『学戦都市アスタリスク 2nd Season』
潜在能力最強主人公と集まるナオンも強い。万能感だけが増幅していく作品で、らしさや現実味を感じられるキャラがメインを張ることはついぞなかった。そういう客観視のないシリーズってことなのだろうね。

『僕のヒーローアカデミア』
迂闊で思慮不足な展開が多かった。暴力で秩序を崩壊させようとする輩を崩壊させる暴力が欲しいと夢想するおっさんには感情移入が難しい作品でしたな。

『くまみこ』
原作がアニメになる上で一番の違いは、動くことでもなく、音が入ることだろう。この作品の場合は、原作通りであっても際どい内容の所に演者の力が入った演技が酷い印象を後押ししてしまった。言葉にして発すると酷いけど、文字なら声が連動していないからそこまで酷くない。そういう表現ってのが原作ものには時々あるからアニメ化する際に上流工程の人間や現場で操縦しないといけなかったんじゃないかな。まあ、OPが酷いと思った時点でその辺ヤバそうな予感はしていた。

『うしおととら 3クール目』
絶望感から反転して結束と希望に繋がる展開が多かったが、何か今一つ来るものがなかった。盛り上がりに腹一杯だったのかもね。

『ばくおん!!』
エロありパロありで、ちょいちょいバイクの薀蓄を挟みつつ緩く見られる。EDのようなワイワイした感じで青春が表現出来ていたと思う。何故だか分からないけど盛り上がれる。そういう感じ。

『聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ』
さすらいの剣士って自分で言っちゃう台詞のセンスは世間知らずの王子から来る計算済で、強がる割に終始ヒロイン役になっていた主人公とそれを支える周りの面々含め、思った以上にしっかりと物語や設定に組み合わさっていた。

『ハンドレッド』
異能力で俺強い系主人公が、次々に現れるヒロインと敵を軽く蹴散らしていくの枠を脱することはついぞなかった。スカッともしないから、一般道が大渋滞って感じかな。

『ジョーカー・ゲーム』
第1話の軍人が主人公かと思ったが、D機関と暗躍するスパイという概念そのものが主人公だった。沢山スパイが居て各話担当なのに、死亡したミヨシ以外のキャラが演者は印象に残るのにキャラと一致して頭に残らない。ある意味、D機関での理想のスパイを体現していたといえるかな。しっかりした演者達が雰囲気で軽く見せるアクションの少ないスパイものとしてアニメ史に刻めたんじゃないかな。

『あんハピ』
笑えない程度の不幸さと裏腹に集められた女の子達のワイワイした学園生活がこれからも続いていくって感じで終わってた。永遠に学生だったらそれもありなのかもね。

『坂本ですが?』
モブ顔の久保田親子のヒロイン力の高さやら色々あったけど、想像通りの出落ち作品だったなと。どなりが抜群に良かったね。

『12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~』
どいつもこいつも12歳とは思えん格好良さでドキドキしたわ。安定した作画が用意出来なかったのは残念だけど、2期があるってのは良いね。

『はいふり』
色々詰め込み過ぎた割に土台が脆くて崩壊した感じ。学園ものとしても、お仕事ものとしても中途半端なのにバイオハザードやら百合やらで明らかに過積載。軍艦などの軍事面で作り込みをしっかりすると、海に出たことない人達がカタログスペックの再現だけ頑張った背伸び感だけが強調されて、船員としての魂が抜け落ちていて仏作って魂入れずな印象で興が醒めていった。

『ふらいんぐうぃっち』
社会に重大な影響を与えそうな魔法も存在しそうな世界観なんだけど、ほのぼのとした日常が悪用という発想を全く抱かせない。ネコが可愛くて、魔法があって、田舎暮らしで穏やかな日々が続いていくんだろうなって感じで、事件らしい事件もない終わり方で良かった。穏やかな日々が続いていくことが普通であるのかもしれないが、それってとても貴重で幸せでありがたいことなんだよね。

『三者三葉』
元お嬢様が友情の輪に馴染んでいくことを中心に、あれやこれやの日常が笑顔に溢れていて良かった。

『とんかつDJアゲ太郎』
とんかつ屋に絡んだあれやこれやがDJと同調して機転に繋がる作風の割に、とんかつ定食にある最後の一口に相当するものが欠けていたように思えた。次回予告なしであっさり終わるのとか、余韻があまり残らないのとかその辺。

『ビッグオーダー』
オーダーの存在がどの程度認知された世界なのかはついぞ分からなかったが、エイジが世界を滅ぼしたことが原因で世界を敵に回していても叶えたい願いを叶えようとする意志の力を見せるためだけに用意された設定の域を脱してはいなかった。その割に気弱な面も見せたりなのに女の子が寄ってくる。まあ、可愛いけどメンヘラだからそれは嬉しいかというと微妙なんだけど、意志の力に引かれたようにも見えない。で、義理の妹との爛れた関係やらで家族関係も歪で閉じた感じで居心地が悪い。異能力バトルの部分も物語の部分も中途半端で消化不良だったってことかな。これも、演者の力が入ることで気持ち悪さが増幅される類の問題ではある。
『ハイキュー!! セカンドシーズン』
中継では全く解説がないが、攻めのパターンが色々あって、リスクプレーの意味とかよく分かる感じだった。マネが2人に増えると華があるけど、ベンチ入りは1人だけといった具合で、応援側とチームの両取りが出来る構成で良かった。いよいよ王者との決戦という所で終わりだが、続きは次シーズンということで一安心。

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
やりたかったことは何となく分かったが、やっぱり過去作でノルマ化されていたMS戦は必要だったんだなと。要するに、『ダグラム』程の権謀術数渦巻いた感じがしない若手集団の政治ごっこじゃお話にならないってこった。上の世代から見捨てられて、職人の親父さんは居るけど、音頭を取るような人は居なくて、だけど女性シリーズ構成という革命の姫を迎え新しいガンダムという革命の神輿を担ぐ意志を固めるまでの間に、過労と疲弊で散っていく仲間達との別れもある。つまり、プロジェクトの未来を見据えた大人の責任者不在、業界的には若い世代の中の年長者が気張らなければならない辛さ、似非職人気質に対する在りし日の任侠的結び付きへの憧れと、そういう現場のメタだったんだね。富野さんの場合はそこで所詮玩具のプロモだけど、見てくれる子供達へ本物を提供したいという気概で作っていたけど、この現場にはそれもなくガンダムの未来への展望もなかったんだろうね。それで現場が息切れして行くのに合わせて、物語も息切れして行った印象を受けた訳か。ちょっと残念な感じがするね。オリジナル作品だと重要な立場の人間や現場の空気が大なり小なり反映されるもんだね。

『金田一少年の事件簿R 新シリーズ』
OPの曲の不釣合いや高遠が仲間かのような演出、トリックのガバガバさと粗い部分は目立つものの、何だかんだで見られるのは決め台詞を出す時間や何よりも察しが良過ぎる金田一君が居るからこそでしょう。察しが悪いと、トリックや動機に繋がるやるせなさが無理筋だった時にテンポが悪くなって見るに堪えないことになるし、その後の茶番の説教が死んじゃうからね。時々アニメ化するRシリーズの構成も良い感じに小慣れて来た感があるので次のシリーズにも期待したいね。

『ヘヴィーオブジェクト』
基本的にガバガバなんだけど、軍法会議確定の命令よりも人命を重視する行動基準と奇跡の勝利が噛み合ってテンポよく進むことで上手くまとまっていたと思う。短編綴りの戦争やら紛争をそんな感じで軽くテンポよく進めてしまう設定やら世界感に挑戦するかのようなメタ的な最終編と終わり方も綺麗にまとまっていて良かった。重厚なSFって感じは全くないが、娯楽に必要な軽さと適度な重さでアニメの強みを活かそうという意思は感じられた。

『うたわれるもの 偽りの仮面』
キャラ紹介的に緩い日常で進む中、戦争で厳しい国の現状と向き合っていく。全体的に誰も死なない茶番感に満ち溢れていたが、それもこれも偽りの仮面に込められた意味が分かる〆方のためだったんだなと。ゲーム原作ゆえにゲームの発売スケジュールに引きずられるだろうが、続編が見たいと強く思わせる〆方だった。

『ブレイブビーツ』
ブレイキン達オドリーと響達人間とのダンスのリズムを通じた絆の力がテーマだったのだろう。ダンスである必要性は薄いが、音と動きの組み合わせの魅力は太古の祭より続く伝統として理解出来るのでありだろう。敵役のミンクとタンクが物語の終点において重要な役割を担うことで持て余さなかったのも良い。2クールゆえにダンスが本当にヘタクソという設定は出せなかったのだろうが、それでもダンスバトルアニメや肉感的な体の魅力が表現できていたので良し。

『僕だけがいない街』
演者の問題もあるが、何よりは主人公の察しの悪さに起因する間延びに尽きる。お前漫画家でタイムリープで何でそんなに馬鹿なんだと。僕だけがいないで結構、お前は馬鹿で間抜け過ぎた。

『プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ』
肝心のストライドがそんなに面白くないと思ってしまった。練習風景も陸上に準拠するような地味ながらも積み重ねたって感じじゃなくて、才能で突破したって感じが今一乗り切れなかった。

『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』
部活の関係者を中心にちょっとした推理要素と人情で流していく感じで、器用貧乏な印象のまま終わってしまった。

『無彩限のファントム・ワールド』
恋仲が進むでもなく、世界の危機のような強大な敵が現れるでもなく、内輪受けでファントム退治のチームの茶番のまま終わってしまった感じ。異能があって中二なのに何ら深く踏み込むでもなく浅くそれっぽい属性だけ集めて画面を賑やかにしても、物語の演出には何ら寄与しないことがよく分かった。エロを舐めるな。

『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』
もうベタなロボアニメは作れないんだなという黄昏の回だけは面白かった。他は、目的が不明のまま国家を危機に陥らせようとする輩が犯罪者予備軍を犯罪者にして胸糞悪い事件ばかり起こすので辟易した。要するに設定連ねた所で、所詮パチの素材止まりと。

『おじさんとマシュマロ』
マシュマロ大好きなオジサンの可愛らしさとそれが大好きな女の子との噛み合わなさだけで引っ張った。ミニ枠の間延びのなさが生きたね。

『だがしかし』
毎回駄菓子を紹介しながら小ネタを挟むだけで、ベタでながら見するには丁度良いんだけど、仰々しい割に笑いはないので垢抜けない印象のまま終わった。

『紅殻のパンドラ』
真面目な大人のオッサンがふざけた少女の全身義体とロボに負けるってのは日本らしいんだけど、小馬鹿にしていて現実味には欠ける。でも、同程度の力なら意志が強くて正しい側が勝つ方が気持ち良いし、そういう作風でやってきた歴史があるからその歴史の延長のSFでもそうあるのが当然ではあるね。女の子は最強なのです。ましてやその友情ともなれば、言うまでもない。

『昭和元禄落語心中』
ベテラン陣の技で作り出される情念。与太郎の入門に始まり、助六との出会いから別れまでの回想を中心とした物語は、再び与太郎へと引継がれる所で幕間となる。2つの過去と現在を中心に師匠から弟子、親から子へと受け継がれていく縁の物語って感じかな。第二幕も楽しみだね。

『ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション』
SORO役に玄田さんを持ってきたことが全て。他はもっともらしいけど、ちゃちな物語でしかなかった。SOROアバターやNPCで出てきて欲しいとか出るんかなと思って興味を持ってゲームに導入させる魅力はあったんじゃないかな。

『ディメンションW』
OP詐欺、これに尽きる。折角の2000GTもロボ子他魅力的な要素も活かされることなく終わった。何よりは、最愛の妻とを亡くして過去に生きる主人公と、妻の義体となる筈だった体のロボなのに心のあるヒロインの関係を邪険に扱い過ぎに感じる主人公の演出で台無しにしてしまっては、最終回でデレても遅いわな。

『霊剣山 星屑たちの宴』
中華チックな要素もあるんだけど用語とか世界観が半端で、終始パチ物みたいな感じで作品全体から海賊版な雰囲気が漂っていた。。ただ、端々から中国の価値観みたいなものが垣間見えて、勉強になったけど相容れないなって思った。

『おしえて!ギャル子ちゃん』
出落ちとオッパイと友情の偉大さ。ミニ枠なので特化していて良かったと思う。

『石膏ボーイズ』
基本は石膏が動くって出落ちなんだけど、主人公の行動が可愛くてそれを落ちに持って来るってのは上手いなと思った。

『最弱無敗の神装機竜《バハムート》』
設定とか世界観から生み出されるテンプレな雰囲気が正に最弱といった感じで、終始都合の良い展開のために全てのコマが配置されているのに動かし方が雑な感じで作為性が際立った。それは郊外の奥地みたいな場所の屋根伝いに猫を追いかけるという初回のガバガバさから危惧していた通りだった。唯一、主人公の女装が女装と見破られない点については演者の力で実際一番可愛い演技をしていたので成立していて上手いなと思った。

『赤髪の白雪姫 2ndシーズン』
何か、海流がどうでとかのとこだけ浮いてて変なオリジナル入れたのかなと思ったけど、そこ以外は二人を取り巻く周りの面々も含めた関係が進展する色々なやり取りで楽しく見られた。これは是非とも完結まで見たいですな。

