。そんな大和を復活させ宇宙船とし人類の救済へと旅立つ。それが、腐れサヨク枠で放送されるというのだから、何の冗談かと。まあ、そういう思想をかなぐり捨てて、希望足ろうとした大和をヤマトとして楽しめる娯楽へと昇華させた精神へ寄り添おうというのなら大丈夫なんだけどね。

『ムシブギョー』テレビ大阪 : 04/08(月) 18:00~
http://www.mushibugyo.jp/
異形の蟲が恐ろしさだけなら良いが、生理的嫌悪を誘発しないかは気になる。まあ、後はにげるコマンドを封印しているであろう主人公の生涯無敗の目標に共感出来るかか。

『惡の華』サンテレビ : 04/08(月) 24:30~
KBS京都 : 04/08(月) 25:00~
http://akunohana-anime.jp/
ロトスコープで描かれる映像が織り成す、ジャニの包囲網の外での新たな立ち位置の模索ってところか。ロトスコの為か画面に華やかな色使いがないのは気になる。ボードレールについては全く知らないので、単なる作風という可能性もある。

『翠星のガルガンティア』読売テレビ : 04/08(月) 25:58~
BS11 : 04/09(火) 24:00~
ニコニコ動画 : 04/10(水) 23:00~
http://gargantia.jp/
星間戦争だかのありそうなSFってところか。技術の変遷に関する設定は大丈夫そうだが、人間の心理の変遷はどうだろうか。 虚淵さんの本はその辺の手続きを素っ飛ばす場合が多いので一応ね。

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』MBS : 04/08(月) 26:20~
http://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/
デレ確とはいえ、罵倒キャラの罵倒は匙加減が難しいが、これ如何に。

『フォトカノ』MBS : 04/08(月) 26:55~
http://www.tbs.co.jp/anime/photokano/
PVからして、もうアングルが嫌らしい。タイトルフォントのハートからも何かね。ノリノリの緑川ナレーションのPVに至っては、欲望の開放といわざるを得ない。選り取り見取りのヒロイン達のエロカットづくしは、新しい可能性を提示してくれるか。

『這いよれ!ニャル子さんW』ニコニコチャンネル : 04/09(火) 24:00~
テレビ大阪 : 04/13(土) 26:30~
http://nyaruko.com/
お気楽にヒロインを弄る作品だが、押しは弱いか。さて、続編は魔法の掛かっている内に売り抜けられるか。

『ゆゆ式』サンテレビ : 04/09(火) 24:30~
KBS京都 : 04/09(火) 25:00~
BS11 : 04/10(水) 24:00~
http://www.yuyushiki.net/
少女達が部活と称して部室でググって駄弁る。4コマ系だろうが、尺が30分なら中身ほぼ引き延ばしての会話がオリジナルになるだろうから難しそう。

『百花繚乱 サムライブライド』サンテレビ : 04/09(火) 25:30~
BS11 : 04/11(木) 24:00~
http://www.hyakka-ryoran.tv/
墨色に塗られ検閲された桃色乱舞が再び。すいません、脱落済みです。

『ハヤテのごとく!Cuties』テレビ大阪 : 04/09(火) 25:35~
http://www.hayate-project.com/
今の所、この作品は持ち味のギャグとシリアスが水と油なので、何らかの乳化か海面活性で馴染ませる必要がありそうだ。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』ABC朝日放送 : 04/10(水) 26:13~
BS11 : 04/13(土) 24:00~
http://www.oreimo-anime.com/
「俺の妹の放送タイミングがこんなに遅いわけがない。」が、予告の段階で原作の最後までアニメ化と完結を銘打っている点は良し。さて、魔法が切れていなければ良いが。

『革命機ヴァルヴレイヴ』MBS : 04/11(木) 25:35~
http://www.valvrave.com/
ロボットと少年少女に相応のスタッフに人気キャストと売れ線要素満載で楽しそうだ。「世界を曝く」というキャッチと革命なるを標榜するタイトルに合わせ、スポイルしようとするであろう下卑た腐れサヨク革命的要素を混ぜたがる輩の欺瞞を曝いてくれれば、さぞ痛快だろう。軍隊嫌いの癖にwikiレベルの描写も調べてないってのも無しね。

『アラタカンガタリ~革神語~』テレビ大阪 : 04/12(金) 26:40~
http://arata-anime.com/
古事記的な振り仮名の雄臭い異世界救世ってところか。

『変態王子と笑わない猫。』MBS : 04/13(土) 26:28~
BS11 : 04/14(日) 24:30~
http://www.henneko.jp/
このキャラデで変態行為は本気で引く変態さんの予感。まあ、寸止めだろうけどね。

『とある科学の超電磁砲S』MBS : 04/13(土) 26:58~
BS11 : 04/19(金) 24:30~
ニコニコ動画 : 04/19(金)~
http://www.project-railgun.net/
前作で露呈したレベル5ゆえの傲慢さと欺瞞に報いるため、鉄人よろしく敵に操られて闘ったら面白そう。あ、これスピンオフだから無理か。
忘れていたような気がするので上げておく。

『スマイルプリキュア』
戦力を小出しにしてくる敵さん達は、いつものことなので特にいうべきこともない。ただ、全体的に可愛らしさには溢れていたものの、物語の緩急になるような喧嘩や事態が少なかった。要は、お前ら本気で世界を闇に落とす気があるのかよという位に敵さんが自身に本気に打ち込んでいるように見えないという点から、主人公達も本気で対抗していると言い難い構図が問題だったといえるか。
とはいえ、キュアハッピー周りは面白さに溢れていた。キャンディーの体と入れ替わって変身してみたり、ロボ化して乗り込む無理矢理な感じは面白かった。まあ、プリンセスサニーになって束ねた髪を下ろした姿に興奮できたので良し。
『八犬伝 -東方発見異聞-』
教会が玉の持ち主を預かることになって、何やかんやで敵が襲ってきて、目覚めそうな感じで次回。八犬伝が原案にしても、ちょと説明が無さ過ぎるというか、話の都合に見える作為性が気になった。まあ、正直な所は流し見で大して引っかかるところが無かった。

『D.C.III ~ダ・カーポIII~』
かつて願いを叶えるサクラがあったが、今はその力は失われて久しいといった過去シリーズの未来に当たる時系列でのお話。何やかんやと兄と妹に相当する関係を含んだ男女が集まって、件のサクラにおまじないを掛けようと試みることから物語は始まる。勿論、宇宙人と交信を試みることに対する懸念と同種の懸念が顕在化するのだが、取り急ぎ主要キャラを全部出してみた感じで次回に引いてた。

『まおゆう魔王勇者』
てっきり『狼と香辛料』の続編でも始まったのかと思った。演者もまんまで主要スタッフが合わせに行ったのか原作の持ち味なのかは分からないが、明確な差別化がある性的な魅力溢れる画面だ。このけしからんおっぱいはこの制作会社に頼んだ狙い通りでしょうな。まあ、中世かつ西洋ファンタジーのイメージを重視するあまり、画面が暗くて華が無いのは気になったが、魔王と勇者が一緒に旅をするのだから、新しい世界へ繰り出すことで華やかな画面になると期待したい。

『キューティクル探偵因幡』
ギャグは難しく、魔物のようだ。何ともいえないのだが、笑える訳でもなく、微笑ましくもなく、心に来るものが無かった。

『ラブライブ!』
『アイカツ』と同じ制作会社なので、ダンスシーンでのCGは連携して行くことで両者共に洗練される可能性がある。その点以外は、歴史と伝統のある母校を廃校から救うために、流行のスクールアイドルをやるって展開のバトル作品的な勢いだけの設定が気になってしまった。揚げ足取りで旧来的に口汚くいえば、伝統ある女子高だかで、年頃の娘が春を売るかの如き扱われ方をするってのに、品についての言及がないのは気になる。名門ちゃうんかと。あげく、アイドル路線で売りつけようとするっていう卑しさに対して、子供向け作品のような夢に向かってといった物語性もなくなってしまっては、色目で垂らし込んでいるように見える。つまりは、キャラがそんなに可愛く感じないのに所作に媚が見られて癇に障る。

『みなみけ ただいま』
スタッフの変更が多いシリーズだが、ちょっとだけ緩急があるものの、基本的に普通の日常の体で描いた作品なので、今回の布陣との親和性は高かったようでホッとした。原作や過去シリーズの良かった点を尊重し踏襲していたともいえる。原作から感じもしないスタッフの勝手な要素が無いってだけで嬉しくなるね。

『AMNESIA』
確かにアムネジアだ。だから、どのイケメンルートにも行ける。如何にもなイケメンパラダイスなのだが、OPであった口付けを全ての攻略対象キャラとフラッシュカットのように差し替えていたカットは上手いと思った。

『THE UNLIMITED 兵部京介』
ヘリコプターを墜落させておいて、明確に人殺しをしたかをぼやかしている辺りに甘さを感じたが、ダークヒーロー的スピンオフだけあって、微妙だった本編のアニメ化より悪くない仕上がりになっている。

『閃乱カグラ』
おっぱいなのにあまりエロさを感じない。確かに揺れるし開けるし綺麗な仕上がりだが、いやらしい絵になっていない。3Dで揺らすゲーム原作なのに、ちょっとミスっている感がある。

『たまこまーけっと』
萌え絵の『オバQ』+『ガンモ』って感じに喋る鳥が、昭和的活気の残る商店街の餅屋の娘さんの所に居候する。大人達が見守る商店街ってのは、『吉永さん家のガーゴイル』を思い出すね。しかも、手堅い演者と来た。餅屋なあたり、可愛らしさで押し込むことに関しては餅は餅屋という自負なのだろうか。オリジナル作品にそんなメタ的な意味を込めているのなら大したものだ。