『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編』
一度〆られたとはいえ、ゾルザルとかいうやられ役が終始はしゃいだままで、これから倒されてスッキリするって流れの前に終わっちゃって残念な感じ。結局、物語の落とし所の片鱗すら見えていないので、厳しい展開を用意しても間延びでしかないかな。そういうことをしていると完結までアニメ化は無理ちゃうかな。

『蒼の彼方のフォーリズム』
結局、競技の面白さや綾の部分が分からなかったので、テンプレな感じしかしなかったけど、うどんが美味そうだったので良いんちゃうかな。

『この素晴らしい世界に祝福を!』
最初の街という拠点で全てが完結していたのが良かったと思う。途中さらっと設定やら増えたキャラの説明を飛ばしていて1話見逃したかと思ったけど、10話枠とキャラを一通り出しておきたい思惑による省略だったんだなと。画面が明るめなのも良かったし、思惑通り2期も決定して良かったね。
『Go!プリンセスプリキュア』
シリーズ定番の中盤の盛り上がりに関しては、新戦士が敵からの加入だったので十分だったが、その後の盛り上がりという意味では再生怪人と悪の波動に汚染された妖精には荷が勝ち過ぎた。夢に向かって頑張る4人は上手く見せられておりよかった。しかしながら、全体的に雰囲気は豪華だけど、玩具の安っぽさもあってプリンセスという感じではなかった。無論、プリンセスは血統や婚姻によってなるものであるから、庶民が背伸びしていた状況と周辺展開が噛み合ってしまっていたともいえる。さらっとやったけど、年数の経過を思わせるラストは長期シリーズであえて避けてきた面もあるだけに衝撃的だった。
まあ、買わないオッサン的にはキャラが可愛かったから良いでしょ。
『すべてがFになる』
ミステリな割に解決しても何の感慨もなかった。天才を理解出来るのは天才だけってことなのかな。違うか、たぶんミステリの形を借りて別の何かを見せる作品だったのにそれが見せられてなかったのかもね。まあ、加瀬さんの穏やかながらも内に秘めた感情の演技が気持ち良かったから良しとしとこ。

『ヤング ブラック・ジャック』
学生運動の時分に大学生であった間が医者とBJの間を男女問わずに助手役がヒロインって感じで描かれていた。学生運動の傲慢さやベトナム戦争での悲惨さ、高度な医療による延命やQOL向上による難しさ、命を救うことへの熱意とやるせなさ。そういう濃密な経験を通してBJに至るまでが随所に回想風のナレーションでまとめてあって楽しめた。

『Lance N’ Masques』
息子が強いとか力に目覚めるとか選ばれるとか、父親が強いとか偉大だと尤もらしくはあるね。白姫が擬人化するのは妄想なのか現実なのかよく分からんかったが、一番可愛かったと思うから良いかな。

『ハッカドール THE あにめ~しょん』
所々パロディを織り交ぜつつ、何だか憎めないお馬鹿なハッカドール達のドタバタが楽しい。尺が丁度良い長さだったからこそかな。

『進撃!巨人中学校』
本編の過剰な表現が全部ギャグに収束していくので、途中で脱落した本編より楽しめた。こりゃ良いスピンオフやな。

『スタミュ』
落ちこぼれからの成功物語含め、キャラクターとの関係性やら設定をミュージカルを気持ちよく重ねてきてチームとしてやりきったね。

『ワンパンマン』
可及的速やかに現場へ急行するのに一般人とニケツしたり、隕石で街が半壊した後に隕石を超能力で操作したりと、わざわざ原作の既刊分を確認してきたが、そんな要素なかったしいらんかったと思うわ。あくまで主人公が必ず勝つというヒーロー王道に対して主人公が強過ぎることでヒーロー像に迫りつつギャグに落とし込むってのが良さだと思うので、作画が話題になったかもしれないけど、演出的にはそこはオマケだと思う。労力の割に演出として微妙な仕上がりでガバってたなって印象が最後まで拭えなかった。勿体無いね。

『落第騎士の英雄譚』
アニメ化されるラノベらしい寄せ集め、主人公が必勝。だけど、どう見せるのかという演出の意味でOP同様に色で見せる演出含め随所で光ったね。全勝者限定の勝ち抜けって設定がガバだけど、補って余りある演出の妙が良かった。ヒロインのおかげで勝つって少女漫画的な方向ではなく、鍛え上げた肉体と精神で勝つ王道少年漫画方向で〆てあって、あのOPを作った時点からぶれずに貫き通すつもりだったんだろうね。そういうのが作品の内容と噛み合って居たのも良かったんじゃないかな。

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』
死体キチを出すのに操作パートのバンクはいらんかったね。折角作ったからか〆に持ってきていたけど、最終回の演出が出来るのなら初めから不要だったでしょ。ガバでしたね。

『対魔導学園35試験小隊』
随所に低予算とスケジュールの圧迫を感じさせたものの、足早に色んな属性を持ったヒロインを勢ぞろいさせたのは正解だったと思う。これは原作の設定のせいなんだろうけど、女児が生まれると必ず世界を滅ぼす力を持つ家計でそれが主人公の「妹」ってのは何でじゃと。なぜ作ったし。それさえ真っ当ならもう少しましな印象で終えられたのにね。

『学戦都市アスタリスク』
演者含めて正統派主人公属性を持ったオッサンの人気が出るのは妥当だろう。主人公や周りのキャラ含め行動原理が異能者として何かを打破しようという気概を感じられなかった。演出もそんな感じ。タッグ戦で相手が吸血して回復する場面でバリアもないのにオッサンが消耗して動けない描写もないのにぼーっとしていたのは最高に酷い演出やったね。噛ませにしてもどう負けるかって部分で演出はあるでしょ。まあ、オッサンみたいな実力があるのに神器に選ばれていないから活躍出来ないような脇役を活かせる作品なら、そういう所を整えるまでもなく整っているはずなので、その程度の作品ってことなんでしょうな。2期とか開き直って作らんと1期で焦土になった後だときつそうやね。

『Dance with Devils』
吸血鬼と悪魔にエクソシスト、耽美な雰囲気を漂わせつつ状況に合わせた歌劇もあって綺麗な終わり方だった。流石やね。

『新妹魔王の契約者BURST』
シリアスとかバトルとか脱げんからいらんね。まさかそう思わせるとは思わんかったね。エロ方向の演出が頑張っていたってことなんだろうけど、シリアスとかバトルが取って付けとか寒いから本来的に不要な作品と思わせるのはちと勿体無いね。

『蒼穹のファフナー EXODUS 第2クール』
テレビシリーズ以外の分をちゃんと見ていないから正直設定を把握しきれていない。結局の所、ミールを必要とする島と新国連のフェストゥムとの共存を拒み同胞殺しも辞さない非道なる秩序からの脱出がテーマだったのかな。
まあ、どんなに絶望的な状況でも生き残る溝口さんがタンクトッパー界最強を示したから良しとしとくか。

『ご注文はうさぎですか??』
特に何かあるって訳でもないんだけど、周りのオッサンと同じようにワチャワチャしているのをそっと見守る感じで楽しめたから良いかな。ティッピーがどんどん可愛らしいおじいさんの演技になっていったのも楽しかったね。

『温泉幼精ハコネちゃん』
ハコネちゃんが居る奇妙な日々が日常になって、失ってまた戻ってくるまで3分ミニアニメで綺麗にまとめてあって良かった。
『Classroom☆Crisis』
SF設定とか凝っている体なんだけど、事件が物語の都合のために起きていると作為性を感じてしまったら駄目だと思う。こじゃれた体でUNKOWNのスペルミスはないよ。作成者不明のファイル名を見てうんことかふざけたことしてと言った家の母親じゃねーんだからさ。

『六花の勇者』
謎解き要素を引っ張り過ぎて間延びしていた。10話で良かったんじゃないかな。地上最強を連呼する行為は鬱陶しいけど、主人公にちゃんと鬱陶しくない演者と演技を用意していた所は良かったと思う。

『ミス・モノクローム -The Animation- 2』
冗談を真に受ける敏腕プロデューサーを中心に嘘から出た真な展開が短編でテンポよく進む。コンビニや立ち寄った先で次々面子が揃う行き当たりばったりで無軌道なのも面白い。そのまま3期に続くようなのでライブでどんな波乱があったりなかったりするのか楽しみだ。

『うーさーのその日暮らし 無幻編』
棺桶会話回とか、漫画妄想回とか、掛け合いと短編の相性が良い作品だったと思う。最終回だけ唐突でも、まあ短編なら大体許せるね。

『わかば*ガール』
世間知らずのお嬢様が普通の友達に受け入れられて、色々あって友情落ちが短編に合ってて良かった。気軽に見て楽しい短編って時間対効果が高くて好き。

『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』
現代科学VS中世ファンタジーって感じの戦争もあり、ファンタジー世界のライフハック要素もあり、政治やら諜報部やら特殊作戦部隊やらもちゃんと盛り込んできた辺りは丁寧だなと思った。でも、ゲート消滅以外に綺麗で納得出来る落ちがなさそうな辺りが設定の限界っぽいから2期とかどうなるんやろね。

『赤髪の白雪姫』
赤髪の白雪が美しく高潔で自立したヒロインでありながら、どこか危うい所に王子が惹かれ補う。王子が絡むから事件が壮大になるんだけど、バカップルで収拾を付けるので緊張感がない辺りはアニメ化される少女漫画だなって感じだった。

『実は私は』
小恥ずかしいって言葉がよく似合う作品だったと思う。他人の色恋沙汰ってのはどこかそんな感じがするし、それをラブコメに上手くまとめていたと思う。

『それが声優!』
現場慣れしていない新人や子役でキャリアのある役を若手がきっちり演じる辺りが良かったと思う。若手もベテランの本人役も立場に応じて言うべきことを言ってくれる配置なのも良かったと思う。

『モンスター娘のいる日常』
アミニズム極まれり、異種族のモンスター娘がてんこ盛りで女体であるなら何でも良いってことが作品の良さなのだろうけど、主人公が誠実さと欲求の狭間で揺れ動く青年だったからギリギリで物語の調和を保っていたと思った。

『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 2wei Herz!』
ロリータパワーは偉大なのだ。シリアス展開も少女達の友情で締めくくるから唐突な感じもないし良かったと思う。やはり塗りが良いと画面が華やぐよね。

『血界戦線』
OPとEDへの入りが洒落てて、テンポよく見られるのが良かった。まあ、最終話については予想通り間延びした印象だった。流石にクラシックをフルで使った舞台みたいな演出は、それまでのテンポよく流していく作風に相反してて無駄な感じがしたわ。流していくんだけどちゃんと画面で説明しているのがこの作品の良い所だったと思う。

『アルスラーン戦記』
一騎当千のシミュレーションゲームの元ネタみたいな感があるから無双するのには目を瞑るとしても、地上の大軍の音響のしょぼさがどうしても気になる。それ以外にも、迂闊さや絶体絶命の展開で妙に間延びするのも止めて欲しかった。素地は良さそうなのでそういう所を整えてくれるとぐっと引き締まった作品になったと思う。

『ベイビーステップ 第2シリーズ 』
プロが見えてくることで、試合の駆け引きやプレーの上手さへの言及が増えてきて、未経験者でもどの辺がテニスのプレーの綾なのか分かってより興味深く見られた。まあ、実際の試合はもっと球が速くてそんなの意識して見られる感じはしないけど、細かいプレーを点で時間弄って見せられるのが映像作品の良さなので、これで良いと思う。

『俺物語!!』
豪快だけどちょっと遠慮しちゃう主人公。そんな男が惚れる男が少女漫画の世界に投げ込まれて、好きで好きで堪らないってのが節々に散りばめてあって、見ていて気持ちが良かった。

『食戟のソーマ』
やっぱ、食べ物を粗末にする描写をギャグにしているのがどこまでいっても足を引っ張るね。個別に良さそうな展開散りばめても、落ちにそういうの持ってくると何か受け入れがたいわ。料理経験に乏しい者からすれば、下手に自己流でやっちゃって食材を無駄にするかもって億劫さがあるから、そういうわざと不味く作るってのをギャグ扱いでやっておいて、一流料理人養成学校の頂点を目指すとか許せんね。

『境界のRINNE』
淡白で鈍感なヒロインなのにきっちりラブコメに仕上げてくる辺りが上手かったと思う。ナレーションの使い方とか好きでした。まさかのCパートで2期決定のお知らせも嬉しいもんだね。

『オーバーロード』
主人公が不死王LV99って感じの悪役のキャラメイクだけあって、ロールプレイとしては悪役然とした行動が多い。分類するとすればダークヒーロー系になるだろうか。放り出された世界がLV40位のキャラがはしゃいでいるから適当に課金アイテムで成敗されたり、ネットゲーム世界の常識で別のファンタジー世界をハックするって感じで面白かった。ロールプレイだけど、根っこの価値観が日本人だから安心して雑魚敵相手の無双を見守れるってのも良かったね。

『旦那が何を言っているかわからない件 2スレ目』
フィクション特有の末永くお幸せにって感じが良かったね。微妙にジャイアンぽいかなと思ったキャラがたてかべさんの遺作ということになるとはな。

『レーカン!』
霊という見えないものが見えるけど、絆のように見えないものもある。そういう作りなんだろうけど、そう考えると山田にスマフォを投げつけるカットを何回もやる演出的意図はないね。結局はそういう雑な部分に目が行く。それ以外は、ほんわかしてて良かったと思う。

『Fate/stay night Unlimited Blade Works 2ndシーズン』
自分を常に闘いと苦しみの中に置く歪な英雄願望と歪な願望器でしかない聖杯を巡る争い。格好つけたい男の子の願望を叶える聖杯のようなルートだったなと。

『終わりのセラフ 第1クール 』
人間と吸血鬼の両陣営との折り合いの付け方に何ら踏み込む前に終わっちゃって何だかなって感じ。気軽な命懸けでも良いけど、懸けたからには真剣に生き抜いているように作って欲しかったね。

『ハロー!!きんいろモザイク』
高校生なんだけど、基本小学3,4年生のようなわきゃわきゃしたやり取りが楽しそうで良かったね。

『ハイスクールD×D BorN』
番宣で使ってたお寒いおっぱいドラゴンの歌みたいな奴を最終回のEDに持ってきて、基本的に内輪受けなんだけど匙加減間違えてたってのが象徴的だったと思う。だって、話の中身なんて卑劣な敵に対しおっぱいでパワーアップしてワンパンとその亜種なんだから、他の細部を大事にしないと駄目でしょ。

『SHOW BY ROCK!!』
俺の中での1流アニメスタジオは4クール以上の子供向けやゴールデン枠で面白い作品を作ったことがあるなんだけど、ボンズもオサレ気取ってないでそういう作品やれよと思っていた所。そこにサンリオの大友向け作品が来た。逆方向からの接触ではあったが、この出会いが良い作品を作り出した。キャラもCGも可愛いし、作画も崩れない上何でもあり、良い流れやね。

『響け!ユーフォニアム』
部活に打ち込むことに注力してあって、演奏や作画含め全国を掲げての文科系部活として良い作品に仕上がっていたと思う。

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 続』
駆け足で進めておいて、どのヒロインを選ぶのか落ちとはね。相手の気持ちが分かっても行動が合わせられないとか建前で上手く乗り切れないことに疎外感のあることに共感する作りだが、その実はヒロインに選ばれる側という矛盾。それを男になりきれない男の娘ポジやら中二病キャラの賑やかしを入れつつ、本音で不器用にぶつかっていく所が1期目は良かった。2期目はそういう賑やかしをカットして対極の建前だけで上手く乗り切っていて本音が出せない葉山君とヒロイン2人を中心に期待される役割に忠実であることとの対比という剥き身が主人公だけの普通の青春ラブコメになっちゃってて、そら君の青春ラブコメは(途中で方向性が)まちがっているって感じで残念だった。

『山田くんと7人の魔女』
入れ替わりものの王道ラブコメって感じなんだろうけど、魔女の異能が7種類も登場すると広がるもんだね。兎にも角にも売れ線の演者の入れ替わりによる性別や人格の違いの演じ分けが見られて楽しかった。

『グリザイアの楽園』
雄二の過去と現在から前期までの内容とが邂逅すると。雄二が性的に倒錯しているが故にお姉さんやらヒロインと女を引き付けてやまない訳ね。まあ、快楽殺人おじさんと決着して終わったのは良かったと思う。楽園というのは雄二君の居る場所だな。

『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編』
テンポが良くなって、それだけで随分と見やすくなった。闘い続きで見応えがあって、時を操るDIOとの闘いは見応えがあって良かった。画面に擬音が貼ってあるだけで随分見応えが増すようになっていて、写植って大事だなと思った。という訳で、4部待っていますよ。

『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEレボリューションズ』
基本的にグループ内でグルーピングする面子を中心に話が進むが、革命というだけあってこれまで以上に持っている印象の型を破った展開と曲に仕上がっていた。一体何曲作曲させるんだろうと焦るが、しれっとこなしてファンからも全く話題にされていない体の主人公には恐れ入ったね。演出もぶっとんでて、観客に向けてビーム所か審査員を消し飛ばす程のMAP兵器をぶちかましてリベンジしてきたグループの登場で〆た。エンドカードで次期に言及してあって、この後どうやって収拾させるのか気になる。

今更ながら


『フューチャーカード バディファイト 』
友情なんだよね。バディや仲間、そしてライバルとの友情。主人公が一度も敗北しないファイト構成にも関わらず、展開や使うカードがそれに合わせてあり、小学生らしい楽しんで勝つが前面に押し出されていた。バディってゲームの特性が活きてたと思う。

『ガンダムビルドファイターズ トライ』
作画頑張っているんだけど、三人一組同時戦闘で勝ち残り方式だとどうしても噛ませにならざるをえない構成で、盛り上がりに欠ける試合が多かった。モビルスーツのデザインやギミックは格好良かったんだけど、何かね。まあ、ワイはギャン子みたいな可愛らしさのあるキャラが登場しただけでも満足やで。
回想と戦闘とが完全分離していた方がテンポが良くなったと思う。過去の名作もそんな感じ。

『ガンダム Gのレコンギスタ』
何がしたかったのか分からないというのが正直な所で、面白くなりそうな感じだけで最後まで引っ張って、終わりかいって感じ。野心やら嫉妬やらの個人的な感情を持った重要人物を背景に政治的な意図が絡んで戦争になるってのが『ガンダム』らしさかな。それがこの作品にはなかった。差別階級がどうとかそんなん日本にないから知らんがなって感じで、根深そうな恨みがなぜか地球に降り立って解決されたみたいな。宇宙中心で地球圏での地位争いってことになるのかな。だから美しい地球の前には争いなんて関係ないと。何だかな。まあ、個別の戦闘は良かったけど、個別の戦闘に意味があまりないのがね。もっと軌道エレベーターやら何やらを絡めた政治闘争込みの戦争を期待したのが間違いだったんだろうな。

『まじっく快斗1412』
青子含め女の子が可愛いってのがバーローとの最大の違いやね。毎回のあれな英語も含め、ちょっと懐かしい感じのする作品で結構好きでした。


『四月は君の嘘』
穿った見方をすれば、愛情を搾取するドキンちゃんが、青鬼のふりして友情と愛情ごっこするってことなんだろう。どいつもこいつも他人の情を搾取して憚らん癖に慮っている良い奴みたいな体なのが鼻持ちならん。
コンクールのバイオリンソロが凄みのために他の楽器の音が聞こえるような演出になるのか。一応、最後の有馬君の演奏の心象風景に繋がるといえなくもないが、ちゃうやろ。
母の死によって与えられたかのような演奏に集中すればするほどに音が聞こえなくなるイップスの類の呪縛が、好きな女の子との出会いによって見方を変えて昇華され演奏に反映される。
そういう内容の物語で、イップスを克服した描写もないのに、なぜ心象風景で登場するかをりちゃんのバイオリンの音が鳴って一緒に演奏しているかのような演出になるのか。これが分からない。
結末が決まってて、途中の捉え方が違うだけでこうも嫌な感じだけが残る作品になるんだなと。
正直、コンクールのバイオリンソロの後にキャラデが監督の嫁って知って、ああ充実している奴らが真剣に作品背景を考えずにお洒落に作ったらこうなるなって偏見はあったけど、その通りになってくれても全く嬉しくないんやで。
つまりは、この作品において、音楽が良い演出足りえたのはOPとEDだけ。こんな要領で原作を浪費すると勿体無いお化けが出るそ。

『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』
アメリカ的な正義押しのヒーローに東映お得意の日本的ヒーロー番組の作法がこれほどかみ合うとは思わなかった。美化された武士道が体現するとこういう感じなのかもね。
絶対的な正義を信じて仲間と共に闘い、子供であっても精神的に敗北しない強い意志が勝利を呼び込む。
いささか精神論に過ぎるかもしれないが、子供ってのは非力だけど大人と同等の意志を持った尊い存在として扱う文化だからそれで良いんだよ。7歳までは神の子扱いだからね。
ロキさんがラスボスの圧倒的力を我が物にしても小物で、愛すべき雑魚だったのも良かったね。ヒーローが勝つという世の理に挑戦するレッド・スカル編が佳境に入る前にテレビの前のみんなに話しかけたりするデッドプールを参戦させる展開には唸らされたね。
何より、大人と子供の友情って勇者シリーズやらを思い出して熱くなれたよ。

『探偵歌劇ミルキィホームズTD』
ちょいとパロディ劇場を交えつつ、脈絡のない展開で何のこっちゃという感じ。無軌道なコント、計算されていないを計算して作る楽しさ。それがミルキーホームズの良さなんだろうかな。前回主人公経験者なのに申し訳程度で酷い扱いを受けるフェザーズさんといい、思わず酷いと笑ってしまうけど引く程ではない。これやね。

『アブソリュート・デュオ』
シリアスな体だけどギャグになってて、ちょっとって感じ。絆押しな割にヒロインのパワー不足に悩まされたね。

『みりたり!』
可愛い女の子を同居させつつ、唐突なごついオッサンやらマゾ犬を織り交ぜて、普通のサラリーマンから軍神に転職したオヤジ〆る。1話で申し訳程度に出た設定落ちを落ちに持ってくる辺りが、作品の良さをよく理解してほのぼの作品に出来てた要因なんだろうね。

『新妹魔王の契約者』
家族を守る父親と妹を守るお兄ちゃんは世界最強なんです。これは世の理に等しい。規制が多いとエロシーンが笑える内容になっていたけど、見える範囲での肌の塗りの質感が良かったね。

『冴えない彼女の育てかた』
キャラデと塗りの質感が凄い良かった。着衣巨乳の先輩と太股の幼馴染とおっぱいのいとこ、絶対そのフェチを推すために設計してるし、冴えないと言いつつ可愛くてフェチ的な意味でだけ冴えていないヒロインも上手く行ってた。話の内容は凄くイラッとするね。才能と環境に恵まれてて、オタクだけど気持ち悪がられる容姿でもない。気持ち悪がられるオタク像を舐めんな。幼馴染にはしご外されて和解する回とか、クオリティ上げるためにスケジュールに穴を開ける職人がごめんなさい出来ないアニメ業界の体質を体現したかのようなイラッと感で和解した体で馴れ合って花火がドーンとか脳みそ沸騰しそうになった。無論、恵まれた状況で不幸面している中二病の被害者意識を貫き通す様がイラッとする。少女漫画だとヒロインキャラが担う立場なので可愛いから許せるが、男の主人公がその立場で闘ってとか意志を見せてヒロイン守るって状況がないとイラつくだけやね。ただ、2期のあるなしはさておき、『ビューティフルドリーマー』的な文化祭の前夜な途上を至上として終えた〆方は良かったと思う。
まあ、作り手側が作り手側に行きたいオタクを上から目線で寄り添うことなく描いて見えたら、作り手側に行くこともなく、ぐだぐだオタクやっているオッサンがムカつくのは当然でそれは自分のせいなんだけどね。

『蒼穹のファフナー EXODUS』
悲壮感と絶望感が漂う。破滅に向かう守りの闘いが作品の売りなんだろうけど、続編前提で反転攻勢に出られない状況が続くってのは欲求不満が溜まる。

『アイドルマスター シンデレラガールズ』
全員集合から、デビューを経て駆け出しから、私達はようやくのぼりはじめたばかりだからなな途上でありながら、一つのイベントの成功までを描いた実直な作品だったなと。一番若手でありながら年長者として見守る立場の役回りを演じきった武内Pの存在には脱帽だね。

『美男高校地球防衛部LOVE!』
ウォンバット似の珍妙生物の麦人さんの頑固親父のデレデレ的な可愛らしい演技が見られて、それを囲う地球防衛部の面々やらの予定調和だけで1クールもたせたのは、日本のアニメの強みの演者頼みとして象徴的やね。

『神様はじめました◎』
妖怪が人間に恋しては駄目だというが、駄目だと思う程に燃え上がる恋。鞘当が登場してそれを意識させられる。それもこれも三森さんが上達して可愛らしさが増しているからこそ。綺麗になったなと上手くなったなが等価、そういうメタ的な状況が加算されることはとても恵まれている。

『デス・パレード』
OPの明るく楽しい雰囲気に反して最後の審判を下す裁定者が、作り物の体に入れられた心で送られてきた人間の過去と今とで見せる不合理に対し悩む姿から、答えを見つけて明るいOP曲で〆る。本編との落差を見せつつ最後は晴れやかな心へ至ったことに上手く合わさっていた。

『DOG DAYS’’』
キャラデと塗りが良いんだよね。波風が立たない物語が気になるかもしれないけど、妄想で股間が立つから良いんだよ。オネショタまで投入されてオッサン歓喜やったで。

『みんな集まれ!ファルコム学園SC』
勢いだけで、本編設定を上手くギャグに落とし込んでみししとゴーファイで〆てりゃ大丈夫。相変わらず短編で面白い余韻が大事ってよく分かっていたな。

『純潔のマリア』
処女をこじらせているって設定だけど、作品的には童貞をこじらせているキャラの性別が女って感じで、谷口作品の作風にとても合ってたんじゃないかなと。ラブって幸せ、ピースって感じで、命のやり取りもあるけど、本当に悪人らしい悪人が居ない優しい世界が上手く表現できていたと思う。個人的には現役が長かったクロスボウやらの中世会戦に城壁を吹っ飛ばして攻城戦を大きく変えたカノン砲の登場と移り変わる戦争史と会戦描写の見応えもあって楽しめた。

『戦国無双』
お家を守るために準じる男の死に様、乱世の武人に終わりを告げる。そんな物語だったなと。まあ、Cパートの短編が一番面白かったわけですが。

『聖剣使いの禁呪詠唱』
ワシの腹筋がブレイクされたことを思い出した。明らかにシリアスギャグを意図して作ってた。だって、シリアスにしては設定と展開が酷いからね。まあ、「奪われたくないなら、奪うな」って演技が結構良かったし、日本的な平和主義思想を体現出来てたと思う。