『ビビッドレッド・オペレーション』
未来の魔法的な科学力を守るため、特殊装備で女の子がドンパチしてヒャッハー。必然性の手続きの放棄は、設定という名の作為による都合が透けて見えるように思う私には不向きな作品か。

『幕末義人伝 浪漫』
演者は磐石で、キャラデ的にも誰得感がある。パチ系なのね。何となく分かったが、ゲーム原作にありがちな失敗と産業としての微妙な立場ゆえの過度の話題性も困るというメタな部分が伺えた。

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』
如何にもなタイトルだが、見え見えの茶番ですな。どこが修羅場なんだか。両手に花で賢くてと、全部揃っている。医学部で奨学生になるのは難しいことだが、はじめてのおつかいが如き悩みに過ぎぬ。要するに、羨まけしからん。まあ、OPの曲でも上手くて浮いている方のヒロインの格が違い過ぎて破綻寸前の青息吐息で、BBAヒロインが堪らんね。展開についてはお察し下さい。

『カードファイト!! ヴァンガード リンクジョーカー編』
GPやPTQサーキットにAPACを足して割ったナックの思い出的前シリーズとは打って変わり、高校進学後の学園生活を中心に新たなファイトへと繋がっていくといった様相だ。うっかりヴァンガー道の求道者であることを喋ってしまったアイチ君が高校デビューに早速失敗してしまったかと思いきや、どうみてもヤンキー面の櫂と森川のニコイチ風の新キャラが釣れたり、コーリンが転校してきたりと学園と部活に焦点を当てての新たなカードゲームプレイヤーアニメの境地を開拓してくれそうな予感が嬉しい。前作は大会の転戦で生活面が省かれていたこともあり脇キャラを生かし辛かったが、これは復権の予感ですな。

『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』
主人公含め異能の天才の持ち主達が異世界に召喚されてバトル、異世界救世の亜種といったところか。自信満々で異能の力に驕っているような主人公が俺強いをするのだが、配役的に格の違いを見せている形になっており、総体として不思議とまとまっている。まあ、驕りの先にある好感へと繋がる何かを間違わずに表現してくれるか次第か。

『ささみさん@がんばらない』
シャフトのは、京アニのようにキャストの既視感はあるものの、女性の演者だからか幾分くどさがましだ。まあ、ノリノリ芳忠さんの演じる偉大なるお兄ちゃんの存在よ。彼の霊圧が消えるときついね。

『琴浦さん』
如何にもなほんわか4コマな作品かと思っていたら、鬱屈として色褪せた過去の回想から始まって驚いた。そこから一転して日常の華やかな色を取り戻してからの明るさとその中核を成す真鍋君の純真さが良いね。前段の暗い回想がしっかり作られていて酷く心に来るものではあったが、原作では然程深刻に描かれていなそうなところをあえて描いて現状との対比とした演出に矜持を見た。まあ、何回も出来そうな対比でもないから今後のほんわか路線が面白いかどうかとはあまり関係はないものの、既に遣って退けたのだから大丈夫そうか。

『僕は友達が少ないNEXT』
お前ら誰よって位に絵が可愛くなっていて焦った。内容は、相変わらず面倒臭そうにしながらも、可愛い子達に囲まれた主人公含めてのずれた感性の日常に変わりないようだ。驚く程に原作者が出張ってきたので、前シリーズのように夜空正体だけで変に引っ張ってしまうような自体は回避しそうか。まあ、キャラデは大事ですな。

『ちはやふる2』
進級して後輩が入ってと、創部時最強とは違った部活作品になって、勝負に賭ける姿に注力していくかと思ったが、そこは女性向けの漫画が原作。太一狙いの女子進入部員達の如何にもな温度差を見せていく、同様に既存面子の温度差を伴っての引きと、真っ直ぐにバトル路線に行かない捻り方が長続きすると微妙かな。出来が良いだけに余計にね。

『ドキドキ!プリキュア』
これまでのシリーズの主人公は、勉強はちょっと苦手だとか、どこか弱点を持っていた。今回はというと、伝説的生徒会長の肩書きを引っ提げて来た。差し詰め、人情の篤さで何にでも首を突っ込むところが弱点だろうか。直球のサブタイトルで、遠足で訪れた場所で初期面が揃い踏みする。主人公の変身姿は『神風怪盗ジャンヌ』を思い出すデザインで、他の面々もこのシリーズや過去の東映作品の良いとこ取りをしたようなデザインになっている。まあ、変身ギミックがタッチパネルでLOVEを書かねばならない仕様なのが、逼迫した場面でどう料理されるのかとか気になるところはあるが、如何にもな雰囲気で変身アイテムに必要な種をくれた彰ポジション漂うお兄さんが孝宏だからOKってことで。変身してバトルがこれから盛り上がるところでの引きは、玩具売り場へ急げって感じで迫ってくるものがあって良いね。
『たまごっち!』が『たまごっち!~ゆめキラドリーム~』になっての新たなる挑戦。


まとめ
・従来の玩具販促アニメの変身とは玩具で困った場面を解決する専門家になること
・『たまごっち!』の変身は変身する専門家がランダム
・満足な状況が与えられるのではなく、与えられた状況で満足を生み出そうとする
・満足を与えるための道具を売る玩具販促アニメで、満足な状況を与えないのが挑戦的


少女向け作品において、変身という要素は定着している手法といえよう。変身とは、玩具として売る道具を使って、困った場面に役に立てる専門家になることである。専門家とは、怪我人が居る際のレスキューや医師や看護師のように、職能によって困った場面を解決するものである。
一方で、『たまごっち!~ゆめキラドリーム~』における変身は少し異なる。ゆめきらバッグなるカバンを使い、色々な職業や職業と呼ぶには少し変わったものまで変身する点は従来の変身と変わらないのだが、変身する専門家がランダムであり、変身内容によらず知恵を使って解決する点で異なっている。一例として、本作の学校では多目的授業があり、芸能クラスで漫才の課題が出た。これに対し、女優を目指すキャラは嫌がる。それを解決した際の変身は宇宙飛行士であった。宇宙飛行士となって宇宙遊泳ネタを盛り込んだ漫才を行い、笑いの大切さを気付かせたのである。また、別の回では店の中で居なくなったペット捜索を人魚に変身して解決した。たい焼きそっくりのペットだったので店の前の海でたいやきくにんになりたかったようでそこに上手く嵌った体である。大抵は一見して解決出来る専門家にはならないのだが、クリスマスプレゼントを贈りたい回では、上手くサンタガールに変身出来たこともある。最近では、見習いマジシャンのタネに困っている場面でまさかの漫才師と来た。
つまり、必要な時に必要な専門家に変身出来ることもあるが、一見関係なさそうな専門家に変身してしまっても何とかなるはずだ何とかしようと知恵と勇気でぶつかっていくことで解決する。満足な状況が与えられるかどうかではなく、与えられた状況で最善を尽くし満足を生み出そうとする姿勢を礼賛している。満足を与えるための道具を売る玩具販促というある種の欺瞞に対し、新しい話の作りで挑む本作の挑戦は続く。
多過ぎるアニメの新番組、何を切るか。必ずしも、OPやEDは本編の質と同じではないので、本編かそれに順ずるPVを見た印象が対象です。


まとめ
・暗めの色や暗い画面ばかりだと華がない
・暗いから暗いだけでは安易
・暗めの色や暗い画面が続き、他の要素で工夫が見られず華のない作品を切るべし


昔の作品に馴染みの薄いアニメファンは昔の作品を華がないと評することがある。内容が古典の域に入っているからとの見方もあるが、実際の話の描き方については今とさほど違いは無い。ならば何が違うのか、色である。かつては、やっと80色だかと増えていったアニメ用絵の具を混ぜたり薄めたりして塗って色を表現していた。今はCGでほぼ無制限である。また、今は原色に近い色よりも夢の国が如き明るい色が多く、目の前で見ている発光している画面に近いともいえる。つまりは、パッと見の画面が明るい印象の作品はそれだけで華があるともいえる。しかしながら、実際の人間の日常と比べれば、やや明る過ぎたり色合いが単調である。だからといって、例えば光源のない状況で輪郭だけが見える状態を詳細に再現したところで、情報が読み取りにくくなるだけであり、色合いを凝れば労力の浪費や省略表現から遠ざかり、描き絵の質感として不整合を生む。よって、闇雲に我々の日常の明るさや色合いの再現度を高めることがよいとはいえない。一方で、俯きのような光源への向きによる陰影や背景としての暗い心象や悪意の表現に暗い色や暗い画面を用いる演出法もある。例えば、キャラの死や陰鬱な場面で、一時的に曇天や雨といった実際に光源が無く暗い状況を用いるか、あるいは暗い作品であるからといって常時暗めの色や画面を暗くするかで変わってくる。前者は緩急として受け取れるが、後者は華がない印象に繋がる可能性がある。では、どういう時に華がない印象になるのかだが、成功した作品の逆を考えることで見て取れる。成功した作品は、話や設定の仕掛け、話や設定の整合性、演者の力量やキャラデに委ねたキャラ押し、場面に合わせた音響、雰囲気といった要素で暗めの色や暗い画面を活かしたり華を補わせている。たまにあるパッと見が地味でも面白い作品は、シナリオや台詞回しの華ゆえのことだが、そうした要素が特段優れていることはほとんどない。
これら以外の要素も華は生み出せるはずだが、創意工夫無くしてはそれも難しいところだ。要するに、シナリオや台詞回しが特段優れた作品が希なので、成功例の強みを取り入れず、新しい演出に挑戦するといった創意工夫も見られず、暗めの色や暗い画面が続く作品は、過去作の上辺だけをなぞったに過ぎなかったり、見応えが無い場合が多いので切るべしとの仮説に至る。仮説に該当する作品構造を想定するとすれば、生まれ、育ち、性質や状況等が暗いのに合わせて暗い色や暗い画面を多用する作品の内、他の要素で創意工夫の見込みの無いものといったところか。該当する作品でも楽しめるものはそれなりに思い浮かぶので、結局は工夫次第ってことですな。
ミニ枠はノーチェックで。