『夜ノヤッターマン』
途中ぐらいまでは、ヤッターマンを上手く現代作品にしてたかなと思ったけど、1クールは長過ぎたね。メッキ剥がれて間延びしてきた辺りでモノマネで本物になりきってないドクロベエが出てくるとか『ルパン三世』が変わった時を思い出したわ。

『 ISUCA 』
こんなの放送して良いんすか。いや、駄目だよ。理由としては単純明快で、どうせデレるのに命懸けの状況で舐めプしてまで暴力ヒロインを見せるとか。そんなの見せられても気持ち悪いわ。ED含めタマ子の可愛さは理解していたようだけど、出番が一番多くて役回りも重要なヒロインの描写が滑ってたら不愉快であかんわ。

『七つの大罪』
王道ヒーローものかと思ったら、血統舐めプオサレ作品だったわけだ。ヒロイン含め女キャラの可愛さと塗り、勿論豚も現実の家畜動物としての皮膚感とは違ったキャラクターとして申し分ない質感で良い味出してた。あんま大筋決めずに転がしていく作品なんだろうね。たぶん2期もあるけど、7人揃うのはいつになるんだろうな。

『弱虫ペダル GRANDE ROAD』
高度な闘いにおいて重要となる精神面の弱さ、弱い考えと仲間のために頑張ることで発揮される強さとの狭間で揺れる面々の友情と絆が努力と合わさって勝利を導く。チームスポーツでありながら、勝つのは一人という孤独さを兼ね備えた競技自転車の世界で、友情に拘り続ける甘い主人公達がインハイを闘い切る。夢があって良いね。3年が引退した後も続く作品のその後を見てみたいと思わせる実に良い終わり方だったと思う。

『寄生獣』
日常が非日常に変わっていく不気味さとキモ可愛いミギーとの奇妙な関係が絶妙に噛み合わさっていた。感情を持たない寄生生物との友情。無機物に有機的な意味を見出すアミニズムの延長として、これはこれで良かったんじゃないかな。

『SHIROBAKO』
ファンタジーっていう面はあるんだろうけど、問題解決してアニメを作っていく作品として絶妙な加減に仕上がっていたと思う。要するに、このアニメよりもとっ散らかるとグダグダの駄目アニメ改編やら駄目演出の作品になるってことなんじゃないかな。そういう試金石的な面もある。
制作を続けていくという何度も途上と終わりと向き合う展開は、夢が夢のままであることの期待感から来る幸福と上手く同調していたと思う。本編に合わせた新人の時のOPとED、脱皮してのOPとEDと、それぞれ立場が変わっても夢との向き合い方が表現されてて、夢に向かっていく姿が感動的でした。

『ヤマノススメ セカンドシーズン』
山はいつもそこにあって、山登りは不滅で友情も不滅。ちょっと尺が冗長に感じることもあったけど、大体そんな感じで大丈夫。

『アカメが斬る!』
元ネタの仕事人の筋書きが大変優れている。それが再認識出来た。切られ役の様式美へ昇華した時代劇と違って、グロをグロのままやって過激とか、あんまり好きになれんかったね。ナイトレイドという集団が主人公ってあたりは良かったんだけど、ナレーションで終幕ってのはちょっとね。折角やりきったのに勿体無いね。

『旦那が何を言っているかわからない件』
強制されない分には人の幸せを見るのは良いね。

『デンキ街の本屋さん』
気楽な感じで作りも安定していて、卒ないけどパンチもないって感じかな。それで良いと思う。

『魔弾の王と戦姫』
戦記ものゲームって感じでした。でも、会戦があんまり意味がないというか、弓兵を卑怯者のひ弱な武器扱いされていたりと脇が甘いんだよね。力もないのに弓が使える訳ないし、弓兵の居ない側は戦う前に一方的に矢玉を浴びせられて死ぬよ。小杉さんとチェスの組み合わせは良かった。後おっぱい。

『失われた未来を求めて』
失われた未来を求める心温まる作品だったんだけど、最終話と大団円が失われました。ビデオグラム限定とかどんな判断だよ。

『グリザイアの果実』
悲劇的で凝った背景を用意しているつもりなんだろうけど、ゲーム設定の域は出ていないな。猟奇的なエピソードを最後に持ってきたたのでうわっと思った。でも、脇が甘いから何か白けて気持ち悪いだけだった。続編決定が流れて終わるって引きとしては良いんじゃないかな。おめでとう。

『神撃のバハムート GENESIS』
ソシャゲ原作かつ、そのCMが滑り気味の作品とくれば、十中八九ごみの殿堂入りすると思うんだけど、蓋を開けてみれば作り込み過ぎな出来で、逆に心配になった。アフロが主人公で格好悪いけど格好良いって路線で、恥ずかしがって誤魔化すこともなく綺麗にまとめてあったので良かった。

『繰繰れ!コックリさん』
人形が可愛かったのです。本当にそこが一番大事でそこを最後までやりきったから良いと思う。お父さんスイッチ系の作品でしたな。

『甘城ブリリアントパーク』
女の子キャラは可愛かったと思うけど、それだけにしては物語がお邪魔だったと思う。甘ブリですまんブリブリっぷりを刻むんじゃないかという不安がある。

『大図書館の羊飼い』
結局羊飼いってのが必要か不要かすらよく分からんかった。まあ、男の子が居て、女の子が居て、仲良くやっているなら良いでしょ。

『異能バトルは日常系のなかで』
日常系を謳っていながら、異能バトルで無力な主人公の異能が活躍する見せ場もある。でも、異能は日常で無益に消費されるべきだという主人公の姿勢が貫かれていて、続編の有無に関わらず、日常が続いていくべきだという終わり方に合っていた。

『Hi☆ sCoool! セハガール』
懐かしのゲームの世界にメタな存在のセガハードのガールズが入り込んでのコント形式で緩い感じが楽しめた。

『俺、ツインテールになります。』
出落ち作品なので、最終決戦が見えてくるとお寒いのは何とかならんかなと思ったけど、保留にして次への余地を残しつつ誤魔化したのは良かったね。

『蟲師 続章 後半エピソード』
明確な終わりのない作品なのだろうけど、区切りになる最終話が劇場公開で、ちょっと終わった感じのしない話がTV版の最終話ってのは寂しいかな。

上げるの忘れているような気がした。


『ピンポン THE ANIMATION』
そうじゃねえだろってのが最終話の見せ方から作品全体に抱いた感想。基本的に良い作品の部類に入ると思うし、事実最終話のOPの入りまでは私もそう思っていた。卓球の高度な試合の高度な駆け引きをテンポよく見せるところが好きだった。段々と強くなり高度になっていくにも関わらず、素人目にも凄さが分かる試合の見せ方で、球に変化を付けているというのが実際の中継以上に分かりやすかった。
スマイルは作中で何度もロボットであるかのように描かれていたが、最終話の段階に至ってはそう考えている人、これは作中でのスマイル自身も含めて居ないと思う。それなのに、血は鉄の味がするという台詞を過剰にまであてがって、ロボットの殻を破って人間になるところまで描いた。そこまでは儀式的な作業としてまだ許容出来る。その上で駄目押しの『手のひらを太陽に』をBGMに持ってくる。そりゃねえわと思っていたら、試合がダイジェストにすらならず、時系列が飛んで表彰式の写真で結果をお届けとか・・・・・・。
既にインターハイの出場権利が決まった後の決勝戦、同じ高校同士で友人で、一方は膝の怪我の悪化を押してまで友情のため矜持のためヒーローであろうとし、もう一方もそんなヒーローの復活を願っていた。スマイルが人間性を取り戻して儀式が終了し、余韻で卓球をしている時に笑うからついたあだ名の通り笑うべき敗北のカットがあったと思わせるにしても、そこに至る圧倒的な試合描写を描かなかったのは納得できなかった。じゃあ、前回のペコとドラゴンの試合を通して互いが高みに至ったのは何だったんだと。その流れで決勝戦ならもっと凄い試合が見られると期待するじゃねえかと。
何となくみんな大人になって、卓球とそれぞれ向き合って、卓球って良いねとか、そんなの求めてないからさ。思いは知らず卓球に青春や人生を賭けていた少年達と周りの大人達の総決算があの決勝戦なのだから、尺の都合とかスマイルが人間性を取り戻すことに過剰に割り振りして肝心の試合の意味をなくして欲しくなかったな。
これから先も人生は続いていく。だけどあの一瞬はそこにしかない。私はそれが見たかった。でもなかった。残念。そういう消化不良だけが残った。

『史上最強の弟子ケンイチ闇の襲撃』
やや古めかしいといった表現が似合う作品だろうか。いじめられ主人公がヒロインや師匠と出会い、修行して強くなってヒロイン守ろうとか女相手に闘えないとか。武道における心の強さに理論と最強の師匠が加わって生み出された最強の弟子が活躍する展開は変わらず面白かった。ちょっと戦闘中に止め絵が多いようにも思ったが、相手の出方を解説する心理戦のきらいもあるし、テンポが損なわれていなくて良かった。ムチムチ感も健在でいうことないね。
OVAの再編集ということなのだろうが、本当に闇の襲撃だけで終わってしまったので、続きが気になる。


『ノーゲーム・ノーライフ 』
如何せん初っ端のポーカー、チェスとゲームとしての面白さが皆無で勝つだけの印象が良くなかったが、その後はゲームになっていたので面白かった。まず、ポーカーは1話で主人公の凄さを説明しようとしたのだろうが、イカサマが発覚すると負けるという設定で主人公のイカサマの種明かしが出来ない。それゆえ見ている側にも凄さが伝わる映像が必要だったが、単に主人公だから勝ったというだけの並以下の内容だった。次にチェス、相手の仕込みの変則ルールを口先で負かすという展開だったが、いくら口が上手くてもこいつに乗せられるのはなって内容とチェスのゲームの体が破壊されていて寒かった。
その後はゲームの枠組の中で知略と機転で嵌め手にかけることが中心になっていたので楽しめた。弄られヒロインの扱いとかパロ台詞とか寒かったけど、伏線になって役立って機能していたのは上手いと思った。
でかい目標を再確認と共有して、強敵を前におしまいという引きそのものだったので、次があるなら面白くなった後からの部分なので楽しめそうかな。

『蟲師 続章』
明らかに納品落としていた回があったが、手書きで飛び立つ鳥を描いていたのならそりゃ落ちるわな。この作品、一見デジタルに見えて全部手書きとか、畳やらの上を歩くと軋むとか、キャラの所作含め細かいところまできっちり作ってあるので、一種独特の世界観と視聴感に繋がっている。寝る前に見てすっきり寝るって感じで楽しめた。
分割2クールのようなので、出来れば死人が出ない程度のスケジュールでやって欲しいね。

『健全ロボ ダイミダラー』
健全と言いながら自主規制でギリギリ放映出来る体のエロ風刺といったところか。ペンギンが諦めて異次元に帰ったので、じゃあそれ特に意味ない敵役だっただけって感じ。勢いでそれなりに見られたといえば見られたが、ロボットものを真正面からやれない時代を思うと複雑かといえば、朝から一杯見られるからそうでもないよ。意図的な馬鹿馬鹿しさをどこまで許容出来るのかを求めてくる作品でした。

『ご注文はうさぎですか?』
ほんわかして楽しいやり取りだったし、現マスターと先代マスターが良い味出してて、キャラクターと演者のバランスがとても良い作品だった。うさぎが全部可愛かったから大体良いし、可愛くてモフモフした質感が表現されていたので、作っている側も分かっているなと思った。

『エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~』
浮遊遺跡の話になるまではほんわかしたギルドや街の面々が楽しかった。浮遊遺跡に行ってからは、説得すると言いながら既に武器を構えていたり、数百年も前からのことなのにあっさり説得出来たりと詰め込みすぎな感じがあった。エスカ&ロジーのアトリエなのに2人がお別れして終わりってのが何より気になった。それハッピーエンドになってないやん。

『マンガ家さんとアシスタントさんと』
兎に角下ネタ多目で、先生に対しみんなが好意を抱きつつもエロにお仕置きするという懐かしさを感じさせる作品だった。オッサンやオバハンが漫画家を茶化した作品の原作を真剣に仕事で描いていると思うと、本当に頭が下がる思いだ。
わざわざ最終回用にお馬鹿EDが作ってあって、そういうワイワイと盛り上がる馬鹿馬鹿しさも良かった。

『それでも世界は美しい』
小恥ずかしい馬鹿ップルぶりで、これ少女漫画かと気付く。詩や歌の持つ言霊の力が自然現象、取り分け感情の比喩に使われる雨に集約されていた。世界の美しさをそうした自然現象やその美術と状況で見せる辺りが良かった。加えて、おねショタゆえに、やったやってない辺りの話で盛り上がる程度で済ませられる辺り上手いなと。何しろ現実やと犯罪ですからね。これからってところで終わった感じはするけど、初々しいまま終わったともいえるので良し。