『八犬伝 -東方発見異聞-』MBS : 01/05(土) 26:58~
BS11 : 01/12(土) 23:00~
http://hakken-den.com/
ああ、そういう脚色か。玉が16個ってことね。

『D.C.III ~ダ・カーポIII~』MBS : 01/05(土) 27:28~
BS11 : 01/06(日) 24:30~
ニコニコ生放送 : 01/07(月) 23:30~
http://www.hatsunejima.com/
顔と体の釣り合いが微妙に見えるで。

『AKB0048 next stage』サンテレビ : 01/06(日) 23:30~
KBS京都 : 01/06(日) 24:00~
BS11 : 01/11(金) 23:30~
http://akb0048.jp/
すみません。ファーストステージ脱落済みです。もう少し、狙いが分かりやすくなっていると良いですね。

『まおゆう魔王勇者』サンテレビ : 01/07(月) 24:35~
KBS京都 : 01/07(月) 25:00~
アニメストア : 01/11(金) 12:00~
ShowTime : 01/11(金) 16:00~
http://maoyu.jp/
制作的にエロありってことかな。

『キューティクル探偵因幡』サンテレビ : 01/07(月) 25:30~
BS11 : 01/08(火) 24:30~
http://www.cdinaba.com/
コメディーな探偵物語になるのかな。

『ラブライブ!』読売テレビ : 01/07(月) 25:58~
BS11 : 01/08(火) 24:00~
バンダイチャンネル : 01/08(火) 24:00~
ニコニコ生放送 : 01/20 23:00~
http://www.lovelive-anime.jp/
完全大友向けの『アイカツ』か。

『みなみけ ただいま』毎日放送 : 01/07(月) 26:50~
BS11 : 01/11(金) 23:00~
http://www.starchild.co.jp/special/minami-ke/4/
嬉しいけど、スタッフがコロコロ変わるのには不安がある。

『AMNESIA』サンテレビ : 01/08(火) 24:35~
KBS京都 : 01/08(火) 25:00~
BS11 : 01/09(水) 24:00~
http://www.anime-amnesia.com/
アドベンチャーなのは分かったが、急に音の鳴るHPは止めい。

『THE UNLIMITED 兵部京介』テレビ大阪 : 01/08(火) 25:35~
http://unlimited-zc.jp/
まあ、スタッフが変わってスピンオフなら面白くなっている可能性もある。

『戦勇。』ニコニコ動画 : 01/08(火) 25:40~(初回は26:10~)
http://senyu.tv/
『グルグル』的な感じかな。

『閃乱カグラ』サンテレビ : 01/08(火) 26:05~
BS11 : 01/10(木) 24:00~
http://senran.tv/
あれ、制作頼むとこ大丈夫か。

『たまこまーけっと』サンテレビ : 01/09(水) 24:35~
KBS京都 : 01/09(水) 25:00~
BS11 : 01/13(日) 24:00~
バンダイチャンネル : 01/15(火) 24:00~
http://tamakomarket.com/
萌え絵の『オバQ』ってとこかな。

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』朝日放送 : 01/09(水) 26:18~
BS11 : 01/12(土) 24:00~
http://www.oreshura.net/
お馴染みのタイトルに偽りありでしょうな。きっと羨ま死刑ですわ。まあ、明るめの画面みたいなのでええと思いますわ。HPが見辛い仕様なのに不安を感じるけどね。

『ビビッドレッド・オペレーション』MBS : 01/10(木) 25:30~
BS-TBS : 01/12(土) 24:00~
http://www.vividred.net/
つまりは、又か。

『幕末義人伝 浪漫』テレビ大阪 : 01/11(金) 26:10~
http://roman-anime.com/
演者は磐石、後は知らん。

『カードファイト!! ヴァンガード リンクジョーカー編』テレビ大阪 : 01/13(日) 10:00~
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/cf-vanguard-lj/
GP、PTQと来たので今度はPTとかマスターズですかね。

『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』サンテレビ : 01/13(日) 24:30~
http://mondaiji.tv/
タイトルが長過ぎるそうですよ?小手先系の香り。

『ささみさん@がんばらない』サンテレビ : 01/13(日) 25:30~
http://www.tbs.co.jp/anime/sasami/
概要は掴めなんだが、省エネってことでしょうな。

『琴浦さん』サンテレビ : 01/15(火) 25:35~
http://www.kotourasan.com/
笑える作りか、軽く見られる作りでお願いします。

『僕は友達が少ないNEXT』MBS : 01/17(木) 26:30~
BS-TBS : 01/19 25:30~
http://www.tbs.co.jp/anime/haganai/
今度は、軽口は軽めで軽快なテンポでお願いします。

『ちはやふる2』読売テレビ : 01/21(月)26:28~
http://www.ntv.co.jp/chihayafuru2/
ガチさで見応えのある映像を追求してくれれば良いや。

『ドキドキ!プリキュア』ABC : 02/03(日) 08:30~
http://www.toei-anim.co.jp/tv/dd_precure/
いよいよ十作目、シリーズ含めて過去の東映作品のキャラデの良いとこ取りしたようなデザインでドキドキですわ。
一言言いたくなった作品を振り返る。


『スイートプリキュア』
直情的なぎくしゃくが女の子っぽくなかったね。

『カードファイト!!ヴァンガード』
国内大会とその優勝までは大抵の作品が面白い。

『ジュエルペット サンシャイン』
頭大丈夫か。うん、大丈夫。終わり方も含めて伝説的ですな。

『persona4 the ANIMATION』
ゲーム原作としての新しい金字塔を打ち立てた。この作品のような原作から離れないという当然のやり方、これが難しい。

『灼眼のシャナIII -Final-』
最終決戦編なのだが、そのバトルが微妙なのがこの作品の泣き所。しかしながら、完結に勝る喜びもまたなし。

『ラストエグザイル-銀翼のファム-』
頭空っぽにしてというのは比喩であって、本当に空っぽにしてどうする。

『新テニスの王子様』
色々無茶苦茶なのだが、筋だけは王道の少年漫画なのは凄いね。

『Another』
まあ、三親等までの親族限定で狙う律儀な呪いでしたな。

『ゼロの使い魔F』
最後にして、身分や家に対する現代的価値観による反発からの脱却を遣って退けたのは嬉しいね。

『アマガミSS+ plus』
後日談集で一本作ったのは凄いね。

『イナズマイレブンGO』
何だかんだでサッカーの勝ち負けは分かりやすくて良いね。

『ポケットモンスター ベストウイッシュ』
サトシを責めるなよ。

『Fate/Zero 2ndシーズン』
既にあるシリーズの過去を描いた作品で、上手く出来ていたがゆえに、未来が不確定であることに対する緊張感が重要だと気付かされる逆説。

『ヨルムンガンド』
『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』
ドンパチとショタの破壊力よ。

『謎の彼女X』
面白かったけど、認知度が低そうなので謎の作品ってことになるのでしょうな。それもまた良し。

『坂道のアポロン』
何のための技術か。それを再認識出来た。

『モーレツ宇宙海賊』
個別の存在が集うことで生まれる連帯を上手く描いていた。

『ちはやふる』
真っ直ぐな作りが青春の真っ直ぐさと噛み合っていた。

『氷菓』
人が死なない+可愛いキャラの相性が良かったね。

『機動戦士ガンダムAGE』
ブランドをワゴン行きにしてしまったね。

『戦国コレクション』
キャラクター論では他の追随を許さないでしょうな。

『Girls-und-Panzer』
戦車でバンバンの面白さに、局地戦の勝利への戦略・戦術・作戦の組み立て、女の子盛り沢山と欲望を掻き立てるね。

『武装神姫』
大体が大したことなくて茶番なのだが深刻ぶっているのではなく、わざとだから楽しい方へ機能していた。

『To LOVEる ダークネス』
メアとはなんだったのか。
『中二病でも恋がしたい!』
主人公にとっての中二病は恥ずかしくて消し去りたい過去だが、ちょっと訳ありの可愛い子を救える力になれたと。まあ、良かったとはいえるかもしれないが、別にこれは中二病でなくても成り立つ話だ。大抵の要素は概念として似ているなら形を問わず代替可能であろうとは思うが、主人公含め中二病がそれなりに居る為に薄れる痛さや必要性、それを受けての総括が無い点でより代替可能であることを意識させるのだ。あるいは、私のような中二病をこじらせている輩からすると、作り手自身の中二病との向き合いが欠けて見えることへの苛立ちと言った方が素直か。

『ソードアート・オンライン』
一見すると、オンラインでの主人公は捻くれた狡猾な英雄だが、その実、オフラインでは激情に身を委ねたり狡猾さに欠けると。要するに、極めて現実味の強い仮想世界での強い絆が、現実でも同様に強い絆となり得ると描写をするのであれば、オンラインを冠したタイトルに反するような強硬手段や我武者羅な番外戦術に出ても良いのではないかと。相手の土俵に立って正々堂々闘うことは格好良くはあるが、オフラインでも刺し殺しに来た敵さんの方が人間臭いってのは、この作品に対して違和感のような疑念のような感情を抱いた。要は、小洒落た捻くれにナオンが唸ることへの僻みなのだが、別に本気で最善手を打っている結果に見えるならよくある話なので目くじらを立てるつもりもない。が、実際は、命懸けの状況において、最善を尽くすよりも話の都合に終始した。それだけのことだ。

『ひだまりスケッチ×ハニカム』
いよいよ三年生の卒業間近まで話が進んだ。この6人のやりとりもやがては終わりを迎えることを強く意識した話が多く、掛け替えの無い時を過ぎ行くままに任せた様が心温まる。青春は終わりを迎えるが、友情は不滅。柄にも無いことを言う気にさせる作品であった。過去のシリーズで印象深かったネコが不意に侵入しているカットがあったのも嬉しいね。そんな風に作品が積み重ねてきたものを大事にして完結を迎えられると良いですね。

『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』
物語に対比は付き物だが、同じような白髪に武器が嫌いな赤眼の少年と碧眼の女性、同じ武器商人だが武器への感情や世界観の異なる兄妹。極め付けには、物語の鍵となる計画と争いを欲する人の業でタイトルずばりな大な怪物とでもいうべき悪意を対比し、それとどう向き合うのかへと落とし込んだ訳だ。まあ、これでもかという武器に次ぐ武器で、主に油断や慢心によって私兵集団に尽く叩きのめされるだとか、個人に注目が集まればピンチもお構い無しに大活躍するってのが気に入っていたところに上乗せするものがあったってのは嬉しくなるね。無論、ヨナの困り顔の眉毛も怪物だ。ありゃ並の武器より凄いぜ。

『ハヤテのごとく!』
アヴァンやアイキャッチの短編がピントのずれたコメディー調だったので、本編らしい本編を望むべくもなく茶番かと思った。が、ギャグの域を超えた超設定の登場でシリアスな本編が展開されるとは驚いた。別に面白くもなく、ただ驚いた、それだけ。

『となりの怪物くん』
純粋だが、異常ともいえる極度の依存と裏に潜んだ暴力性が恐ろしく、驚くほどにあっているタイトルでした。また、主人公が、朴念仁な割に包容力も兼ね備えていることで、やばさを薄めてある点や軽度の異常者ともいえる面々で脇を固めてある点も上手かった。人気が出るのも肯けるね。それ以外にも、明るい画面作りになっていることで、異常世界が閉じていると意識させないようにもなっていたのはアニメ側の配慮といえるかな。絶妙な調和と調和が崩壊するかもしれないことへの怖いもの見たさが入り混じった作品でした。次があると良いですね。

『Girls-und-Panzer』
可愛い子が居るに越したことはないのだが、把握出来ないほど投入されているのが気にならない程にリアル戦車でバンバンが楽しかった。揃えた戦車に合わせて国の得意な戦術や現地人風のキャラや相手国との大戦時の戦場を想定した場所での試合が上乗せされている。また、錯誤渦巻く戦場で機転と決断で、寡兵での機動の先による勝ちを遣って退けるってのが良い。まあ、作品としては良い面もあるものの、二回の内容変更による総集編は、いくら総集編の手本のような出来であってもよろしくないですな。まあ、3月放送予定の残り話数を気長に待ちます。

『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』
家人の視聴に耐えない割には、安心の茶番で気楽でないのか、気楽なのか掴みかねる作品でしたな。思いの他、主役の新人が作品と一緒に闇に消えるには惜しい位には上手かったってのが、気楽さの一員でもある。「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」ってことは全然ないのは折り込み済みだったとはいえ、設定でそこに踏み込む可能性まで含ませてくるとは、ベタにも程があるぞ。

『武装神姫』
ハムちゃんに噛ませ犬から、レース、わらしべ長者、スタンドバイミー、野生の神姫、スパイ危機一髪、幽霊、人化、神姫バトル、何でもありですべからく茶番。それもこれも神姫が可愛いから全部大丈夫。最後は神姫への愛と来る訳だ。愛は拳、ハードへの物理攻撃がデータ復旧への鍵だ。バッテリーバックアップ世代には、これで良い。まったり楽しめました。

『神様はじめました』
OPやED、画面の作りから漂う淡い雰囲気とは裏腹に、神様を任せられた主人公の力強くて、時々萎らしい少女らしさに訳ありイケメン達の陥落を含めた色々な妖怪の輪が出来上がっていく。そんな印象でしたな。如何にもな設定だが、そういえば神様を任せたのは彰だったね。こりゃ上手い訳だ。

『To LOVEる ダークネス』
ヤミを中心に、可愛いから暗い過去だって付けちゃうけどへっちゃらさ。だって、大抵のシリアスな展開は、足元がお留守どころではない押し倒されに定評のあるリトさんが、股間とおっぱいにどっきりでぶち壊しになるからね。そんなズッコケ落ちさえあれば何でも出来る。それにしても、EDが実にけしからんと思っていたが、最終盤で登場したパーフェクトヤミなボディと演技の博士はED以上に堪らんかったぞ。最終回だというのに、ファンクラブのロゴが桃なのにおっぱいぽかったり、妄想した尾ナったり、溶けかけのアイスを食べさせるのに修正を入れたりと、頭の悪さが癖になるわ。ララはんも正空気ヒインが板についてきたの。そんなこんなで、これからもリトさんには押し倒されに磨きを掛け、光の王子だか闇の皇太子だかを目指して頑張って頂きたい。
バトル作品において主人公の最初期や作品全体を通しての好敵手、あるいはボスから仲間になったキャラ、いわゆる二番手の扱いと限界について。


まとめ
・TCGは他の玩具と比べて文面が存在するので定量的
・二番手にゲームで負けそうになったボスが盤外戦で勝つのは大人気ない
・二番手とボスの闘いにも一工夫欲しい


徒手や武装、あるいは玩具やゲームを使ったバトル作品において、ボスと世界の命運を背負って闘い倒すのは主人公と相場が決まっている。そこでは二番手の力の有無に限らず、ボスをどれ程追い込もうとも必ず負ける展開が待っている。例外として、ボスが複数居る場合は倒せることもあるが、最後に残った一番強い奴に勝つのは主人公だ。盛り上がるやり方ではあるのだが、近年限界を呈してきたように思える。というのも、ゲームのルールに従って闘う作品は過去にもあったが、TCGが定着したからだ。従来作品であれば、思いの強さに応じて肉体や玩具が速くなったり強くなったりする観念的要素が定番であった。TCGが他の玩具と違うのは、カードの文面という定量化かされた作用で勝利を収める点である。カード文面が思いの強さに応じて変化することは現実的ではないからだ。精々従来作品のやり方で出来ているのは、思いの強さでトップデッキしたように見せる位だ。また、現実では最強デッキでも無作為化されており、思いの強さだけではどうにもならないどうやっても負ける引きが存在する。勿論、そんな酷過ぎる事故負けを見せられても現実味はあるが面白みはないので、描かれることはほぼないといってよい。
次に、二番手とボスとの闘いにおいて重要なことは、主人公に対し思いを託して如何に負けさせるかにある。では、TCG作品での負け方について幾つか挙げてみよう。「異能の力や伝説の玩具によるゲームルールでの負け」「異能の力や伝説の玩具による精神攻撃のような盤外負け」「異能の力や伝説の玩具によるゲームルール及び盤外両面での負け」「最善を尽くすも引きが呼応せず負け」などである。要するに、「異能の力や伝説の玩具」の力による勝利が大半である。この中で、一番微妙だと感じるのは「異能の力や伝説の玩具による精神攻撃のような盤外負け」である。それは、異能の力や伝説の玩具といった圧倒的な暴力を備えたボスが、世界の命運をゲームの勝敗に託すという不合理な行為そのものに対する否定だからである。現実において、最後は暴力なのは疑いようも無い事実ではあるが、どんな世界観の設定であっても販促物でのバトルの勝敗に重きを置くのが玩具販促の流儀である。それに反するのだ。
二番手が世界を救うような作品は極めて稀ではあるが、TCGのような運要素を含んだゲームにおいては、二番手の実力でも強者たるボスに勝つ可能性がある以上、道理を歪めて主人公とボスを闘わせるためとしか思えない不合理な負けを二番手に強いるのではなく、その先の新たなるやり方が見たいものだ。準決勝で二番手が勝って主人公と決勝で闘うのは作品の終了を意味するのかもしれないが、いい加減にテレビ本編でも一目おかれる二番手が引き立て役を脱しても良いのではないだろうか。終生の好敵手かと思ったらぽっと出に負けるってのも定番化しているが、負け方に一工夫欲しいところだ。
OP後のCMでのザッピング、直ぐ消したい。と、トイレの後に使うあれ風に始めてみたが、今回は近年見られるようになったOPの後に直ぐAパートが始まる形式の話。


まとめ
・OP後に直ぐAパートが始まるのは待ち時間のザッピング防止になる
・提供クレジットが無いので曲が尻下がりだと本編への入りが微妙になる
・Aパートの始まり方を工夫してあればOPの悪印象を跳ね除けられる