『弱虫ペダル』
どうしてこの作品タイトルになったのかは分からないが、主人公はほとんど弱虫じゃない。それもこれも仲間と一緒に集団で闘う競技自転車だからこそという訳だろう。たまに事故で一人になった時とか、登り坂以外の時に初心者らしい弱い一面もあるにはあるが、基本的に仲間の信頼に感化されて信じられない才能を発揮して勝負の舞台に上がって来るから弱虫な印象がほとんどない。
御堂筋君の才能と作戦に裏打ちされた自信と表裏一体の慢心によるうざさが、なまじっか演技が上手いからイライラして仕方がなかった。まあ、性格最悪でも勝つということに真剣で隙のない作戦を立てているという点は良いと思うし、だからこそ敵役なのだろう。御堂筋の小ざかしさにやられず、三すくみ状態で2日目のゴールを目指す場面で最終回が終わったので、まるで来週も続くかのように錯覚したが、変なオリジナルを入れるよりも当初予定から延びて2期が決まったことに合わせたいつも通りの回として終わる構成が悪くないと思った。そういう終わり方を見るに、きっとこの作品が終わる時は燃え尽きるのではなく、これからも闘いが続いていくような終わり方が似合うと思う。

『カードファイト!!ヴァンガード レギオンメイト編』
先導者となってカードから呼び出して闘うという設定は、対等の仲間に頼るということであろう。しかしながら、作中においては世界の危機やら何やかんやに対し、仲間と一緒に闘って切り開くという展開は最後までなかった。基本1対1のゲームだからといって、仲間と一緒に闘うとか託すことは出来るはずだ。櫂が主人公役だったが、仲間を頼れという割に自分は仲間に対し俺に任せろという気概が全くなかった。負けるとお仕置きと記憶を操作されることもあって、1期目の時のアイチ君並に負けまくりの一方で、二の矢、三の矢となって闘うような展開が敵に立ち向かう最終盤までない。その辺がスカッとしない感じと相まって微妙な印象になった。
でもね。3年生組の卒業と直後のショップ大会、決勝戦で闘うのは勿論アイチと櫂。アイチ世代のラストにはこれが約束されているしちゃんとあった。それだけで一区切りとして十分満足出来た。
『金田一少年の事件簿R 』
それ絶対お前しか分からんよってトリックはほとんどなくなって、ちょっと現実的な心理誘導が多かった。でも、基本は如何にもな犯罪者相手に心温まる説教をしつつ公判の維持が怪しい逮捕案件を量産する軽い感じで変わらずに良かった。基本オールスターって感じだけど、二三ちゃんが登場しなかったのはね。ゴーリキーの案件で干されているのかと思っちゃったわ。まあ、ストックあるなら時々再開してくれたら軽く見られて良い感じ。

『ジョジョの奇妙な冒険-スターダストクルセイダース- 』
画面の出来は悪くなかった。ただ、1話か2話で1キャラって感じで固定的になった敵との闘いで、勝ち負けの緊迫感が薄れたのとナレーションや解説役による地の文の読み上げが少なくなったのでドラマを作っている感じはなくなった。3部ってそういう作品だと思うけど、ちょっと寂しいかな。まあ、残りのDIOとの闘いに近付けばもっと盛り上がると思うので、再開待ち。

『魔法科高校の劣等生』
演出界の劣等性って感じかな。キャスティングから構成含め全部程々で、特にサブタイトルの捻りのなさと次回予告の不在はそこを致命的にしていたと思う。本当は立場的にもっと葛藤とか独白とかあったんじゃないかなと思うけど、そういうのは一切合切カットされてただ悪を倒して無双するだけの展開ばかりで、一体強いということ以外の何かを表現する気はあったのだろうか。まあ、週間流石私のお兄様って感じで、同じ編のサブタイでのナンバリングの多さで金字塔を打ち立てたから良いんじゃないかな。

『ハイキュー!!』
時間の経過ではなく、規定の点数を取ることで勝利するバレーボールのルールは緩急と相性が良い。一進一退の表現も印象的なカットの連続で見せられる。無論、画面の良さによるところも大きいが、バレーボールは基本的に1回のプレーで1人が1回しか触れない。ゆえに、チームメイトと早期に和解して勝利という目標へ向かって進むことが出来た。同様に、バレーボールというスポーツのルールを最大限の面白さの追い風に変えて走り抜けたことが大きい。

『ベイビーステップ』
順を追って上手くなっていく、頂点を目指していく。そんな途上が至上ともいえる作品だった。でも、EDとか試合中のモブとかもうちょっと頑張って欲しかったね。2期があるんならそこも整えて1段上を目指そう。そういうところが良い作品なんだからさ。勝ち切る展開が待っているであろう2期になれば、爽快感も増すだろうしね。

『真 ストレンジプラス』
ミニ枠を活かした勢いで見せる作品だった。千葉さんのキャラが本編に参加しただけで感慨深いとかね。

『さばげぶっ!』
大体全部カモが可愛くて、ナレーションの玄田さんの安心感があるから、汚れもありで和気藹々と妄想という名の銃撃戦を繰り広げるさばげ部の面々を見守れた。次回予告の固定台詞の帰ってくるぜだけで満足して終えられた。そういうホッとする定番って大事よね。

『月刊少女野崎くん』
少女漫画の基本イベントを漫画家脳でちょっとずれた展開になるという捻りはあるが、正統派ラブコメが見られた。この恋は過程が至上な作品だと思うので、2期があったら良いと思うけどなくてもって感じ。

『まじもじるるも』
エッチな主人公だけど、初心なヒロインと繰り広げるエロコメ。主人公が結構良い奴、それを普通に作ったら楽しめる作品になる。温故知新ですな。

『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 2wei!』
別の時系列だかも含め3人に分裂したって感じの伏線なのかな。ワキャワキャしててキャラが可愛かったから大体良いんじゃないかな。3期よろ。

『スペース☆ダンディ シーズン2 』
基本的にオムニバスで、どうしようもない馬鹿で盆暗でポンコツな三人組の筆頭である愛すべき馬鹿のダンディが何となくみんなに好かれててって部分を作品の落ちに持ってくるんだけど、何かが違う。やけにSF設定のために必要な手続きって感じの容易に想像出来る落ちなのに、作品全体に漂う情けないけど決める時は決める男って要素と向き合わずに格好付けてお洒落とか。要するにシナリオのあれさと画面の頑張りとのチグハグに目を瞑っているのと同じ構造なのでイラッとした。シリーズ通してどんな洒落た回よりも、都会で一旗上げ損ねて戻った実家で真っ当な親父の背中を見る回が一番面白いってのはね……。

『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』
2週目って感じで敵と戦ったり事件の真相を追うといったことよりは、イベントコンプをしているような作風で、不思議とそれも悪くない。まさかの、BADENDからの大団円とか見た目以外の面でゲームっぽさに溢れていた。

『六畳間の侵略者!?』
六畳一間の大家族もののような雰囲気が良い所なんだけど、シリアスになって突き詰めると結局はその赤の他人でハーレムってのが引っ掛かっちゃう。そんな宿命を背負ったジャンルだけど、シリアスの処理が日常の延長になっていたのでそこまで悪い印象もなかった。後は、この作品が程々に売れて、新人の演者も売れたら言うことないんじゃないかな。

『ばらかもん』
田舎での交流を通して、人間性を深めた主人公が書道家として大成する道に戻る。そんな帰省で原点回帰する気分が味わえる作品だった。必ずしも田舎の方が人間性に溢れているという訳でもないが、過ごしやすい人達との交流があるってのは仕事にしろ生活にしろ余裕が生まれて創造性に溢れていると思う。
『ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル』
アクションしたい理由に社会的地位のある職業かつ逆転裁判のようなものを狙った企画なんだろうけど、裁判の場面が雑。こんなんなら無法者に設定しておいた方がボロが出なくて良いと思った。そんな見ていたの忘れる程度の印象。
『となりの関くん』
横井さんの隣の席の関君が巻き起こすコメディ作品だが、実際は遊佐さんやらの先生陣の授業を背景に関君が黙々とやる遊びに対し、横井さんの心理描写でテンポよく見せていく作品で、横井さんと一緒に驚いてつっこんで笑ってワクワクする作品だった。
シンエイがムトウユージさんでゴールデン枠外の作品なので、かなり注目していたが、短編であることが存分に活かされており、流石ゴールデンでパート分割オムニバスを20年以上やってきた確かな実績と今なお進化を続ける『クレしん』の監督とスタジオワークによって、ゴールデン枠外へと繰り出す自信と野心を感じさせる作品だった。
『遊戯王ZEXALⅡ』
エクシーズが、どんなモンスターを素材にしても召喚出来るというシステムであったがために、モンスター同士の闘いというよりもエクシーズ同士の闘いになってしまった。結果、このアニメが持っている攻撃力至上主義に破壊不可能かつ万能効果の応酬となり、新カードで敵がはしゃぐだけのデュエルが多くなった。また、ライバル達の前世と記憶の改竄を大々的にやってしまった割に遊馬がそこに絡まないので因縁に魅力がなかった。
と、散々な内容であったものの、相棒のアストラルとのラストデュエルにおいて、失ったデュエルで楽しむ心を取り戻させようとしたことや、相手が確実性を重んじてホープで攻撃無効にするのを見越してのブラフが盛り込まれた点が良かった。特にブラフは人間ならではの駆け引きであり、それを表現出来たことはTCGアニメの老舗としての面目躍如といえようか。もっとデュエル内容が物語と連動したり、良い内容だったと思わせてくれると良かったんだけどね。
あんまり溜めると忘れそうなので。

『ドキドキ!プリキュア』
友達や親しくしていたキャラが実は敵側というのは初代からあった構造だが、友達とて許されぬことはあるという線引きの曖昧さ。加えて、このシリーズが持つ中盤の盛り上がりが一番の盛り上がりでラスボスとの決戦は儀式的な消化の仕方であること。
両者が相まって終わりが微妙なので、印象が今一つで終わることが多い。今回もそんな感じで、回しやすいキャラ達が変に複雑な設定を抱えていながらも、友達を無条件に許すという打算のなさが居心地悪かった。キャラは粒揃いだったので、オールスターの映画で上手いこと再利用してあげて欲しいなと思った。

『カードファイト!! ヴァンガード リンクジョーカー編』
カードパワーのインフレに呼応する形で物語の現実離れが加速していく。伝統があったという名の後付のヴァンガード甲子園とか、折角の全国大会なのに世界大会でチーム優勝していると見劣りしちゃうってのもあって、折角出したのに裏側がリンクジョーカーに侵食されていくだけの踏み台ってのが勿体無く思った。櫂とアイチの友情を超えた感情のぶつけ合い落ちには思わず苦笑した。もう君ら好きにしたらええわ。

『サムライフラメンコ』
初期の正道の家のプロジェクタの前にみんなで集まってウダウダ馴れ合う男同士の友情的かつホモソーシャルな集まりがとても好きだったので、落ちは悪くないと思うけど、2クール目の宇宙人編が必要だったのかという思いを抱かずにはいられない。選ばれていないのに頑張る人間の物語に共感していたのに、実は選ばれていましたってのは予想を外されたというよりは、何回も他所で見たわって既視感で、独自性の放棄にしか見えなかったな。
つまりは、1クール目はとても好きでしたと。

『ジュエルペット ハッピネス』
お当番でデアゴスさんの魔法の宝石を出していく絆を作り上げる話の型になっていた。極端に変型することはなかったが、新キャラのローサの立ち位置含め、段々とエンジンが暖まっていく感じに仕上がっていた。赤い月のせいでおかしくなっていく面々と対照的に、ちありが底抜けに元気で明るく幸せに満ち溢れた描かれ方をしており、ルビーは相変わらずちょっと間抜けで、それらが作品の〆にまで昇華出来たのが良かった。

『ガンダムビルドファイターズ』
バンダイお祭り大集合シリーズに虎の子のガンダムも加われたかなと思えるだけの出来でした。ラルさんが良い味出してたと思う。あんまシャアっぽいのに頼ってばっかりなのもどうかと思うので、少年を導ける大人として上手い配置になっていた。

『そにアニ』
PVよろしくで毎回凝っているEDのためにほんわかした本編で、ヘッドフォン何やねんとか思う部分もあったけど、ムチムチしてて何でも良いやって感じだった。どうせなら季節感合わせても良かったなと思ったけど、企画が通ったらさったと放送しちゃう方が陳腐化しなくて良いかなと。今、続編やるなりアニメ化するなら盛り上がって1年以内位でないとすぐ忘れ去られちゃうからね。

『うーさーのその日暮らし 覚醒編 (第2期)』
何だかんだで、脈絡もない別作品コラボを挟みながらブルセラ親父と化したうーさーがオマージュで生死不明って終わり方も含め、自由だったなと。ミニ枠の勢いを活かせていたと思います。

『中二病でも恋がしたい!戀 (第2期)』
生活ではなく、カップリング成立のやきもきで見せる作品は、カップリング成立後は余生的な穏やかさで見所半減だなと思った。キャラが可愛くてもね、送り出した娘のその後を見るのは、身内の睦言が聞こえてくるような気恥ずかしさがある。

『ウィッチクラフトワークス』
主人公がヒロインで、ヒロインがヒーローという、倒錯した作品だけあって、主人公が決意するということがヒロインの足手まといになりたくない。あるいは、主人公としての正位置戻るための行動ともいえる内容だが、無口なのに情熱的な炎を扱うヒロインを前にしてみれば、頑張ろうという心を持っているから好かれるといういつも通りの構造でしかない訳だ。物語らしい山場ともいえるか怪しい引き際だが、脇キャラも可愛いし良いかなと。

『未確認で進行形』
カップリングを確定させる物語なので、お気楽に恥じらいやってますなって感じでした。キャラが可愛くてつっこみもある普通の仕上がりだったので、良かったと思います。