OP後に直ぐAパートが始まれば、視聴者の視聴が定着しやすいのは想像に難くない。要するに、本編を求めている視聴者にとっては、大抵のCMは需要を喚起されない限り不要な待ち時間である。
別の側面から考えてみる。従来の定着している方式ではOPの後には提供クレジットがある。この提供クレジットはバックにOPのBGMアレンジや本編BGMが掛かる場合が多い。何気ないことではあるが、直ぐAパート形式と比べてみると、OPの終わり方によらず本編に向けて気持ちを高める印象を受ける。つまり、クソタイアップだとか、尻下がりの曲でも、提供クレジットで一旦体勢を整えてから、CMで散らして本編に入ることで、盛り上がりに欠ける印象を紛らわせているのではないかということだ。これが直ぐAパート形式だと、本編の入りに対しての影響がより直接的にあると見るのが今回の発見。また、Aパートの始まり方にも少し派生があって、サブタイトル出しのタイミングや読み上げの有無や専用BGMの有無といった点でも印象が異なる。つまり、理想は本編に対しての相乗効果の見込めるOPだが、リスクを分散するという意味ではOPの印象によらない本編独自の印象を与えるAパートの始まり方があると良いのではないだろうか。
日本左翼的価値観とそこから来る革命賛美の醜悪さ、義賊表現の難しさ。


http://69541.diarynote.jp/201005080032414074/
上記リンクで述べた国産アニメ全般に流れる素朴な感情を主体とした価値観は、日本左翼的価値観やそこから来る革命賛美への排撃となっている。

http://69541.diarynote.jp/201006011230427094/
上記リンクでも述べたように革命の結果起こる不幸を誤魔化すことへの違和感とも関連している。


まとめ
・革命賛美と義賊は似ているが、根拠に違いがある
・義賊表現は匙加減が難しい
・日本左翼的価値観は真摯な自己批判の姿勢に欠けるため醜悪である
・国産アニメ全般に流れる素朴な感情との違和感に気付けば、日本左翼的価値観が醜悪に見える


歴史を搾取する側と搾取される側の階級闘争によって捉えた階級闘争史観は、共産主義者や革命家、特定の左翼における思想の源流ともいえるもので、これは日本左翼的価値観にも含まれる。また、搾取する側と搾取される側とは権力があるかないかかともいえるだろう。今回は、日本左翼的価値観やそこから来る革命賛美と国産アニメ全般に流れる素朴な感情との関連を考えていく。
アニメの作り手、あるいは発信する放送局は権力がある。また、これらの業界にも戦後の公職追放や単なる無法状態から入り込んだか無思慮の類から来る日本左翼的価値観の輩が上流工程に関わるに至っているであろう。ならば、その日本左翼的価値観からすれば、自己が権力として、権力のない側に批判や攻撃を受けてしかるべきであろう。しかしながら、実態は巨悪と闘うと称しながら、商業主義を脱却できず、搾取される側とした対象者の物質的精神的貧しさから来る嫉みや妬みを承認し、煽るような表現を繰り返すばかりであり、自己の価値観でもって自己や自己の利害関係者が批判されるべき状態が放置さ常態化したままである。昨今は自己が盗られることへの恐怖を感じ始めているようだが、未だに仮想敵に自己を含めないため、単なる自己への不満逸らしに過ぎない状態にある。かような姿勢は潔さに欠けるため醜悪の上塗りである。
次に、日本左翼的価値観から来る革命賛美は義賊表現と似ている部分がある。似ている点は、悪辣な輩に非合法な手段で制裁を加え、制裁の結果を貧しい者へと分配することだ。だが、決定的に違うのは、悪であると決めるのが、搾取する側という階級を根拠とするか、素朴な感情による善悪を根拠とするかにある。例えば、搾取する側を殊更に不快に描くことによって正当性を与えたところで、真っ当にやってきた結果得た立場であるか否かには何ら影響しない。つまり、相手の属性によらず、正当な証文は返済されるべきであり、インチキ証文でなければ破り捨てるのは渡世の義理に反する。ねずみ小僧は盗人だが、己が盗人であることを自覚した上で商人から盗んで貧しい庶民へ分け与える。この場合、相手が悪徳であれば義賊だが、善良であればただの盗人である。仮に、善良な者から奪ってしまったのであれば、そのまま返すか、焚きつけた輩を成敗するといった筋立てがなされるだろう。つまり、搾取する側と認定すれば、事の善悪によらず、一方的な略奪や収奪を是とし、略奪や収奪の結果で搾取する側に回ろうとすることが、日本左翼的価値観から来る革命賛美の醜悪さである。要するに、革命賛美は、自分が盗られることは脇に置いて、搾取される側とした対象者の物質的精神的貧しさから来る嫉みや妬み、あるいは快不快を煽って盗ることを正当化した美名でしかない場合が多いということだ。ただでさえ匙加減が難しい上、革命賛美を根底に抱えていては、義賊表現に似せても非なるものが出来るだけであるから、義賊表現が成功を収めにくいのは当然ともいえよう。
今更国産アニメ全般に流れる素朴な感情を真似ようとしたところで、濁った心根の奥底を省みることもなく似て非なるものを生み出すのでは、潔さに欠け、見っともなく、恥知らずなだけだ。あるいは、義賊表現を貶めるための高度なプロパガンダが狙いなのだろうか。全くご苦労なことだが、「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の気概もなく、大勢に影響を与えるほどの新しい別の価値を付加することが困難であることから考えて、胡散臭さは容易に見抜かれるはずだ。
長々と理屈を付けずとも、国産アニメ全般に流れる素朴な感情を受け取れれば、違和感に気付くだろう。家庭で、地域で、社会で受け継がれ生活に根ざしてきた偉大なる心の源流に感謝を。
九十九神から無感情キャラ、アニメ化という作為に対し宿る無作為。


およそ創作とは意図をもって行う作為であり、時折意図とは異なるか、あるいはそれ以上の効果の無作為であるかのように思えるものが現れる。
「犬も歩けば棒に当たる」を例に挙げると、実写では犬が歩いて棒に当たるようにするなりして撮れるのを待つことになる。一方で、アニメでは犬が歩いて棒に当たるように作る。両者は結果こそ同じだが、作為の度合いが異なるといえる。また、作為が過ぎると、わざとらしく感じられる。
別の例だと、九十九神的に見受けられる人工知能や人造人間のようなものも含めた無感情キャラは作為そのものであるが、そこに本来はないであろう自我という無作為が宿ることを愛おしく思う。これは作為に宿る無作為とでも定義しよう。ただし、その作為が過ぎるように感じる人もおり、かつ、宿る無作為が斬新で慣れに時間が掛かる場合もある。そして、無感情キャラは棒読み的でも良いが、どこかで自我を感じさせるものを求められることがあり、その場合は演者に腕を要求する役柄といえよう。
他の例としては、アニメ化という作為に対し、毎週の積み重ねを経て結実する感動という無作為が挙げられる。ただし、それが得られるかは未知数であり、感動という無作為は人により千差万別であり、原作での感動や世の評判によらず、自分が楽しめることを願うのみである。
アンサイクロペディアのノリですな。(3年を目安に一部漏れているが)長く続いているアニメの美点がある意味よく分かる、かもしれない。


『サザエさん』
一見すると何のことはないサザエさん(現代女性の平均は分からないがかなりの家事能力)が実家で二世帯暮らしで主婦をしながら、時々父親と一緒になって弟のカツオを叱るだとか、近所のどうでもいい事件に首を突っ込んだり、調子に乗って厚かましい態度をとっても窘められることなく良かった体で終わる。サザエはジャンケンという東洋の拳法の使い手でもあり、暫く前から毎回視聴者との熱い闘いが繰り広げられているとの噂もある。家電は東芝、そんな日曜日の悪夢的作品だ。

『ドラえもん』
結構前に様子が変わったかと思いきや、絵柄が毒気たっぷりの原作に近づいて、汚いはずのジャイアンの声が綺麗になっているとか、青ダヌキのまた君かとかの厳しい言い回し、スネオに自慢されている時のテーマとか、ジャイアンの虐め方とか、静香ちゃんのお風呂の湯気の卑猥さ等が薄まっている。流石アニメ大使。これなら、いじめっ子の保護者でも子供に視聴を推奨出来そうだ。

『アンパンマン』
主人公のアンパンマンは正義の味方らしい。毎日パトロールと称し飛び回っており、パトロール中にはやたらと食べ物に縁がある。大抵の場合、敵役のばいきんまんが食べ物を独り占めしようとするので叩きのめして懲らしめる。酷い時は4,5人掛りで懲らしめる癖に、愛と勇気だけが友達といいつつ、仲良しが沢山なヒーローである。世界一牛乳と合うことはいうまでもない。その敵役のばいきんまんであるが、彼は両親と暮らしておらずいつも小腹を空かせており、頂戴やありがとうがいえないようなある種の生得的問題を抱える児童が如き存在である。彼が大抵の回で暴れて、映画では世界の危機まで招くのである。この作品はそれをぶっ飛ばすカタルシスの英才教育である。仮に暴力的なゲームが暴力性を助長する説を信じるのであれば、いわんやこの作品はといったところであろう。人の親としては子供を安定させる装置があれば楽なのだが、我が子にそういう子供を虐めない様な躾を施す必要があるかもしれない。

『ちびまる子ちゃん』
まる子の家は、仕事のよく分からない父親、ヒス気のある母親、頓珍漢で窘められる祖父、地味な一言が刺さる祖母、学校での辛さから妹のまる子に嫌がらせしがちの姉で暮らしている極めて中流の家庭である。本人は極めて羨ましがりであり、卑しさも兼ね備えている。大抵は母親に我慢を強いられるので、案外将来的には我慢強い大人に育つのではないだろうか。彼女が拗ねている時やキャラの感情が爆発している時(特に母親の怒りが炸裂している時)のテーマは疾走感があって気持ち良い。他人の長所よりも短所を中心にキャラ付けされている印象なので、灰汁の強いとか癖の強いと評すべきキャラが多い。