『スペース☆ダンディ』
オムニバス形式で投げっぱなしの落ちも多かったし、お色気担当もいない何時ものかと思ったけど、ループもののパロ的な回がとても良かったので大体大丈夫。2期もあるようだが大丈夫なのかね。

『ストレンジ・プラス』
短編なので勢いで見られた。割と豪華な演者の布陣にCMで挟む千葉節で落ちにして最後まで見せる流れが良かったと思う。

『鬼灯の冷徹』
鬼灯が真面目に地獄の説明をして、背景で実態が進行しつつ驚く他のキャラ達のつっこみやらで落としていく型でボケの体に収めてあった。際どいパロ要素も満載で動物も可愛かったし、クスっとして楽しめたので良し。

『のうりん』
高校生って言われると、そんなに鈍感で馬鹿な高校生が居るかって思う程度にお馬鹿で、ラブコメしていた。まあ、若旦那が可愛かったからオッケーイ。

『銀の匙 Silver Spoon (後期)』
前期は命を頂くことと向き合ったが、後期は産業としての農業と向き合うことで、進路と未来と向き合うテーマになっていた。適度にコメディパートも挟んでいるが、基本的に皆真剣で好感が持てた。この調子で完結までアニメ化出来たら良いね。

『マケン姫っ!通 (第2期)』
おっぱいマイスター達が集結して、バトル路線と決別したパロディー満載のコメディーに仕上げたことで肉感的な、ともすれば奇乳ともいえる女の子達を魅力的に描いていた。わーっとしておっぱいで大体大丈夫。

『いなり、こんこん、恋いろは。』
人の手に余る神の力を得た少女がそれと向き合うことで、どこにでもいらっしゃる八百万な印象を友情の域にしていた。ちびキャラが可愛いかったから大体オッケイ。

『たまごっち!みらくるフレンズ』
ドリームバクっちの保護を目的として未来から来たみらくるコンビやぱくぱくちゃんと対照的に、ドリームバクっちの力で未来を変えようとしていたスマートっちの夢を通して未来がテーマになっていた。未来を変えるには現在の自分達の頑張りの延長にある。パラドックスも容易なフィクションでドリームバクっちに未来を変える力は無いと断言して子供達に向けて何週も掛けて現実の鉄則を見せる姿勢に痺れた。妖怪ウォッチリンやらXやらの可愛いガジェット、台詞のほとんどが「キャンディー食べる?」のきゃんでぃぱくぱくと可愛い三昧で堪能できました。これまでの希望と夢を更に拡張したテーマにしていたことも凄いなと思った。

『キルラキル』
詰め込み過ぎで、デカデカと出す馬鹿馬鹿しいキャプションが笑える内容だった。物語の密度としては大したことやってないって辺りが、今一つ消化不良な印象に繋がったかなと。無論、凡百と比べると勢いで見られるというだけで十分娯楽になっている。

『聖闘士星矢Ω』
上手く原因を言えないんだけど、旧作キャラが出てくる嬉しさが星矢と沖田さんとシャイナさんやら先生方位までは良かったんだけど、キャスト変更された方々がイメージまでも変更してしまっていて、その辺の認識の違いが旧作程の必死な演技とは違った旧作っぽい演出になっていたのかなと。基本的に旧作の良さは必殺技のぶつけ合いに被せた精神論のぶつけ合いにあり、その点でメタに考えて整えようとしてしまったことが返って仇になったと見ると分かりやすいか。神視点で人間を排除するって展開が嫌いなのもある。神ってのは悪霊として干渉してこないように祀るから神なんだよね。

『探検ドリランド -1000年の真宝-』
何だかんだで、ゴード編はまあまあ楽しめた。ベリンダ編は人間の愚かさとか神とか西洋モチーフでちょっと微妙だった。彰落ちの安易さは勘弁して欲しかったってのもある。まあ、ゆかなさんの幼女演技にメッキとシャッキが良い味出してたから良いかな。
『ミス・モノクローム』
何かを得るためには何かを失うことが必要とばかりに寂しさを見せつつも、暖かな終わり方で九十九神なアミニズムでしたな。

『京騒戯画』
古典芸術含め色々なモチーフに込めて家族の姿を描いた作品だった。一緒に居るだけで良い、その結論に至るまでの紆余曲折で拳で語り合う親子喧嘩もありでよく出来ていた。

『リトルバスターズ!~Refrain~ (第2期)』
繰り返す時の中での成長を通して現実に干渉するだけの力を得る。フィクションが現実に介入するが如き内容でご都合主義的ではあるが、ああしろこうしろという説教よりもこれで良いだろうって共感で押して気持ちよく完結した。

『夜桜四重奏 ~ハナノウタ~』
手が込んでいるんだけど、様はボーイミーツガールでワンパン系と。キャラが可愛くて性的な感じを健康的に見せるってのが良かったと思うわ。間違いなく、前にやってたアニメと違って甲斐があったね。

『ワルキューレロマンツェ』
ヒロイン達のジョストは技重視だったが、当然馬の質の差も重要であり、初出場で決勝へと進む原動力であったことは間違いない。ジェイムスさんとの親子とも師弟とも言える関係を通じ馬と関わり、馬と関わったヒロイン達のおかげで道を取り戻す。馬から始まって馬で終わる。攻略ゲーらしい要素もありはしたけど、馬重視でジョストにドラマを持ってきたから想像以上に楽しめたと思う。

『ぎんぎつね』
脇を固める面々が良かった。周りが良い人達で神も含め生まれてきた国と社会の持つ文化ともいえる状況でちょっとしたことがあって色々あるからホッとする。何となくしか知らない神道の行事が色々あって、ギンとハルが可愛くて満足。

『革命機ヴァルヴレイヴ 2nd SEASON』
行き当たりばったりなのにキャラの行動や言動が分裂気味で、その癖不死身でも燃え尽きたら死ぬって設定のおかげで何となくキャラが死ぬから堪らんね。前は笑える行き当たりばったりだったけど、今回は真っ当な行動起こそうとしているのに支離滅裂だから笑えなかったな。完全燃焼してくれたって意味ではホッとしたけどね。


*追記
『ダンボール戦機ウォーズ』
はからずも思想背景の弱い敵が戦争や平和を語り出したことで現状の日本のアニメの問題点が浮き彫りとなった。世界を壊すとか支配するとか、みんなのためとしながらも薄い思想で決意する位なら、自己の欲求や純粋な悪意によってのみ行動する悪党でも出せば良かったのだが、何となく世界には陰謀があって悪い連中がいるから正義の陣営の自分達が成敗して断罪しないと気が済まないという発想をメディア側が抱いており、局のPや代理店にでもゴリ押しされるとやっちゃう。あるいは、原作がそういう発想なので極端な改編をしないと引きずられる。
元より、シリーズの開始時にあったバンクと説明ナレーションの存在感と世界の命運という戦略目標に対し手近な敵という短期的な戦術目標を達成してきたことが強みであったが、今回のシリーズでは原作ゲームのジャンル変更のためかゲームっぽい戦術目標が多かったが、達成することでどんな戦略目標が達成されるのかが宙ぶらりんのまま進行していたのが気になった。おまけに散々引っ張っておいて、日本の反戦平和主義者のような矛盾のある温い思想で闘う敵がラスボスなのだから、凋落を感じずにはいられない。岡目八目か、強みと思う部分に限ってシリーズが長期になると尺の都合で省きがちになる。
無論だが、CGバトル描写においてはギミックの限界に挑んで金字塔を打ち立てたことは間違いないので、存在感は失わずに終えられたと思う。迫力バトルで頭空っぽにして主人公が勝つのを応援する位が丁度良いと思うよ。
『 BROTHERS CONFLICT 』
主人公が義理の兄弟に片っ端から迫られて満更でもないってのは、居心地の悪さが半端なかった。無理矢理キスされて、同居を続けるってのもよく分からん。義理とはいえ親父さんが知ったらこれは流血不可避でっせ。

『リコーダーとランドセル ミ☆』
絵柄も変わってテンポも変わった。新キャラの加入もあったが、笑わせない落ちの話も多くて別作品のような印象を受けた。笑える半ズボンって際どさで成り立っていただけに残念だな。

『犬とハサミは使いよう』
いやー、これぞクソアニメの決定版といった感じで、アニメに偏見持っている人には絶対に見つかって欲しくない感じに仕上がっていた。こういうの好きなんでしょ。ちゃうわいって感じね。なのに、最終話で変に続編を意識させるような普通のことをやるとか、そうじゃないでしょ、クソアニメは。クソとして結まで突き抜けてくれないとさ。

『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation』
推理してないTAS並の推理パートはどうかと思うが、個々の話は凝っているなと思った。同じ何言っているのか分かりにくいEDも、希望を取り戻しての最終回に恐らくゲームのEDであろうキャラソンで〆てきて、これこそ希望のEDだったんだと思った。1クールで急ぎ早だとか思う面もあるが、モノクマが一々面白可愛いかったから良いや。

『ファンタジスタドール』
意味ありげな設定を全て虚空へ追いやって、同居ものの延長に仕上げていたのが面白かった。色んな意味で臭いラフレシアの君とか協力カノンとかが馬鹿馬鹿しくて、終いにはパンとかたまねぎ攻撃で果ては列車砲まで飛び出しておきながら、ドールとマスターの絆で押してくるあたり絆がテーマだった体に仕上がっていた。そこから繰り出す笑いで楽しめた。

『有頂天家族』
最初こそ対立から始まらないと思ったのに懲りないね。OPみたいなイメージで展開してくれたら特に言うこともなかったんだけど、とにかく辛気臭くて陰気で厭世的な雰囲気が詰まらんかった。大団円で随分と救われたが、笑いや元気で強調する和って大事よね。

『きんいろモザイク』
毎回毎回問題のありそうな落ちからOPの問題なんて何もないよへの繋ぎが徹底していた。短い話を短いままに詰め込んでテンポよく仕上げているってのが良かった。ありふれた日常なんだけど、それもEDのありふれた日々の素晴らしさにって繋ぎ方と合わせていて、ちゃんとOPとEDを本編の一部として演出に組み込んであった。物語としては取るに足らぬ日常だが、この丁寧さと統一感は素晴らしいものであった。

『たまゆら ~もあぐれっしぶ~』
あっという間の一年で、あぐれっしぶになって写真に取り組んだり、新しく仲間になった先輩の卒業でもって離別を意識させるようなものもあった。だけど、竹原での思い出という替え難い根があれば、別れではなく再び集まることの出来る喜びもあると思えるような作品に仕上がっていた。父親の高校時代の友情と娘の高校時代の友情が、写真と竹原での人との交流を通して繋がった。無機物で作られたアニメ内で無機物の写真が意味を持つような偶然を配置する妙が堪能出来ました。

『神のみぞ知るセカイ 女神篇 』
二話から一転してスピード感が増して、ゲームの様にテンポよく進んでいく。本来、人には感情があるからそこまで単純には行かないのだろうが、それを単純化して結果を残すことに意味を見出していくこの作品の良さが凝縮されていたと思う。現実味がないはずなのに、切なさが残るという現実があったことは喜ばしいことだろう。

『ハイスクールD×D NEW』
寸止めという作品の都合を逆手にとって、有り余る欲望の力を闘う力に変えるってのがこの作品の妙だなと思った。アイキャッチやら途中から変わったEDのような寸止めの限界に挑む酷さ加減が、作品内では主人公の妄想を掻き立て力に繋がる。おっぱいには夢が詰まっている。夢は大小じゃない質なんだよ。次々加わる乳、もとい新顔に、申し訳程度に用意されて広がる敵の背景やらが上手く機能している。果てはヒロイン全部と同居なんて無茶苦茶な落ちで攻めて来る。なのにどこまで行ってもエピローグにならないと寸止めを超えられないであろう構造上の限界があり、それとのせめぎ合いこそが真の敵だったりする訳で面白いね。

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』
自虐の延長にあるのだろうが、恥ずかしいと思うのなら一歩踏み込んだ自己分析やらは温く作っておいて、開き直りから来る痛さ重視になっていた。これ主人公が女だから成り立つ作品だなって思った。何だかんだでも女の子は上手く世渡りしていくみたいな余裕から来る雰囲気から繰り出される自虐が機能していて上手いなと思った。ただ、それゆえに共感ということはありえないけどね。男で同じ感じだったら、もっと悲惨な人生送りますわ。

『銀の匙』
農業高校での生活を主にコミカルに、時々厳しい面と向き合いながら奮闘する一生懸命になることを描いていた。原作の良さってこともあるのだろうが、農業で特に畜産やらの産業動物には屠殺が付いて回るだけに、そこでの意図的に命を殺めることに対する感情も付いて回る。農業の厳しい面と逃げずにどう向き合うのかで、分割2クール確定で1クール目は豚丼とのお別れに焦点を当てた構成が上手く機能していた。さて、残りの2クール目はどうなりますやら楽しみですな。

『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』
友情を軸に沿えた〆方で擬似魔法少女ものとしてもスピンオフ作品としても上々の仕上がりだったと思う。ちょっとしたキャラの絡ませ方や出し方にも気を使っており、OPが直近作同様のピアノ前奏から入る曲になっていることも意図しているのであれば作品理解は深いといえよう。2期前提の作りにも見えるので、完結してこその作品を心情としている以上、今後の成り行きを見守りたい。