『クレヨンしんちゃん』
主人公の野原しんのすけは、5歳児に相応しい揚げ足取りではあるが、かなり鋭い感性を持っている。30代にして新築一戸建てを建てられる万年係長の父親、社会経験があるため主婦の溜飲を下げるだけに留まらない感性を持ち、鉄拳制裁も行う母親、0歳児にして既に宝石やイケメン好きのおばさんの魂が宿った妹、拾ってきた多才の雑種犬と暮らしている。子供の初々しさの裏側に隠れる純粋な悪意によって、大人の建前を抉り辱める笑いに関してはこの作品は群を抜いている。子供に悪影響が出るというのは、この作品において建前を抉られている大人が概ね持っている器量を持ち合わせていないか、あるいは元々家庭や子供が抱えていた問題が表面化することへの不安といえるかもしれない。

『ポケットモンスター』
主人公のサトシはポケモンなる獣をゲットしては使役し、世界一の使い手となるべく旅をしている。相棒のピカチュウは獣ながらも作中切っての可愛らしさがあり、サトシの命懸けのラブコールに答え終始デレ状態にある正ヒロインである。他にも、数多くの可愛らしいポケモンと出会いゲットしたりする。基本的には、ポケモンはレベルアップと進化をすることで強く逞しく成長する。彼が進化させるポケモンは大変偏っているが、これは隠しパラメータの可愛らしさが進化後に一定値を下回るからである。つまり、進化させるのは元々の可愛らしさが一定値を下回っているポケモンだけである。これは最初の研究所で手に入る火属性のポケモンに多い。
他の特徴的なこととしては、サトシは新しい地方を旅する毎にヒロインを取っ替え引っ換えしていると見られており、視聴者から反感を買っている。しかしながら、彼は生粋のズーフィリアか戦闘狂なので女の子には興味が無いので安心して大丈夫だ。また、サトシは新しい地方を旅する度に痴呆のような症状を呈するが、これは彼が脳に重大な問題を抱えており、記憶は彼の帽子や衣服が補助しているゆえのことである。つまりデザインが変わると蓄積がリセットされるのだ。どうか、アホだの舐めプだのと罵声を浴びせないでやって欲しい。

『名探偵コナン』
主人公の工藤新一は、高校生探偵である。幼馴染であり将来の鬼嫁化が確定的に明らかである毛利蘭から逃れたかったところ、怪しい男を追っていた際に都合よく変な薬を飲まされ半ズボンの似合う体を手に入れた。人生をやり直せたら、そんな普遍的願望を叶えるのがこの作品だ。その後は江戸川コナンという親御さんの良識を疑いかねない偽名を名乗り、結局は毛利蘭の家に居候することとなる。
彼女の父親毛利小五郎は元刑事の探偵であり、推理小説における探偵よろしく、歩けば事件に遭遇する。コナンとなった新一と一緒に行動すれば、その確率は飛躍的に上昇する。また、事件に首を突っ込んでは司法解剖に掛かる費用を浮かせようとするお調子者な一面を持ったコストカッターでもある。事件は主にコナンが麻酔で小五郎や同じように調子の良いキャラを眠らせ、変声機を通して推理を披露し解決する。これは、事情を把握した近所の変態発明家の現代科学の粋を集めた発明品の賜物である。トリックについてはコナン以外にはほとんど分からないことから考えても、作中で露呈していない事件の多くは心臓麻痺だかで処理されているのであろう。

『遊戯王』
強カードに次ぐ凶カードが飛び交うのがTCGとしての遊戯王である。アニメにおいては、下位互換としか言いようのないカード、ところにより強カードといった具合で調整チームがいるのか怪しいデザインのカード群が中途半端に乱舞する。基本的には、次々と現れる敵が世界に悪影響を与えることを狙っており、デュエルを通してそれを阻止するというのがこのシリーズのお約束だ。物語を押していたかと思いきやそれにに沿ったデュエルにはなれないデザインのカードやそれを使う敵が大挙して押し寄せてくるので、お笑いに終わることが多い。だがそれも、アニメ制作陣がカードのデザインに対する決裁権を有していないゆえの避けがたいことなので暖かく見守ってあげて欲しい。合言葉は「遊戯王にしては頑張っている」だ。

『ワンピース』
まず、前振りが長い作品ですので、初期の前振りでもまどろっこしいと思う方にはお勧めできません。主人公のルフィは海賊王を目指す少年ですが、悪党をぶちのめす振る舞いから、一見すると海賊らしくない印象を受けますが、自分が気に入った輩の悪行や失策は見て見ぬ振りをするので、立派な海賊といえます。また、糞強いので、ワンパンで勝てますが、適度に追い込まれたり、苛々を溜めてからでないと放てないという舐めプチックでドラマチックな性格の持ち主です。ストレスの多い現代人にお勧めの作品といえます。なお、この世界ではおっぱいが大きくないとメインを張れないので、貧乳属性の方には難しいかもしれません。

『NARUTO』
主人公のナルトは複雑な境遇でごちゃごちゃとグレておりますが、良家の生まれの少年が人生のレールに反発している程度のことなので、その内まともになりますので気長に見守りましょう。また、ライバルのサスケ君も複雑な境遇に置かれており、何かに付けてどうしてこうなったと思うような行動を取りますが、長期連載の犠牲になったので寛大に見守ってあげましょう。同様に、ヒロインのサクラについても、未だにサスケに入れ込みつつも成長していくナルトもキープするというどこかで見たような話になっておりますが、ビッチと罵声を浴びせずに思春期の少女特有のワルに惹かれているだけだと思ってあげましょう。大体は長期連載による痛いファンへの作者の嫌がらせの犠牲になったのです。その点、疾風伝以降のアニメ版では、アニメオリジナルが本編に生きてくる作りを上手く出来ている分だけましといえます。

『銀魂』
黒船でやってきたのは宇宙人だった。でもって降伏しちゃった。そんなパラレル明治を舞台に攘夷志士だった主人公の銀さんが、よろずやと称して新宿でちょっと温まり過ぎて脳が膿んでしまったかのようなドタバタを繰り広げる。ロボットアニメで培った畳み掛けるような掛け合いを笑いに替え、たまにシリアスになったかと思いきや、恥ずしさのあまり大体は台無しにして笑いにするのがこの作品だ。「ぎ」をはっきりいわず金魂っぽく聞かせるという高度に低度な下ネタから一点、最近は原作ネタを使って堂々と金魂、金魂と連呼するという音響演出で最終着地点を調整する作風を生かした作り方が極まっております。下らない下ネタに大笑いしたことがある人には中々に噛み合う作品といえるかもしれませんね。

『ふたりはプリキュア』
「努力・友情・勝利」は少年向け作品で多く見られた要素だが、この作品において普通の女の子が当たり前に身近な人達、延いては世界中の笑顔を守るために立ち向かう努力をし、友達と一緒に闘い、悪を浄化し勝利することで復活の狼煙を上げた。
まず、同じ学校や同級生、幼馴染としての接点を持ち、絆を深める日常のあることが重要である。一人の力には限界があるのだ。次に、選ばれし力という名の玩具を与えられるとしても、力を自覚し自発的に闘おうとする意思を持たなければ変身出来ず、諦めないで敵に向かっていかなければ勝つことが出来ない。いざ鎌倉の意思なくして闘いぬくことは出来ぬ。最後に、罪を憎んで人を憎まない心で悪を浄化しなければハッピーエンドにはならない。悪とは相対的な価値観であるため浄化を持って赦しを与えよ。
抑圧された暴れたい衝動は悪と闘う力に変え、赦すことで浄化と称し命を奪うような現実世界の歴史とは無縁であるのがこの作品だ。近年定番化したEDのモーションキャプチャーのCGは安っぽくなく可愛らしいという領域に足を踏み入れている。
褒めましたが、結局の所は、妖精とかいうバンダイの手先に与えられた玩具で変身して闘いつつ、何やかんやと可愛らしい関連商品を売りつける域から脱してはおりません。加えて、最近は商品点数が増加して集めるのも一苦労となっておりますので、我慢を学ばせるのに最適ともいえます。

『バトルスピリッツ』
キャラ同士の掛け合いの合間にバトル。掛け合いの匙加減とバトルやカードの名前や効果といったデザインとの同調という『遊戯王』の弱かった部分を見事に補強したことで台頭したものの、調子に乗って低迷してしまうような可愛い一面もある。バトスピにおいては、ライバルと可愛いヒロインと半ズボン(ショタ枠)の存在が欠かせない。ライバルや半ズボンを掘りそうだったり、ヒロインとチュッチュしそうでしなかったりしつつ、強力なドラゴンでぶっ飛ばすバトルジャンキーとして覚醒していくのが、正しいバトルスピリッツのあり方といえよう。バトルでのスピリットのCGは中々のものであり、特にドラゴンの格好良さや低コストスピリットの可愛らしさが際立っている。流石、サンライズ必勝のリーゼントの友達で始まった作品だけはある。

『イナズマイレブン』
懐かしの『キャプテン翼』を下地に主にそのゲーム版の更新ともいえる作りなのがこの作品だ。必殺シュートにばかり目が行きがちだが、ボールコントロールをカット割逃げずにしっかりと描かれている点を挙げておきたい。『キャプテン翼』の無茶苦茶だったサッカーについてはしっかり更新されているが、なぜか物語の展開についてはパッチが必要な状態となっている。サッカーの裏で回りくどい陰謀を巡らせて世界を牛耳ろうとする連中がボウフラの如く湧いてくる。そんな、まるで訳の分からないピタゴラスイッチとでも評すべき陰謀論で世界が回る。これは他の日野原作作品にも見られる傾向ある。
地味なキャラやヤムチャ的キャラもしっかり努力して結果を残していた内は良かったが、シリーズを重ねる毎に人気者ばかりが活躍する様相を呈している。相変わらず、物語の展開についてのパッチがないことも挙げておきたい。まあ、何やかんやと気になる点はあるが、しっかりとしたアニメーションで相手チームよりもボールを相手のゴールに沢山シュートすれば良いので分かりやすい。

『たまごっち!』
え、たまごっちってまだ売ってるの。はい、左様でございます。いつの間にやら復権し、それなりに女児向け商品として定着しております。宇宙のどこかにある不良在庫の倉庫、もといたまごっち星のたまごっちタウンを舞台に可愛らしいたまごっちの可愛らしい日常が描かれております。最近は復権だかマンネリのために、出荷用の倉庫、もとい別の街に舞台を移しました。また、本作品はお前らの知らない演者の可愛らしい演技を見せてやろうという非常に嫌らしい作りとなっておりますが、いくつかのたまごっちは水着の時意外は服を着ていないので、児童ポルノに当たるとの議論に上がる可能性が微粒子レベルでございます。そのため、大きいお友達の方々はお気を付け下さいませ。なお、この作品や新しく始まった別の作品も含め、アイドルになりたい願望を煽る意図が見受けられますので、アイドル養成ビジネスへの投資をお勧めしておりますが、未公開株の購入の取りまとめについては弊社は一切関与していないため、詐欺の能性もございますのでお気を付け下さいませ。ちなみに、これらの情報はインサイダー情報には当たりませんのでご安心下さいませ。

『ダンボール戦機』
LBXなるプラモデルとラジコンを足して2で割った玩具でミニ四駆であった相撲のようなバトルを行う。この作品も日野原作のご他聞に漏れず、まるで訳の分からないピタゴラスイッチな陰謀論で世界が回る。
こちらはプラモ屋で兵器転用可能なものが平気で買えるという、国連名義でアメリカ辺りが即効で苦情を言ってきそうな世界観となっている。一応、凄く硬い強化ダンボールのバトルフィールドで闘わせるからとか緊急停止機能が搭載されているから大丈夫という体になっているが、小型ロボット兵として世界を牛耳る悪党達が繰り出してくるという見も蓋もない展開なのでかなり生々しい。これもLBXを矛、強化ダンボールを盾と考えれば、日野氏の不快、もとい深いメッセージに気付くことが出来る。
また、アニメのCGはショボくても仕方がない。それはこの作品の登場によっていよいよ厳しくなってしまった。他作品のCGと見比べると、誉めそやしているのではないと分かるが、日野氏の物語は風船爆弾でアメリカの首都を攻撃するような壮大さを持っているので、他作品を貶める気を薄れさせる点で優秀といえよう。
『さくら荘のペットな彼女』のおかゆが越えた一線。


病人に出すおかゆを見映えさせるためだが何だか知らないが、油っぽいであろう鶏丸ごとのおかゆっぽい韓国料理だかに変更したことが、演出として下の下だとは改めて振れるまでもないが、何がそこまで苛立たせるのかについての解釈。


まとめ
・越境者への嫉妬と憧憬を扱った作品は特に最後の一線は真面目に
・失策やそれによるがっかりは良い経験を悪い経験へと塗り替える


まず、この作品はよくある学生の主人公がヒロインに惚れた腫れたの類の作品である。主人公が惚れられるに足る理由としては、捨て猫の面倒を見るために変人揃いと気味悪がられている「さくら荘」という寮に引っ越すような献身さにある。
また、さくら荘に揃う変人は、オタク系業界での実績宜しい才能の持ち主達である。トキワ荘的な一刻館といったところか。そこへ特に才能があるでもなく成り行きで住むことになった主人公は振り回される毎日や己の才能の無さへの後ろめたさから形ばかりの脱さくら荘を掲げている。そんな日々に飛び切りポンコツで微妙に下手っぴな漫画を描くヒロインが越してきて、主人公が世話係を命じられ、同類の登場にホッとしていたら、現代絵画の天才だったな展開から始まるドタバタラブコメといった作品だ。
強みとなる点は、主人公のさくら荘に集った越境者達への嫉妬と憧憬からの立ち回りを根底に描いていることであり、それが受け手にとってそれぞれ重ね合わせやすい。
炎上だけ取って見れば、韓国だとかへの不快感だとかネトウヨだとか、不自然で寒いクソ演出乙といった野次馬的な乗っかりによるところが大きいかもしれない。
しかしながら、何故今回の件が炎上に繋がる苛立ちを招いたかといえば、ステマの是非抜きに出しにされることやつまらない媚びにしか見えない類の演出であったこと。あるいは、それらによって原作や作品を損ねたことが原因である。作品を損ねるということは、受け手にとっての越境者ともいえる作り手によって成されている不作為的所業に対する怒りを招く。なおかつ、時間に余裕があるか、それなりに見る気を持っていないと続かないであろう6話まで視聴を続けていた作品という経験が、6話まで視聴を続けていたクソ演出作品という経験に塗り替えられたのだから腹立たしいのは当然といえよう。ただでさえ越境者達への嫉妬と憧憬を扱う上にオタク系業界となれば殊更だ。更に今回の場合は、原作者の心を折って新刊無期限延期を招く可能性もあるだけにより重たい。
以上が、便乗愉快でない視聴者の怒りの源泉についての一つの解釈だ。
『ふるさと再生 日本の昔ばなし』は気軽に楽しい良い作品だ。
絵コンテ、演出、キャラデ、原画や背景を含めた美術まで一人で担当することもあり、そういう人がローテに入っている点も良い。にわかの私でも楽しいぞ。

・絵コンテ、演出、キャラクターデザインを一人が担当
最近は分業になっている場合も多いが、絵コンテという設計図通りに効果を付けて処理する上で意思も含め統一感を出しやすい。

・一人ないし、二人の少人数による原画
書き手が同じなので全体の絵を統一しやすい。

・絵コンテ・演出の担当者が原画と美術も担当することがある
これはあまりないが、美術は背景部門を統括する役職だったか。画面全体の統一感でこれ以上ない布陣といえよう。

・昔話の安定感と三本立ての親和性
懲らしめられましたとさ、幸せに暮らしましたとさ、仲良く暮らしましたとさといった落ちは、万人が共感出来よう。なおかつ、一つ一つが語りの調子で冗長性を配した尺になっている。

・各話毎の担当者による異なった様式
話こそ昔話を基にしているが、三本のキャラデ・背景・彩色の全てが異なっている。そのため、それぞれを担当する作家による個性を見比べるのも一興。

・語りの調子
かつての紙芝居屋さん、あるいは映画館の活弁、もっと身近な祖父さん祖母さんの話。身近ながらも長らく失われつつあった文化の再興。
上げるの忘れてた。

『氷菓』
最初こそ、里志の摩耶花の気持ちを玩ぶ様に引いてしまったが、何のことはない折木の千反田へのそれと同様で、リア充臭を押さえるためのポーズであったというわけだ。
評価を意識させるタイトルではあるが、人が死なずにそれなりに謎やらしきものを解いて満足するってのは悪くなかった。しかしながら、生き死に程分かりやすくて深いものもない訳だから、したりといった具合に謎を解いても大したことはないという構造上の問題が気にならない訳でもない。その辺をキャラの可愛さだとかの押しで押し込むのは流石といった作りだった。
何気ない日常の事件ぎりぎりの謎を解いて見せつつ、それを青春の一時から将来へと匂わせる落とし方は、如何せん作品の終末点であろう恋の話やその後の実態の話になってくるので、完全には決着させず先送りにせざるを得ないのが残念でもあり程よくもあった。
次があるなら、OPは前期の系統のリズムでお願いします。

『人類は衰退しました』
何だかんだとシニカルに衰退した人類代表として、今の人類である妖精さんと戯れる「わたし」の様は独特の世界観を描いていた。ただ、途中から前日譚に変わる構成は、妖精さんの不思議な力の印象からか、現在進行形の時系列における仕掛けなのかと勘違いしてしまった。まとめると、仕掛けも上々で吸引力はあるが、我は心奪われず。

『もやしもんリターンズ』
酒店の回想だとか、教授の怪しい人脈だとか、新要素の披露はあったものの、長谷川さんが遠回りして研究者の道に帰ってくるまでのお話でしたとまとめられるだろう。菌劇場が相変わらず愛らしくて良かった。


『機動戦士ガンダムAGE』
母親を殺されて、好きになった女の子と闘わされて死なせてしまった罪悪感が駄目押しになってファビョった初代主人公。対する敵さんは火星移住の失敗と死病に冒されたことから、戦争による人類選別を行い新人類による理想の地球を夢見るシムアース脳に冒される。
この二人が、二大勢力の頭目と分かってからのファビョり合い宇宙は、物語の支離滅裂さもあって地獄絵図と相成った。
二代目主人公は、母方の祖父を名前で呼び捨てにするわ、30過ぎて愚連隊の頭目に納まってナルシストを気取る糞野郎。対する敵さんの宇宙艦隊総司令官は、作品の両親ともいえる存在であったが最後は青鬼になることもなくトチ狂って死ぬとういう、シャアとガルマを足して割った後にビーチャとモンドを掛け合わせたようなつまらない支離滅裂なナルシストであった。
三代目主人公は、戦争兵器として初代に育てられた可愛そうな子供。果ては、敵に拘束された結果の敵地視察で、持ち前のお涙スイッチが入って、戦いながら戦争を止める方法を見つけようと説得して敵を逃がす始末。
歴代の脇を固めるキャラの中にも悪くはない奴は居たが、皆都合により支離滅裂な最後を強いられた。
まとめると、思想や性格に難はあるが力ある初代指導者達、初代の構築した基盤でナルシストの性質を満足させる二代目達、巻き込まれて辟易しながらずれているけど精一杯頑張る三代目達、彼らを中心に多くの名も無き人々の営みは忘れ去られた激動の100年を描いた。それが『機動戦士ガンダムAGE』だ。
三世代掛けて描いたものは、旧作の劣化したなぞりでしかなかった。それも安易に人々が和解するだとか、ガンダム記念館に初代主人公の銅像が建ってありがたがるという悪夢。この作品の強みであったであろう要素は、主人公の息子が主人公としても次世代を担うということであろうか。結局は、物語の整合性が駄目駄目なこともあって、活躍したキャラはいい歳になれば退場するなり引退するなりした方が晩節を汚すことないという作品論や生き方における美学を鑑みる結果となった。
つまり、この作品は日本のAGEを斜に構えて描いた作品だったのだよ!!
ナンダッテー。あるいは、サンライズのAGEを描いたともいえるかもしれない。
冗談はさておき、結果として無意味という意味を提示することになったというのがこの作品の感想だ。
こういう作品を作ることを強いられてしまう現状に対し、思うところが無い筈も無かろうて、苦しい一年間をお疲れ様でした。