『げんしけん 二代目』
大学のサークルはOBの受け入れの点が深いが、変遷というものは必ず付いて回る。ちょっとした在籍者の調和で成り立っている危うい関係という面もあり、去るあるいは卒業といった問題もある。趣味も年を重ねて行く事で環境の変化と共に向き合い方も異なっていく。後輩を通して趣味やこれまでの人間関係の総括をして行くかのような作りになっており、波戸君と斑目が主人公であったといえよう。欲目を捨てた怒涛の原作消化で物語としてのまとまりも良かった。これなら落ち目であってもアニメ化の甲斐があったといえよう。

『ローゼンメイデン (新)』
無力感に苛まれ主体性を失った少年が、巻いたといってもよく分からず巻いた文字通りの巻き込まれ系であり、人形ヒロインに良い格好しいの形で主体性を取り戻すというのが前シリーズのジュン。今作では、巻かなかったことで暇人大学生として主体性を失った大人になったジュンが、主体性を取り戻した別時間軸の過去の自分や人形と絡むことで主体性を取り戻す内容で、肉体を持たず精神性でのみ主体を発揮出来る雪華綺晶とよく似た構図になっている。要は、シリーズのテーマは主体性であり、本来であれば主体性を持たない作り物の人形が完全な存在となる目標を意志としなければならない自我が与えられることで主体性を持ち、その人形と関わることで主人公が主体性を取り戻す話という訳だ。今作の場合は人形に対比する人間のヒロインの斉藤さんが登場するが、彼女もまた役者の卵という成功に至る過程にある。その上で見ていくと、最終回の終盤までの巻かなかったジュンが主体性を取り戻し立ち直る過程と人形との絡みで別角度の作品を展開していたと思う。原作でその後の話がある以上必要な続きありきの引きこそ用意されていたが、それまでの巻かなかったジュンの話の終わりとはちょい長めの暗転でカットを繋いでいたことで区別していた。パラレルワールドとして繋がった作品でありながら、一つの作品として仕上げるスタッフの主体性と原作付きに必要な終わり方も満たす職人意識が垣間見られたような気がした。割と斉藤さんと店長の予告が面白かったから見られたってのもある。

『ふたりはミルキィホームズ』
無軌道な感じでハチャメチャなのが面白いシリーズと思っていたが、随分とこじんまりとした結果になった。たぶん尺のせいもあるな。いっそミルキーさんが出てこなければ良かったんだけど、そうも言ってられない事情を感じた。成功したシリーズの尺を変えるのは何時だって危険なんだ。

『Free!』
居場所とかチームってこととフリーってこととが繋がるのかと思ったが、競技のルールを侵してまでの泳ぎはフリーではなく勝手だろう。801だから許されるとかギャグでしょ。

『宇宙戦艦ヤマト2199』
丁寧かつ豪華だったなと、本テーマ以外はタイアップで微妙だったけど、序盤からOPの有無や入り方での本テーマの使い方から、BGMアレンジ版での最終局面までここぞという場面でヤマトを押した内容であり、こと最終局面に至ってはヤマトの主砲と同じ波動砲と大和の主砲とがぶつかり合い勝利することで史実の位置付けを味付け以上に機能させていた。TV版ではタイアップの微妙感あるEDで次回予告や人類滅亡の日までのカウントダウンがなくて終わるからちょっと寂しくはあった。見目麗しいお嬢さん方やら艦の運営にもっともらしい人員の増量で新キャラと旧キャラの新しい関係性を活かしての運びや結末で大筋は旧作を踏襲していながら新作として申し分なかった。大和の位置付けとヤマトという作品の位置付けも同調して居たのだから当然ともいえよう。新作続編もあるようで、業界の実力が試されるのだろうな。

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』
全体的に結末が決まった上での茶番感があるんだけど、これまでの作品に比べると情緒豊かで職業軍人って感じが出ていた。でも結局は遺伝子が大事って割に自由にさせてしっぺ返し食らったりと、技術がある割に妙に古めかしさに拘る辺りがよく分からないのと相まって気持ちの悪い感じを漂わせていた。人間の本能を増大させて闘うシステムでの闘争本能の暴走に対し、自分の意識で打ち勝つことでヒーローになったってのは良かった。続編出来そうな感じだけど、後日談がなく拍子抜けする終わり方で迷走したなって思った。

『超速変形 ジャイロゼッター』
絶望的に絶望的な言語感覚から不安感はあった。所詮販促なんだけど、実車にBBAの色気にと対象がよく分からない押し方になっていて、言語感覚からしても本格的な感じとは程遠く温い茶番で雇われでやっている残念な感じに仕上がっていた。色々厳しいながらも一年走りきったのは良かったんじゃないかな。それで面白い作品が出来上がるってのがスタジオワークスとしての一流だと思うからね。次また頑張ろう。

『ぴっちぴち♪しずくちゃん』
しずくちゃん達は大きくても可愛かったが、人間のミクちゃんが加わったことで対比して小さい存在だと強調されてより可愛くなった。ただし、尺が短くなったこともありABパートで応答した話や無軌道や投げっ放し、仕掛けのある前後編は出来なくなったのが大きかった。もっとも、小慣れて来れば15分なりに落ちを付けていたし、EDが良い曲なので気持ちよく見られたのもある。作中唯一の親が出てくるミクちゃんとアメバちゃんで〆にしたのは良かったね。
長期シリーズは1クール毎に振り返るようにしても良いかもと思った。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』未放映分込
この終わり方ならテレビ版に少々肉付けした終わり方の方が良かったと思える。実妹ルート選んだから、他の競合するヒロインを振っていくって流れがとにかく気持ちが悪い。自覚していたということは愛情の搾取だったことになるからね。でも、全年齢版だからHシーンなしみたいな匙加減でプラトニックな感じも全くなくて、「うわー、勿体無いことしているな」って思った。奇をてらったタイトルと思っていたらテーマでもあった。しかも、向き合うとあかん奴なのだから不幸とも言えますな。

『たまごっち!~ゆめキラドリーム~』
心機一転ドリームタウンの留学から、ひめスペっちやピアニっちの加入とまめっちのホームステイ先のイカリっちとの和解までを軸に夢との向き合い方を新しくメインとなったゆめみっちとキラリっちを中心に描いた和解編。ひめスペっちとのお別れからコフレっちの加入とゆめみっちとキラリっちが夢に向かっていく姿を描いたゆめキラ編で形成されていた。
新加入の女の子キャラが全部前髪が特徴的で可愛く、マスコットキャラのゆめキャンっちも含めモフっとした感じだった。ゆめキラバッグのランダム変身に一見役に立たなさそうなお手伝いアイテムと合わせて体当たりで問題解決していく話の組み立てが面白かった。最終的には、カードと変身の対応関係が蓄積されたことで道具に頼るきらいを見せ、そこから夢は自分の力で叶える方向へと運びゆめキラバッグとお別れする展開へと繋いだことは素晴らしく、お別れした後のゆめキラコンビが自分の力で発表会を成功させ、結果を認められて留学が決まる話まで見せた。ちょっとイカリっちさんがまめっちに辛く当たる展開はどうかなと思う面もあったが、魔法少女もの的な要素をもった物語の終わらせ方としては申し分ないものだった。
今度は未来編となり、未来から来る新キャラが登場し、歌いながらのメイクで心をざわつかせるコフレっちも続投するということでどんな物語が展開されるのか楽しみである。ひめスペっちのチートUFOがなくなったので難しいかもしれないが、たまごっちタウン編のキャラやゆめキラコンビの後日談が見られると嬉しいな。

『バトルスピリッツ ソードアイズ』
今作は序盤の主人公ツルギが落ち延びた第二王子である話から、実兄である白夜王ヤイバがボス然としていて面白そうな滑り出しではあったが、明確な目標不在で賭けバトルの約束を保護にしたりと義理放棄で進行し、ラスボスになりそうな裏で暗躍する存在が分かってからも、正体がバレバレで謎解きの爽快感もない。キザクラという可愛くてバトルもするヒロインの存在に回帰出来たことは良かったが、どうも神だ創世だといったと三文ファンタジー落ちはやっつけ感があって残念だった。自我を持たない機械人形のブリンガーに自我が宿っているかのようなツルギとの友情やら父親亡き後に父権を引継いだ兄を超えるといった過去作で良かった遺産ともいえる要素を取り込んでいたことは良かった。
ただ、部分や全体にせよ目標は必要であり、初代の宇宙頂点王は正体こそバレバレだったが一切姿を見せないことで目標として神聖な存在であることを保てたし、異界王も敵の親玉としてこそ認識していたものの登場するのは後半で登場後に圧倒的な存在感を見せた。それらシリーズの原点と最盛期の二作にあった強みを再確認した上で、目標、好敵手、仲間、バトルヒロイン、これらとの切磋琢磨といった作品の強みを次のシリーズに活かして欲しい。そんな風に思わずにはいられない惜しい感じがあった。
『RDG』
女性向けって感じだったのかな。こう、過剰ともいえる敵意や悪意の表現から反転しての好意ってのが、愛と憎しみの表裏一体さってことなんだろうけど、残念ながら私の人生においては愛が憎しみに変わることはあっても、逆はないのであった。ヒメガミやらの霊的なあれこれがミステリー的に働くものの、愛と憎しみの反転が物語の牽引になっているせいで、盛り上がりに欠ける感じに見えた。恐らくはヒメガミが世界を滅ぼすってのが愛と憎しみの反転であろうから作品自体のテーマってことなんだろうけど、薄い色の画面でギスギスされても勝手にやってなはれって感じでんな。まあ、この制作会社の作品は大体そんな感じの入りで、角川文庫創刊65周年記念作品って銘打っているのに随分と手なりでしたな。

『はたらく魔王さま!』
なんだかんだで1話冒頭の異世界での場面のせいで、勿体無い印象のある作品だった。普通に人殺しする魔王が、異世界に来て魔力が微妙になったら義理堅さを得て善行するってのは、繋がりとして変だね。勿論、異世界で世俗慣れしていく面々が面白く、思わぬラスボスにカツ丼締めで楽しめたけどね。勝っていたらまたお会いしましょうや。

『うたの☆プリンスさまっマジLOVE2000%』
セシルが下宿仲間に加入と先輩に認められる儀式に始まり、各キャラの掘り下げ回を挟みつつ、新生スターリッシュとして、うたプリアワードでのヘヴンズとの対決が大まかな流れ。掘り下げなんかはゼンシリーズの各キャラ紹介回の側面も持っており、新規層にも思い出しそうにも良い塩梅だった。この中で各キャラのアイドルとしての向き合い方と春歌の作曲者としての意識を新生スターリッシュに結実させるといった内容で、結実は謎のハートパルスでの(主にオッサンを中心とした)ヘヴン状態を引き起こすという、ヘヴンズがグループ名の実を取られて涙目の状態から、歌の力を示しての終わりと、終盤2回の2グループのライブは見応えがあった。早乙女のオッサンのライバルとして御大モノマネ大好き杉田のキャラがライバル事務所社長としてヘヴンズを率いて現れたが、ヘヴン状態のギャグ要員とかませ以上の潔さを示していたことも面白い。ヘヴン状態にファンの女の子を出すような無粋な真似はしないのも含め、やりたい放題で貫禄を見せ付けてくれた。次は3000%かな。

『革命機ヴァルヴレイヴ』
アカだかアホだかの黄昏なのか、あるいは行き当たりばったりの若者をディスるのが目的なのか。次から次へと最善手を目指すでもなく本の都合で行き当たりばったりに活動するキャラ達が織り成す不協和音が不思議と可笑しさを伴って笑えてくる。ただ、若者をディスるにしても、この作品を最後まで視聴した若者の姿勢は結構真面目やと思うが、そういう若者を嫌な気分にさせるのが大人のやることなのかとは疑問に思うわ。まあ、2期が確定している引きに引き笑いが出たのでオッケイ。

『よんでますよ、アザゼルさん。Z』
竜神湖のクッソ下品なパロやら、割れ鍋に綴じ蓋だが最低野郎極まれりな最後の落ちといい、変わらない下種さと下品さで、最後まで飛ばして行った。まさかの1軍原画の登場で、想像以上にこの作品が愛され貢献しているのだなと。またやるなら気楽に見られて良いね。

『波打際のむろみさん』
特段面白いとか笑えるって訳でもないけど、ホッこり見られて良かったと思います。

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』
ラノベ原作には思い切ったであろうテンポでサクサクと除け者目線での正論での論破を見せていくのが新鮮であった。他にも、厭世的ではあるものの、内輪受け集団とは違った仲間を形成していた点も良かった。もっとも、番外編と銘打っていた原作者脚本の最終話は内輪受け満載だったので、あれが原作通りだったとするのならアニメスタッフの改変が良かったか、あるいは脚本から台本にする過程での演出との親和性に問題があったかということになろうか。このテンポだともう一回するには原作のストックが溜まるまで時間が掛かるであろうから、流行が廃れる前に出来ると良いですね。

『フォトカノ』
幾重にも折り重なった服やら下着のおかげで、裸やら乳首が見えることはなかったが、着エロが如きフェチとヒロイン攻略のオムニバス形式を短くまとめてあるスピード感が尺の不足を感じさせることもあるが、都合の良い展開を意識させないことの方が多く面白かった。一発目のパッケージヒロインさんの主人公に攻略されるのではなく、逆に攻略してくる展開が新鮮で、どのヒロインも破壊力のあるイベント満載で魅力を感じるように描けていたと思う。〆の妹回では、エロ要素を狙えるシステムとしての写真を物語のテーマとしても機能させており、アニメにしては珍しい程に構成の妙を感じた。

『ハヤテのごとく!Cuties』
途中まではヒロイン毎のオムニバス形式でドタバタに仕上がってて面白かった。どいつもこいつも天然ジゴロのハヤテに振り回されてドギマギするってだけなのに、面白く感じるということは、つまりそれがキャラ押しでありキャラの魅力を活かしているということなのだろう。が、最後の2話で台無しやね。黒椿が絡んでくると作品自体も面白くなくなる。これは凄い呪いやわ。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』
え、終わりって感じ。一応まとまってはいたものの、最初のTV版の方の時系列とは間が空いてたり親密な関係になっていて微妙に繋がらない感じだったなと。最初のTV版と比べてきつめのキャラが柔らかい演技になっていた印象で見やすかった。続きはWEBでとのことで、改変期に枠があればその内放送するかもしれないし、真の完結を待ちましょうか。

『絶対防衛レヴィアタン』
軽いノリでボケありツッコミありで落ちもある楽しいクソアニメってところかな。課金のパワーアップ変身で〆るところが、無課金勢にも優しいサービスといえるような感じでOPでスタッフクレジットが「~たん」に変更されるという遊び心もあって笑えた。それは色々な抜け具合とかも全部狙って作ってあったのだなと分かるもので、だから結構楽しく見られたんだなと思った。笑えるクソアニメ、ゴンゾスタイルはこうじゃないとね。

『這いよれ!ニャル子さんW』
またやるから、それなりに楽しめるやろなとは思ったが、間が空いている分醒めてしまうかもとも思っていた。結果としては、パロディの加減がきつすぎて笑えもしないし付いていけないことも多かった。話の密度が薄い分地力が求められるのだが、元が茶化した作品なのでパロディ過多が逃げに見えてしまうのが如何とも。まあ、温い感じでキャラ押し内輪受けとしては、飽きられる前にやりきった感じで良かったんとちゃいますか。

『ちはやふる2』
途中からやや回想多めで、連載途中だけあって区切りの良い所までアニメ化してまとめようってことなんだろうが、冗長な回もあったのでその辺は難しいなと。上手くなればなるほど札を取るのが一瞬で終わるようになり、映像で魅せるのが難しくなる。そこをかるた経験者や未経験者、あるいは見守ってきた者の視点での解説や応援で凄さを見せるようにしていた。その点で今作は予選に全国大会と大会が中心で、対戦者の強さの違いに合わせた適切な解説で見応えを生み出していた。桜沢先生の感情起伏の少ない冷静沈着な演技で林原さんの実力を再認識させられた。かるたのシーンが良い仕上がりだったこともだが、子供と大人、若手とベテランの配役による対比が綺麗に嵌って気持ちよく、受けてとしてもどちらの視点でも楽しめる上、絵が噛み合っていたことによって引き締まった映像になっており楽しめた。
『生徒会の一存Lv.2』
一期の前日譚から始まって、桑島さん演じる当該話のヒロインが本編のヒロイン以上に可愛らしくて、格の違いを見せ付けられた印象のままで終わってしまった。役不足であり力不足で複雑な心境やね。

『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』
まあ、色々柵が合って自由を満喫出来る異世界で世直しって筋立ては悪くない。ただ、見せ方に難ありだったと見た。私の実感としては、もっと素直に人の為に動くとか悪党に挑む形で良かったように思う。自由のみを至上とする見せ方ってのは、和を以って貴しと為すって日本の心とは馴染まなかったね。

『ダンボール戦機W』
日野さんの原作作品は、主人公達が扱う玩具や事象を何があっても信じる姿勢が良い。ただし、社会で受け入れられていると描写するには今一つ手続きに欠ける。ラスボスが世界を最適化すると称するロボなのに明らかに兵器なLBXで、普通にバトルするという最適化されていない行為に出てくれるとか、地球破壊爆弾を即時発射してこないとか、それはゲームでクリア出来るように用意されているものであって、物語として見た時に最善手を打ってこない姿勢はプレイヤーにとっての良いAIでも強いAIでもなく、作り手にとって都合の良いAI止まりなのが残念だ。でも、下手に説明を挟むのもバトルのテンポを損なうので、バトルとしての見応えに終始した点でありともいえるか。

『NARUTO-ナルト-SD ロック・リーの青春フルパワー忍伝』
本編が長期連載の犠牲になっているだけあって、オロチ丸だろうと暁だろうとサスケだろうとボケさせてツッコミで料理するギャグ空間に引き込んでしまう様が楽しめた。どのキャラも笑って困ってツッコミ入れて、何かいい雰囲気なんだわ。

『AMNESIA 』
一つの謎が何となく分かりそうかと思えば、また次の世界と一進一退にサスペンスが繰り広げられ見応えがあって良かった。全てのルートが平行した世界として有機的に機能しており、最後は謎を明かした上で、主人公を通しゲームをプレイしたら視聴者が好きに選べば良いさと〆る。これは、予想外にやられたね。

『THE UNLIMITED 兵部京介』
本編の敵役に焦点を当てたスピンオフだけあって、知っていれば本編と細かな対比となっている点もあり、本編のアニメ化時よりも見応えがあった。じいさんはピンパッチで、にいさんは邪気眼でと同じように翻弄される立場にあるエスパーとしてはしゃいで共闘し真実に至るとダークな雰囲気に雄臭さもばっちりで良かった。

『PSYCHO-PASS サイコパス』
開始時の社会的心理的手続きの放棄は相変わらずか、似非革命サヨクも中道保守もネットウヨクも自分が排除される可能性を容易に想定出来るシステムを受け入れたという未来に対し、受け入れさせるという経過自体には何のタネもないってのはね……。まあ、コウガミさんとマキシマの対照的だが、本来的な意味でのサイコパスとしての違いが出た男の意地のぶつかり合いを中心に、ツネモリが監視官として成長する話に絞ったのは良かったかな。彰はラスボスじゃないから仕方ないとして、オッサンが長生きしたから見続けられたわ。

『ロボティクス・ノーツ』
青春に回り道は付き物なのだろうから、人間関係や過去のあれこれと折り合いを着けるのに時間を要するのも良いだろう。ただ、世界を揺るがす陰謀がそれに付き合ってゆっくりと、かつ不幸せの黒い鳥が炊飯器を開けたら居たとでもいうべき展開は、はあって感じで本編の盛り上がりと反比例して醒めた。巨大ロボットを作ったら、いつの間にか世界が救われていた。そんなバタフライ効果に期待したのが間違いだったか。

『しろくまカフェ』
楽屋落ちというか、それなりの演者が適当に駄弁っているだけの緩い感じは、早送りで見る分に丁度良い塩梅でござった。

『銀魂』
同時期に『ジョジョ』がやっていたことで、改めてジャンプ漫画における系譜が感じられた。まあ、シモネタとパロで予想を裏切る以外は時代劇のようにお決まりなので、完結編の激情版まで走り抜ければ良いさ。

『たまこまーけっと』
たまこの生まれる前からある商店街で、デラが来ることで変わっているかのような刺激とファンサービスの代役を用意しつつも、変わらない中で確実に変わっていく時の流れを感じさせる作風が良かった。デラが機能していたこともあって、如何にもな絵で主張し過ぎないってのも良かったね。調子良かったら、続編やったらええんちゃう。

『Girls-und-Panzer』
大団円やったね。これまでの対戦相手が、史実を取り入れつつ、現代的な視点で虚を付くとか、教育の一環であるがゆえのスポーツマンシップで勝てたのに対し、最強のドイツ戦車軍団で同門かつ勝利至上主義の姉との対決で毛色の違った決勝戦。主人公側もドイツ戦車は擁しているものの、相手の文字通りのドイツオールスターズには心が躍る。仲間を見捨てる犠牲とは違った精神で以って『道』を示し闘い抜いた様は、圧倒的な重量と車らしい速さでの挙動が相まっていうことなし。一つあるとすれば、これだけやったら続編のネタは大丈夫だろうか。

『絶園のテンペスト』
概ね当初の予想を適宜修正する形で想定内に収まったといえようか。(無理繰り予想通りだったと言い張っているだけですね)悲劇で終わらないテンペストの筈だったが、こいつらは選んだからという理由でヒロインの死に対する感情の爆発がなくて本当に前に進めるのかと気になった。まあ、そんな閉じた作品でしたな。

『ジュエルペット きら☆デコッ!』
何やかんやで、埼玉のおっさんとおばはんとおじょうちゃんに獣を加えた輪で回ってたってことか。きらデコ5で無駄に5人扱う縛りだったこともあって、ネタ回と寝た回がローテするってのがちと残念ではあった。
まあ、きらきらしたデコや夢と一緒に獣と同居生活するってタッチとしては悪くなかったかな。最後の方で心配の種、もとい新しい妖精が生まれ、次シリーズで急に増えたのではない体になっていて感心した。

『バクマン。3』
いよいよ夢が叶うというのに、叶う、あるいは叶えるという行動にちょっと醒めた。オーディションの下りのあれな感じ(実際あんなことしたら生涯ネットで評判みるの怖くなっちゃうよ)は如何にも漫画って感じだから流しておこう。それも含め土台この展開自体が欺瞞なのもある分、七峰君や中井さんの扱い方がね……。夢を叶える奴が居る一方で、夢破れる夢半ばってのも居る訳で、そこはやけに漫画っぽいステレオな悪役に仕立ててしまうのは勿体無いかな。それでも、弄られ役の平丸さんも含め原作にないラストカットで救いのある形で登場させている辺りは、アニメ化して良かったといえるのではなかろうか。公共事業お疲れ様でした。

『探検ドリランド』
序盤は主役のあれな感じもあって、微妙な感じだったが、徐々に『ビックリマン』の頃を思わせるような風に変わっていって、仲間達が英雄として相応しくなっていく展開といい、ボニーを師匠らしく描いたことも含め、ちょっと懐かしい感じがした。雑多な感じこそ表現されていなかったけど、それは続編シリーズに引継がれるか、シールとか出てるみたいやしね。まあ、主役の子が格段に良くなって、『ドキプリ』の練習になって良かったという意味でも良かったね。

『まおゆう魔王勇者』
1話の雑感でも触れたが、『狼と香辛料』の演者とスタッフと経済学要素を取り入れたことに、『人類は衰退しました』の固有名詞なし、『ドラクエ3』の西洋風ファンタジー世界でゾーマの変わりに女魔王が居て教会が現実の中世の教会が如く振舞っていると、見たことある作品だけでニコイチどころかサンコイチな作品だった。別にパクリ云々をいうつもりもない。ただ分かっていながら手成りな感じが、『銀魂』スタッフが別作品でも同じノリなのと同じ慢心に見えて残念だったねと。私は別段低俗でも煩悩を刺激する作品に徹すれば、それはそれで娯楽として良いと思っている。まあ、アームスなので魔王のたゆんたゆんや女戦士の引き締まったちっぱいが堪能出来たり、最強のメイド軍団が可愛いくて、魔法使いも加わる等と勝手に期待していただけなんだけどね。一応最後に申し訳程度に出されても場面の温度差に引いたわ。要するに、ツクールで作ったみたいにせず、初めからこの作品としての独自の雰囲気を構築して欲しかったね。

『琴浦さん』
暗い過去だとか、事件に巻き込まれてと色々あって気付くと。要は、琴浦さんは心が読めるが空気が読めないのであった。となると、あいつ空気読めよの声が聞こえたことは今までになかったのだろうか。流石に人の心が読めるのに難聴主人公みたいなことされてもちょっと残念な感じがする訳か。つまり、凝った作りで上手いこと滑り出したと思ったものの、流石に1クール通されるとこちらの心が疲れてしまった。まあ、真鍋君の君が好きだと叫びたいから叫ぶって姿勢は、ヒロインわんさかで問題を先送りしがちな作品には難しいだろうが、時代を開拓した感じはするね。

『僕は友達が少ないNEXT』
他作品のタイトルパロなサブタイが意外に本編の内容と噛み合っていて、内輪受けに留まらず機能しているのは流石に原作者が出張っているだけのことはある。理科も合わせてか他作品キャラの髪型にしとって大層可愛いわ。かと思えば、ブルータスお前もヒロインかな展開や、前シリーズのラストからの幼馴染話に飛び火したり、妹の誕生日プレゼント購入に、学園祭での映画制作やら新キャラ投入と、許婚勘違いからの星奈の本気告白に難聴返しとシュトゥルムウントドランクなやっちゃ。どこまで友達に溢れているのやら分からんが、あれか全員攻略可能キャラなので友達にあらずってことか。まあ、難聴の体にしていただけで理科とマジ喧嘩している間に夜空が去ってENDは幾らなんでもあのね過ぎるぜ。バレチェックを裏方ストックに入稿させるための対馬ルートを進撃か。日本海を索敵しつつ定時に丁寧に待ってまっせ。

『ジョジョの奇妙な冒険』
スタッフに愛され、新規も開拓して、それが四半世紀程度前の原作部分によるものだというのだから、何が普遍的なものなのかを知るのにこれ程の手本もなかろう。まあ、どのキャラも無茶苦茶な理論であろうと、説明のナレーションさえも本気の口調だったこと、擬音の貼り付けと曲と絵の完成度の高さと序盤のプレビューにもなっていた最初のOPが作品の滑り出しとして大きかった。文句なしの大団円。続きを待つとしようか。

『リトルバスターズ!』
何やかんやで最後のミッションが終わったら世界の秘密が明かされるのかと思ったら、野球の試合にクレジットが流れ、続編らしきタイトルが出て終わりと。うん、悪くは無い。失点なしで延長戦って感じですな。

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