『アクセル・ワールド』
作為性を強く意識させられる作品ではあったが、要するに格ゲーなわけだから、気合でダメージやらゲージやらが左右されるように見えるというよりは、されてしまっていた演出には疑問を感じた。だって、ある時は初代ストⅡ、ある時は最近のコンボゲーでは、ゲームになってない感を受けますわな。まあ、最後の最後も結局ヒロインが強すぎるがゆえの綻びともいえる展開で、やっと覚醒かと思ったら上には上が身近にいるってのは、肩透かしもいいところで微妙な感じがした。もっとこう、販促作品のようにしっかりと作中のゲームを軸にするという手もあったか。勢いで作ると続編で矛盾して苦労するのは定番であろうにね。

『はぐれ勇者の鬼畜美学』
公式HPの下着フィッティングミニゲームの如くあざと過ぎるサービス、それをしれっとやって抜ける強くて斜に構えた格好良い主人公って感じで、異世界で勇者になった後だけあって負ける気皆無で終始茶番の様相を呈していた。どこの世界に公衆の面前でおっぱい触って許される奴がいるんだか、シチュエーションで見せるわけでもなく、変な光の魔法でガードするしで残念な感じでした。そう、わしはおっぱいが見られんから怒ってるんやない。エロく見せんから怒ってるんや。とでもいっておこうか。はあ、おっぱい。

『TARI TARI』
場当たり的ではあるが精一杯対処する様は一生懸命ではあるのだが、事の起こりから結果までの間にある感情の機微が抜け落ちていたような印象から作為性を強く感じた。結末に関しても悪い落ちではないし、約束されていた強制ハッピーエンドによる青春群像といったところなのだろうが、作為性が足り過ぎているゆえに何か足りない印象に繋がった。何というか、お母さんと一緒に作った曲の非凡さとかも一度作為性が気になりだすと気に障ってしまったね。そこまで神の手が働かないと青春にならないとは思えない。

『遊戯王ZEXAL』
結局の所、アニメスタッフには、新規カードのデザインについての決裁権はなく、他の部分を掌握するしかないのだが、キャラの出し方を雑にやってしまった感があって、世界の危機に向き合う戦いにおいて足を引っ張っていた。勿論、何か真面目そうな雰囲気にしておきながら、強カードや下位互換カードがそれをぶち壊す作風を変えることも出来ていなかった。ただ、アストラルの存在のおかげでかろうじて踏ん張ったかなとしておこう。

『ゆるめいつ3でぃPLUS』
楽しいやり取りではあるのだが、受験生としての現実に対し解決にならないものばかりで、最後には夢だったら良いのになと。何段もの夢落ちを持ってくるのが作品の雰囲気を象徴していたと思う。テンポも良くてミニ枠で気楽に見られる。駄目じゃないわけないじゃない。

『超訳百人一首 うた恋い。』
百人一首の解説本に載ってそうな内容に人物略歴を付け加えたものに、現代的かつトレンディードラマ思考で解釈しかのような作風であった。勿論、定家と頼綱の生真面目に馬鹿馬鹿しいことを繰り広げるコントだとかも面白くあった。詰まるところ、日本においてはティーン向け作品を含めて多くの作品がトレンディードラマのようなものかその亜種で留まっているのに対し、逆にこの作品は古典にそうした現代的な好みを加えたことで時代を超えて通ずる人の心の在り様とそれを詠んだ歌をちょっと見ただけで味わい深くなったつもりにさせてくれる学習漫画的作品に仕上げていた。

『だから僕は、Hができない。』
糞茶番、あるいは強制壁殴りエンドともいうべき想定通りの落ちではあったが、シリアス面をぶち壊すエロ煩悩力を盛り込んだやり取りで、楽しくやってそうな演者の雰囲気が出ていた。深刻そうなふりして、結局は変態だけど何だかウハウハってことで、それをどうこうってのは野暮だ。地上波では光と影をまとっているが、その有無以前にどうにもHに感じない画面になっていた点が最後まで気になった。小さいおっぱいも大きいおっぱいもおケツ様も太股神も、脳天にずっしり来る質感が欲しかったね。EDは割と良かったけど、本編が大事だよね。

『境界線上のホライゾン2』
何やかんやで、惚れた女の為に世界を敵に回しても構わない体でぶつかって、支えてくれる仲間がいて、それぞれの陣営に色々あってと相変わらず全部把握は出来ていないが、表面的に見てスカッとする話になっている点と、おっぱいと尻やら太股の質感がよろしゅうございました。なぜだか全編裸で通していた主人公も、流石に今後の引きとなる最後だけは服を着て真面目にまとめた体になっていたあたりも長い長い仕掛けで感心した。まあ、セックス云々の小学生的言葉遊びは、家人の前で見るには堪えぬ。

『カンピオーネ!~まつろわぬ神々と神殺しの魔王~』
受け手に能動性のあるゲームから能動性を廃したかのような急ぎ早な展開だった。何かこう、背後の資本関係とか関係者の保険掛けとかが、厳しそうなスケジューリングと一緒に透けて見えるかのような、文字通り小金色した小難しい作りに見えてその実は雑という感じ。ヒロインを一通り出す為に話を進めることばかりに終始していたが、要所では〆に立木ナレを入れるという、二話からずっと思っていたが、もういっそ主人公の祖父さんで出すとか、小難しそうな設定を全部力技で持っていくように毎回OPの前にナレーション入れときゃ、もっと清々しい印象になったと思うね。何だかんだと設定を並べたところで、女の子とチュッチュするための装置以上の何かにはなっていないのだから、そこはゴリ押しだ。

『ココロコネクト』
こんなに生の感情むき出しに他人と接していたら疲れるわってやり取りを異能者の企てでやらされる中で、互いの心の繋がりを感じるというのがココロコネクトってことだったのだろうか。学生時代の繋がりってのは、振り返って感じるものもあるわけで、それを知ってか知らでか中学生日記的な剥き出しな話は、演者が上手いと逆に引くってのは新しい発見だった。依存一歩手前の危うさか、別にそこまでして繋がったこともなければ繋がりたいとも感じない話から来る嫌味というか雑味が際立つってことですな。

『この中に1人、妹がいる!』
どうせ妹なんて居なくて、延々と引っ張る落ちだろう。そんな風に考えていた時期が俺にもありました。想像以上に無茶苦茶な状況を極めて理性的かつ現実的に理詰めで乗り切ろうとする主人公が、迫られてはヒロイン以上に狼狽する姿も含め、好感が持てた。それが、全ての印象を悪くないものにしていたといえるだろうか。それにしてもこの主人公、モテモテであるが、御曹司ゆえに嫌味ともいえない生臭さがある。学び舎で嫁探しはどうかと思うが、意外とどうして設定を上手くまとめていたね。まあ、妹と言ったが、あれは嘘だ。それでも一向に構わない気楽な作風が良かったね。

『戦国コレクション』
キャラ絵と設定、それだけを基にお話を組み立てる。しかも、同じ絵柄でパロも含めて色々なジャンルで毎回違った作風、かつ同じタイトルとしての統一性も保つ。よもやこれ程のことが2クール通して綺麗に完遂されるとは思わなかっただけに、かなり衝撃的だった。恐らく、当分お目にかかることはないであろう作風であり、それがキャラ絵と設定から起こすという、ある意味での想像力を喚起させる創造性から生まれようとは……。原作付きでゴチャゴチャと破綻している場合ではないですぞ。2010年代は前半から当りが多いわ。

『DOG DAYS´』
今回は初めから深刻さ皆無、というよりは休みを利用した短期滞在である以上、必ず生じる別れと郷愁が約束されていることから、のびのびと茶番を楽しむ作りになっていた。全力で遊んで、帰る時と思い返す時には少し寂しい。そう、異世界と銘打っているが、割と気軽に行き来出来る田舎に行った前後って感じですな。気楽に見れて良かった。それにしても、リスの尻尾可愛過ぎたわ。

『織田信奈の野望』
歴史ゲームに詳しいだけで、人の気持ちを思いやるというよりは、自分の道徳観からして不愉快にならないようにしようとする主人公の独善性。それを嗜める正ヒロインの蝮のじいさんにさえも差し出がましい態度を戒める事件も起きずに終わってしまったか。まあ、それもこれもiphoneのアプリのおかげということにしておこう。矢でも鉄砲でも大丈夫な訳だしね。そう考えないと、命の取り合いをする戦国での本気さの欠如が気になって仕方がない。

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